2017年12月 決算概要

大塚裕司氏(以下、大塚):大塚商会、2017年12月期の決算発表です。お足元が多少悪いところでありますが、多数ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。

しっかりとご説明したいと思います。よろしくお願いいたします。

2017年12月期 決算の概要

では、決算の概要につきまして、おかげさまで連結・単体とも増収増益です。

売上高、また利益関係につきましても、過去最高を更新いたしました。また、計画比につきましても3年ぶりに全項目を達成。

2年ほど、若干未達ということが続いていましたが、そういう意味では、公表予算を達成できて、まず一安心といたします。

営業利益、経常利益、純利益につきましては二桁増益で、非常に順調な推移をいたしました。

連結 業績の推移

業績の推移です。

これは上場以来の数字を並べていています。こちらリーマン・ショックのときに約5年ほど(前の利益に)巻き戻っています。その分を、その後3年かけて取り戻して、(売上高が)当時の最高水準まで戻ったのは3年(後の2011年)。

なお、今期で8期連続の増収増益ということで、順調に右肩上がりで業績が推移をしています。

連結子会社の概要

連結子会社の概要です。

連結全体で5社。連単倍率は売上で1.11、営業利益で1.12、経常利益1.10、純利益1.09という数字になります。

おかげさまで順調に推移していますが、とくにネットワールドが今年も順調で、売上高が912億6,500万円。127億円、16.2パーセントの増と堅調に推移をいたしました。

これは大塚商会との取引もありますが、外部への販売が大きかったということで、連結の利益を牽引しています。

内容としては、仮想化ソフト、バックアップ、セキュリティ、スイッチなどですが、またサーバー、ストレージ。とくにハイパーコンバージド関係のインフラ、このあたりがやはり本格化、緒に就きはじめましたので、新しいニーズを取り組んで増収に繋げてきている。好調の要因としては、そのように分析をしています。

従いまして、ネットワールドは今期につきましても、この流れは同様ですので、安定的に伸びていくと考えています。

連結 売上高・利益の状況

売上高、利益の状況です。

グラフを見ていただくとおり、前年に対して売上高、利益とも伸長が加速した状況になります。数字については、ご覧いただければと思います。

連結 セグメント別売上高

同様にセグメント(別売上高)です。 SI(システムインテグレーション)事業につきましては、323億円のプラス。S&S( サービス&サポート)はプラス154億円。それぞれ伸長として(SIが)8.6パーセント、S&Sが5.8パーセントというスタイルで、着実に増加いたしました。

本来の大塚商会の通常のかたち、SIが伸びて、その後ろをS&Sがしっかり支えていく。このビジネスが今期、堅調に進んだかたちで結果を出せたことを嬉しく思っています。

単体 詳細セグメント別売上高

詳細セグメント単体(の売上高)です。

こちらも、それぞれ伸びています。やはり、SI関連製品の伸びが8.0パーセント、224億円。受託ソフト等が24億円のプラスで、6.4パーセント増。

また、サプライは77億円、5.7パーセント増。保守等が78億円、ほぼサプライと同様の額ですが、伸長で6.1パーセント増と、それぞれ5パーセントを超える順調な推移をいたしました。

連結 売上高の四半期推移

従いまして、売上高の四半期の推移もご覧いただくとおり、非常にいいかたちで推移をしています。

連結 経常利益の四半期推移

同様に経常利益の四半期推移です。

右肩上がりと……とくに過去、ほぼフラットというところで、さまざまご心配をいただいた時期もありましたが、おかげさまで堅調に、昨年、また本来の姿に戻ったかなと思っています。

2017年10〜12月 業績の概況

10〜12月度の業績についてご報告いたします。

連結・単体とも増収増益。売上高各利益ともども、第4四半期としては過去最高を更新しています。

連結 10〜12月売上高・利益の状況

グラフですが、(表の数値と)同様で、このようなかたちになります。売上高は8.7パーセント増、売上総利益で6.6パーセント増、販管費は5.8パーセント増。そして、営業利益が8.8パーセント増。このような数字でした。

