2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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小松史明氏(以下、小松):たくさん集まっていただいたので、さっそく座談会のメインコンテンツを始めていきましょう。まずは、「誰やねん」という話だと思うので、自己紹介をしていきますかね。じゃあ、志甫谷さんからいきましょう。
志甫谷匠氏(以下、志甫谷):はい。志甫谷と申します。僕はもともとバックエンド側のエンジニアで、決済や課金などの業務に携わっていました。2021年10月にカオナビに入社して、そこからはディレクター職というかたちにジョブチェンジをしました。
今は評価機能の改善を行うチームに所属しています。異動(があるの)で、7月以降は権限周りをやっていくことが決まっている感じです。今日はよろしくお願いします。
小松:じゃあ、朝人さんいきますか。
髙橋朝人氏(以下、髙橋):はい。髙橋朝人と申します。カオナビには2022年4月に入社して、今は全体の機能改善系をやっている「あるぱかチーム」にいます。すごい噛んじゃった(笑)。
(一同笑)
小松:こういう緊張した朝人さんはあまり見たことがない(笑)。
髙橋:それまでもシステム企画とかサービスの企画、プロダクトの企画みたいなことをやっていたので、同じような企画職をずっとやっているのかなと思っています。
途中でアジャイル開発やスクラムも好きになって、チームのファシリテーションもけっこうやるようになって。カオナビに入ってからも、「あるぱかチーム」で企画をやったり、チームのファシリテーションをやったりしています。
僕も志甫谷さんと同じく、「完全にスクラムをやっていこう」みたいなモチベーションを持っている別のチームで、スクラムマスター兼プロダクトオーナーもペアで一緒にやってくださる方と7月からやっていく予定です。今日はよろしくお願いします。
小松:お願いします。じゃあ新田さん、お願いします。
新田聡美氏(以下、新田):新田聡美と申します。よろしくお願いします。私は2022年の3月にカオナビにジョインしました。この職種を名乗り出すきっかけは、CSっぽい動きをしていたのが始まりです。
小さいサービス、小さいチームの売上責任を持ってやったところから始まり、お客さんに直接ヒアリングをしに行って、エンジニアにフィードバックをすることから、だんだんプロダクトマネージャーと名乗り出した感じです。個人商店を経営している感じの、本当に小さいやつをやっていました。
その後、前職でtoC向けのモバイルアプリのプロダクトオーナーをやり、その時に初めてスクラム開発に出会いました。そこからいろいろ失敗を経験してきましたが、なんでも屋出身としては、そこで初めて開発というものとガッツリ向き合い、すごくよい経験ができて、今に活かせているかなと思っています。
カオナビでは、「クリエイティブマップ」という一番新しい機能を担当しています。志甫谷さんや朝人さんと違う、どちらかというと従業員の方たちに使っていただきたい機能を担当しているので、まだ正解が見えなかったりして、チームと企画段階からワイワイやっているような開発の仕方をしています。今日はよろしくお願いします。
小松:お願いします。自己紹介にきて、「みなさんそういう方だったんだ」って僕も納得を(しました)。
(一同笑)。
髙橋:そういう人です(笑)。
小松:そういう人ですか。
小松:今日のテーマは、「チーム開発とは?」みたいなところですが、ちょっと順を追って話を聞きたいなと思っていて。
まずはカオナビに入社して、チームに初めてジョインした時の思い出とか、その時見ていた景色とかをちょっと聞けたらなと思っています。じゃあ、「うんうん」としてくれている志甫谷さんからいっていいですか?
