BtoC・BtoBイベントの違いと共通点

小島英揮氏(以下、小島):あと、このお2人に来ていただいているので、この話をしておきたいと思うのですが、主にBtoB的なことを。BtoCがPeatixというと……みんなクスクス笑っていますが、なにかおかしなことでもございますか? わりとお気に入りの写真なんです。

藤田祐司氏(以下、藤田):これ、いいですよね。

小笹文氏(以下、小笹):すごく!

小島:あとで差し上げます。

藤田:ありがとうございます。

小島:欲しい方は言っていただければデータで差し上げます。完全な著作権フリーです。

藤田:使えるやつなんですか? ありがとうございます。

小島:ちなみに、ほとんど横道にそれて行きますが、これを挙げたら「この写真いいね」といったコメントがかなり秀逸で、「BtoBとBtoC、エレベーターで行き来できるのか」など。

(会場笑)

「いろいろとみんな仕事のことを考えすぎだ」など。単に「出口」ですから。

(会場笑)

小笹:その視点で出口を見つける小島さんがすごく。

小島:「これだ!」と思いました。

藤田:これはすごい。

小島:今日のためにこれを取っておこうというような。

(会場笑)

これで僕の今日の目的は半分くらい達成できました。

(会場笑)

どんどん写真も撮っていただいてけっこうです。いいデータをイベレジさんからいただきましたが。

BtoBイベントの検索・申し込みピーク時間帯は、平日の日中

小笹:これはイベレジの去年1年間における直近のデータなんですが、モバイルと言いながら、イベレジのアクセスというのは半分以上はパソコンなんですね。

小島:すごいですよね。

小笹:3年くらい前までは、モバイルが3割でしたが。

小島:けっこうデスクトップから来る。

小笹:そうなんです。新規はもちろんリピーターもいて、時間帯別ユーザーのことを見ていただくとわかります。すこし細かくてわかりにくいですが。

小島:濃い部分が来ているところですね。

小笹:そうです。青く濃い部分が来ているところで、横が日曜日から土曜日まで。真ん中の時間帯なんですが、イベレジで参加と申し込みなどをしてくれるお客さんというのは、だいたいビジネスタイムなんですよ。比較的夜になると、夜中なども含めてになりますが、よくよく活動するのは平日の日中の人たちが多いというデータですね。

小島:自分の相手が誰なのかをよく考えなければいけないという、とても良いデータだと思っています。どうしてもデータはスマホファーストだから、それに特化してもいいだろうし、移動中も含めて夜などに見るのかと思えば、実はそうじゃないといったことですよね。

小笹:そうなんですよ。実際はみなさんかなり会社のパソコンで申し込んでくれていますよね。例えばスマホは自分でも、ということがあるんですが。これは極端にわりとオールドトラディショナルな展示会の例でいけば、スマホは個人のもの。

小島:頭の中が切り替わるということがある。

ターゲットが違えば「アクセス時間」も「響くメッセージ」も違う

小笹:スマホは個人のものですから、展示会にいくのはビジネスパーソンとしての自分。個人のスマホは使いません。QRコードのチケットを出すときに、自分の個人のスマホにアプリをダウンロードしたがらない方などがいらっしゃるというのは、一方で会社から支給されているのはガラケーであったりするケースなども、業界によってはあるんですよ。

小島:なるほどね。

小笹:そうしたことなどもだいぶ変わりましたが、ひと昔前はかなりそれがあったということです。今はだいぶスマホ文化になりましたから、障壁がだいぶ取れてきた結果として、ようやく半分くらい。

小島:それでも半分くらいはデスクトップといったことですよね。

小笹:はい。

小島:一方でPeatixさんになると、これとはぜんぜん違う。

藤田:Peatixの場合は、セッションでいえば65パーセントがモバイル。PCからのセッションが、35パーセント。2:1でモバイルといった感じとなっています。ビジネスアワーというよりも、かなりいろんなタイプのイベントがありますから。

小島:そうですね。幅が広いですよね。

藤田:そうなんです。例えばお昼休みの時間帯であったり、あとは夜の時間帯に、やはりスマートフォンでアプリにアクセスしてイベントを探す人もたくさんいらっしゃる。そうした意味では、かなり傾向としては違うということがわかりますよね。