全体的に昨年の、とくに下期以降、控え気味だった各種IT投資も少し動きはじめたという感覚はありますが、その中でも数年少し勢いが落ちていましたラージアカウント系のビジネス。

とくに大型案件が動きはじめまして、その結果、若干売上が伸びるという部分については、大企業系が伸びますと、粗利率が多少低下して見えるということですが、販管費の伸びをコントロールして、最終的に、この8.8ポイントという営業利益の数字に着地をしています。

単体 詳細セグメント別売上高増減率の四半期推移

セグメント別のグラフです。

こちらもご覧いただくとおりです。非常に堅調なスタイルをしています。その中で、ハード系の中ではパッケージソフトが二桁(増加)、また、受託ソフトの中ではインストール搬入設置が増加。

また、サプライも低収益性のところを、昨年の夏場頃まで制御していましたが、この最終四半期は元の状態に戻りましたので、8.4パーセントと高い伸長になっています。

保守につきましても、契約保守で18.6億円のプラス。中身はMNS(運用支援)などのサービスが大きく貢献しています。

また、コピー保守は単価ダウンで前年割れが一般的と言われていますが、単価ダウンの分、保守の台数を増やすということで約7,000万円微増しています。

また、システム保守につきましては、約18億円の増加ということで、非常に中身自身もキレイに伸長したと考えています。

単体 顧客企業の年商別売上構成

その結果ですが、年商別の売上構成比は、やはり各層とも金額ベースでは増加しています。

10億円の未満はシェアが下がっていますけれども、売上金額にすると約30億円。10億円〜100億円のところでは138億円。100億円以上のところでは、約239億円です。それぞれの区分の中で売上金額は増加しています。

また、1企業当たりの売上伸長ですが、これも大・中・小(規模)ともに伸びています。10億円未満のところですが、1企業当たりの売上は前年比プラスの0.8ポイント、ミドル層がプラスの4.4ポイント、大企業系が6.4ポイントです。

やはり、大企業の貢献のウェイトは大きくいですけれども、逆にスモール層でも0.8ポイント増ということで、やはり、景気の底堅い動きが、少しずつスモール層にも広がってきたと考えています。

単体 顧客企業の業種別売上構成

業種別の構成比ですが、大きな変化はありません。また、金額ベースではすべての業種が増加いたしました。そのような面で従前との、とくに大きな差異はありませんので、コメントはこのくらいにいたします。

連結 キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローです。

こちらにつきまして、財務キャッシュ・フローがプラスの19億円になります。この部分は、配当金がプラスの18億円になりますので、ほとんどが配当金ということになります。また今日(2018年2月1日)、ご案内いたしましたが、今期の配当につきましては……120円で公表をしていましたが、20円増配の140円といたします。

また併せて、株価の好調ということもありますし、1単位50万円以下というような、ひとつの目安等もありますので、3月31日付をもって、1:2の(株式)分割を今回同時に行うことにいたしました。ある意味では、しっかりと利益を稼ぎ、その中で株主さまにも還元できるところはしっかり還元していきたいと。この姿勢で永続的に高水準を持続できるよう、がんばってまいりたいと思っています。

連結 自己資本と有利子負債

自己資本・有利子負債につきましても、堅調です。自己資本比率は56パーセント、有利子負債が88億円と低水準を継続しています。

連結 ROEの推移

ROEは15.7パーセントと、1ポイント前年比で増加をいたしました。ROEにつきましては、私はやはり基本的に業績を伸ばして、その収益の中で、このROEの数字を改善するということが、本来の姿だと思っています。その意味では、利益の伸長によって高水準の資本効率をこれからも維持をしていく努力を継続したいと考えています。

連結 正社員の職種別人員構成

連結での、正社員の職種別の人員構成です。(総数は)8,658名、前年比プラス120名になります。伸長で1.4ポイント。1人頭の売上高は約8,000万円の7,983万円、前年同期比プラス447万円と、過去最高を更新いたしました。

単体 重要戦略事業の状況

重点事業のところに入ります。

先ほど申し上げたとおり、「たのめーる」につきましては、10〜12月、7.8パーセントという伸長。また、年間を通じても、5ポイントを超える伸長をしています。ボリューム的には1,500億円という規模になってまいりましたが、堅調な伸びを示しています。また「SMILE」、こちらも二桁伸長。ドキュメントソリューション系も伸びています。

