2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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斉藤知明氏(以下、斉藤):ではディスカッションに入っていきたいと思います。いやぁ、何回聞いてもリアルですよね。この離職率の推移のスライド、みなさんも驚かれたんじゃないでしょうか。「(離職率)40パーセント、30パーセント、10パーセント」でしたっけ。
柳沢和徹氏(以下、柳沢):そうです。40、30、10ですね。
斉藤:改善していく過程が、ある意味、血が巡りかわる瞬間になっている。その後、(企業の偏差値が)70まで上がっても、なお離職率は30パーセントだったと思うんです。これ、けっこう覚悟が要る施策だなと思ったんですよ。
柳沢:要りますね。
斉藤:40パーセント、30パーセントが2年続くと、社員が6割くらいいなくなっちゃう。その中で、(普通だと)これでは組織が成り立たなくなるから、変化を急ぎすぎず、今いる人たちの居心地の良さを優先するようにしてしまいがちだと思うんです。例えば、場を整えるほうに振り切ってしまうんじゃないかと。
でもそうではなくて「これでいくぞ!」とカルチャーを変えて、目指す先へと引っ張り上げた。Go beyondするんだと。これには、どういう背景があったのでしょうか?
柳沢:そうですね。やっぱりビジョンとミッションに忠実だったということに尽きると思います。私たちは、デザインの力を届けることで、ビジネスの成功・前進をお手伝いして、強いサービスを作れる会社になっていただきたいんですね。
そのためには、どんどん人を増やしてデザインの力を広げていかなければなりません。ある意味、こうした使命感に似たものを持っていたんですね。
実は組織崩壊の途中でも、そのビジョンとミッションに対して「あれは違う」と言う人はいなかったんですよ。なので「我々はお客さまにこういうものを届けるんだ」という気持ちは、組織崩壊中でも共有できていました。だからビジョンやミッションに救われたと言っても過言ではないと思っています。
斉藤:そうなんですね。だから、これ(ビジョンやミッションの達成)をするために「僕はこの方法が良いと思う」「私はこの方法が良いと思う」と、みんなが対立していたんですね。どっちかというと、大きなHowのところで、逸れていたからこそ対立が起こった。熱が強いからこそ、対立することになった。そういうことだったんですかね?
柳沢:そういう側面もあったと思いますね。ただ、ビジョンに向かっていくにしても、やっぱり環境が整っていることがすごく大事だと思っていまして。ビジョンに関係ないことで煩わされる感覚が、メンバーにはあったと思うんですよね。
「制度がちゃんとしてない」とか「自分が一生懸命やったものの評価に納得がいかない」みたいのは、仕組みの話でもあり、人の話でもあるので。そういうものに対して「もういやだ。疲れたんだよ」っていう気持ちだったんだと思います。
斉藤:なるほど。ビジョン達成のためにがんばっても、それが報われない。また、それを阻害してしまうような制度があったりもした。言い方は悪いですが、経営が現場を理解していないと思わざるを得ない制度があるとか、一つひとつ発覚していったと。柳沢さんは、入社されてすぐ人事として手を挙げられたわけではないですよね?
柳沢:そうですね。はい。
斉藤:「経営が一枚岩じゃない」とか「現場に納得感がない組織作りになっている」ということは、どう理解していったんですか?
柳沢:もちろん、代表が「こういうところが課題だよ」と話してくれたのもあります。それに、当時の役員の「一枚岩じゃない感」っていうのは、けっこうすごくて。例えば「ここができていないよね」といった話をすれば、犯人さがしのような空気になったり。あと、自分は悪くないことを証明するためのコメントが来たりするんです。
「ちょっと議論の質が低いな」というのは、入社直後に、感覚的にありましたね。私もnoteに「自分は官房長官である」みたいなことを書きましたが、要は「総理大臣が発表した内容を、すぐさま官房長官が『あれ、ないと思うわ』とマスコミに言ってる」みたいなことが(当時は)ありました。それでは政府(経営陣)がまったく信頼されないですよね(笑)。
そういうことが普通に起きていた。だから、みんな自分が批判されないように、完全防備する意識が強かった気がしますね。
斉藤:一番(組織が)崩壊するパターンですよね。マネージャーが「俺はこうは思わないんだけれど、上はこう言っている」というのが、どんどん伝播していく。するとベクトルが真逆を向いちゃって、組織がバラバラになってしまうということだと思うんですね。
柳沢:そうですね。
斉藤:ただ「右向け右!」でもだめじゃないですか。いわゆる「(グッドパッチ代表の)土屋(尚史)さんがこう言ったから全部そうなんだ」と伝えるだけでもだめ。そんな中、柳沢さんが意識されていたこと、経営陣の中で議論されたことはなんなんでしょうか? どういうことを議論されて一枚岩になっていったんですか?
