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インサイドセールスアワード優勝者・準優勝者の対談(全1記事)

2019.01.09

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営業マンの業務効率化をいかに成し遂げるか? クラウドサイン×ベルフェイス、インサイドセールスの精鋭2人が対談

提供:弁護士ドットコム株式会社

2018年12月6日、「Inside Sales Conference 2018」のブース内で、「Inside Sales Sharing Success Award」の優勝者であるベルフェイス・西山直樹氏と、弁護士ドットコム クラウドサイン事業部・高橋佐和氏が対談を行いました。オンラインWeb会議システム「ベルフェイス」と、弁護士ドットコムが運営するクラウド契約サービス「クラウドサイン」。双方はともにインサイドセールスになくてはならないサービスとして認知されていますが、その実用性とは? 両社のキーパーソンに話を聞きました。

ベルフェイスのインサイドセールス方法を説く

--今日はよろしくお願いいたします。まずは西山さんからベルフェイスのご説明をお願いします。

西山直樹氏(以下、西山):弊社は2015年に設立して、もうすぐ4年が経つセールステック領域のSaaSベンダーです。

「ベルフェイス」という、営業マンが使うWeb会議システムを開発しております。社内向けのWeb会議システムは世の中にたくさんありまして、SkypeやHangoutsなどが有名だと思いますが、我々は企業向けの営業マンが使うことに特化をさせています。

他のシステムと違っているのは、事前にソフトのインストールをしたり、IDの取得をしたり、メールアドレスを聞いてそこにURLを送ったりという一手間二手間が一切なく、ネットがつながったパソコン・スマホ・タブレットさえあれば、瞬時に画面を接続して、日本のどこにいても、たった5秒で対面営業ができる点にあります。

弊社のシステムを営業マンに使っていただくと、わざわざ電車に乗ってお客さまのところに行って、訪問をして、また帰ってくるようなことをせずに、オフィスや自宅にいながら対面と変わらない環境で営業ができる。そんなサービスを展開しております。

おかげさまで、リリース3年目の現在は800社に有料契約をいただき、約2万人に使っていただいております。

今日一緒にお話をさせてもらっているクラウドサインさんには、創業期からいち早く我々のサービスの利便性をご理解いただいて、我々も「オンラインで商談をして、オンラインで契約をする」という流れがすばらしいなと感じて(クラウドサインを)導入させてもらっています。今もお互いのサービスをうまく連携させながら利用していく関係を続けさせてもらっています。

自社でやっているインサイドセールスについてお話しします。基本的に、うちのお客さまに使っていただいて、その先のお客さまが我々のサービスを認知してくれて、それで興味を持って体感して、ベルフェイスにお問い合わせをしてくれます。

この営業のスタイルを「バイラル」という言葉を使っているんですけど、この問い合わせが月間700件ぐらい来ています。なので、プッシュ型の営業というよりはプル型の営業が大前提ですね。

まずお客様からお問い合わせをいただいて、資料を送付して、カレンダーでお客さまに予約を入れてもらって、直接商談には行きません。我々自身が相手先に行っていたら説得力がないので、行かずにベルフェイスを使ってオンラインで商談をします。

そのあとに契約するとなったら、わざわざ紙で印刷をして申込書を送ることは一切しません。全部クラウドサインを使って、オンライン上で契約の締結までしてしまいます。

なので、インサイドセールスはいろいろなやり方がありますけど、我々はけっこう特殊です。お問い合わせをいただいてから、最終的な契約書回収まで、相手先に行かずに、しかも無駄な郵送のやりとりもせず、契約の締結のすべてがオンラインで完結するスタイルをとっています。

どうやって営業マンの業務効率化を実現するのか

--レガシーな企業だと、自分で電話してアポを入れるかたちだと思うんですけど、そういったところと比べると、どのぐらい効率化されているんでしょうか?