ただ、この「OSM(大塚セキュリティマネージメント)」に関しましては、一昨年ランサムウェアの大きな被害が市場に出まして、その関係でセキュリティ機器の販売がたいへん急速に伸びたということもあります。その関係で若干(売上高が)前年を割れているという数字になります。

また、複写機につきましては、若干前年を割れてしまいました。これは一昨年に大口案件等がありまして、そちらの影響ということになります。

最終四半期につきましては、わずかではありますけれども、前年をクリアしていますので、トレンド的には回復の方向へ向かっていると思っています。パソコンの伸長等につきましては、また次のスライドでご説明したいと思いますが、この中でサーバーが5.1パーセントのマイナスということになります。

台数的には、サーバーは過去の十数台が1台にまとまるというかたちにもなりますので、ある意味では、このマイナス5.1ポイントも、クラウドなど、市場にさまざまな選択肢がある中では、かなり堅調な動きではないかと思っています。

マイナス5.1ポイントの台数ではありますけれども、おそらくストレージの容量とすれば、はるかに従前よりは大きくなっていますので、サーバービジネスも意外と堅調に推移しているのかなとも考えています。

パソコン販売台数の四半期推移

パソコン販売台数の推移です。過去に大型案件で飛び出しているところ(2014年1Q等)はありますが、ご覧いただきますように、基本的には堅調に推移をしていると思っています。

こちら(パソコン販売台数)につきましては、とくにJEITA(電子情報技術産業協会)の統計が出ていますけれども、(2017年)第3四半期では7.7ポイントのマイナス、第4四半期はマイナスの2.0ポイントと、こういうような数字が出ていますので、そちらと比較いたしますと堅調かと見ています。

また、そろそろWindows10の需要、2 in 1タイプも含めて動き出し、またXP特需からそろそろ5年、リースの終了時期に入ってまいりますので、2巡目の需要ということで、これと併せて、今年はしっかりとこのパソコン、クライアントの台数についてもチャレンジをしてまいりたいと思っています。

複写機販売台数の四半期推移

複合機も同様です。少し前に向きはじめたというところです。

単体 たのめーる年次推移

「たのめーる」については堅調に推移をいたしました。先ほど申し上げました低収益案件の取引の一巡もありまして、1〜12月では粗利率が0.4ポイント改善をしています。直近の第4四半期のポイントも政策的に値下げを一部いたしましたが、0.1ポイントのプラスというかたちになっています。動きとしては非常に安定感のある動きというところです。

その中で、文具・生活用品が堅調。また、介護・梱包・工具・作業用品など、多様な商材でお客さまのニーズを幅広くカバーしています。また、口座数につきましても、ご覧いただけますように、7.9パーセントの増加、10万を超える口座が増えています。この面でも、「たのめーる」は大塚商会のドアオープナーの機能をしっかりと果たしていると思います。

主なWebサービス(ASP)ご利用人数推移

こちらは、実は1999年からスタートいたしましたWebサービス……当時はASPと呼んでいましたので、そのまま名前を使っていますが、一般的にはクラウドサービスと言われているものも、こちらに含めています。211万名の方にご利用いただいています。この1年間で18万人利用者が増えています。

「たよれーる 給与業務支援サービス」「たよれーる Office365」または「たよれーる どこでもキャビネット」のような新しいサービスなどが、やはりご好評をいただきつつ、着実にストックビジネスを積み上げています。

単体 ストック(足し算)ビジネスの推移

それでは、ストックビジネスの推移について、説明をいたします。

弊社では、サプライと契約保守、こちらを足したものをストックビジネスと呼んでいます。

非常に安定的に成長できる部分ですが、(売上高は)2,660億円、前年から比較してプラス6.2ポイント、154億円と、堅調な推移をいたしました。

上場のとき、2000年は815億円でしたので、結果として、(2017年では)3.3倍になっています。

こちらが、大塚商会の安定収益に繋がっている要因の1つと言えると思っています。

基本方針と中期計画

今後の計画になります。

こちらにあるとおり、ミッションステートメントの具体化、そして、お客様とともに成長する。人員計画も基本的には微増、増収・増益で業容拡大7パーセントを目指すと、(前期と)同じものを今期も引き継いでまいります。