志甫谷:思い出、景色とかは、ちょっと「んっ?」と思っていたんですけど(笑)。
小松:もうお好きなように。ジョインした時のエピソードですね。
志甫谷:そうですね。ディレクター職だとオーソドックスな話かもしれなませんが、まずは仕様把握をするところから始めるということで。小さめの案件の仕様書を書いてみるところから入っていく流れでしたね。あとは、「チームイベントを改善しよう」ということで、ほかのチームを見に行って、それを輸入したりとかはちょこちょこやったりしていました。
小松:社内で噂の潜入捜査じゃないですけど、チーム見学しに行くやつですね。
志甫谷:今日は新田さんチームにスネークしに(行きました)。
新田:はい。スネークされました。
志甫谷:「明日、スネーク志甫谷が来るぞ」と事前にバラされて、非常に入りにくかったと。入ったら入ったですごくおもてなしをされて、「これも聞いていきませんか?」みたいな。潜入じゃないみたいな。
小松:なるほど。おもてなしをされているんですね。
志甫谷:見たかったのに、すごくおもてなしをされました。
新田:最後は、放課後もありましたよね。最後に残りましたよね。
志甫谷:居残りがあって。「ついでにリファインメントも見ますか?」みたいな。
新田:そうそう(笑)。
志甫谷:今日はお腹いっぱいになって帰ってきました。
小松:すごいですね。たくさんお土産を持って帰ったということですね。
志甫谷:そうですね。
髙橋:あとでレポートを見ないと。
小松:メッチャ気になりますね。
志甫谷:あと3チーム分もあるので。
小松:ありがとうございます。
小松:じゃあ今度は新田さんから聞きましょう。新田さん、チームにジョインした当時のエピソード、どうですか。
新田:そうですね。私は3月に入社しました。当時私の担当する予定のプロダクトが、4月に本番リリースするような状態だったので、仕様とかもぜんぜんわからない状態ではありつつバグチケットとかを捌いていくというか、メチャクチャバタバタの状態で。
ただ、メチャクチャ入りやすかったというか。忙しかったし、みなさんがサポートしてくださったので、「とにかくわかりません!」みたいな感じで(ありながらも)、メチャクチャ教えてもらいながらジョインしました。
小松:いいですね。とにかくわかりませんという(笑)。
新田:「とにかくわかりません!」と言える状態でした(笑)。
小松:そうですか。なるほど。じゃあ立ち上がりとしては、けっこうぐわっときたんですね。
新田:そうですね。はい。
小松:ありがとうございます。
小松:じゃあ、朝人さんのお話も聞きましょうか。
髙橋:そうですね。僕が一番新しくて、(入社が)3ヶ月前のはずなんですけれど、あんまりないな。
小松:3ヶ月前なんだ。
髙橋:そうですね、「あるぱかチーム」って、けっこういろいろな機能の改善案件を扱っているので。先ほど個人商店みたいなのもあると言っていましたが、悪く言ってしまうと個人商店になりやすくて。「自分はこれをやっている、あの人はこれをやっている」みたいな。
別にコミュニケーションも取らなくていいし、とりあえず朝会みたいなことはやっているけれど、「自分は今これをやっています」で終わり、みたいな感じでいい状態に、僕がジョインした時はなっているなと感じていて。それまではチームで開発するようなことに取り組んで生きてきたので、「なんかこれはすごく改善したいな」と思っちゃって。
いろいろな人に話を聞いたら「確かに。コミュニケーションとかもっと取れたら楽しく開発できる。楽しくプロダクト作りができるのに」みたいなことを言っている人がいたので、「じゃあ、いろいろ改善しよう」ということで、コミュニケーション改善などに取り組んでいたのが、ちょうど4月の後半ぐらいかなという感じですかね。
小松:チームにジョインして、みなさんそれぞれの事情や背景が違うなと思ったんですけれど、その後の流れとしては、今回の本題でもあるチームビルディングというやつに向き合うと思います。チームビルディングと向き合う瞬間やきっかけとかの話も、もうちょっと深掘りしてみたいなと思っていて。
今度は朝人さんからそのまま聞いてもいいですかね。そういう状況だったから、チームビルディングの重要性が増してきたみたいな感じですか?
