室内の空気汚染、どう防ぐ?

マイケル・アランダ氏:窓を開けて深呼吸しましょうよ。ああ! 新鮮な空気だ。

でも、なぜ外の空気は室内の空気と違うように感じられるのでしょう? 室内の空気をもっと新鮮にすることはできるのでしょうか? そう、外の空気をより新鮮に感じさせているのは、そこに含まれているものよりも、そこに含まれていないものに関係しているようなんです。

私たちはたいてい空気汚染を、煙やスモッグのような外で起こる出来事の観点から考えますよね。

でも室内の空気汚染もあるんです。

ペットの鱗屑、カビ、バクテリアはみんな室内の空気の不潔さの一因となっているんです。

それに、カーペットや家具は時間をかけてゆっくりと有機化合物を放出しています。そしてそういったものすべてが空気をカビ臭い匂いにしているのです。みなさんの家が密閉されていればいるほど、こういった汚染物質は蓄積しやすいです。とくにエネルギー効率のいい家は換気が悪いことが多いですからね。

もちろん、外の空気だって汚染されています。でもみなさんの家の外には、家の中よりもずっとたくさんの空気があります。だから普通は、外の汚染物質のほうが濃度が低いのです。そういうわけで、みなさんが外を歩いていたり窓を開けたりすると、空気がよりおいしく感じられるんですね。空気に含まれる廃物がより少ないというわけです。

もし窓を開けずに空気をきれいにしたいなら、選択肢はあります。でもあまり効きません。

エアゾール・スプレーやその他の香料入りの製品は空気からそういったものを取り除くわけではありません。ほとんどは、より良い匂いで悪い匂いを覆い隠すだけです。

実際にあなたたちの鼻を麻痺させるものもあるから、臭気を感じづらくなるんですね。でも空気中の有機分子やバクテリアを標的にしている空気清浄機もあります。そのなかでいちばん高級なのはイオン発生器です。

イオン発生器のメリット・デメリット

イオン発生器は電子を作り出し、それが空気の分子に負の電荷を与えます。

そしてこれらの負の電荷を帯びたイオンが空気中の汚染物質にぶつかるとそれにくっつきます。

そうするとそれが重くなってエアフィルターにひっかかりやすくなるから、それで最終的には汚染の減った空気になるというわけです。理論上はね。

でも、イオン発生器には、著しい欠点があるんです。

『コンシューマーリポーツ』が5つのイオン発生器をテストしたところ、それらはすべてオゾンのかたちで汚染を引き起こすことがわかりました。

オゾンは人間の健康に非常に有害ですよね。腰痛の原因になったりぜんそくを悪化させたりする可能性があります。さらに、そもそもイオン発生器を入手する最大のポイントは空気汚染を軽減させることでしたよね。増加させるのではなくて。

だからもしみなさんがより害の少ない方法で自分の家のなかの空気をきれいにしたいなら、屋内植物を育てるといいでしょう。あれは室内でも屋外でも空気汚染を吸い上げてくれますからね。あるいは、わかっていると思いますが、窓を開けることですね。