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業務管理から顧客アンケートまで kintone活用で働き方が変わった(全1記事)

2017.09.21

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「紙と人」からクラウド移行で“働きがい”向上! 効率化だけじゃない、kintoneの導入効果

提供:サイボウズ株式会社

業務の中でkintoneを活用しているユーザーが一堂に会し、kintone活用のコツをそれぞれの視点で解説するイベント「kintone hive」。3度目の開催となる「kintone hive osaka」では、トリプルグッドグループ トリプルグッド株式会社経営企画部の長瀧谷一輝氏が登壇し、「業務管理から顧客アンケートまで kintone活用で働き方が変わった」というテーマで講演を行いました。紙を使用したアナログで属人的な管理方法から、kintoneを使用したクラウド環境に移行に移行したことによって、従業員の働き方にも大きな変化があったといいます。kintoneの導入よって、トリプルグッドグループはどう変わったのか? 改革の裏側に迫ります。

働きがいのある会社1位、トリプルグッド

長瀧谷一輝氏(以下、長瀧谷):ただいま紹介にあずかりましたトリプルグッドの長瀧谷(ながたきや)と申します。

私たちはkintoneが登場した最初から使っています。今日は1つ2つ、アイデアを共有させていただきますので、なにか参考にしていただければと思っております。本日は「業務管理から顧客アンケートまで」ということで「kintone活用で働き方が変わった」というところをお話をさせていただきたいと思います。

まず最初に、自社紹介と自己紹介をさせてください。私たちトリプルグッドグループと申します。

トリプルグッド株式会社、トリプルグッド税理士法人、そしてトリプルグッド社会保険労務士法人、トリプルグッド行政書士法人、トリプルグッド司法書士事務所と、トリプルグッド法律事務所。これらの士業の会社がグループで活動しておりまして、それぞれの専門家が連携を行って、お客様の経営の悩みに対応したり、経営支援をしている会社になります。

写真にも写っていますが、オフィスはここの近くです。徒歩5分ぐらいですかね。スカイビルに入っています。「中小企業の100年経営で、日本を元気に!」をミッションにさせていただいております。

私は長瀧谷一輝と申しまして、先ほどのグループの中のトリプルグッド株式会社の経営企画部クラウド推進課に所属しております。

このクラウド推進課というのは、グループ全体のクラウドツールの管理・選定や、新しいクラウドツールを探してきてテストをしたり、その導入、運営管理。もちろんkintoneの運用管理なども私たちで行っています。お客様向けにはITコンサルティングとして、クラウドサービスの導入支援や、運用サポートなどを行っています。

ちょっと簡単に受賞歴をお話させていただきたいと思います。「働きがいのある会社ランキング」というものがあるんですが、こちら、6年連続でベストカンパニーをいただいています。

2014年に1位にさせていただきまして、その時、別部門で同時に1位になっていたのが、マイクロソフトとグーグル。そしてトリプルグッドが同時に1位ということになっておりす。

働きがいのある会社ランキングで1位になった同年、2014年に「会計事務所甲子園」の第1回大会が始まりまして、こちらも日本一をいただいております。

また、このように書籍やDVDの出版もしています。

かつては属人的な管理体制だった

さっそくkintoneの事例紹介というところに移りたいと思います。こちらに弊社で今使っているアプリをずらっと書き出してみました。

この総数が104になります。これらのアプリはすべて自社で開発、設計から運用管理をしています。

さっそく1つ目の事例に移りたいと思います。まず1つ目は、弊社グループの会計事務所の中で1年間を通じて、毎月毎月すごく長いフローでやらなければならない、決算にいたる流れですね。企業様の決算まで、毎月やっていく業務をどう管理するか、という部分です。

弊社のお客様の数は合わせて1,500社以上ありまして、1人当たりの担当件数が50社です。

先ほど申し上げましたが、会計事務所の業務が、決算終わってから次の決算まで、1年間ずっと続いてる状態です。これを1社1社のお客様ごとに管理をしていかないといけない。にも関わらず、これを担当者1人が50件担当して、管理しているという状況になっています。

もともとこれらの業務をどう管理していたかと申しますと、属人かつ紙で管理をしていました。つまり、一つひとつのお客様の業務が担当者任せだったんですね。担当者任せになってしまっていたので、進捗が遅れてしまったりということが起こっていました。