小笹:すごくわかりやすい違いですよね。

藤田:そうですね。

小島:やはり、相手が違えばアクセスの時間も違うし、響くメッセージも違うので、単にこのプラットフォームを使えばいい、単にこのツールを使えばいいなどということにはならない。やはり誰を集客しようとしているのかということを、オーガナイザーがきちんと理解しておかなければ、打ち手が変になってしまうということですね。

藤田:そうですね。そこはすごく大事だと思います。

約800人中55パーセントが「職種や世代に関係ない知見が得られる」イベントに参加希望

小島:これはPeatixさんからいただいたデータですね。

藤田:すこし前にPeatix主催のいわゆる勉強会などに参加している方たちにアンケートを取ったデータなんですが、だいたい7、800人くらいが回答してくれたものです。「今後も参加したい勉強会というのはどんなものですか」とビジネスパーソンに聞いているものです。

例えば、一番多い55パーセントが「幅広い知見が得られる。しかもそこは職種など世代に関係ないものである」というもの。次の、32パーセントが「同じ職種での勉強会」なんですね。会社として勉強会をやろうとしたり、自分で勉強会をやろうとすると、同じ職種での勉強会を開くことが多いですよね。

小笹:エンジニアやマーケターなどがそうですよね。

藤田:ただ、実はそうじゃないニーズがある。また勉強会というのは、BtoCにすこし寄っているのではないかと思うんです。一方でほぼほぼBtoB的な要素もあるなと考えれば、やはり共通してすごく大事になるのは、参加者たちが「どんなニーズをもってこの場に来ようとしているのか」をしっかりと見る必要があるということですね。

いつも同じような「同じ職種の勉強会」とは考えずに、すこしずらしてみる。そうしたこともやっていくことで、より満足度が上がったりもするんです。

小島:越境することで見えてくるものがありますよね。

藤田:そうですね。新しいものが生まれたりすることもあるということで。

小島:越境した結果、「いつも行っている話を中心にした場のほうがいい」といった再発見にもなったり、外のものさしを知るということ自体がすごく大事。でも、そうやって外のものさしを知る場を、色々な人がイベントといったかたちで用意してくれている今の時代は、すごく恵まれていますよね。

藤田:いいと思いますね。あと、BtoCとBtoBで共通していることは、昔では大きく分かれていましたが、やはりファンを作るなどそのサービス、もしくは趣味に熱狂する人をどうやって作るかにおいては、共通項もかなり増えてきているのではないでしょうか。最近の傾向としてはあると思います。

小島:コミュニティなどファン、エンゲージメントなど。ファンを作るなど、イベントの目的が「会う」ではなくて、つながりを作るといった継続性を作る場に少しずつ比重が変わってきているような。

藤田:昔は1対nで学ぶことが多かったと思うんです。先生のような人がしゃべる形で。

小島:効率的になにかを伝える場では、一斉に刈り取りたいですからね。

藤田:そうですね、リード獲得など。

小島:そうした1対nを作る場だったような気がしますが。

藤田:それがもともとですね。

小島:今、それがすこしずつ。

藤田:つながりを作るといった、ここで出会うような。あとは体験するということが、すごく重要になってきていると思います。

アフターデジタル、OMO時代のイベント活用術

小島:では、イベントの質が少しずつ変わってきているのだということも踏まえて、一気にカッコイイ感じにいきますが、『アフターデジタル』。ちなみに『アフターデジタル』をお読みになった人はいらっしゃいますか。

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

(会場挙手)

5分の1くらいですね。

端的に言えば、リアルで(やるイベント)というのは、次はもうデジタルで(情報を知って現場に)行く。デジタルで告知して、リアルに来てもらうというふうに、つながってはいる。けれども、分断された世界に比べて、基本がデジタルで、その中にリアルが入る。こうした世界観のことを「アフターデジタル」という感じですよね。

