2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
How Would We Stop a Nuclear Missile?(全1記事)
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マイケル・アランダ氏:この20年ほどで冷戦の脅威は薄れ、核兵器のニュースはほとんど聞かれなくなっていました。ところが最近になって再び聞かれるようになり、気がかりになっています。
誰もがそうした脅威が杞憂に終わることを願っています。ですが、実際に核ミサイルが私たちに向けられたらどうなるのだろうと考えてしまうでしょう。
もちろん最新の防衛技術は軍事機密です。どんな防御であってもそうですが、知っている人が増えればそれだけ突破しやすくなります。ですが、わかっている基礎技術をふまえると、核ミサイルによって必ずしも壊滅させられるわけではないとわかるのは朗報です。
飛来してきた攻撃を止める方法の1つは、攻撃される前に落とすというものです。
戦争で使われた核爆弾は飛行機から落とすというやり方だけでした。
現代でも実際に行われますが、大抵の人は飛行機ではなくミサイルについて心配します。ミサイルは飛行機よりも早く、撃ち落とすのも難しく、中にはどこからでも発射できるものもあります。
もっとも有名なのは大陸間弾道ミサイル(ICBM)という、宇宙空間に飛び出した後に加速しながら目標に向かうミサイルでしょう。地球の裏側であっても1時間以内に到達するこのミサイルの開発についてもっと知りたくなったら、過去に解説した私たちSciShowの動画をご覧ください。
ICBMほど有名ではありませんが、飛距離に応じて、また搭載物の重さに応じたいろいろなミサイルもあります。
ミサイルの種類がどうであれ、ミサイルを止める一番いいタイミングは発射される前です。そのため、多くの国は偵察機、レーダー、衛星を使って、ミサイル発射準備の兆候が見られないかお互いに監視し続けています。
ですが、時には検出した兆候がミサイルの発射そのものである場合もあります。ミサイルの発射には光と熱を伴い、大気中を飛翔している間も熱を発し続けるからです。
そこでアメリカは宇宙配備赤外線システム(SBIRS)という世界規模の衛星ネットワークを使って、異常な熱源を監視しています。SBIRSやその前身の衛星は数十年にわたってミサイルを監視し続けるだけでなく、検出するミサイルがない期間も、世界中の熱源を検知できる機能を活かして噴火間際の火山の兆候を捉えています。しかし、一度ミサイルを検出すると他の任務は中断されます。
ミサイル防衛システムはその国によって異なりますが、目的は同じです。要はミサイルがどこから発射されたとしてもそれを突き止めることです。
ミサイルが一度発射されてしまえば、止める方法は1つしかありません。なんとかして撃ち落とすのです。
大抵は別のミサイルが用いられます。核爆弾が空気中で破壊されることで、核物質が地上に降り注ぐのは理想的とはいえませんが、目標に命中するよりはマシと考えます。
さらに、核爆弾は別のミサイルによって破壊されたとしても爆発はしません。ほとんどの爆弾は、地面に落ちるまで爆発部分を近接させないアーミングと呼ばれる機構が備わっています。これによって発射前や飛行中に誤って爆発しないようにしているのです。
そのため爆発によって核爆弾は破壊されるか、1961年にノースカロライナで起こった水素爆弾落下事故のように不発弾となるでしょう。
何も起こらなかったとはいえ、ウランなどの核物質が農場の地下50メートルに今でも埋まっています。
目標を追尾するため、ミサイル迎撃システムはレーダーやSBIRSが検出した熱源の位置情報を利用しますが、ミサイルに別のミサイルを当てるのはかなり難しい技術です。秒速6~7キロメートルの銃弾を別の銃弾で撃ち落とすようなもので、しかもミサイルは銃弾より製造するのも、狙うのも、発射するのも難しいのです。
さらにミサイルにはデコイ、つまり本体が攻撃されないよう目標を逸らせる防衛システムも備わっているので、一層難易度が高くなります。
こうした多くの要因を考えると、ミサイル防衛を何度もテストする必要があるのも不思議ではありません。
ですが、どんな防衛であっても、完璧ではないからといって何度もテストは行いたくありません。テストを何度も行えば、外部からはすこしずつその仕組みがわかってしまい、ついには突破方法もわかってしまうかもしれません。
さらに、費用も問題です。ICBM防衛試験は一度行うたびに数千万ドルの費用がかかり、しかも準備に数ヶ月を要します。
アメリカは数十発のICBMを同時に迎撃できるシステムを持っていると思われますが、軍は防衛システムを圧倒するには何発必要か明らかにしていないので、正確な能力はわかりません。韓国や日本がそうですが、単一のネットワークや潜水艦群によって小さなミサイルであれば百発程度を同時に捕捉できるものもあります。
しかし、これも完璧ではありません。ミサイルを撃ち落とすのは難しく、迎撃システムですべてのミサイルを100パーセント撃墜することはほぼ不可能です。軍事戦略は変化し続けているので、気がつけばある地域の防衛が手薄になっていることもあります。
ですが、軍はそうした穴を常に埋めようと努力しており、中には7~80年前に考えられた技術が再考されるケースもあります。
それはレーザーです。衛星から照射された超強力なレーザーで飛行中のミサイルを加熱して爆発させられないかと考えられていたのです。
当時の技術では現実的ではありませんでした。その理由の1つは、ミサイルを遠距離から加熱させるほど強力なレーザーが当時は存在しなかったことです。
しかし、最近アメリカ軍はミサイル防衛のためのレーザーを搭載した無人機の試作品を発表しました。
現代のレーザーは数十年前より強力で小さくなり、無人機を使えばミサイルの10キロメートルから100キロメートル近くに、人命の危険もなく素早く近づけます。
現時点では強力なレーザーは無人機に搭載できるほど小さくはありませんが、レーザー防衛システムの実用化はそう遠くないでしょう。あるいはすでに開発されていて、公表されていないだけかもしれません。
いずれにせよ、優秀な科学者や技術者たちは核兵器が別の都市を破壊することがないよう精力を傾け、その結果防衛システムが実装されています。そうした技術が必要ない時代になってほしいですね。
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