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『ChatGPTによって描かれる未来とAI開発の変遷』webセミナー(全8記事)

「Azure OpenAI Service」の一般提供から始まった“ビジーな”進化 マイクロソフト製品におけるGPT機能組み込みの流れ

ユーザーの立場ではAIネイティブな働き方が身近に迫っており、データサイエンティストやMLエンジニアにとってはGPTを活用した開発を意識する必要が出てくる中、マイクロソフトの取り組みやML開発のパラダイムシフトをご紹介する「ChatGPTによって描かれる未来とAI開発の変遷」。ここで日本マイクロソフト株式会社の蒲生氏が登壇。まずは、テキスト生成過程におけるGPTの動きと、マイクロソフトの製品におけるGPT機能の組み込みの流れについて話します。

蒲生氏の自己紹介

司会者:本日のセミナーは「ChatGPTによって描かれる未来とAI開発の変遷」として、日本マイクロソフトの蒲生さまに講演いただきたいと思います。蒲生さま、よろしくお願いいたします。

蒲生弘郷氏(以下、蒲生):日本マイクロソフトの蒲生と申します。よろしくお願いします。本日は非常にたくさんの方に集まっていただいて、なんでこんなに集まったのか自分でもちょっと不思議なぐらいなんですけれど。「ChatGPTによって描かれる未来とAI開発の変遷」というかたちでお話ししたいと思います。よろしくお願いします。

コンテンツが非常にたくさんあるので、すべてをやりきるのがなかなか難しい部分は出てくるかと思いますが、なるべく多くの情報をお渡しできるようにがんばっていきたいと思います。

最初に私の自己紹介です。ここ(自己紹介)に割いている時間もあまりなかったりするんですが。私は日本マイクロソフトのクラウドソリューションアーキテクトです。簡単にお話しすると、AIとかMLシステムの開発や技術支援をする立場の人間です。特にAzure OpenAI Champという立場でやっていて、最近、非常に多くのお客さまからお問い合わせをいただいています。

私がTwitterでブツブツつぶやいているのを見ているみなさまにはアレかもしれないですが、(私は、持っている)プロジェクトの数が二十いくつ(あります)。最近はもう考えることをやめたんですが、非常にありがたいことに、忙しい日々を送っているかたちになります。

本日は、すでにいろいろなお客さまから聞いているような内容とか、実際にGPTを開発していく上での悩みとか、(壁として)ぶつかりそうな部分。(そういった知識が)私に集約されている部分もけっこうあるので、それをなるべく多く出していければと思っています。よろしくお願いいたします。

本セッションのアジェンダ

蒲生:本日のアジェンダになります。これも事前にTwitterで公開してはいましたが、少し内容を変えてやります。

最初に謝っておきたいんですが、この時間内に終わらない部分もあります。質問時間まで被ってしまうところもあるんですが、重要な質問についてはTwitter上で返答していくので、この講演が終わったら確認してもらえればなと思います。よろしくお願いいたします。

内容としては、まずGPTの全体像。どういうかたちでGPTが動いているのかという点と、マイクロソフトと「ChatGPT」。これは非常にややこしい部分が出てきていて、いろいろなお客さまからお問い合わせをいただくことが多いので、こちらの紹介。それからGPTシステムの開発。ここが非常に盛りだくさんになっているので、ここを中心にやれればと思います。

この講演が終わったら、資料を公開する予定です。中には引用とか(を入れて)、この資料を見るだけでもある程度わかるようなかたちにして書いています。スライド上はちょっとビジーなところもあるとは思いますが、消化しきれない部分がけっこう出てきた場合は、後で資料も見てもらえればある程度はわかるようなかたちになっているので、よろしくお願いします。わからない部分はTwitter上とかでまた質問してください。

テキスト生成過程におけるGPTの動き

蒲生:まずGPTの全体像から入ります。「GPTとは何なのか」。ここに参加してくださっているみなさまは、もうすでにかなり(ChatGPTを)使っているとは思うんですが、GPTが中で何を考えているのかをまず簡単に見ていこうと思います。

GPTをはじめ、「Bing Search」もテキスト生成過程においてはすでにいろいろなお客さまに使ってもらっています。(スライドを示して)これは「Bing」を模した画面になっています。

