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2025.02.06
ポンコツ期、孤独期、成果独り占め期を経て… サイボウズのプロマネが振り返る、マネージャーの成長の「4フェーズ」
Google Larry Page & Sergey Brin(全1記事)
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セルゲイ・ブリン氏(以下ブリン):本題に入る前にちょっと言いたいのですが、4年前、ラリーと私も皆さんのような学生としてこの場所にいました。そしてこの出来事は1通のメールから始まりました。
「ロンドンにて参加をお待ちしております」
ゴルバチョフ、シモン・ペレス、マドンナ……。リストにはたくさんのセレブの名前が綴られていました。それを読んで、「この国のジャンクメールをどうにかしなければ」とまず思いました。
(会場笑)
そういった問題に対処するグーグルの新製品に取りかかるまでもなく、そのメールを私が破棄するよりも早く、そのメールをチェックしてくれた人のおかげで、今日ここに来ることができました。今週末はここロンドンで本当にいい時間を過ごせました。
それに非常にインスパイアを受けました。そこにいた多くの人たちが多くを成し遂げ、またそのような貢献は簡単ではありません。我々もベストを尽くそうとはしていますが。でも何より、私は賞盃のお皿にびっくりなんですけどね。
(会場笑)
そういうのって本当にダイニングルームにぴったりなのでね。この4年、こうしてお皿のために頑張ってきたわけです。
(会場笑)
まだ手にしてはいませんが、とりあえずそれはもらうことができるみたいです。あと博士号を取りに学校に戻ります。母がいつもそのことを言ってくるので。
その前にあることに気づきました。今や、起業した時より遥かに大きくなった会社で得た経験なのですが、それは、人は会社が嫌いだということです。それについて考えていたのですが、それはアンフェアだからというわけではありません。
「莫大な資金で、世界にとってポジティブな行動をするために、企業が実際にどんなことをしているのか」という質問によるところなのです。そして人々はその質問に対して追求はしない。
我々の場合ですと例えば、あるリサーチのここが嫌いといえば注目を得ることができます。他の会社と比べて、グーグルは資金、技術資源、流通、ユーザーに恵まれています。世界で大きくポジティブな変化を生むポテンシャルがあると思っています。それに付随する義務もあります。
1年ほど前の夏にグーグル・グラント・プログラムというものを始めました。非営利団体へのネットワークのクレジットを宣伝したもので、今や300ものチャリティ団体が存在します。いい結果も残しています。
インドネシアの恵まれない女の子たちのための学校が設立されました。また、グーグルサーチである宣伝をみたシンガポールの男性がある学校をスポンサーしました。世界の貧困、健康、健康、あらゆるチャリティーがグーグル・グランツによってサポートされています。
そして我々はこれを次のレベルへもっていこうとしています。それは現在計画中のグーグル・ファンデーションです。ただリソースをクレジットを宣伝するためだけに使うのでなく、実際のフィナンシャルやスキル、テクノロジーにも活用するというものです。
従業員にも好評で、グーグルだけでなく世界を手助けするものです。あとはラリーにおまかせします。
ラリー・ペイジ氏(以下ペイジ):この場に立たせていただき、また、皆さんにお話しすることができ、光栄に思います。私は今でも学生たちとつるむのが好きです。セルゲイと初めてスタンフォードで会った時は、私たちはお互いを嫌な奴だと思っていました。今でもそうかもしれませんが、もう気になることはありません。
私は多くの学生たちをインスパイアできたらと思っています。昨夜もたくさんの方とお話ししましたが、「リサーチについて考えています」ということを主に言っていました。
グーグルは自分のリサーチの例であり、そこが非常におもしろい部分です。初期のグーグルは何もわからずにやっていました。1995年にスタンフォードで始まり、私はリンクのダウンロード、セルゲイはデータマイニングに興味がありました。
自分でも何をしているかハッキリしてなかったのですが、Webがおもしろいということと、コンピュータ・サイエンスの良いトピックだったということは事実でした。実用的で有意義な学術論文を書くこともできたと思います。ありとあらゆることを試しましたが、ほとんどは失敗でした。ランキングをするより良い方法を編み出し、検索に適応できるとは思っていなかったのですが最終的にリサーチとしてリリースされました。
皆さんは、やりがいがあり活動的で、自分自身が興味のあるエリアを選択すべきです。私はリンクに興味があり、他人はそこに注目していませんでした。なので「これは何かできる」と考えたのです。
そしてそれは多くの人にもあてはまります。興味のあることをすればいいのです。我々にとってそれは重要なことでした。セルゲイを初め、相当なハードワークをこなす人たちがいましたし、それは目的を達成する上で非常に重要なことでした。
昨夜ある人と話していて、名は明かさないでと言われたのですが……。その人はこんなことを言っていました。
「あるリサーチについて考えているんですが、従業員は増えてきて、書類はなんだか退屈。いろいろ書けと言われてそれで学位ももらえる。とりあえずやろうとは思ってますけど、実は他にもやりたいことがあります。それにはまだ誰も手をつけていないし、自分でもそれは重大なことだと思っています」
私のアドバイスはこうです。
「一番重要なことを選ぶ」
リスクが伴うし、上手くいかないかもしれない。でも博士課程は4年もかかるし、そもそも4年あれば多くのことが試せる。その内の1つは大当たりかも知れない。この部屋だけにも相当なポテンシャルがあるんです。私はこう言いたい。
「世界にとって意味のあることにハードに取り組んで、失敗を恐れないで下さい」
ありがとう。
司会者:ここで1分ほど質疑応答の時間とさせてもらいます。質問がなければ彼らがタップダンスを披露します。
(会場笑)
質問者:単純に興味があるのですが、お2人の稼ぎは相当なものだと思うのですが、これからの人生どうするんですか?
セルゲイ:賞盃のお皿がほしいです。
(会場笑)
質問者:そのあとは?(笑)
セルゲイ:お金、キャリア、成功、それだけが成功ではないと思っていて……。
(会場拍手)
セルゲイ:モチベーションだけが成功ではありませんしね。テクノロジーであれ商品であれ、そこにたどり着くまでのプロセスですから。なので、何かやらなきゃとかは思ってないんですが、楽しいと思えることをやっていこうと思ってます。いちいちゴールとかは考えてないですね。
司会者:あと1つ質問です。
質問者:ハーバード・メディカルスクールからです。ちょっと興味があるのですが、Googleってどういう意味なんですか?
ラリー:数字の単位の名前です。1に100個ゼロがついた数のことです。セルゲイは綴りの間違いを指摘してくれたのですが(笑)。当時はまだスペルチェックとか無かったので。
(会場笑)
スペルが本当に苦手で。まあそういうことです。ありがとうございました。
セルゲイ:ありがとうございました。
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