ポイントの上手な活用術を解説

司会者:本日は、ポイントで将来のお金を貯める! 「最新! スマート家計勉強会」にお越しいただきまして、ありがとうございます。まず、ご登壇者の方をご紹介いたします。

荻原博子氏(以下、荻原):よろしくお願いします。

司会者:よろしくお願いいたします。

バブル崩壊直後からデフレの長期化を予想し、現金に徹した資産防衛・家計運営を提唱し続けておられ、経済だけではなくマネー分野の記事も数多く手がけていらっしゃいます。ビジネスマンから主婦にいたるまで、幅広い層に支持されておられます。

本日は難しい経済やお金の仕組みを生活に根ざして、わかりやすく解説していただきます。お願いいたします。

荻原:よろしくお願いします。

司会者:そして、そのお隣は、企業のポイントプログラムに関する情報をまとめた、日本初のポイントプログラムのポータルサイト「ポイ探」を運営されている、株式会社ポイ探代表取締役、菊地崇仁さんです。よろしくお願いいたします。

菊地崇仁氏(以下、菊地):よろしくお願いします。

司会者:ポイント活用の達人としてテレビなど数々のメディアで活躍しておられ、自ら53枚のクレジットカードを保有し、約70万円の年間費を支払いながらすべてのカードを利用し、お得な使い方・おすすめの使い方を紹介していらっしゃいます。

本日はご自身の経験談をもとに、ポイントの上手な活用術を解説していただきます。

菊地:よろしくお願いします。

司会者:よろしくお願いいたします。そして最後に、今回の主催者であります、楽天株式会社、楽天モバイル事業マーケティング・ユーザーエクスペリエンス部副部長、鈴木暁より、サービスの解説をさせていただきます。鈴木さん、よろしくお願いします。

鈴木暁氏(以下、鈴木):よろしくお願いします。

デフレ脱却はなかなか難しい

司会者:さあ、それではさっそくお話してまいりたいと思いますけれども。荻原さん、今、国際情勢もいろいろ不安定でね。

荻原:ねえ。今年に入って、まず、マイナス金利というのが出てきて、「これなんじゃい?」ってみんなびっくり仰天したら、今度はEUの離脱。今度は選挙がありますよね。

この選挙が、またこの選挙の前半はおいしい話がいっぱいでてきていて。結婚したら18万円くれるとかね。あと、老人は3万円くれるとかね。バラマキでバラ色のような話ばっかり前半は出てきたんですけど。

選挙が終わったら、これ全部嫌な話は全部あとに送ってありますから。あとの嫌な話が吹き出してくるわけですよね。

例えば、ホワイトカラーエグゼンプション、労働時間の規制がきたり。それから、配偶者控除の廃止って話も来るでしょう? ビールが値上がりするとか。老人の医療費が上がるとか。

そういうのが全部あとのほうに送られているので、けっこう今年1年大変だと思いますよ。しかも、日銀が金融政策失敗しているから、これね、デフレは脱却、なかなかできない。

司会者:できないですか?

荻原:できないどころか、国債までマイナスになっていますから、今ね。

司会者:本当ですよね。

荻原:ですから、こういう状況のなかでは、もう本当に手堅く家計をしっかりやっていかないと、あとで大変なことになるかもしれない。

司会者:そうですよね。今、若い世代を中心に収入が増えなくて困っている家庭って多い、というのをよく耳にするのですが。

荻原:収入に関していえば、もう今、本当に企業って先が見えない状況ですよね、いろんな意味で。例えばEUの離脱とか、いろんなことが重なっていて。先が見えない状況のなかで企業が給料上げるかってことですよ。上げると思います?

司会者:いや、今は上げないですよね。

荻原:そうでしょうね(笑)。だって、給料って最大の経費だもんね。

司会者:上げないですよね。

荻原:だから、そういう意味では、給料を上げてもらうというのは難しいかもしれない。

司会者:ダメですかね。

荻原:だから、上げるか削るかしかないから。上げるか削るか複数で稼ぐか、この3つしか選択肢がないので。やっぱり、削るという方向にまたみなさんいって、デフレは脱却しないとも思いますよ。オリンピック終わっても。

司会者:オリンピックが終わってもですか?