そして一人ひとりがそれだけの長いフローで、すごく複雑なフローというのを50社持っているので、自分でもなにをやっているのかわからなくなってしまったり、段取りが悪くなったり、効率が悪くなったりなどで、低い生産性になってしまっていました。

そして、属人管理というところでは、1社1社のお客様の状況は担当の人間しかわからない状態でした。なので、上司もその業務が遅れてるのか順調なのかというのがまったくわからない状態なんですね。なので、フォローのしようがないというのが以前の状態です。

そして、担当の引き継ぎや変更といったこともすごく困難でした。

kintone導入の効果は?

kintoneを導入してどのように変わったか、というところですが、まず最初にkintoneを導入した目的です。目的は2つあります。

1つが進捗の見える化です。先ほど言ったように、担当者が紙やメモ帳で自分で管理していたので、お客さんが今どのフローにいるのか、そしてどれぐらい進んでいるのかというのがまったくわかりませんでした。これを見える化していきたいというのが1点。

そして、もう1つはスムーズな情報共有です。これも進捗の見える化に近いんですが、お客様の情報を1人だけで抱え込むのではなく、上司を含めた周りの人で、常に情報を共有したい、というところが目的になります。

実際にkintoneを導入してどんな効果が出てきたかといいますと、まず1つは、頭で覚えなくてよくなったというところですね。やはり多工程の業務を1人で全部抱え込んでしまうと、全部覚えながら、「あのクライアントはたしかいついつなにで……」みたいなことがすごくごちゃごちゃになってしまいます。

これをkintoneでまとめて管理してしまうことで、「今はこの業務に集中しよう。だからこっちの業務はいったん置いておこう」と頭で覚えなくても業務が回っていくようになりました。

また、進捗が常に見えているので、周囲が「あれ、このクライアントちょっと遅れてるな」ということに気づいて、上司を含めてフォローに入れるようになりました。

そして分業制の実現です。もともと会計事務所の業務というのはすごく複雑・多工程なんですけども、一人ひとりが属人的に管理をしていたので、「ここだけお願いします」みたいなことがすごくやりにくかったんですね。

ただ、一つひとつの工程をkintoneに書き出していくことによって、「ここは〇〇さんお願いします。こっちはこっちでやるので」みたいな分業制が実現できました。

属人的→分業化に成功

kintoneを導入した成果ですが、まず、働きがいが向上しました。

と言いますのも、会計事務所というのはものすごく作業量が多い、作業の側面が強い仕事なんですが、kintoneを導入して、業務の効率化が実現できたというのが1点。

そしてもう1つが、業務自体を周りの人に振れる。分業制ということで、周りの人にお願いできるようになったので、自分の作業量が若干軽減できるというところですね。

そして、空いた時間を使ってお客様に喜んでいただけるような経営支援など、そういった業務に時間を割けるようになりました。こういった点が働きがいの向上につながっています。

もう1つが働き方の多様化ですね。kintoneを導入するとなにが起こるかというと、弊社や会計事務所のようにもともと分業がない業種であっても、分業することができるようになります。

今までは1つのクライアントは1人で見ないといけなかったので、朝から晩までオフィスにいないといけませんでした。しかし、分業制というところで「ここだけ私がやります」ということができるようになったので、短時間勤務など、そうした働き方にも対応できるようになってきました。

こちらが実際の画面の一部なんですが、1年間の業務を管理しているアプリになります。詳細フローというところを開くとそれぞれの大項目に数十のフローが入っています。

特徴的なところは、1つ1つのフィールドに「/MS」「/AB」「/QC」のようにアルファベットが入っています。

このアルファベットは部署名を指しています。分業制を実現するときに「この業務はこういう部署でやりましょう」というのを先に決めてしまって、それをkintoneに書いています。なので「この業務はどこの部署がやりますよ」というのが一目瞭然でわかるようになっています。

お客様アンケートの問題点

続きまして、2つ目の事例に移らせていただきます。2つ目はお客様のアンケートですね。弊社はお客様に向けたアンケートを実施してるんですが、まずはこの目的です。1つは「お客さんの声をたくさん聞いて、それをサービスに活かしていきたい。もっとお客さんに喜んでいただきたい」ということ。

そしてもう1つは「お客様から喜んでいただいている社員・従業員をしっかりと評価していきたい」。これが目的になっています。

kintone導入前は、窓口担当者が紙のアンケートをお客様のところに持っていっていました。そして、お客さんに紙で書いていただいたものをそのまま紙で回収。そして上司に渡す、という運用です。