そうなったときに、イベントはすごく変わってきているのだろうと思うんですが、例えば小笹さんなど、最近「セールスフォース」のイベントでは……。

小笹:そうですね。ひと昔前では、イベントとデジタルは別々の施策として走らせるといったことがありました。

小島:ありますよね。例えば、企業のマーケティングでいうとわかりやすくて、イベントマーケティングとデジタルマーケティングは、ぜんぜん相容れない感じがあるんですよね。

小笹:デジタルはイベントを補完するものなので、デジタルで後に残そうといったように考えられていたと思います。私自身が、わりとその視点からガッと変わったのが、一昨年行ったSalesforceのイベントでした。サンフランシスコで「Dreamforce」というすごく大きな年次カンファレンスがあるんですよ。

Salesforce主催「Dreamforce」を例に見る、会場だけに閉じないイベントの作り方

小笹:大きいといった規模が、17万人のレジストレーションがあって、1週間サンフランシスコをほぼジャックしてやるようなイベントなんです。そこに行ってみたら、そのイベントの中だけで完結するのかと思えば、蓋を開いてみたら、レジストレーションは17万人なんですが、その参加者の後ろで1,300万人の人がライブストリーミングをしているんですよ。

小島:見ているんですよね。

小笹:全世界で。

小島:本当は、デジタル側の人というのはこういうことなんだ、と。

小笹:そうです。実際に行ってみるとわかるんですが、Salesforceも例えばキーノートのセッションなどはあるんですが、そこにいる人たちに対して語りかけているのではなくて、ライブストリーミングの撮影をしているカメラに向かって語りかけているんですよ。建て付けとしては、もう公開収録なんですね。

小笹:私がすごく感じたのは、Salesforceはこの先にいる1,300万人の人たちに対してメッセージを届けるために、このイベントという場を作っているのだということ。そこからもう、イベントの作り方というのは、そのイベントをどれだけパーフェクトに素敵な感じに仕上げるかということではないんだということで、ものすごくマインドセットが変わったんですね。

小島:デジタルの体験だけど、どう組み込むか、といったような。

小笹:そうですね。

小島:そうした感じですかね。

小笹:それがやりやすくなったから。ライブ配信をするのも、前はものすごく大変でしたよね。

小島:大変でした。

小笹:今はもう海外のイベントに行くと、ライブ配信の仕組みすら変わっていて、もう個人に「ライブ配信してください」といった感じで、主催者が推奨しているんですよ。そのほうがコストもかからないから(笑)。「みなさんがメディアになってください」といった感じなんですよね。

小島:自分の1、2ブロック先にリレーションして伝えてくれ。そのほうが強いですもんね。

小笹:はい。そのような感じでどんどん変わってきているので、日本ももっと5Gなども来て、ネットの環境も良くなってインフラが整うようになれば、そうしたことが普通にできるようになるんじゃないかと思います。

イベント主催側として“行動データ”をどう活用するか

小島:今日もそのミニ版ですが、映像配信はないけれどもツイートして上げてくれていたりということがあります。たぶんこれを今、小さくやっている場なんじゃないかと。

僕らが話していることは、みなさんがキュレーションした言葉など、トピックでみなさんの近しい人に発信していることが、従来のイベントだけではできない広がりを作っていると思いますから。

他のイベントを見ても、そうした建て付けをやろうとしているイベントがかなり多くなっているという気がします。Peatixもなにか、サービスそのものがこうした感じで作られているんじゃないかと思うんですが。

藤田:そうですね。アフターデジタルの考え方でいくと、Peatixはサービサーといった立ち位置になると思うんですが、要するにアフターデジタルの世界は行動属性といったものがデータとして取れる。それをどう活用するかという感じだと思うんですが。

Peatixの場合には、それぞれのイベントがどういった属性を持っているのか分かるので、例えば小島さんが過去にマーケティングのイベントに参加したという属性も全部把握できます。

その結果、小島さんは音楽ではこうしたジャンルの音楽のイベントに行き、マーケターでもありそうだといったデータがあるので、それを元にPeatixのデータをコネコネして、「小島さんは、きっとこうしたイベントが好きだ」といったものが、みなさんのところにもよくメールなどで届くと思うんですが、そのようなかたちでお知らせをしていく。

