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プロダクト、サービスの価値の創造とコミュニティの発展(全1記事)

人がつい目を向けてしまう鏡をディスプレイに変える 鏡型IoT端末が拓く可能性と価値の創造

2018年7月7日、株式会社フリークアウト にて「プロダクトオーナー祭り 2018 Summer ~プロダクトマネジメントが世界をツナぐ~」が開催されました。IT関連企業に所属するソフトウェア開発のプロダクトマネージャーやプロダクトオーナーを中心に、それぞれが携わるプロダクトの価値や、マネージャーとしての体験談など、幅広い観点からライトニングトークが繰り広げられました。本記事では、株式会社ミラーロイド 技術責任者の南原錦善氏によるLT「プロダクト、サービスの価値の創造とコミュニティの発展」の模様をお送りします。

“モノ”としてのプロダクトを扱うミラーロイド

南原錦善氏:よろしくお願いします。私からはプロダクト・サービスの価値によるコミュニティの発展と、我々ミラーロイドが目指すものについてお話ししたいと思います。

まず、一般的にプロダクトというと、「モノ」だけでなく「サービス」も指すと思います。弊社が取り扱っているのは「モノ」になるので、今回の発表の中で出てくるプロダクトは「モノ」を指しています。サービスとは切り離してお話しさせていただきますので、ご留意いただければと思います。

この会場内にはおそらく、モノというよりサービスをプロダクトとしている方のほうが多いのではないかと思いますので、今回こういった前置きをさせていただきました。

自己紹介ですが、南原錦善と申します。技術上がりですが、PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)を取って、マネジメント業も経験をしています。2018年の2月に、技術責任者として株式会社ミラーロイドに参画いたしました。

ミラーロイドは、もともと技術的な社員があまりいなくて、「技術的な部分をよろしくお願いします」ということで入り、主にプロダクトの開発に関するマネジメント全般と、社内のIT化の推進なども行っています。Facebookをやっているので、興味のある方がいれば友達申請をいただければと思います。

ありとあらゆる鏡を、IoTのディスプレイとして考える

我々のプロダクトについて少しお話ししますと、「ミラーロイド」は鏡型のIoT端末で、大きい鏡にAndroidが入っているような端末だと思っていただければと思います。中身はシングルボードで、いろんなデバイスをくっつけてタッチパネルで動かせるようにしたものです。

鏡は、日常生活のいたるところに存在しています。この日常に欠かせない鏡をディスプレイとして、いろんなアプリケーションを通じてサービスを提供していければという想いでやっています。

主なターゲットは、美容室、ホテル、ファッション業界、フィットネス、街角やトイレなどで、鏡が存在する場所すべてを対象に考えています。

プロダクトとサービスとコミュニティ

ここから本題の「プロダクトとサービスとコミュニティ」というテーマのお話になります。

今回参加されているみなさまに関しては、今さらということになると思うんですが、プロダクト・サービス・コミュニティの関係性については、まずプロダクトがすべての基礎の部分に入り、商品がありきだと思っています。このプロダクトを活用したサービスを展開して、さらにそのサービスを利用している人たちがそれぞれ関わるようになっていって、コミュニティとして形成されていくと思います。

通常、新しい分野でもない限り、コミュニティはもともと存在しているもので、多くは新しいステージに上がっていくための課題を抱えている場合が多いため、その課題をクリアするためにIoTというプロダクトと、それを活用したサービスを提案していくことが大事なのではないかと考えております。

価値を一つひとつ見ていくと、まずプロダクトはモノを提供することになるので、利用する人・方法によって価値が大きく変わっていきます。

なので中には、ぜんぜん使いこなせなくて宝の持ち腐れになってしまう場合もあれば、逆にすごく使いこなしている、という方もいると思います。仮に使いこなしていても、プロダクトの販売だけでは使いこなし方には限界があるので、あまり大きな価値を生んでいるとは言い難いです。

人はつい鏡に目をやってしまうという習性を活かす

次に、これを通じて活用する方法として、サービスを提供することで利用者にある一定の価値を提供することが可能になります。サービスによって十分な価値を提供することはできるんですが、そのサービスの範囲内に留まってしまうと考えています。

そして、このプロダクトとサービスを利用して、基盤・インフラとして提供していくことで、世の中全般……生活への基礎レベルに価値を与えていけると。そうなってくると、この段階でいえば「ただの価値」という考え方ではなくて、「生活基盤」という考え方に変わっていくと思います。

ミラーロイドが目指すものとしては、まずモノの販売として導入サポートを行って、さらにこのプロダクトの利用価値を最大限に引き出すためのサービスを展開していくことです。

例えば、話しかけたり、ちょっと前を通ったりしたときに勝手に反応するような、アミューズメント性の高い鏡を用意したり、美容室の鏡にヘアシミュレーションを行えるような機能をつけたり。人は鏡につい目がいってしまうものなので、トイレなど、街のいろんなところにある鏡に広告を出すことが可能になるかと思います。

鏡を通じた新しい価値の創造には、コミュニティの巻き込みが必要

すごく問題が大きいところなんですが、「コミュニティに貢献し、発展させる」ためには、コミュニティを巻き込んで、すごく大きな視点で課題を改善していくことが重要だと考えております。

情報を活用した提案や、業務の課題を改善していくような提案……例えば、鏡を使ったサービスに、さらにECの機能・サービスをつなげて、新しい販売戦略を生み出してあげたり、決済サービスを加えて、さらに使い勝手を良くしたりというように、サービスをする側と利用者を含めて、利用価値を感じてもらえるように、業界全体の課題を捉えていければいいのではと思っています。

非常に難しくて、簡単なことではないんですが、本当にプロダクトやサービスで価値を生み出すためには、こういったことを忘れてはならないと考えております。

実際のところ現在は某業界の協会団体と手を組んで、業界全体のインフラとして今持っている課題を大きく改善していくということをプロジェクトとして進めています。今走っている状態なんですが、達成すれば、その業界に対しては大きな解決をしていけると考えています。

そして、いくつものコミュニティが発展していくことで、相乗効果でコミュニティ同士がより連携したり、鏡を通じて新しい価値を生み出していけたりすればいいな、と考えております。以上です、ありがとうございます。

(会場拍手)

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