しかしこの運用ではいくつかの問題点が出てきます。1つは、アンケートの配布漏れですね。配布を忘れてしまうということもありますが、従業員によっては「あえて渡さない」ということも起きてしまったりします。

そしてもう1つが回収漏れ。紙でお渡しするので、なかなか返ってこないみたいなことも起きています。

さらに、アンケートの回覧漏れですね。せっかくお客様からアンケートをいただいたのに、それが社内に回っていかず、担当者のところで止まってしまうということが起きてしまいます。その結果、対応が遅れてしまったりといった問題点が起きている状態でした。

アンケートをクラウドに完全移行

これをどのように変えたかと申しますと、まず管理自体はkintoneでやるようしました。また、アンケートツール自体もクラウドでやろうというお話になりまして、クラウド顧客アンケートツールを導入して、総務から一斉にお客様に送るようにしました。これで配布漏れは100パーセント防げるということですね。

2つ目がクラウドで回答していただくようにしました。そのままWeb上で回答いただけるかたちですね。回答いただいたものは通知が飛んで、総務がkintoneに登録します。

kintoneに登録されたものを担当者が見て、「自分の評価はこのくらいです」という自己評価をしまして、それを上司が見て対応するかたちです。

こちらが実際の画面なんですが、こちらに実際のアンケートが入ってきます。

ここには数字が入ってきます。この数字は弊社のアンケートの特徴で、1つの項目に対して2つ記入いただいています。1つは「その項目を重視しているかどうか」そしてもう1つが「その項目に満足しているかどうか」です。

もしお客様が重視している項目で満足度が低いと、「これはかなりまずいな」ということですね。こうした理由から、2つの数字をそれぞれ入れていただいています。

こちらは自己評価を入れる欄です。自己評価をS〜Dまで入れることで、上司がここを見れば、お客様のアンケートの状態と、担当者の判断がわかります。

そしてこれに対して上司コメントします。「この調子でがんばってくださいね」であったり、「ちょっとまずいですね」「次回は一緒に行きましょう」といった対応ができるようになりました。

顧客満足度&働きがいUP

顧客アンケートアプリでkintoneを導入した時の目的の1つは「回収率を上げたい」というところでした。紙で集計してたときは、途中でどこか行ってしまうことも含めて、なかなかアンケートが集まってこないことがありました。そこを改善して回収率を上げたいということ。

そしてもう1つが「情報をすぐに共有したい」というところですね。せっかくアンケートを回収しても、担当者で止まってしまってたら意味がないですし、周囲の人間がそれを活かして次の接客やサービスに活かすために、情報をすぐに共有したいというところです。

そして導入の効果です。まず、上司がフォローに入りやすいという部分ですね。アンケートが確実に上司に届くので、それを見て「ここはちょっとフォローしたほうがいいな」みたいなところが確実にフォローに入れるようになりました。

それから、上司がフォローに入りやすくなったので、クレームの芽、「まだクレームにはなっていないけど、そのうちクレームになりそうだな」みたいなところを未然に防ぐことができるようになりました。

そしてやはり回収率が上昇して、kintoneでも集計しているので、「回収数が増えてサンプル数が増えた」というところと、「集計がしやすくなった」というところから、人事評価に結び付けられるようになりました。

これらの事例を踏まえて、kintone導入の成果としまして、まず1つはお客様の満足度の向上です。対応のスピードが早くなった部分もありますし、お客様の声をよりたくさん聞けるようになったので、そういったところで満足度を上げていくことができたという部分です。

そしてもう1つが働きがいの向上というところですね。やはり従業員にも、お客様から喜んでいただいているということを会社に評価してもらいたい気持ちはあると思いますので、そうした部分を実際に評価できるようになったのが働きがいの向上につながっています。

kintoneへの要望

このようにすごく便利に使わせていただいているんですが、私たち側で「これができればもうちょっと便利に使えるのかな」いくつか挙げさせていただいています。

1つ目は検索機能です。みなさんも使っていると思いますが、弊社では1つのレコードに対してコメントのやりとりをすごくたくさんします。なかには200、300ものコメントがやり取りされるレコードもあります。

こういったなかで「レコード探したいな」と思って検索をすると、先にコメントがひっかかってしまい、探したいレコードが見つからないということがたまに起きてしまいます。なので、分けて検索したいというところ。