それによって、我々が行動属性をデジタルとして料理をして、みなさんに届けることによってリアルの場とつないでいく感じになるので、今まではそこまでまったく追えなかったことが、しっかりとトラッキングできるようになった。

小島:むしろ、みんながデジタルに痕跡を残しているから、全体像が見えやすくなったということがある。

藤田:そうですね。どういったレコメンデーションをするべきかが見えるようになった。そこができるようになってきていることが、まさにアフターデジタルの感じなのだろうと思いますね。

小島:今、お好みのものを見つけやすくなったという話がありましたが、もうすこし進むと、僕はイベントではオーガナイザー側であることがかなり多いので、直面する問題としては「招かれざる客問題」など。

(会場笑)

藤田:はい、はい、はい、はい。そうですね。

小島:(笑)という人は、だいたい僕と同じ経験をしている。

お客さんもイベンターもスコアリングされる信用経済の時代

藤田:そこですごく思うのは、別に今すぐやるやらないという話ではありませんが、Peatix的な観点というよりも、僕個人の考えとしては、やはり主催者に対して、「このイベントはよかった」といったことがスコアリングされていく。いわゆる信用経済的な流れが起きていくんじゃないかと思います。今はあまりそうした考え方はありませんが。

小島:お客さん側がスコアリングされるのではなく、イベントの方もスコアリングされる。

藤田:Uberがまさにそれをやっているんです。運転主がイベント主催者だという感じで、すごくいいイベントをやっている方であれば、それによって安心してイベントに参加できることにもなりますし、ここはもういろいろな議論があると思うんですが、究極でいえば参加者側にも信用スコアがある。

小島:あるんじゃないかと思います。

藤田:やはり参加率。無料のイベントに過去30回くらい申し込んでいるけれども、永遠に現れない人がいたりする。

小笹:いる、いる、いる、いる。

(会場笑)

藤田:なにかあったりすると(そういう方が)いたりもするので。そうした方が増えてしまうと、主催者としては50名分しか席がなくて、そのうち20人の枠が来ない人で埋まってしまう、というようなことが起こる。そうすると、イベントが盛り上がっていかなかったりしますから。

また、その参加者自体がすごく貢献してくれるとか、めっちゃツイートしてくれるような人のスコアがちょっと変動するとか。「すごくいい参加者」といったようなものも、今後はもしかすると出てくるのではないかと、この本を読んですこし思いました。

小島:スコアリングなどによって見通しが良くなることがすごく大事だと思うのは、スコアが低いから来るなというよりも、「この人は来なさそうだ。だからどれぐらいの出席率を見込みましょうか」といったことに対して、精度を上げられる。

藤田:それもまさにそうですね。今回は「藤田祐司といった人間を5段階で言うと3.2しかない。こいつは来ない可能性がかなり高いから、すこし多めにオーバーブッキングしておきましょう」といったことにつながっていくのではないかと思います。

展示会で紙のパンフレットを渡しても、捨てられてしまう

小島:あとは、いろいろなイベントが見えるようになると、逆にイベントが集中している日がどこかわかるといいですよね。

僕はイベント天気予報のようなものがあるといいと思っていて、「この日は晴れです」「この日はどしゃぶりだ、(イベントを)やっちゃいけない」といったことがわかってくると、負荷が分散されていいんじゃないかと思います。

藤田:「AWSのサミットがあるときに、エンジニアのサミットをぶつけちゃうとだれも来ない」といったような話。

小島:難しい、難しい。

藤田:そこはもう、ニーズとしてもすごくありますし、やはりイベントが立て込んでしまう日は毎年必ずあるので、そこをうまく分散すると、参加者としてもいろいろ参加できるし、そうした機能も必要だということですね。

小島:いいですよね。あと、デジタルとリアルが融合すると、リアルでは、体験などの「おお!」と思うようなリアルでしかやれないことをやる場にすればいいので、例えば展示会で紙を配るといったことがいらなくなるということですよね。

小笹:あぁ、そうですね。それはすでに海外では当たり前の傾向になっているということから、たぶんそのうち、日本でもくるんだろうと思います。展示会にみなさんが行きますよね。そうすると帰りに、ものすごく大量のパンフレットを渡される。あれは、1回何かを手にしてしまうと、どんどん増えていきますよね。

(会場笑)

藤田:不思議なもんでね。

小笹:あれ、持たなければ持たないで帰れるんですが、ひとつもらっちゃうとすごく渡されません? 