西山:だいぶ効率化されていると思っています。カレンダーの予約ツールも、お客さまが自分の空いているスケジュールを勝手に選んで入れてくれるので、その予定が営業マンのカレンダーに自動で反映されるようになっています。営業マンは机に座っていれば、カレンダーの予定が勝手に埋まっていくんですよ。

通常であれば自分でリストを作って、電話でアポを取って、それを自分のカレンダーに入れる。このすべてを削減できてしまうので、まずこの時点で圧倒的に効率化できます。アポ設定から商談の実施も、当日〜2営業日以内ですね。クラウドサインさんも同じなんですけど、訪問だと今週の予定が空いていても「明日いいですか?」とは、なかなか言えないですよね。

でも、オンラインだったら「今どうですか?」でもいいですし、「明日の午前中は席に座っている時間ありますか?」と提案して、「11時ぐらいだったら席に戻ってくるね」「明日の11時にもう一度時間ください」と合意できれば、翌日に商談ができる。

そこから1週間後には結論が出るとすれば、訪問型の営業だったらようやく1週間後に訪問するところを、オンラインの営業やインサイドセールスだったら、1週間後にはもう契約が締結できている。これは大きなリードタイムの短縮であり、このスピード感がもたらす受注率の向上というものは間違いなくありますね。

--そのなかで西山さんが具体的に担っている役割はなんでしょうか。

西山:私はもともと創業からベルフェイスにいるので、最初は一から十まで全部自分でやっていました。そのなかで「『ベルフェイス』を使った営業って、こういうシナリオでこうやったらいいよね」ということがだいたいわかってきました。資料も全部自分で作って、仕組みを作って、1人、2人……と採用していったんですね。

いまは基本的には全部メンバーに任せて、自分は部長という立場で部門全体の数字を見ています。なので、マーケティングと営業の両方を私が管轄しています。

ベルフェイスで即日申し込みのカラクリ

高橋佐和氏(以下、高橋):資料にある「意思決定から申し込みまで即日」ということですけど、ベルフェイスを使いながら、契約書を送ることもできるんですか?

西山:ぜんぜんありえますね。相手が意思決定者の場合は、できるかぎりその場で契約を完結させたいですよね。ベルフェイスをつなぐと、こちらが見ている画面をそのまま相手に見せることもできるので、そこでクラウドサインを映し出します。

クラウドサインの管理画面をお客さまに映して見てもらうんですね。「書類の送付」でテンプレートを用意しておいて、開いたら入力が必要な箇所が全部埋め込まれているんですね。

社名と金額をパッと入れて、余裕があれば、利用の開始日や支払い方法などもその場で聞いて、全部チェックを入れて、「次へ」を押す。もうその場でお客さまに契約書を送れるんですね。「この内容でいま申込書を送りますよ」と言って、その場で送ってしまう。

そうすると、お客さまにメールが飛びます。その場でメールを開いて内容を確認してもらって、「この内容でOK」とボタンを押してもらう。この瞬間、印鑑を押して証明書を郵送することと同じ法的拘束力で契約が成立するんですね。つまり、その場で全部完了させることを目指しています。

ただ、もちろん全てのケースに適用できるわけではありません。商談がだいぶ盛り上がって、決裁者や社長がその場でGOサインを出せるのであれば、このやり方がいいと思います。その場で決まらない場合は、期日を切って「いつまでに返信してください」ということで、「やりますよ」と連絡が来たら、すぐメールを送って、クラウドサイン(で契約書)を送って、完結してもらう。

だから、商談から最終的な契約が完結するまでは1ヶ月もかからないです。平均20日ぐらいで全部決まりますね。

クラウドサイン、インサイドセールスで独自の仮説

ーー次は高橋さん、お願いします。

高橋:クラウドサインは、従来は紙でやりとりしていた契約書ですが、製本・押印・郵送の工程をインターネット上で行うサービスを提供しております。

相手方と契約の合意があって「これでいきましょう」と完成した契約書について、クラウドサイン上にアップロードしていただく。従来は、製本して、押印して、郵送する流れだったと思うんですが、そのやりとりをクラウドサイン上で行うことで、圧倒的に契約締結までのスピードをアップできるサービスです。

クラウドサインの普及にインサイドセールスは不可欠です。インサイドセールスの手法は、「分業モデル」「混合モデル」「独立モデル」の3つに分類され、ベルフェイスの場合は「独立モデル」が当てはまるのかなと思っているんですね。

私たちもベルフェイスさんを導入して、インサイドセールスをやろうということになった時に、最初は独立モデルではなくて分業モデルを取り入れていました。マーケが獲得してきたリードを、インサイドセールスがフォローして、アポを獲得するところまでやる。そのあとはすべてフィールドセールスに任せ、クロージングまでやってもらっていました。

