2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
リンクをコピー
記事をブックマーク
服部佑樹氏:ギットハブ社の服部です。本日は、「開発生産性をあげるGitHub Copilotを徹底解剖!」というところで、ちょっと裏側の実装的なところも含め、どうなっているのかも少しお話できたらなと思います。
その前に、もしかしたらまだ「GitHub Copilot」を「触ったことがないです」という方もいらっしゃると思うので、復習になってしまう方もいるかもしれませんが、「GitHub Copilotとは?」というお話から始めたいと思います。
まず、GitHub Copilotですが、「AI pair programmer」というところで、「Visual Studio Code」のエクステンションとして入れると、AIがコード生成を助けてくれるというものです。
ただ、生成系AIの話で一般的な話ではありますが、静的解析に基づいて出しているわけではないので、もしかしたら間違う可能性がある。もしかしたら文脈と合っていないものが出る可能性もあります。
そういったところも含めて、やはりエンジニアのスキルや知識や諸々の経験みたいなところを、いかに一緒にペアプログラミングしていく中で表せるかになるかなと思います。
開発者の生産性向上というところで、やはりコードを書いているところだけがプログラマーがやるところじゃないですよね。ドキュメントを作成したり、プルリクエストのコメントを書いたり、調査をしたりというところも含めて、けっこう重いタスクだと思うんです。
そうした時にGitHub Copilotだと、コーディングももちろんだいぶ書いてくれるのですが、例えば調査のタスクをする中で、「ChatGPT」じゃないですが、GitHub Copilotに聞いて問題解決していくとか。
あとはその中で、コンテキストスイッチをなるべく減らす。例えば、ブラウザに行ったらエディターに戻って、エディターに行ったらエクセルを開いてみたいなところをなるべく少なくして、マルチタスキングを減らすことで生産性を向上させる、というところも我々はかなりフォーカスしています。
なので、GitHub Copilotで重要なところは2つあって、開発の時にはもちろん精度も大事ですが、反応、スピードもかなり大事にしているところです。
やはり、ChatGPTやチャット系のソリューションでやっていると、けっこう待ちますよね。そうしている間に頭の中からアイデアが抜け落ちてしまうということもなるべく避けたいところです。なので、GitHub Copilotとしては、そういったスピードもなるべく重要視しています。
GitHub Copilotをいじると、けっこう小さいチャンクというか少ない量で返ってくることがあると思いますが、それも実際はその理由があるからです。あまり長いものを返すよりは、どんどん提案してもらって、略すなら略してということをプログラマー側にやらせたほうがいい、そういったところでやっています。
いわゆるオープンソースでもそういう同様のソリューションは出ていて、それらを試したという声も「Twitter(現X)」などで上がっていると思いますが、我々のGitHub Copilotは、実はもう2年ほどの歴史があって、かなりカリカリにチューニングしています。
今の精度にするまでに、GitHubはお金を投資して、人を雇ってやっているので、やはりそういう精度の違いと実装の差は(あります)。
GitHub Copilotはみなさんにエディターの中で使っていただいていますが、バックエンドはもちろんあります。そもそもLLMに対して直接叩くというよりは、その中間層でAPI側がきちんとフィルタリングをしたり、本当に適切なものを返したりという処理をしている実装になっています。
なので、クライアント、バックエンド、あとはLLMと、その3レイヤーでGitHubは GitHub Copilotを作成しています。
やはり、このGitHub Copilotはエディターの中で完結させると。それこそ新しいモデルが出てきたり、いろいろ変わりゆくので、なるべくお客さんには長く使っていただきたい、プログラマーの方、エンジニアの方にも、長く使っていただきたいなということで、このエコシステムの中でいかに全体的な開発者体験、デベロッパーエクスペリエンスを上げるのかをものすごくGitHubは気にしています。
なので、チューニングをしてどんどんどんどん精度を上げていくだけというよりは、例えばプルリクエストを上げた時に、そのコメントを代わりに書いてくれたり、CLIの中で「??」というコマンドを書いて、自然言語で「このコマンドって正規表現も含めどうやって書いたらいいんだっけ?」みたいなことを書くと、少し提案してくれたりなど、そういったところの未来があります。
あと、ドキュメンテーションを見ていろいろ調査するなどのタスクがあると思います。
例えばJavaScriptやTypeScriptの中で調べたり、Googleでとりあえず検索するみたいな(ことをすると思います)。
もちろん、ドキュメントがわかる人、ないし、ここを見たらわかるという勘所がある人はそこを見に行けるのですが、そうではない場合もある。その時にAIがある程度ベクターデータベースですが、まとめて提案してくれる。ドキュメントの中にこういうデータがあったよというところの証跡というか、URLも含めてくれるものも開発しています。
なので、先ほどちょっと出しましたが、GitHub Copilotは、この全体のライフサイクルの中でいかに開発者体験を良くするのかというところを狙っています。
あとは、「Copilot Voice」という、音声でGitHub Copilotを使えるものも開発しています。これはもちろんアクセシビリティの観点もあって、やはりGitHub Copilotも Copilot Chatでもいろいろコンテキストやプロンプトの話をするのですが、条件、ないし、または情報を多く与えてあげれば与えてあげるほど精度がいい提案が返ってくるんですね。
そうした時に、いちいち全部をタイプするのは大変ですよね。もちろんそのコードベースを読んでくれますが、それ以外の情報を提供したい時は、やはり音声の入力がものすごく重要になります。
あとは、「GitHub Copilot for *Your* Codebase」というところで、今のところGitHub Copilotは、Saharaという3.5系のモデルを使っています。
実際にこのGitHub Copilotを使う中で、例えば新しいライブラリや、自分自身のチームのコードは読んでくれないよね、と思う方も多いかもしれません。
例えばチームで書いた共有ライブラリみたいなところも含めて提案してくれるという機能を開発中です。
もちろんエコシステムというお話もありますが、それ以外にも、精度というかたちでも上がっていきます。
(次回へつづく)
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略