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LINEセッションへの質疑応答(全1記事)

2022.09.07

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あの会社はどうプロダクトマネジメントを進めているの? LINE×メルカリ・2社のPMが語る、プロダクト開発の裏側

提供:LINE株式会社

LINEとメルカリからそれぞれ2事業のPMが登壇し、今挑んでいる”課題”に焦点を当てて話す「LINE&メルカリ -2社×2事業のPMが語る、今乗り越えるべき課題とその背景-」。「LINEセッションへの質疑応答」では、LINE株式会社のPM・朝井氏と稲生氏に対して、株式会社メルカリのPMであるmasaki氏と伊藤氏が、セッションを通じて気になったことを質問しました。

ユーザーのPainに気づく起点は自分たちであることも多い

司会者:メルカリのお2人には、朝井さん、稲生さんがお話しされていたことにツッコミをいただきたいと思います。また、今入ってきている質問もあるので、そのあたりを拾っていければなと思います。

ではmasakiさんから、どちら宛でもいいですが、どうでしょうか?

masakigota氏(以下、masaki):朝井さんに質問したいと思います。LINEが対象としているペルソナがすごく多様化しているとお話しされていたと思います。

「Life on LINE」を掲げながら全方位にPainを解決していくという話にも聞こえるのですが、どのPainからやっていくかを教えていただきたいです。

朝井大介氏(以下、朝井):そういう意味だと、どの世代からどのターゲットからというところは、あまり明確には定めていないです。

Life on LINEでいうと、やはり解消したいPainによってターゲットも異なってきそうな気がしています。Pain次第で、「このターゲットを攻めよう」と見定めはするのですが、例えば若い世代を全部ターゲットにしていこうという感じではありません。

そういう意味だと、自分たちも利用者なので、Painに気づく起点は、わりと自分たちや、家族、友だちなどであることもけっこう多いです。

そこからPainを見つけて、それを立証するためのデータを集めたりリサーチをしたりして、企画を固めていくアプローチを採ることがけっこう多いと感じはします。

基本的にはPMが主体となって企画を進めている

masaki:なるほど。もう1つ関連した質問をさせてください。その企画を進めていくのは、事業企画のメンバーというよりかは、どちらかというとけっこうPMが主体となっていろいろやることが多いのかな? という感じがしたのですが、その認識で合っていますか?

朝井:はい、基本的にそうだと思います。もちろん全部がそうではなくて、会社の戦略上でやるものもあります。例えば私がやっているYahoo! JapanやPayPayとのサービス連携は、どちらかというとユーザー起点というよりは、会社起点です。

でもそれ以外のPainとか機能とか連携とかは基本的には1ユーザー視点で考えていくことが多いですね。

masaki:PMとしてはすごくいいなぁと思いました(笑)。

朝井:いいのですが、大変ですよ。

masaki:大変だと思いますよ(笑)。

(一同笑)

朝井:そんなの、簡単に思いつかないという感じ(笑)。

masaki:それはあると思いますね。

朝井:そう、そうなのです(笑)。

LINEギフトは課題の中からインパクトのあるものを選んで進めている

司会者:今お話しされたのは朝井さんでしたが、稲生さんはどうですか? LINEギフトは違う組織、事業としてやっていますが、事業起点なのか、PM・ユーザー起点なのかでいうと、稲生さんの肌感的にはどうですか?

稲生俊宏氏(以下、稲生):難しいですね。やはり両方あると思います。今は企画職の人数がそんなに多くないので、飛んでくるものもやはり多いです。でもその中でもこういうふうに解決すべきだというところを作っていくのは、自分たちなのかなと思っています。

司会者:ユーザー起点・事業起点みたいなところは、今はそんなに選り分けていなくて、今ある課題の中からインパクトの大きそうなもの、とっかかりのよさそうものを都度選んでいる感じですか?

稲生:そうですね。そういうところが多いです。

司会者:LINEギフトはグループの中でも期待されていて、きちんと数字を作らなきゃというところはけっこうあるんじゃないかなぁと。

稲生:そうですね(笑)。

司会者:ありがとうございます。

最初は低空飛行でも粘り強く育てた結果、伸びてきたLINEギフト

司会者:伊藤さんからなにか聞きたいことがあれば、ぜひお願いします。

伊藤勇輝氏(以下、伊藤):では稲生さんに質問します。LINEギフトは2015年にローンチされた、けっこう長くやっているサービスというのを、今日初めて知って驚いています。

メルロジがまだ新規事業という観点からの質問です。序盤は正直けっこう低空飛行で、コロナ禍などの時勢もあって急激に伸びてきたサービスなのかなと思っているのですが、そういう足長くサービスを育てていくスタンスというのは、LINEグループではあるのですか。

稲生:LINEギフトは、「LINEのコミュニケーションに本当に必要なサービスだよね」と周りから思ってもらえるところが強いと思っています。

伊藤:なるほど。

稲生:低空飛行であっても、これは絶対にあるべきだという意見や気持ちがLINEギフトの関係者以外も強いんじゃないかなと思っています。

司会者:そのあたり朝井さんはどうですか。実際に、LINEギフトを単体のプロダクトとして捉えていないユーザーもけっこういるような気がするのですが、LINEアプリ側から見るLINEギフトの存在はどうなのですか?

