2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
Rust完全に理解した(嘘)_LT 3(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
八巻紘士氏:よろしくお願いします。私もRustをどうやって習得していったかという話を中心にできればと思います。
まず、なぜRustなのか、みなさん理由があると思うのですが、私はそこまではっきりした理由はなく、けっこう良さそうだなという、わりとミーハーな理由で始めました。
少しだけ真面目な話をすると、Rustには、所有権やライフタイムという、ほかの言語をやっているとあまり聞かない概念があって、単純にそういう新しいことに興味がありました。また、私が当時メインで触っていた言語がGOとPHPだったので、両極端とまではいかないですが、特徴が違う言語を扱ってみたいという気持ちがあり、GOとPHPと違った切り口でモダンな静的型付言語をやってみたかったというのが、Rustを触ったきっかけです。
(スライドを示して)インプットとして何をやったのかというと、「The Book」や「Rust by Example」のようなWebのものは王道としてやりました。私はもともと、GOとかPHPの時もDDDで開発するのをメインでやっていたので、Rustをやるのも、DDDに従った型をうまく使いながら開発してみたいと思っていました。
RustでどうやってDDDをやるのだろうと考えていた時に、弊社の桑名というエンジニアが管理しているGitHubのリポジトリにたまたまたどり着いたので、RustでDDDを書く時の参考にしました。これがきっかけで今のキャディを知ったので、Rust学習をしながらキャディと縁があったという意味で、ちょっと思い出深いというか、印象に残っているリポジトリです。
(スライドを示して)Web以外のものでは、本はいわゆる「自転車本」と呼ばれる『実践Rust入門』や、「カニ本」と呼ばれている『プログラミングRust』を一通りやりました。あとはUdemyでは「Ultimate Rust Crash Course」という、最終的にインベーダーゲームのようなものを作るものが、たまたまセールしていて評価も高かったので、試しにやりました。
インプットを一通りやったあとにメインの学習をする方法ですが、私の場合は業務で触る機会はあまりなかったので、基本的にはほかの言語で書かれたものをRustで書き直すことで、取得していきました。
(スライドを示して)最初に、Kent Beckの『テスト駆動開発』という本の第1章の他国通貨の交換のところを題材にやりました。わりと昔の本ですが、4〜5年前に和田卓人さんが、第2版を出版し直して、一時けっこう話題になりました。
テスト駆動開発の本なので、わりと最初の段階からテストを回して実際に動かしながら開発をしていけるところがけっこういいなと思いました。本に従って何を動かさなければいけないという目的がわりとはっきりしている中で、Rustではどう書くのかがわからないところが、穴埋めになっています。書き方を調べながら、実際に動くコードを少しずつ積み上げていってやるという意味で言うと、私はGOを習得した時もこのやり方をしたのですが、これはやり方の一つとしては非常におすすめできると思います。
(スライドを示して)テストなど一通り動かすところはできたのですが、基本的なアルゴリズムは押さえておきたかったので、次は、ほぼ写経に近いのですが、比較的気に入っている『プログラマの考え方がおもしろいほど身につく本』という本をやりました。
データ構造とアルゴリズムをやる時に参考にしている本で、ちょっと昔のものですが、みなさんも何かで勉強する機会はあると思うので、読んだことがない方は、ぜひおすすめです。ここのところでスタックを作ってみましょうとか、ポインタの話も出てくるので、Rustでやる時もそのあたりを押さえながらある程度できると強いかなと、これでやりました。
ほかにも、コレクションの使い方やライフタイムなど、このアルゴリズムを解く中で複雑なプログラミングをやる時にどうやったらいいのかという点の理解が深まったかなという気がしています。
(スライドを示して)3つ目ですが、最後にDDDをRustでやってみたくて題材に選んだのが、「チケット料金のモデリング」です。2019年なので少し前になってしまいますが、DDDの界隈でTwitterが盛り上がった時期があって、そのネタをもとにRustで書いてみました。
これをやった頃は、キャディに入社することがだんだん見えてきた時期でもあったので、使っている技術スタックのgRPCやDieselのキャッチアップも兼ねて、Webサーバーを構築しつつ、DDDでやってみるのを実践的にやりました。どちらかというとDDDのモデリングを書くところよりは、gRPCやDiselのライブラリを組み込むところや、そこに合わせてDIをするところの、フレームワークに近いところが苦労した部分かなと思っています。
(スライドを示して)最後にまとめです。今バックエンドでWebサービスの開発をやっていますが、振り返ると、実務に入ってきた時に難しかったのは、非同期やDIです。実際にキャディに入ってから、動くコードを見ながらこういうふうにやるのかと、一定理解ができたかなと思います。非同期まではともかくとしても、DIのCakeパターンは、自力で到達するのは難しいという感覚もありました。
また、Cargo Workspaceの使い方も、自習だけだとそこまで大規模なものは作らないと思うので、Cargoも実際に業務に入りながらキャッチアップした部分かなと思っています。
もう1点は、Rustそのものももちろんあるのですが、Rust自体が汎用プログラミングというか、かなり幅広い分野を扱えるものなので、それまでどんな言語学習をしてきたかがRustのキャッチアップにも関わってくるのかなと思っています。
私はジェネリックプログラミングにそこまで多く触れてこなかったので、苦労したところでした。マクロや関数型は少しやっていたにしろ、あまり馴染みがなく、言語機能の中でもほかの言語でカバーしているものはわりと理解しやすいとは思うのですが、Rustの中であまり触れたことのない概念は、一定キャッチアップに時間がかかるのかなという感想を持っています。
Rustが難しいかどうかは、その人がたどってきた経験にもよるのかなという感覚を持っています。以上です。
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略