分業モデルのいいところは、それぞれの役割が明確なので、どこまでやればいいかがはっきりしているのが最初はよかったんですね。

また、ベルフェイスさんを導入したものの、「直接会いに行ったほうがいいんじゃないかな?」という思いが無意識にありました。なので、基本的に東京に本社がある会社は全部訪問して、直接行けない地方の会社だけ、ベルフェイスを使っていました。最初はそういう感じでしたね。

この資料は顧客のセグメントなんですが、顧客の従業員数が499名以下のところは、直接会いに行ってもベルフェイスでも、受注率があまり変わらなかったんですね。500名以上の企業になると、会いに行ったほうが受注率が高いということがわかりました。

ここで1つの仮説が立ちました。この500名以上の企業が、クラウドサインの年間で使ってもらえる金額が高くなる傾向にあります。クラウドサインを導入するまでに、どうしても〇〇部長、〇〇課長といった人たちが入ってきて、導入までにいろいろな決裁プレイヤーが出てきます。

なので、「そういった人たちとは、直接会いに行って関係性を築いて、『クラウドサインってこういうものですよ』ということをしっかり社内で話し合っていくことが効果的なんじゃないかな?」という仮説が成り立ちました。

「Mixture Inside Sales」はどんな手法?

高橋:そこで、クラウドサインの中で「Mixture Inside Sales」が発足しました。これが今やっているクラウドサインのインサイドセールスの手法になります。

顧客セグメントに応じて、インサイドセールスとフィールドセールスをミックスさせる営業手法です。クラウドサインの場合は、顧客セグメントは企業規模ですね。具体的に言うと、従業員数で分けております。

実際にどんな感じでやっているのか。まずマーケがリードを獲得するところは変わりません。リードをフォローしてアポを獲得します。そこで分岐します。500名以上の企業に関しては、フィールドセールスにお任せして、直接会いに行って関係性を構築してもらう。499名以下のところは、インサイドセールスで売りきる意思決定をしました。

今はこういったかたちで、インサイドセールスは499名以下のところをクロージングまでやりきる。それ以上の企業さんに関しては、フィールドセールスがクロージングまでやりきるといった役割分担をしています。ここが少し、ベルフェイスさんと違うところかなと思うんですけど。

西山:そうですね。

「ベルフェイス+クラウドサイン」の工夫

高橋:ベルフェイスさんの場合は、すべてインサイドセールスというイメージですよね。とくに企業規模で分けたりはしないんですか?

西山:企業規模で分けることはせず、基本的には全部直接行かずにやります。ただ、やはり、相手がたくさんいる場合や、「頼むから、最後に社長を説得するから来てくれ」などということがあるので、意図せずとも我々も多少はミクスチャーではありますね。ただ、なにかルールを決めてやっているというわけではないですね。

高橋:会いに行ったほうがいいタイミングを見極めて選んでいるということですよね。私たちの場合は、従業員数で区切っているかたちになります。

西山:クラウドサインがやっている「ベルフェイス+クラウドサイン」の営業の工夫みたいなものがあれば、なにか教えてほしいですね。

高橋:まず資料の「インサイドセールス」だと、初回の商談からクロージングまで、すべてベルフェイスでやっています。アポ獲得から商談に行くまでのリードタイムを短縮するために、私たちも最近カレンダーツールを導入しました。

西山:おお!

高橋:そこでお客さまに選んでもらいます。やはりメールのやりとりだと、「いつがいいですか?」と質問して、商談の候補日を出してもらって、確認して、また返事をする。どうしても無駄な時間が発生するので、空いている時間をカレンダーで入れてもらっています。最短で当日にベルフェイスで電話をして画面をつなぐかたちですね。

そのあとクラウドサインで申し込むんですが、ここまでのリードタイム短縮だと、実際にクラウドサインの場合は、申込書をいただいて、それを管理部で一度チェックをしているので、即日ということはあまりないんですよね。

西山:なるほど、必要な情報を先に集めて、それを全部クラウドサインに入れて、お客さまはクラウドサインで「これでOK」という合意を押すだけという状態にして送るんですね。