朝井:期待高いですよ。もっとやってほしいみたいな感じです(笑)。これにすごく関連する質問が他にあったと思うのですが……「コミュニケーションサービスとしてLINEの規模が大きすぎて、周辺サービスの成功の基準、期待値が非常に高く設定されていそうですが、どのような基準で新規サービスを育てているんでしょうか?」という質問ですね。

お答えするのがすごく難しいなと思いつつ、やはり考えていたのは、今まさに稲生さんが言ってくれたようなかたち。弊社の場合は、けっこう粘り強くやることが多くて、LINEギフトも最初は低空飛行だったと思うんですよ。

ただ、LINEのコア・コンピタンスであるコミュニケーションというところと、やはりすごく相性が良さそうだ。なにかできるんじゃないか? というような思いやパッションがあって、それに対していろいろと試行錯誤してきたことがやっと伸びてきている状況かなと思っています。

なので、すごく明確な「これ以上」という基準があるわけではありません。もちろんそういう事業規模という1つの尺度もありつつ、コミュニケーションとの相性を踏まえて判断をしているんじゃないかなと思いますね。

司会者:もちろん会社として何年でどれぐらいにユーザー規模や売上を育てるという話は、各事業でしているしそこはアレですが、そこだけじゃない「ここは大事な部分だよね」とか「コミュニケーションの活性化につながりそうだよね」とかは、わりと大事にしています。

メルカリもそうだと思いますが、やはり大きな会社なので資金力が多少あってそこを待てるというか……そのあたりはたぶんいろいろあると思っています。

PMとして「今すぐ売上立たないと」みたいなことがすぐ来ないのは、いい部分かなとは思います。逆に、明確な基準が全体で共通しているかというと、そうではないとは思いますね。

本年度から取り組み始めたユーザー分析

司会者:LINEギフトの関連だと、(質問を見ながら)一番上の質問は、eギフトも配送も使っている人、そうでない人の特徴など解像度をもうちょっと細かく上げると、もっと具体的な成長につながりそうだと思うみたいなことだと思います。

このあたり、eギフトと配送ギフトのユーザーペルソナの分析はどの程度されているのでしょうか? 具体的にここを埋める施策はお考えですか?

稲生:ああ、いいですね。僕は1年前に入って、Yahoo! ショッピング方面ばかりをやっていたのですが、最近になってわかったのが、けっこうユーザーのことを知らないということでした。

なんで来ているの? なんで買わずに帰るの? 贈ろうという気持ちはどのくらいあるの? どういう人に贈ろうとしてるの? みたいなところは、けっこうユーザー理解としてまだない段階にいて、今やっと、アンケートやインタビューに取り組もうというところに立ったと思っています。

本年度に入って力を入れて取り組み始めているところですね。

司会者:足長くやっていく中で、明確に“こう”と、そこまで決めきらずに歩いてきている中で、ようやく人も増えてきて、ユーザーにも1回使ってもらえた。

1回使ってもらえたことも含めた動向の中で、どこに軸足置くのかとか、どこがコアなのかが、今稲生さんが頭を悩ませているポイントな気がします。

LINEギフトでは単価ではなく利用回数を重視している

司会者:もう1個ぐらい質問を拾おうかな。「ギフトの単価を上げることを目指していますか?」

稲生:今の時点だとそこは気にしていません。イベントだけではなくて、日常で使ってもらいたいので、どちらかというと今は回数のほうを重視していますね。

司会者:やはり使ってもらうシーンや回数が増えれば、ユーザーが払う単価が上がるという考え方ですか?

稲生:いえ、回数が増えたら単価が下がる場合も多いんじゃないかなと思っています。ただ、現時点だと自然と上がっている感じです。

司会者:なるほど。その相関関係も含めて、数字を見ているタイミングですか?

稲生:そうです。

司会者:なるほど、ありがとうございます。

人と人とをつなぐプロダクトは常にチェックしている

司会者:朝井さんへの質問は、「ベンチマークしているプラットフォームはWeChatですか?」というド直球が来ていますが、どうでしょう?

朝井:そうですね、WeChatはすごく良い見本だと思って見ています。これは間違いなく、嘘じゃないですね。

司会者:もうメッセンジャーというくくりに縛られていないかもしれませんが、他に実はこういうところを見ているよというところはありますか? 

朝井:メッセンジャー以外ですか?そういう意味だと、けっこう広く見ています。メッセンジャーに限らず、コミュニケーションはすごく広いものだなと思っています。それこそTikTokとか、メッセージのやり取りではなく、人と人との間をつなぐようなものはどんどん生まれてくるので、そこは常に見ていますし、メチャクチャ脅威だと感じていますね。

司会者:なるほど、ありがとうございます。さて、時間がちょうど5分押しているので、ちょっとだけ休憩をしたいなと思います。

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