柳沢:実は、私たちのコアバリューの最初にある項目が「Inspire with why」なんです。「Whyが人を動かす」というものがあって。なんのためにやるのか。なぜそれが必要なのかをしっかり考えて伝えることが、すごく重視されています。
これはサイモン・シネックという方がTEDで出しているムービーでも語られている内容なんです。この「Why」が常にコミュニケーションの軸になっていたんですね。なので経営陣の間でも「Whyは何ですか」と上から下までその会話ですね。
その「Why」に共感できれば、自分の言葉になるんですよ。このように「Why」をすり合わせたのが大事だったなと思っていますね。
斉藤:そこですり合わせを実施して、その後に生まれてきた施策や制度についても、自分の言葉で語れる役員ができてきて。マネージャーにもそれが伝達される。そういう順番で落とし込むことができるので、「Why」が重要だと。
そして、今度は現場のみなさんとの乖離を感じたと。順番としては、先に経営陣が「Why」について語り合って、一枚岩になった。(次いで)現場のみんなと話して理解していったという過程なんですかね。
柳沢:そうですね。当時は「経営陣は(自分たちが)言ったことをやらないよね」みたいな批判もあったので。まずちゃんと有言実行するということを、みんなに見てもらうための期間が実はあったんですよ。
いきなりいろんな施策をポンポンやっていくより、「私はこの目標にコミットします」というのを、それぞれがきちんと宣言して進捗を毎月報告する。こんなことから始まっていました。
斉藤:じゃあ現場で「ボトムアップでなんかやろうよ」という場合に、経営陣は「私はこれにコミットするぞ」と言って、それを言行一致させる期間が、例えば数ヶ月ぐらい続いたんですか?
柳沢:ありました。モチベーションサーベイの偏差値がものすごく低かったので、それを改善するために、サーベイを基に5~6つぐらい課題を抽出して。それを、それぞれがボールを持ってやっていったんです。
斉藤:経営陣がコミットする姿勢を見て、メンバーに本気が伝わる。デザインの力を証明することに対しては、みんなも納得しているし、やっていきたい。あらためて、(メンバーが)「自分も力を貸しても良いかな」と思えるような土壌が現場に表れ始めた。そのタイミングで、現場を巻き込んだんですか?
柳沢:そうですね。本当に少しずつでしたね。当時は、僕も全社集会で話をする時に、ちょっと緊張するくらいの空気感でした。やっぱり周りがバタバタ辞めていく中で、会社に残っている人には理由があるのかなと思ったんですよね。
「何かをやりたい」「ここでまだやるべきことがある」と思っているからこそ残っているはずなので。それを、私たちが実現していく「Why」とうまく重ねられたら、変われると思った。当時はそんな、根拠のない希望みたいなものを持ってやっていました。
斉藤:経営陣の意思を発信した上で、みんなからの意見も募って、ビジョン・ミッションの実現のために目指すべき姿としての「バリュー」を再定義した。そうして柳沢さんが「これやるぞー!」と言った時というのは、経営陣が3ヶ月くらい言行一致している姿勢を見せた後だと思います。その時のみんなの反応って、どんな感じだったのでしょうか?