荻原:だって、オリンピック終わったら、景気がガーンと悪くなるんだもん。だから、それまでにデフレを脱却するのかというと、今の政策ではなかなか難しいですよね。ですから、家計もぐっとちゃんと締めてやっていったほうがいいと思いますね。

50歳でプラスマイナス0なら勝ち組

司会者:今、ぐっと締めてということなんですが。それでは、貯蓄設計って家庭ではどうやっていったらいいですか?

荻原:だいたいみなさん、遠い将来のことを考えて、「老後が不安だ」とか言って年金始めるけど、これはもうナンセンスよね。目の前の家計をしっかり健全化させるということが、一番大切ですよ。

でね、50歳。50歳でプラスマイナス0になっていれば、もうこれは勝ち組。だから、借金はないけど貯金もないよという状況が50歳でできていれば、50歳からは子供の学費もかからなくなりますよね。

それから、今までの住宅ローンが50歳で終われば、その分貯金ができますよね。奥さんも50歳ぐらいになると子供の手が離れて働ける。

そうすると、50歳から年間に100万円ぐらい貯金しておけば、65歳まで1,500万円できますよ。そこに退職金足してあとは年金で暮らす。そうすると、だいたいいけるので、とりあえず50歳プラスマイナス0をめざす。

司会者:めざす?

荻原:難しかったら、55歳でもいいけどね。とりあえず、借金だけは定年退職するまでに終わらせておきましょう。

司会者:でも、とはいえ、なかなか難しいですよね。どういったところを見直したらいいのですか?

荻原:家計でけっこう多いのは、保険と通信費。

司会者:ああ。

荻原:保険というのは難しくて見直せないという人が多いんだけれども、保険はくじです。

司会者:保険はくじ?

荻原:どういうことかというと、例えば、保険ってどういう仕組みかといったら、100人いるとしますよね。この100人が1万円ずつ出す。

で、その年にだれか1人死んだとしますね。そしたら、その死んだ1人のところに集めたお金をあげて、その年は終わり。これは病気のほうも同じですね。保険の保障って、病気と死亡と2つしかないんですよ。

で、そのくじをたくさん引いても、当たらなかったら、その年は1人ももらわないで終わっちゃうのよ。だから、本当に自分に必要なものを、必要な数だけ、ちゃんとキープしておけばいい。

よく貯蓄型の保険って、ありますよね。これは、昔は利回りよかったんだけど、今はあんまりよくないですよね

さっき、保障は2つと言いましたけど、保障というのは死んだときにお金をもらえる。入院したらお金がもらえる。

でも、みなさん、保険は貯金になるんじゃないと思う方がいらっしゃるかもしれませんけど、あれは自分で積み立てているんです、将来もらうために。別にお祝い金とかいう名前だからといって、会社がお祝いしてくれているわけじゃないんですよ

で、その利回りが、1パーセント。そうすると、例えば1万円を貯金すると、0.0何パーセントかもしれないけれども、そこに利息がついて増えていくじゃないですか。

でも、保険というのは保険料を1万円払ったら、まずそこから保険のおばさんの営業費用だとか会社の費用だとか、そういうものを引かれますよね。さらに、さっき言った、かけ捨てのくじ。このくじの代金が引かれますよね。残りが1パーセントで回っていくので、なかなか1万円にならないんですよ。

格安スマホで通信費を3分の1に

司会者:そうなんですか。1万円をかけていたら、その分、全部につくと思っていたのですけど、そうではない?