それと似たようなところなんですが、検索結果をソートをしたいということですね。レコードごとにソートができると、おそらく先ほどの問題もなくなってくるのかなと思っています。

そしてアクセス権限通知設定ですね。今はアプリ、レコード、フィールドに分かれいてると思いますが、これが1箇所になればすごく設定しやすくなるのかなと感じています。

そして最後は、アプリ同士の連携です。弊社ではカスタマイズをたくさん使っているわけではありません。

弊社と同じように、アプリの同士の連携ではルックアップ機能を使っている方も多いと思いますが、ルックアップのもとのレコードを編集したときに、そのルックアップ先が自動で編集できるようになれば、すごく便利かなと思っています。

JavaScriptみたいなものを組んで、そういった設定をすることはできますが、そういった機能がデフォルトでついていると、ものすごく便利かなと感じています。

ということで、私からの発表は以上とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

業務をどのように細分化したのか?

伊佐政隆氏(以下、伊佐):すばらしい共有をありがとうございます。内容も製品のフィードバックも含めて、最初に製品の話をしたほうがいいと思ったんですが、まあそうですよね。ルックアップは欲しいですねえ……(笑)。

長瀧谷:そうですね。

伊佐:ユーザーさんも欲しいですよね。がんばります。ただ検索の部分に関して「もしかすると……」と思ったのは、アプリの検索って右上に検索ボックスがあって。

長瀧谷:あります。

伊佐:そこで検索すると検索結果画面が出てきますが、アプリの絞り込みで漏斗のマークがありますよね。あそこで条件の絞り込みが可能です。「このキーワードを含む」とか「この数字よりも大きい」とか「小さい」ってやっていくと、アプリの一覧画面のまま情報が絞り込まれるので、ソートもかけられるし、「コメントは除外して、このフィールドのキーワードだけ」ということもできるので、そういう使い方もあるかなと思いました。

長瀧谷:なるほど。わかりました。さっそく使ってみます。

伊佐:よろしくお願いします。1回試していただいて、また教えてください。

あとは、今日見せていただいてびっくりしたのが、「分業」というキーワードがありましたよね。分業というさまざまなイメージをお持ちだと思いますが、画面見せていただいた時に、思った以上に業務の単位が小さいんだな、と思って。

長瀧谷:そうですね。

伊佐:すごく小さいですよね。一つひとつが。

長瀧谷:やはり1つ1つを細分化してアプリに埋め込んでいかないと、今までと一緒で1つのフィールドの中で誰かが手帳で管理したり、ということになってしまうので、細分化しています。

伊佐:それはどうやって細分化しているんでしょうか?

長瀧谷:最初はたぶんざっくりとしたいくつかのフローに分かれると思うんですけど。その中で1回走らせてみて、「やっぱりこれって1つじゃなくて、このフィールドって2人関わるよね」といった話が出てきます。そういった2人が関わるフィールドが出てきたら分けていくという感じですね。

伊佐:なるほど。じゃあちょっとずつ小さくして、結果的に今ぐらいに細分化されてるからこそ、分業ができると。

長瀧谷:そうですね。明確に分業ができてきたと思っています。

ツール導入の際のポイント

伊佐:今回社内の人を動かしていくうえで、なにかポイントはありましたか?

長瀧谷:まず、分業を始めようと思ったのが、1社1社のお客様に対して1人が属人的な管理をしてたという理由からなんですが、やはり専門性を高めるという部分でいろんなことを幅広くやってしまうと、従業員にとってもストレスがかなりかかってしまうと思いました。そういう部分で「分業したほうがみなさんにとってもいいんじゃないですか?」みたいなところですね。

伊佐:それでまずは共感を生んでからですよね。共感してもらってから、だんだん小さくしていったわけですね。

長瀧谷:そうですね。だんだん小さくして。

伊佐:すばらしいです。これから、kintoneを使って「こんなことをやろうかな?」といったことはありますか?

長瀧谷:いろんなことをやってみようかなと思っているんですが。今からやってみようと思ってるのは、先ほど地図が出てきていたと思いますが、飲食店さんをアプリで地図に一覧にしようかな、みたいなことを考えています。

伊佐:おお、なるほど。いいですね。どんどんこのアイデアがつながっていくといいなと思います。それでは長瀧谷さん、改めましてありがとうございました。

長瀧谷:ありがとうございました。

(会場拍手)

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