柳沢:そうですね。いきなりこう、ポンってぶち上げるというよりは、(少しずつ準備をしていった感じですね)。土屋は、Slackの中に自分のチャンネルを持ったりして、社内での情報発信を積極的に行うタイプでした。
また、彼はナレッジ共有の部分でカルチャーについて情報収集していました。そして「カルチャーが大事だ」ということをみんなに信じてもらおうと、何ヶ月かかけて情報発信していたんですよ。それで少しずつ「確かにそういうの重要だよね」という空気ができあがったタイミングで、「よしやろう!」と。
実はこれをみんなの前でやろうする前に、1つ転機となる出来事がありまして。新卒のメンバーが、みんなの前で「僕はグッドパッチが大好きです」と発言したんですよ。そこで空気がガラッと変わった。みんな、不安や不満を感じながらも、どこかで会社が好きだった。それが言えずにいたんですよね。
それを一番若い新卒が、ハッキリと言ったことで目が覚めたような感覚があって。土屋は空気が変わったタイミングを察知して、「今だ」と(仕掛けた)感じですね。
斉藤:振り返ると、うまいタイミングでハマっていったんだなと思います。暗中模索しながら、みんなにアンテナを張りながら、空気が変わったタイミングで次のステップに(いったんですよね)。まず経営陣が発信して、反応がポツポツと表れてきた時に、ドカンとそういうイベントがあり、一気に活気づいたと。
柳沢:そうですね。振り返ってみると、反応を事前に確かめずに、いきなりドカンというやり方ではなかったですね。ちょっと意見を発信して、それに対する反応を見ながら、受け入れてもらえるように“地ならし”を先にやってきた感じですね。
斉藤:めげずに発信し続けた土屋さんも偉大ですね。
柳沢:本当にそうだと思いますね。
斉藤:絶対に心折れますよね。
柳沢:普通に折れると思います。辞めた人の中には「社長がいじめられてるみたい」と言っていた人もいますし。やっぱり今に比べると、当時の土屋はあまり元気がなかったです。(社内の)課題に対して、いろんなところで誰かにアドバイスをもらっていましたね。
私も一緒に、いろいろなセミナーに出掛けていったり。組織のことについては誰よりも胸を痛めていましたね。「自分は傷ついている」みたいなことは言わなかったですが、社員を大事に思っている分、やっぱりそういう思いも強かったと思いますね。
斉藤:そういう過程で生まれた「バリュー」だからこそ、みんなの前でこうやって(作品を作って)発表したり。すごくステキな伝えかたで、みなさんで共有して、グッドパッチさんらしい一幕だと思いまして。「シジマチウオ」っておもしろいですよね。指示待ちでね。
柳沢:そうなんですよ。これは「Inspire with why」という「バリュー」のグラフィックなんですね。これは「Whyナシ界の生き物」でして、「Whyがない世界ではどんな生き物が出てくるのか」という(コンセプトなんです)。これは指示待ちになってしまうとか、「ユウノセイウチ」は「あなたが悪いです」みたいな。
斉藤:Youのせい、あなたのせい。
柳沢:「Youのせい」ですね。こういう表現をしてくれたメンバーがいたんですよね。
斉藤:逆にこれをちょっとファニーに表現することによって、自分がこうなっていないだろうかと、楽しく思い返せるような場を作った。
柳沢:そうですね。
斉藤:どんどんみんな、自分の言葉に変えていった。こうして再構築したバリューが浸透して、エンゲージメントスコアも上がってきたのに、離職率は30パーセントで高止まりしていたんですよね。
柳沢:そうですね。こういうふうにブチ上げると「宗教っぽい」と感じる人が出てくるんですよ。
「もの作りに集中できるところが好きだったのに」「他の会社と違う、尖ったところが良かったのに」など、それぞれ会社の好きだったポイントが違っているので。それを自分の理想じゃないかたちに持っていかれたと感じた人が「宗教っぽい」と言うんです。それは、そうですよね。
斉藤:言われますよね。でも、経営陣も「Why」から考え始めると、目の前のもの作りだけに集中するだけでは、デザインの力を証明するに至らないと(確信したんですよね)。
noteにもありましたが「1+1を3にすること」を、デザインの力でできると証明しないと次にいけないと。(それに対して)「そうとは思わない」という(メンバーが)離れていくのは、もう仕方ないんだという認識が経営陣にはあった。
柳沢:ありました。実は「バリュー」を作る時に、土屋とは「これを作ったら、人が辞めますよ」「でもやりますよね?」という話を何度も何度もしたんですよ。
それまでは「あるべきカルチャー」というものを、きちんと伝えていなかったので、いろんな人が入社していたのもあるんですね。だから(確固たるカルチャーを宣言することによって)ある意味、入ってくる人を狭めることにもなるかなと思っていて。
「それでもやりましょう」「(人が)辞めても勇気を持って進めましょう」という会話は、すごく記憶に残っていますね。
斉藤:そこがやっぱり、経営陣が一枚岩になっておいて良かったポイントですよね。そうでなければ「柳沢、お前が『バリュー』を再策定したせいで人がどんどん辞めていくじゃないか!」ということが出てきたかもしれないですね。
柳沢:そうですね。僕、これに失敗したら二度と「バリュー」(の策定が)できない感覚がありました。毎日すごく落ち着かないというか。「バリュー」を策定すること自体が、会社の業績を上げてくれるわけでもなくて、当然「あいつ何やってんの?」という目を向けられることもあるので。当時は、先の見えないトンネル感は強かったですね。
斉藤:やっぱり組織を成長させる上で、メンバーみんなの力が大事になってくる。その力を確保するためには、離職の対策も(必要であると)。それで、離職、退職者のインタビューをするんですよね。理解を深めるためでもあったと思いますが、アプローチを「敗因分析」から「予防」に切り替えたんですよね。これ、後でQ&Aでも触れようと思っています。
1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のタイミングって“入職したて”ということもあって、なかなか本音を言ってくれないですよね。柳沢さん、これは今もご実施されていらっしゃいますか?