例えば「戦国時代の終焉の歴史について教えてください」というクエリを投げていくと、Bing Searchでは『「日本の戦国時代の終焉」を検索』みたいなかたちで検索が走る。それを踏まえた上で「安土桃山城を築き、天下統一を果たした織田ブツブツ……」と進んでいって、この中でAIは逐次、次に入りそうな文字や単語、専門的には「トークン」と呼ばれますが、それを埋めていくようなかたちになっています。

どう埋めているのかというと、もともとGPTが持っていて学習されている学習データとプロンプト、入力ですね。「戦国時代の終焉の歴史について教えてください」といったプロンプト。それから、Bingの場合には裏で動いている検索ロジックから引き出してきた検索ヒットの内容などを踏まえて、確率分布を生成します。

「信長何パーセント」「信忠何パーセント」「信秀何パーセント」といったかたちで、それぞれ次に埋まりそうな単語の確率分布を生成した上で、「たぶん信長だろうな」という一番(確率が)高いところを返していくことを繰り返すような流れになっています。

ここですが、事実関係じゃなくて出現確率だというところに注意してもらいたいなというところです。ちゃんと文脈や必要な情報を付与しておかないと、しっかりと自信のある確率分布が作れません。

よくある「ChatGPTが嘘をつく」みたいなところについて……。まぁ「嘘をつく」と言うとちょっとかわいそうで、十分な情報をしっかり与えてあげて回答させていくのがけっこう大事になっているのかなと思います。

こうしたGPTの先駆けとして、ChatGPT。それから繰り返しお話ししているBing Chat。それから「GitHub Copilot」。これは自然言語を基にコードを生成するようなツールですが、GPTを基にいろいろなサービスが先駆けてどんどん作られたといったような定義になっています。

マイクロソフト製品におけるGPT機能の組み込み

マイクロソフトの製品にもGPTがどんどん入っていくようなかたちになります。本日はマイクロソフトのサービスをあまり紹介する気はないんですが、最初のほうだけで簡単にやらせてもらえればと思います。

副操縦士というコンセプトで、「Word」、「Excel」、「PowerPoint」といった、みなさんもよく業務で使ってもらっているようなツールの中にGPTを組み込んでいます。

例えばWordでいったら文章の要約、Excelだとしたらデータの分析、PowerPointでいったら作りたいアイデアみたいなところを教えてあげることで、スライドやアニメーションを自動生成してくれる。

この件(この発表のスライド)も自動生成したかった限りですが、まだ私も使えている状況ではないので(笑)。こういうところがどんどん公開されてきています。

「Teams」も含めて、こういったマイクロソフト製品に(これからも)どんどんGPTが組み込まれていくということは明言されています。最近ビジネス側のユーザーの方からもかなり注目度が高くなってきている「Power Platform」、いわゆるノーコード、ローコード系のツールですが、そこにもGPTが組み込まれています。

例えば「Power Automate」のように、アプリケーションのバックエンドの処理のフローを自然言語から作るかたちに仕立てていくとか、「Power Apps」も、画像とFigmaをアプリに変換していくところをデモとして流していたのを見た方もけっこう多いのかなと思います。

(スライドを示して)(これが)そういったマイクロソフトの製品をまとめたものになりますが、(発表頻度が)非常にビジーですね。1月からChatGPTのブームが始まり、「Azure OpenAI Service」の一般提供開始からバーッとたくさんのニュースがここまでに流れています。

最新の情報までは追いきれず記載しきれていないところもあるんですが、今紹介した中だけではなくて、例えば「Edge」の中にBingのチャット画面が入っていくようなかたちで改良がされていたり、「Dynamics 365」に入っていたり。あとはセキュリティ系のツールにも入っていくかたちで、マイクロソフトの製品はこれからGPTを皮切りに、いろいろな進化を遂げていくことがどんどん発表されています。

Twitter上でも紹介しましたが、AIネイティブな働き方みたいなところのイメージをつかみたいという話であれば、後で資料を公開するので、リンクをたどってもらえると(良いと思います)。これは社内でもけっこう話題になっています。

「Microsoft 365」の振る舞いはどういうかたちなのかのデモをまとめたものがあるので、ぜひともビジネスユーザーの方も含め、中で事務処理をする必要がある方は見てもらえると、「これからの働き方はこんな感じなのかな」というところがなんとなく見えてくるのかなと思います。インスピレーションを非常に刺激するような動画になっているので、見ていただけると幸いです。

(次回につづく)

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