2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会者:リンクアンドモチベーション、アスクルの各社のCTOから、各社の未来について発表いただきます。まずはリンクアンドモチベーションの柴戸から発表いたします。よろしくお願いします。
柴戸純也氏:よろしくお願いします。リンクアンドモチベーションの柴戸純也と言います。
2000年、とてつもないデスマーチで有名な某プロジェクトに新卒プログラマーとしてアサインされるところからキャリアをスタートしました。その後、ベンチャー、スタートアップでの上場という経験を経て、リンクアンドモチベーションに1人目のエンジニアとして入社しました。
未来についてですが、社会人の1日の中で働く時間が占める割合ってメチャクチャ大きいので、その時間をよりよいものにして、社会を前進させるようなプロダクトを届けたい。そんな想いをもちながら、日々プロダクトを作っています。
今日のテーマ「テクノロジーで描く未来の話」ですが、“未来”は2030年代を想定しています。そもそも2030年や2040年頃が、どんな世界かのイメージを共有して、そこを揃えてから話をしていきたいと思っています。
いろいろな本や記事で書かれていたり、カンファレンスで言われていることを合わせると、こんな感じかなと。ARメガネなどがスマートフォンになったり、脳みそがアップロードされたり、機械に意識が移植されたり。あと、個人情報の利用を誰も気にしなくなるんじゃないか。
ロボットが精神面で人間を上回るとか、家族の一員になったり、実用化されていくとか。
ではこんな時代にどんな未来にしたいのかという話ですが、あまりファンタジーばかり言ってもしょうがないので。当たり前ですが、個人・企業、BtoC・BtoBが、テクノロジーの進歩に対応するペースには時間差があります。例えば、個人は企業がその変化に適用するよりも早くに変化に適用する。逆に言うと、個人に起きていることが、企業にも少しズレて起きる。
今日は2030年や2040年頃の時期の話をしたいと思います。逆に言うと、2020年頃の個人のことを見る必要がありますよねと。では、この時期の大きな個人における変化とは何か。
僕たちのサービスを、組織の病を治してより健康にするサービスと考えています。つまり医療のメタファーを使って表現すると、2020年代のBtoCのヘルスケア領域で大きく変化していること・することは何だろうか。
この2つかなと思います。これを組織に置き直して表現すると、例えば「Fitbit」や「Apple Watch」のバイタル情報みたいに、エンゲージメントの状態もリアルタイムでわかって。そこから改善するための学びを提供したり、改善に向けたアクションを「Alexa」が提示するような。そして改善した結果をまた見える化して、必要に応じてさらなるアクションにつなげていくような、そんな世の中かと思っています。“未来の組織の病を治す”でも、こういう変化が起きるんじゃないかと思っています。
これを現在からの変化で表現すると、現在の組織の病に対する治療は、極端に言うと発症したものを治療する。つまり、マイナスをゼロにするとか。例えばフラストレーションが相当溜まってしまっているような状態とか、信頼関係が崩壊していたりとか。
今後は予兆から検知。「ちょっと肩が凝るよなぁ」みたいな、「放っておくと未来こうなるよ」というのを、そうならないようにふだんから健康な生活をしたり、専門家でなくても自分やチームのパフォーマンスが最大化される環境を、自分たちで作るような。そんな世の中になると思っていて、こういうサービスを僕たちは育てていきたいと思っています。
現在は人の問題、「上司がつらそうだ」「マネージャーがつらそうだ」とか、だいぶ強めのメタボを治すような状態から、ボディビルダーが身体を鍛えるぐらい、「楽しいな」みたいな行為にしたいと思っています。誰かがネガティブにではなく、一人ひとりがポジティブに取り組めるような、そんな未来にしたいなと思っています。
ではこれをどうやって実現するのか、こんな感じのことをどうやって実現するかですが、バイタル情報のようにリアルタイムに把握して診断する。次に、外部の専門家、つまりコンサルタントの思考や行動をテクノロジーに置き換える。これらをやって実現していきたいと思っています。
次に、そのために今一生懸命やっていること。急にめっちゃ泥臭い話になりますが、今行っている技術的な取り組みがこちらになります。
大きく2つあって。1つ目はデータの活用・深化で、データとサービスを統合していける基盤を作る。2つ目は、コンサルタントの思考・行動をテクノロジーによって再現する。1つ目で深めたデータをもとに、治療したほうがいい箇所をレコメンドしたり、お客さまに対する行動をデジタルで分析して改善するような、そんなことを技術スタックで取り組んでいます。
誰かがネガティブにではなくて、一人ひとりがポジティブに、そんな未来をテクノロジーによって作っていきたいと思っています。私からは以上です。
(次回につづく)
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