柳沢:やっています。
斉藤:(メンバーは、)なかなか本音を言ってくれないと思うんですが、うまくモヤモヤを吸い上げられるものなんでしょうか? どうやって工夫されているんですか?
柳沢:そうですね。「これを言ったら怒られる」みたいなカルチャーがある状態だと、当然、本音を言ってくれないと思います。この施策をいきなりやれば全部うまくいくというものでもないのですが、実は、直接的な利害がない私がやるということに意味があると思っていまして。
現場のメンバーの面談を、(直接の上司である)現場のマネージャーがやると、「こんなこと言ったらやる気ないと思われてしまうかな?」など(萎縮してしまうんですよ)。
私もいまだ模索中ですが、ここでのメンバーの発言を、絶対に否定しないようにしています。本人の、その後の生活が良くなることを徹底的に考えて、言葉を選んでいます。
これをやっていくと、マネージャーが知らなかった側面が出てきたりして、実はマネージャーからすごくありがたがられるんです。あとメンバーからは「今の自分の気持ちを整理することにすごく役に立ちました」と言われることもあります。
私としてはシンプルにヒアリングをしていて、「会社の悪いところない?」と聞いているだけなんですけれど。「今の状況どうですか?」「仕事楽しめてますか?」「人間関係どうですか?」ということを単に聞いていくだけでも、自分の気持ちの整理になる。「楽しみにしていました」と言ってくれる人が出てきたりするので。
本当に相手のためを思った質問を投げかけたり、相手の気持ちを整理することを手伝いたいという思いで話をすると、少しずつ信頼を獲得していくことができるかもしれない。
斉藤:(2017年から)ずっと取り組まれてこられて、2019年8月ぐらいからやっと離職率の数字にも跳ね返ってきたんですよね。グッドパッチさんの組織再生プロセスは、組織崩壊の時から、きれいにレールが敷かれていたわけではない中、(きちんと一つひとつ)積み上げてきていると感じますね。
柳沢:そうですね。後から振り返ると、実はなんとなく道があったんだなと感じますが、当時はもう、ぜんぜんですよ。「俺なんかまったくパフォーマンス出せないまま、転職失敗したのかもしれない」という気持ちを1年半ぐらい抱えてました。
斉藤:いやぁ……。「柳沢さんご自身も」ということですよね。
柳沢:そうですね。本当に周りもドンドン辞めていきますし、私の上司として入ってこられた方も、すぐ辞めちゃうみたいな感じで。当時は「この会社、いろんな人に見限られているな」という感覚だったんですよ。
斉藤:2017年からだと考えると、苦節4年ですかね。離職率にしっかり反映されてきたのだと、足掛け3年ぐらい取り組まれてきたと思いますが。(離職率が高くなる前の段階で、)グッドパッチさんはもともとミッション・ビジョンへの共感が強かった。ここがけっこうポイントだと思っていまして。
成し遂げたい思いは一緒なのに、経営陣が言行不一致であると。そこでまず、経営陣が一枚岩になりましょうというパスが出てくる。
そうすることで、共鳴してくる社員がぽつぽつ出始めた頃に、(新入社員の方が)ぽんときっかけを作ってくれた。そのタイミングで全社員を巻き込んで、我々はどうするべきかという「How」の部分を再構築された。
それを再伝達していくプロセスを通して、みんなの中に共通見解ができてきた。だから、個々人とも、もっと全体を通して対話することで予防策を張っていくことができれば、離職率は改善されていく。こういう流れができあがっていたんですよね。
斉藤:ちなみにグッドパッチさんって、中途入社率は何パーセントぐらいでしたっけ?
柳沢:今、中途は多くて6割~7割ぐらいだと思います。
斉藤:そうですよね。中途採用比率が高い会社で離職率が10パーセント前後だと、かなり(良いですよね)。しかもいわゆるスキルドな人たちと言いますか、デザインという力を持っている人たちだから、ある意味で転職がしやすい。その中での10パーセントだから、(離職率としては)かなり低い状態だと思います。柳沢さんの中で、今後の課題ってあるんですか?