荻原:そうじゃないんです。貯金の場合はそうですね。だから、あんまりたくさんくじにお金かけすぎないほうが。けっこう1人平均4万円ぐらい使っているんじゃないですかね。1万円ぐらいは別にいいと思うよ、私。

司会者:1万円でも、大きいですよね。それはね。

荻原:あと、最近すごく多いのは、通信費。みなさんの家計でうなぎのぼりに上っているのは、通信費ですよね。やっぱり通信費なんかも、私はずっと最初に格安スマホが出てきたときに行ったんですよね。

例えば、新聞で「格安スマホ」という言葉を見たとたんに、取材に行ったんですよね。「なんだ、格安スマホは?」というね。それで、いろいろ話を聞いていたら、これは理に合うじゃないかと。

実はその前に、フュージョンさんがIP電話をやったときに、真っ先に私が取材に行ったんですよ。それで「IP電話ってなんだ?」といったら、ちゃんと理に合う商品でしたね。

だから、例えばそういう格安スマホみたいなもので、今、例えば大手御三家、だいたい5,000円~6,000円ぐらいしますよね。でも、2,000円ぐらいで済むじゃないですか?

子供だったら500円でいいわよ。通信だけで500円というのが出ていて。通信だけだけど、そこにSkypeとかLINEとか使えば、これ、ずいぶん安くなりますよね。だいたい3分の1から4分の1くらい通信費が安くなる。

だから、これは仕組みをちゃんと知っておけば、抵抗ない人は多いと思うのだけれども。生命保険とかも同じで、やっぱり、大手の生命保険会社じゃないからアフターフォローがよくないからって。

第一、生命保険って、アフターケアがない商品ですよ(笑)。アフターフォローはないんです、生命保険には。

なぜかというと、死んだらお金を出すけど、死んだときに向こうからお金が振り込まれるわけじゃなくて、自分でちゃんと請求して。

司会者:しないといけないですね。

荻原:そういう商品なので、ちゃんと仕組みを知れば使えるんじゃないかなと思いますね。

格安スマホが安い理由

司会者:荻原さんから、今3分の1になるというお話があったんですけれども。鈴木さん。

鈴木:そうですね。やはり、それぐらいになると思います。なんで安くなるかというところなんですけれども、非常に保険によく似ていまして。

先ほど荻原さん先生がおっしゃった「必要なもの必要な分だけ」ですとか、かけすぎないというところにつながってくるんですけれども。

ポイントは3つありまして。1つ目は設備投資費を抑えているということです。けっこう町中を見るとビルの上とかに鉄塔が立っていて。あれが携帯電話会社さんが立てている基地局というものなんですけれども。

我々、ああいったものの設備投資をせずドコモさんなどから回線をレンタル、貸していただいて、それをお安く提供、必要な分だけ貸していただいて、必要な分だけ提供させていただくというところが1つ。

もう1つは、そのレンタル料金が下がっているということですね。総務省さんの働きかけもあって、我々が回線を借りる料金というのは年々下がっています。ですので、この料金を維持できている。

もう1つは、かけすぎないにつながってくるんですけれども、店舗ですね。大手携帯電話会社さんは全国にくまなく何千店舗あると思うんですけれども、我々は今日時点で72店舗ということで。

窓は必要な分だけ増やしていく予定ではあるんですけれども、過剰店舗、そこにかかる人件費ですとか、設備のところを変えていくと。そういうところが安くなる理由かと思います。

夫婦で年間10万円節約できる

司会者:そうすると、だいたい年間1人あたり……。

鈴木:同じかけ放題で同じ容量を使ったときにだいたい4,000円ぐらい安くなる計算ですので、年間通すと5万円ぐらい安くなるんじゃないかなと思います。

司会者:5万円って大きいですね。

荻原:そうですね。例えば、生命保険もそうなんですよ。ネットで買うのと、普通に買うのとでぜんぜん値段が違うじゃないですか。

でも、日本人が死ぬ確率って、みんな同じですよ。同じデータを使いながらどうして料金が違うんだろうという、そういうことですよね。そりゃ、ネットのほうは店舗もないし、販売員そんなにいらないとかで。そういうことですよね。

司会者:投資費がいらないわけですね。その分安くなって。あと年間1人あたり5万円ということはご夫婦だと?

鈴木:10万円ですかね。

司会者:生活していくうえで、すごく大きいんですけれども。

荻原:子供は500円でいいですよ。

(会場笑)

司会者:そうですね(笑)。

荻原:500円の通信費だけ。あとは、会話するんだったらSkypeかLINE使いなさいということですよね。教えてあげることが大事ですね。