今期につきましては、営業利益率6.4パーセント、経常利益率6.6パーセント、これは過去最高水準になります。

リーマンショック前の過去最高は6.5ポイントでしたので、今期はコンマ1ポイント、それを上回りました。

今後も1人頭の生産性をさらに上げて、この7ポイントに近づけられるように努力をしていきたいと思います。

2018年の市場予測

今年の市場予測は、ご覧いただくとおり、非常に堅調な市場環境、また、攻めのIT投資、コスト削減、生産性向上、省人化ニーズ、また、働き方改革という言葉で代表されるIT投資がやはり、現実に必要になると考えています。

テレワークその他についても、弊社も含めて、さまざまなトライアルをする環境だと思っています。

2018年の方針と施策

その中で、今年の方針は『オールフロントでソリューションを活かし、信頼に応える』。

地域営業部主体の運営で現場力・お客様接点の強化、こちらは足掛け3年目になります。ある意味で、「まだ道半ば」という状況ではありますけれども、それを完成に近づける年とも考えています。

お客様との取引品目の拡大、クロスセル。

現状、大判ユーザーと呼んでいます……例えば、たのめーるだけ、パソコンだけというような単品、1アイテムだけのお客様が現状で65パーセント。

(取引の)複合化が徐々に進んではいますけれども、たのめーるで新規(案件)が取れてまいりますので、結果的には比率が65パーセントという数字が毎年続いています。

逆に言えば、オフィスに必要な商材、コピー機、コンピュータ、ネットワーク、サプライ等々をざっと見渡しましても、9つ、10くらいはあります。

その10アイテムなら10アイテムの中で、まだ1つしかご購入いただいていないということで、ソリューションとしてセット提案、もしくは複合提案をすることで、一緒に活用するメリットを活かして、より他社との差別化・生産性向上に寄与するシステムをご提案することで、この率(クロスセル)を改善していきたいと考えています。

そのためにも、地域密着型で、さらにきめ細かい営業活動ができるようにもしたいと思っています。

それから、(既存の提案に)もう1つソリューション提案ができるように、「プラスワン」ということができるようにしたいと思っています。

また、働き方改革は、自社でも推進をしていますが、その経験を活かしながらお客様の支援も行い、AI、IoTの取り組みなども強化をしています。

また、ネットワークソリューションにつきましては、IP電話、また、SD-WAN、モバイルというようなものも含めて、これから主になってまいります。

働き方改革には必ずネットワークが必要になってまいりますので、これもチャンスと考えています。

お客様との新たな関係創り

お客様との新たな関係創りということで、お客様マイページ。これはITを活用して、お客様接点として、営業・サポートで手が届かない部分をよりきめ細かく……このWebページの方からもお客様と接点をしっかり持って、「お客様により便利に大塚商会を活用していただきたい」という意味を含めまして、昨年(2017年)の4月から、このマイページはスタートしています。

サービスおよび機能を強化中です。ある面では、このWebの中でもお客様に便利な機能を提供して、お客様の「困った」を解決したいと思っています。

弊社には、過去に(経営計画プロジェクト)「大戦略」または「SPR(顧客管理&営業支援システム)」で蓄積している当社データ、これは豊富なデータがありますので、AIを使って、そちらを活かしていきたいと考えています。

その中で今、社内で数々のシステムを検証中です。お客様向け、社内向け……例えば、私どものホームページの中の質問のところについては、AIを使って、昨年の7月からチャットボットで対応しています。

同様に、社内における問い合わせ、これもAIを使って対応をしています。例えば、販促部隊等も簡単な質問については、AIが答えてくれるため、よりレベルの高い仕事に移行ができるということです。