柳沢:今後はやっぱり、平和ボケみたいなものを怖がって辞めていくケースがあるじゃないですか。すごく良い会社の離職。恵まれすぎちゃっていて、このままだと自分がぬるま湯の感じになってしまうのが怖いという離職を、今、実はすごく恐れていて。
とにかく今は「機会提供」がキーワードです。デザイナーで優秀な人材って、実は飽きっぽい側面があるんですよね。本当に好奇心が旺盛な分、やってみたいことがめちゃくちゃ多いんですね。飽きてしまわないように「じゃあ次はこれ」といった選択肢がたくさんがある状態を作らないといけないと思っています。
斉藤:なるほど。確かに「新規事業をしたくて転職します」というデザイナーの声は、自社内外で耳にすることはありますね。
柳沢:ですよね。
斉藤:ありがとうございます。では、この後Q&Aに入っていく前に、我々Uniposの紹介も少し挟ませてください。
Uniposとは「ピアボーナス」を通じて組織を変える行動を増やすサービス。感謝のメッセージにポイントを付けて、オンライン上で送ることができるんです。「良い行動だな」「これって良いな」と思うことに対して、称賛のメッセージを送ることができます。
もらった人は、そのポイントをさまざまなリワード(報酬)に交換することができる。例えばグッドパッチさんの場合だと、デザイナーの人が自分の似顔絵を描いてくれるというリワードがあるんですよね。
柳沢:大人気ですね。
斉藤:僕も似顔絵は良いなと思っています。どうやったらグッドパッチさんにポイントもらえるのかなと。がんばりたいです(笑)。このような、会社独自に設定したリワードに交換される方もいらっしゃいますし、直接給与に反映される企業さんもたくさんいらっしゃいます。
(称賛の送受を見ていた)他のみなさんも、これに拍手をして、さらに「いいね」を送ることができる。「拍手をした人・もらった人」「投稿した人・もらった人」すべてにポイントを上乗せすることができる仕組みになっています。もらった人は、直接仕事をした相手からだけではなく、チームのみんなから認めてもらえている実感がわく。
また「良い行動をオープンに発信・共有することの大切さ」を意識づけるために、送り手にもポイントが入る仕組みになっています。
これ、さっき柳沢さんもおっしゃっていたように、会社を耕し続けること・土壌を作り続ける“メンテナンス”だと思うんです。そこにUniposという仕組みが必要だなと捉えていて。
激しくいがみあっている組織に、これを導入することは難しいです。不可能とは言わないですが、難しいと思います。ただ、お互いのことを理解しようとするチームがあって、会社としてもそうしていきたいのであれば、経営陣としての姿勢も見せやすい。
経営陣がみんなに対してメッセージを送る習慣を持てるし、率先してみんなの行動に「いいね、いいね」と拍手できるので。
斉藤:さっき柳沢さんもおっしゃっていましたが、(経営陣がメンバーに)「Unipos見たけど……」と言葉がけをすることで、「経営陣はメンバーに興味を持っている」といった姿勢を見せることができるんです。実はこれ、従業員に向けた施策と思われがちなんですが、経営陣が率先して活用することで、(その姿勢の周知に効果的なんです)。
「みんなが共鳴しているな」「どんな人が共鳴しているのかな」(ということが見つかりやすくなるんです)。新卒の方が、みんなの前で「グッドパッチが好きだ」とプレゼンテーションをしてくれた。これ、なかなか勇気のいることだと思います。
一方、Unipos上(なら、もう少し発言しやすいかもしれません)。行動指針・ミッションに紐づいて「いいね」をしているメンバーは、会社を良くしていこうという気持ちがある人ですよね。こういう人たちを、(経営陣が)見つけることができるといった部分でも、お役立ちができると思っています。
フェーズに応じてUniposのご活用のされ方は違うと思いますが、今ではさまざまな企業さんでご導入いただき始めてます。「大手製造メーカーさん」「IT情報通信」「金融系」「小売り系」「人材系」もちろん、グッドパッチさんもですが、さまざまな企業でご導入いただいています。
今回、Uniposについてはこの程度にさせていただきますが、ご興味をお持ちの方は、ぜひよろしくお願いいたします。
Uniposの活用方法なども含めて、「エンゲージメントの高い組織作りとは」「マネジメント力を高める仕組み作りとは」「急拡大する組織の一体感を高めるためには」というテーマで、もう少し実践的なウェビナーも開催しています。ご興味お持ちの方は、お申し込みください。
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