藤田:最初に袋系をもらっちゃうと絶対。

小笹:そうそう。ただ、みなさんたぶん、家に帰ったり会社に戻ったりすると「いる、いらない」と取捨選択して、いらないものはほとんど見ずに終わるといった、ものすごくムダなことではありませんか。では、海外で何が起きているのかというと、デジタルバックといった考え方なんですよね。

小島:手提げではなくて、その人のデジタル空間に。

「リアルで心が動いたものを、デジタルで持ち帰る」という考え方

小笹:アプリなんですよ。主催者さんがそれを推奨していて、出展者さんやスポンサーさんに対して「紙は配るな。全部デジタルで提供してくれ」と。例えばそこのブースに行ってピッとやればその人のところに資料が(届く)。デジタルバックのアプリの中に資料が入ってくれば取捨選択ができますし、少なくとも家に帰って捨てたり整理する必要はありませんよね。

まずは残るし、そのあとさらに新しい情報をプッシュで届けることもできるし、例えば、その資料を開いてくれたのかどうかもトラッキングできる。デジタルの力を借りると、ご想像の通り、紙のチラシよりもよっぽどデータが取れるし、その人が興味を持ってくれていることがわかるんですよね。だからたぶん、みなさんがうれしい。来場者にとってもうれしい。

小島:単にそれを一斉メールで送るより、イベントで話を聞くなどのリアルな体験があって、デジタルの情報が来ると、開封率や読み込み率、理解度などが違うと思います。

デジタルで配るだけの話に捉えてしまうと、もうイベントなんかやらずに送ればいいんじゃないかと思うかもしれませんが、それではあまりインパクトはないんですよね。見てきてよかったものがデジタルでも反応がいい。

藤田:リアルとの連動のことですね。

小島:イベントもそういった感じになっていくんじゃないかと。

小笹:そのときの感動など「いいじゃん」と心が動いたものを、デジタルで持って帰るようなイメージは、B向けでもC向けでも変わらないと思いますね。

小島:そうすると、デジタルでできることをリアルで資料を配るとか、アンケートを取るというのはあまり関係がなくて。イベントには、そこでどれだけその気になってもらうかという、ライブとしての強さがもっともっと求められるようになる感じがしますね。

ビジネスイベントでリード獲得より“体験提供”に注力するべき理由

小笹:あと、BtoBの世界でいくと、今まではリードリストを獲得するためといったような、「どれだけ名刺を集めましたか」といった感じになってくるんですが、わりとそのときに体験をきちんと提供するようなカンファレンスが増えはじめています。

ブランディングをどうこうというと、すこしありきたりな会話になってしまうんですが、その会社のカラーであったり、考えていることであったり、そもそもどうしてそうしたサービスを提供しているのか、といったこと。

もう少し大上段のところからコミュニケーションをするようなカンファレンスに、たぶんみなさんも行かれたことが多いと思うんですが、ビジネスイベントなのに、すこしそこで感動するといったようなものが増えてきている感じがします。

小島:イベントもキャラ立ちしないといけない時代に。

藤田:そうですね。数がとにかく増えているということがあるので、しっかりと個性がないと来てもらえない。けっこう厳しい感じになってはいる。

小笹:やりやすくなった感じ。

小島:僕もイベントオーガナイザーとしての経験が長いので、本当に思うのは、昔はとにかく、そこまで行くのが大変だったんですよね。イベントを定義して人に来てもらってお見送りをするまでがもう精一杯で、そんなにエッジを立てることに力を注ぐのは難しかった。ところが今は、むしろそれをやらないと本当に・・・・・・。

藤田:どういう人に来てほしいかといったことすら伝わらなくなって、ぼやけてしまう感じですよね。