または、サポート等についても同様に(AI)活用が進んでいます。社外的には、現在約15本のシステムにAIが活用されています。

今後もこれを推進して、もう少し表の方にノウハウを見せられるようにしていきたいと思っています。

働き方改革

働き方改革。こちらにつきましては、大塚商会はある意味では、常に先取りをしていたかと思っています。

1986年には業務効率アップのために各拠点にパソコンを導入し、2011年頃からiPod等モバイルの活用など、そのような体制を準備していました。

昨年(2017年)につきましては、7月から営業職のテレワーク・半日休暇制度・在宅勤務など、すべて(の部門)ではないですが、一部のセクションでトライアルをしながら、実際の問題点や、もしくはその効果を見定めている状況であります。

ある面では、「お客様にどのようなかたちで(提案するか)」というときには、私どもは身をもって体験したものを、ノウハウとしてお客様のご支援に、お役に立てると思っています。

働き方改革は、ある意味では政府主導で発表されている内容ではありますけれども、大塚商会が過去取り扱ってきたソリューション、これはある意味では、すべて働き方改革に繋がるものでありますし、大きなビジネスチャンスと考え、豊富なソリューションをもって、この働き方改革をキーワードにしながら、今まで以上にお客様を支援してまいりたいと思います。

単体 社員1人あたり売上高と営業利益の推移

こちらで、私どもの生産性の推移をご覧いただきたいと思います。

1人頭におきましては、やはり、今期も過去最高を更新しています。今後も人員は微増ベースで、生産性を上げていきたいと考えていますが、(2017年度の)パーヘッドの売上高は8,823万円、営業利益は5,61万円、それぞれ461万円の増で、売上高は5.5パーセントの伸長、営業利益につきましては8.7パーセントという伸びを示しています。

こちらでご覧いただくとおり、休日日数……大塚商会の休日のカレンダーですが、このシステムが動き出した1998年、年間の休日数はは118日でした。暦の関係で少し上下はいたしますが、(年間)127〜129日、ざっくり10日前後、休日数を増やしながら、現在の生産性をキープしているわけです。

単体 IT化による生産性向上

これはIT化による生産性向上ということで、今回、初めて公表いたします。上場した2000年からではありますが、TV会議の導入、またはSPRの導入、サポートのSPR、またはタブレット、LED、モバイルプリンター、チャットボット等々、このような最先端のものを弊社の中で活用しながら、ご覧いただけますように単体販管費比率は、基本的には右肩下がりを継続して、現状もトライアルをしている状況であります。

単体 IT化の成果

それをまとめますと、こちらになります。1998年対比でいきますと、1998年の売上高が3,117億円。昨年が……これは単体でありますけれども、6,246億円。伸長は約2倍になります。社員数については6,621名が7,080名と、459名、6.9ポイントの増加。併せて休日日数も10日前後の増加。週休二日でありますから、10日ということは約2週間分・半月、1998年と比較すると休んでいるかたちで、一生懸命やっています。

ただ、2週間休みを増やしても、これだけ生産性が上がるのは、やはり、ITを活用した生産性向上と。また、今から6年ほど前には、営業職残業を、みなし残業から実残業に変えたりして可視化をし、残業の抑制等も図ってまいりました。究極の働き方改革、残業を減らすということ、それから社員の健康を守るということ、これも大事なことの一つでありますけれども、最終的に休日日数を増やして、より豊かな社会人としての生活を送れるようにしたいと。

そういう意味では、生産性向上を含めた働き方改革の……大塚商会としてはこれが一つの答えとして、やはり先頭を切っているのではないかと思っています。現状、言われている働き方改革の中で、私どものノウハウや経験を生かせるものは多々あると思います。こちらで、ご覧いただけるような生産性の向上は、どの企業様、経営者様も、やはり望まれていることだと思っています。

また、社員としても休日が半月増えるならば、さまざま協力してもらえることも多いとも思います。そのような意味で、この成果を背景に、お客様に、ITを使ってしっかりと生産性向上、コスト削減、そして働き方改革に繋げるということをしっかりアピールし、提案し、お手伝いをしてまいりたいと思っています。

大塚商会の社会的役割

こちらは大塚商会の社会貢献のところです。50周年記念でブラジルのマカパに150ヘクタール、東京ドーム32個分の植林をいたしました。ご覧いただくように、これ(一番左の写真は)私です。あまりへっぴり腰で似合わないんですけれども、一応、儀式的に斧を入れていますが、あとは電動で切ってもらいました。