高橋:そういうことです。だから、そこでタイムラグは発生します。ただ、従来の紙の場合だと、そこから製本して、押印して、郵送して、相手が書いて送り返してくれるのを待つことになりますが、クラウドサインだと圧倒的に短縮できるので、そこがいいところだなと思います。

個人的に、契約書や申込書をいただいて、ようやく売上になります。そこでアナログな郵送が入ってしまうと、どうしても売上が立つまでに時間がかかります。クラウドサインを使うと、「今、送りました」「今、確認してください」というやり取りが即日でできるんですね。なので、売上が立つまでの期間が短くなることがすごくいいなと思っています。

クラウドサインの「若きエース」のキャリア

--高橋さん自身のことをおうかがいしたいんですが、このようなチームの中でどういったキャリアを積んできたんでしょうか?

高橋:私は新卒で最初にシステム系の会社に入りました。大手企業様向けのERPパッケージ製品を売っている会社で、最初はエンジニアをやっていました。

エンジニアとして、お客様からいただいた内容を改修・修正していたんですが、上から降ってきたものをそのまま要件どおりに直したり作ったりすることがつまらなくなってしまって。「もっとお客さまと直接話して、お客さまがなにを考えていて、どういう悩みを持っていて、うちの製品だったらどういう悩みを解決できるのかを、お客さまとやりとりしながら考えていきたい」とマネージャーに相談しました。

マネージャーからは「じゃあコンサルタントをやってみないか?」と言われました。それで、お客さまのところに行ってきて、業務フローの改善や効率化をする導入システムコンサルタントをやっていました。

ーーそこから、どうしてクラウドサインに入ろうと思ったんでしょうか。

高橋:もともと、自分自身が非効率的な作業が嫌いだったことと、「お客さまの業務を効率化して役に立ちたい」「業務を楽にしてあげたい」という思いが根底にありました。そういったことができる会社を探していました。

そんなときにクラウドサインを見つけました。圧倒的にコスト削減にもなるし、業務効率化にもなるし、営業さんの役にも立つ。「クラウドサインっていいな」と思って、入社を決めましたね。

入社する時も、最初は営業志望ではなく、前職でやっていたような、お客さまと直接話すようなカスタマーサクセス的なお仕事をしたいと思っていました。でも、営業もすごくおもしろそうだったんですね。

導入する前の段階でお客さまの業務について相談して、「うちの製品だったらこういうことができますよ」という提案をするのもすごくおもしろそうだなと思って、クラウドサインでセールスになりました。

2018年の7月にクラウドサインにジョインして、私自身、まだ社会人2年目なんですけど、人生で初めての営業がベルフェイスを使ったものだったんですね。そして、ベルフェイスで人生初受注を取ったんです。いわゆる普通の営業で、相手先に行って、そこで契約書をもらうというのではなくて、ベルフェイスを通して、人生初受注をもらったことがすごくうれしくて。それは今でも忘れられない経験です。

西山:だから、受注したという報告を受けた時、会社が湧きましたよね。「やったぞ!」と(笑)。「高橋さんが初受注したぞ!」って、めちゃくちゃ盛り上がりましたよ。

お互いは「これ以上ないパートナー」

--そんな結びつきが強いお二人ですが、最後にお互いにとっての「クラウドサインとは」「ベルフェイスとは」をお聞かせください。

西山:うちはいろいろな会社と取引させてもらっていますし、自分たちもいろいろなサービスを導入しています。その中で、クラウドサイン は本当に心から「これはいいサービス」と自信を持って言える、数少ないツールです。また、うちのインサイドセールスのシステムとの親和性がめちゃくちゃ高いです。

だから、クラウドサインを私が営業してしまっているし、紹介もしています。逆にクラウドサイン側からもよくご紹介をいただけるんですよ。なので、私はこれ以上ないパートナーだと思っているんですね。

高橋:ありがとうございます(笑)。

ーー高橋さんはどうでしょう?

高橋:ベルフェイスさんには、インサイドセールスの採用・育成やコンサル面でもかなりアドバイスをいただいています。私もベルフェイスさんが提供されているコンサルティングを受けて、「ベルフェイスを使うんだったら、こういうふうに商談したほうがいいよ」という助言をたくさんいただきました。

それで成長させてもらって、今までやってこられたので、なんていうか……私の親や先生のような存在ですね(笑)。

ーーお互いになくてはならない存在ということで。今日はありがとうございました!

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