髙橋:そうですね。もともとアジャイル開発やスクラムが好きだと最初に言っていましたが、チームでなにかを開発するって、すごく大変なことだなと思っていて。結局1人でできることなんて限られているので、どれだけ集まった人間たちがあたかも1人の人間かのように意思疎通をして取り組めるかだと思っていて。
「あるぱかチーム」も、案件特性的にそこまでチーム感は必要がなかったのかもしれませんが、それでもやはりチームとして活動できたほうが、より価値を生み出せるだろうなって思ったので、チームビルディングに取り組んだという感じです。
小松:どうしても個人商店みたいなところを感じてしまう瞬間があったかもしれないけれど、やはりチームとして成果やパフォーマンスを上げていきたいんだという思い自体が、朝人さんの中にあったんですね。
髙橋:そうですね。けっこう思想寄りかもしれない。自分的に「そうであるべきだ」ということで。やってみたら、メンバーも「やはりこっちのほうがやりやすいね」となっていったので、そのまま推し進められた感じがします。
小松:ありがとうございます。
小松:当時なかなか大変そうだった新田さんは、「チームビルディングをやるか」みたいな感じだった? それとも「やらなきゃ」? そのあたりの当時のお話を聞いてみたいな。
新田:当時、もともと私が入る前のメンバーが、4月のリリース後にPO(Product Owner)含めて入れ替えになってしまうタイミングだったんですね。というところと、クリエイティブマップという機能自体が、フロントエンドをがんばっていきたい機能なので、そのあたりが一人ひとりで閉じてしまうと、今後の開発に支障が出たりしそうだなとふわっと思っていて。
前職の時に、けっこうガッツリとスクラム開発を学んだので、そういう時はスクラム開発をやるのが一番効率がいいという頭はありましたが、それをそのまま「じゃあ、今日からスクラム開発をやります!」みたいな感じでチームに持ち込むわけにはいかないじゃないですか(笑)。
小松:そうですよね。
新田:なので、「どうしよう」みたいな感じで、最初はいろいろな人に話を聞きに行きまくるみたいなことをやっていました。それこそ小松さんにも相談しましたし。「カオナビではどういうふうにチームビルディングをやっているのか」みたいなところの情報収集から始めて、徐々に「やっていきましょうよ」という空気を出していったという感じですかね。
小松:先ほどの(お話)メッチャわかります。スクラムが銀の弾丸に見えてしまう瞬間がありますよね。
新田:そうなんですよ。
小松:「スクラムやろうぜ」と言いたくなる自分を抑えるみたいな。
新田:そうです(笑)。そうなんですよ。
小松:わかります。ありがとうございます。
小松:チームを覗き見ていた志甫谷さんの中でも、チームビルディングと向き合うきっかけとかはあったんですか?
志甫谷:10月に入社して、12月の中旬ぐらいですかね、新チームを立ち上げるという話になって異動になりました。そこで「チームビルディングをやろう」みたいな流れになったかな。
小松:新しいチームになるから、そこで得た知識や聞いた話も含めて、いろいろ活かしていこうかなみたいな感じですか?
志甫谷:そうですね。kaonavi Tech Talkの第2回目を見てもらえれば、最初の話は全部わかるんですけれど(笑)。「カオナビ社内にあるノウハウをいったんちょっと輸入してみよう」みたいなところから始めて、「必要な部分はアレンジしていけばいいじゃん」みたいな気持ちでスタートした感じですね。
最初は5人ぐらいの(チーム)構成でスタートして、今は11人ぐらいいるんですけれど。どんどん(人数が)増えていって、そして7月で散っていくみたいな感じです(笑)。
最初の立ち上げから携われたので、いろいろ実験しやすい状況ではあったかなと思っています。試しながら、なにが自分たちに合うのかとか、合わなかったら別のことを試せばいいぐらいの気持ちで、どんどん新しいものを取り入れては捨てていくようなことをやっていました。
小松:今の話はメッチャいいなと思っていて。とりあえず試して、観察して、ローカライズしたりしてみたいなところは、チーム開発のコツみたいな話なのかなと思っていて。志甫谷さんはチームと向き合う時にそこをけっこう重視しているというか、特に大切にしている感じなんですね。
志甫谷:大事にしていることですか?
小松:そうですね。
志甫谷:そうですね、自分のこだわりが強過ぎないというか、強過ぎる人と働いた経験があるので。
(一同笑)
小松:なにかあったんですね(笑)。
新田:気になりますね。メチャ気になります(笑)。
志甫谷:(それ)が、あったので。人によっては、合う合わないは絶対ある話なのかなと思うから。1人のメンバーが変わるだけで、チームの空気感って変わるので。
そういった意味で僕の個人的な考えとしては、スタイルは、変化して、だんだんチームの文化になっていくイメージがあるから、そういったところは固め過ぎないというか、決めつけ過ぎないみたいなところは大事に。「昨日まで最高だと思っていた作戦はいつでも捨てるつもりでいる」みたいな感じで、「だめだったらまたゼロから作ればいいじゃん」ぐらいの気持ちではいます。
新田:かっこいい(笑)。
髙橋:なんかメッチャかっこよかったですよね。
新田:それ、用意していたんですか。
志甫谷:いえいえ、用意していないですよ(笑)。
小松:突然流暢にしゃべるじゃないですか。
志甫谷:本当に用意してないですからね。本当にやめてほしいですよ。営業妨害です(笑)。
小松:これは一本取られましたね。
志甫谷:台本じゃないです(笑)。
(次回に続く)
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