6年で伐採になりますから、ふだん、あまり見かけないような年輪だと思います。大変大きく(間隔が)空いています。この植林地は現在、500ヘクタールまで大きくしています。また、これをチップにして、紙として再生して一巡させていく。このようなことを計画しています。その他、ハッピーポイントの寄付プログラム、フードバンクへの食品寄贈など、社会貢献については、これからも継続的に進めていきたいと思っています。

連結 売上高・利益の計画

昨年の期(2017年12月期)で、連結で(売上高が)7,000億円を少し割るところになりますけれども、今期計画でいきますと、確実に7,000億円企業ということになってまいります。そのような意味では、その中での社会的責任というのは、周りからの目も含めて、やはりさらに厳しくなると思いますので、そのご期待に応えられるようにありたいと思っています。

数字につきましては今、申し上げたようなかたちです。7,000億円企業は現状202社ということになりますので、その中の一員として恥ずかしくない、また、嘘のない業績をしっかりと守って、ご期待に応えていきたいと思っています。数字その他につきましては、ご覧いただきたいと思います。配当につきましては5円増配し、145円ということになります。

実際はこれは株式分割いたしますので、この半分が取得株ということになりますが、現状の株数でいきますと、145円に増配をする計画であります。

連結 セグメント別売上高計画

(セグメント別売上高の計画は)SI事業で4.3ポイント、S&Sで4.1ポイントの増。これにつきましては、「現状の推移よりは少し低い」と思われるかと思います。決して、悲観してこのような数字を出しているわけではありません。社内計画と公表計画には、やはり、ある程度差異を持ちたいと。

また、(差異を)持たないと……実は私どもの賞与は、社内予算と公表予算の真ん中にバーを置いて、それによって社員の賞与の総額を決定する仕組みを動かしているのですが、一昨年は増収・増益、増配でしたが、それでも賞与が下がりました。そこにいるメンバー全員、私も含めて賞与が減りました。これはやはり経営者とすると、少し心苦しいものがあったなと。数ポイントでも、できればマイナスということは避けたいと思います。

目線を下げるという意味ではなくて、「着実にこれ以上やる」という社内予算は立てていますので、この表面の数字以上にがんばっていきたい。過去に(計画を)下方修正してから、たびたびコンサバに(計画を)出すということがありましたが、これはしっかりと最低線を守って、これに業績を上乗せする体制ができるようにがんばりたいと思っています。

実践ソリューションフェア2018

また、本年も来週(2018年2月5日週)からプライベートフェア(を予定し)、今年で41回目になります。「ITで始まる。おしごと、まるごとグレードアップ。」というスタイルです。東京が(2月)7日から9日、大阪が15日から16日、名古屋が21日から22日、全体で2万2,600名の来場を見込んでいます。ある意味で、大塚商会の全商材が見れるということと、先ほどご説明いたしました、弊社はITで生産性が上がっているという、その実態も、今回のフェアでアピールをしていきたいと思っています。

大塚商会 年間スローガンの変遷

こちらが私どものスローガンの一覧です。私が社長就任した2001年からの一覧です。これは、社内の事務職の昇格等々の試験に出るのですが、非常に間違いがあります。(当初から)ほぼ、変わっていません。会社の基本線は毎年ずれるとおかしいと思っていますし、その根本線の方針、その軸はぶらさないという意味でも、このようなスローガンをずっと継続しています。

ちなみに、ここで(2009年)「元気」という言葉が入っていますが、これはリーマンショックの後です。リーマンショックでかなり苦しみましたから、やはり、そこで「日本も含めて元気になろう」ということで、元気という言葉を入れています。ですから、そのような意味では、決して手抜きで入れ替えている、少し差し替えているだけというわけではなく、そのときの気持ちを込めています。

しかし、軸はぶらさずに、同じスローガン、主旨を大切にしています。ですから、今期は「オールフロントでソリューションを活かし、信頼に応える」と。この方針でまいりたいと思っています。

少し長くなりましたけれども、以上ご説明を終了いたします。ご清聴大変ありがとうございました。