2024.10.10
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【心理的安全性】#34 チームビルディングのコツ【ダブルバインド】 (全1記事)
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橋本将功氏(以下、橋本):みなさんこんにちは。パラダイスウェアの橋本です。
中島大輔氏(以下、中島):中島です。
古長谷莉花氏(以下、古長谷):古長谷です。
橋本:「だれプロラジオ(「誰も教えてくれないプロマネのコツラジオ」)」第34回目は。
古長谷:「いいリーダーが実践するチームビルディングのコツ」です。
橋本:チームビルディングね。チームに業務委託とかで入る場合、周りも業務委託ばかりだったりします。人は最初は寄せ集めなので、束ねていって、チームとしてチームワークが成立するようにしないといけないわけですよね。それやるのは、プロジェクトの成功に対して責任を負っているPMの仕事の1つだと思うんですよ。「いいリーダーが実践する」というタイトルなんですけど(笑)。
中島:いいリーダーの代表として。
橋本:いいリーダーかどうかは自分ではわかりませんが、いつも悩むところですよ。要件定義自体は、要件定義フェーズがきっちり終わるとだいぶ肩の荷が下りるんですが、例えば1年のプロジェクト、2年のプロジェクトがあった場合、コアメンバーは基本的にずっと関わってもらう人たちです。我が社に至ってはもう10年とか(笑)。
中島:そっか、もうそうなりますかね。
橋本:リーダーは、誰かが抜けるとか、誰かが病気になったとか、不可抗力が起きたら、責任を負ってる立場として対応しないといけないんですよね。これは僕が業務委託で関わっているプロジェクトでも日常的にある話です。
橋本:気をつけていることで軍事のメタファーを出してもいい?
中島:どうぞどうぞ。その切り口、橋本さんっぽいじゃないですか。
橋本:ミリオタなんで、すみません。どうしてもチームワークやプロジェクトマネジメントを軍事に置き換えて考えることが多いんです。あらゆる戦争は、勝ち戦でも絶対に犠牲者が出るわけですよね。『プライベート・ライアン』はアメリカ軍の話じゃないですか。アメリカ軍って勝つけど、主人公は旅の途中で仲間をどんどん失っていくわけですよ。
PMは基本的によっぽどのことがない限り入れ替わらないから、人が抜けるとなると、僕自身がそういう気持ちになるんですよ。そうならない人もたぶんたくさんいると思うんだけど、僕自身はそういう気持ちがあって。
いい理由で離脱する、あるいは切り替わりの時にメンバーがうまく入れ替わるならぜんぜんいいんだけど、そうじゃない時はすごくメンタル的につらいものがあります。なので、いつも心がけていることとして、そういうことがあり得るということをリーダーとして理解した上で一緒にがんばりましょうというスタンスが大事かなと思いますね。
古長谷:今日別メンバーの宇佐美紗代さんとミーティングしていた時に、「なぜパラダイスウェアではプロジェクトを続けられるのか」という話をちょうどしていたんです。私の答えは、橋本さんは必ずいい意味で期待の負荷をちょっとかけてくれるというのと、プロジェクトの大変な負荷や状況とか、家庭的な事情を察して理解してくれるという、この2点があるからもう5年。
橋本:古長谷さんは5年か。
古長谷:させてもらっています。
中島:5年ってなかなかですよね。
古長谷:すごいですよね。
橋本:なかなか5年は続かないですよ。今、例えば大企業でも、メンタルがやられて休職していたり、離職しているという話があります。一般的には会社の経営が安定していて、不利厚生が充実していることがすごく重視されるけれど、実際のプロジェクトの現場は自分たちが何を目指していて、自分は役割として何を任されていて、それが遂行できる時とできない時の事情をリーダーが理解してくれているかどうかがないと、ぜんぜんうまくいかない。
橋本:20代はいつでも元気で仕事に没頭できたけれど、体の事情とかいろいろなことで、できないことも時々ある。
橋本:それもそうだし、家庭というファクターはもう誰にでも出てくる話。家庭の事情があまりない人でも健康の問題とかが当然あったりするし。そういうのは人生と同じでコントロールできないじゃないですか。そういうものを、「一緒に対応していきましょう」と言えるかどうかだと思いますね。
橋本:例えば僕が、いろいろな理由で専門性を持っている仲間として集まって、外部のプロダクトに入ってPMをやる場合、「はじめまして、こんにちは」から始まって、最初にやることは、このプロジェクトの目標は何かを明確にすることです。
先ほどの軍事の例に例えると、「この部隊が狙うのはあの砦だ」と。「ついては、君にはこのライフル銃を渡す」「あなたは重機関銃です」みたいな。「このフォーメーションで戦います」「想定外のことが起こったら、こう対応をするので、その状況判断は全部僕がやります」と言うと、各メンバーは自分の仕事に集中できる。
中島:安心感ありますよね。
橋本:そこが確保されていないと、自分の前だけ撃っていて大丈夫なのか? とすごく気になるでしょう。自分の横は信頼できる仲間が守ってくれているから、前向いて戦えるのであって、左右は頼りにならないとか、後ろから撃たれるかもしれないとか思っていたら、ぜんぜん実力は出せない。
中島:きっと出せないです。何だっけ……「心理的安全性」とか。
橋本:最近よく言いますよね。
中島:最近言いますよね。
橋本:その「心理的安全性」の言葉だけが1人歩きしています。心理的安全性の観点で言うと、絶対にやっちゃいけないのが、「ダブルバインド」。これは心理学の用語です。ダブルバインドは、要は「矛盾するオーダーを与える」ということ。これは会社によくあると思うんですが、「売上を上げろ」「ただし予算は使うな」みたいなこと。その中で編み出せる施策もあるかもしれませんが、大半の人はやられてしまう。
ダブルバインドは1人の上司が与えることもあるんだけど、会社が別々のメッセージをいろいろなところから出していて、結果、現場がダブルバインドになっていることもよくあります。ダブルバインドに陥った人や部署がやることは、保身と責任回避だけなんですよ。
そういう仕事の仕方をしてると、将来の専門性が養っていかれないので、そこにいる人も不幸だし、会社もそういう人たちに対して給料払っても、生産性が上がっていかないので、お互い不幸なんですよね。
中島:誰も得しないですね。
橋本:メッセージやオーダーはできるだけまとめて、PMに1回落として、PMからチームに伝えてもらうとか、そういうやり方をしないとダブルバインドになりやすいんですね。
橋本:チームビルディングのコツのまとめです。まず、ミッションを明確にして、役割を割り振りましょう。予測しきれないこともたくさんありますが、リーダーが一生懸命に対応していると、結果、(メンバーは)信頼してくれるというところですね。もう1つはダブルバインドですね。矛盾したメッセージをメンバーに伝えないようにしましょう。
では、「だれプロラジオ」第34回は。
古長谷:「いいリーダーが実践するチームビルディングのコツ」でした。
中島:この動画が良かったと思ったら、グッドボタンとチャンネル登録をぜひよろしくお願いします。
橋本:お願いします。
中島:それではまた次の動画でお会いしましょう。ご視聴ありがとうございました。
橋本:ありがとうございました。
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