2024.10.10
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働き方が変わる! コラボレーションハブ「Slack」概要(全1記事)
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佐々木聖治氏(以下、佐々木):みなさんこんにちは。Slack Japanの佐々木と申します。
数あるセッションの中から、このセッションを選んでいただきまして、誠にありがとうございます。今日ここにいらっしゃっているみなさんは、ICTを活用して働き方改革に真剣に取り組もうとされている、改革者の方々であると信じております。
そんなみなさんの前でお話をさせていただく機会をいただきまして、大変光栄です。これから16時まで、40分ほどお時間をいただきまして、みなさんの働き方改革を変える可能性を秘めた、ビジネスコラボレーションハブ「Slack」の概要をご紹介させていただきたいと思います。
私から冒頭15分ほどお時間をいただきまして、Slackのご説明をさせていただきたいと思います。本日はヤフージャパンのCTOである、藤門さんをスペシャルゲストとしてお招きさせていただきます。先日は1万人を超える全従業員様にSlackを一括導入していただきました。
約3週間前の6月26日には、Slack Japanのお披露目イベントを開催いたしました。私どもはSoftBank Vision Fundに出資をいただいておりまして、(スライドを指して)当日はこちらの写真にもありますように、孫(正義)さんからも大変ありがたいお祝いのメッセージを頂戴しました。
先ほどご覧いただきました冒頭の動画は、その時の様子でございますが、Slackをこよなく愛するお客さん、そしてパートナー様、報道関係者のみなさまにお集まりいただきまして、翌日にはたくさんのニュース記事が上がりました。
今日はどうか、最後までよろしくお付き合いくださいませ。
ご来場いただいてるみなさんは、会社でどんな課題をお持ちでしょうか。経営層の方、現場の方問わず、この質問をぶつけてみますと、よく耳にするのが「働き方改革」「イノベーションの推進」「生産性の向上」と、こんな3つの言葉でした。
これはむしろ企業の課題というよりも、今日本が抱えている、国全体の課題ともいえるのではないでしょうか。先日、平成30年度版の情報通信白書が総務省から出ております。もうご覧になられましたでしょうか。けっこう厚い文書ですので、興味あるところを探していくのも大変なんですけども。私どもも読んでみましたが、日本のビジネスICTツールの利用率が、他の先進国と比べて著しく低いことがわかります。
統計によりますと、ビジネスICTツールを積極的に使っている企業では、使っていない企業に比べて、より働きやすいという結果が出ております。ICTツールの中でもチャットツールの利用率が日本はとくに低いですが、小さいころからスマートフォンに慣れている「デジタルネイティブ世代」においては、SNSやチャットツール、それらがコミュニケーション手段として当たり前になっております。
そんな若い世代を受け入れる企業において、(チャットツールでの)コミュニケーションを促す環境への変革が求められていると思います。
もっとも、ICTツールを豊富に導入している企業においても課題はございます。メール、チャットツール、社内SNSと使用するツールが多岐にわたり、事業部や部門・個人で使っているツールもバラバラ。中には、個人で使っているチャットツールで会社の情報がやり取りされている、という状況もあるのではないでしょうか。
近年は便利なクラウドツールがたくさん登場しておりまして、実際に日本の企業でも利用が増えています。ユーザー目線で見ると、企業当たり1,000を超えるサービスが導入されているといわれております。
これは、決して便利であるはいえない状況なのではないでしょうか。情報の適切な共有や流通が行われず、コミュニケーションの断片化がいたるところで発生し、ビジネス実行上のスピードも損なわれています。ときには想定外のトラブルがおこったりもする。そんな状況だったりします。
この状況をなんとかしようと、私どもはSlackのビジネスを日本でスタートしました。Slackは2014年2月に産声を上げた、クラウド型の新しいコミュニケーションツールです。われわれはこれを「ビジネスコラボレーションハブ」と呼んでおります。
チーム内はもちろん、異なる部門や事業部間、さらには会社間のコラボレーションの促進と業務効率の改善を実現して、20年以上続いている電子メールに置き換わる存在として、今大変注目をいただいております。われわれはみなさんのビジネスライフをよりシンプルに、より快適に、より有意義にするというミッションのもと、日本の企業のみなさんの働き方改革のご支援を始めてまいります。
それではここから、簡単にSlackの特長を3点ほどご紹介させていただきます。
1つ目がチャンネルです。Slackでは、すべてのコミュニケーションがチャンネルという空間で行われ、だれがなにを発言したのか、それに対してだれがどう反応したのか、チャンネル参加者の全員のアクションが見えます。
チャンネルは部署やプロジェクトといった目的ごとに分かれておりまして、自分が常時追わなければならないチャンネルは一目瞭然です。チャンネルには、誰でも閲覧、そして参加できる「パブリックチャンネル」。また、招待された人しか参加できない「プライベートチャンネル」があります。コミュニケーションが活発に行われている企業様においては、このパブリックチャンネルの利用率が非常に高くなっております。結果として社内の風通しがよく、若い世代のメンバーが活躍し、イノベーションを創造する環境を整えていらっしゃいます。
私どもは2025年までに、こうしたチャンネルによるコミュニケーションがメールを置き換えることになると信じております。
2つ目が共有です。企業のみなさまが日頃の業務の中で、大量の資料やデータを多くのメンバーと共有したり、共同編集する作業なんかも当たり前になっているかと思います。
Slackにはストレージとしての機能がありまして、さまざまなファイルをチャネルのメンバーに、瞬時に共有することができますし、GoogleドライブですとかDropbox、OneDriveといったようなクラウドストレージにも連携しております。これらクラウドストレージ用のファイルも、URLをチャンネルにコピーアンドペーストするだけで、瞬時に共有ができるようになります。
3つ目が検索です。Slackの高度な検索機能により、社内での過去から現在にわたる、さまざまな人と人との会話、問い合わせの情報ですとか、共有されたドキュメント、またはお客様との取引情報などを個人の資産として埋もれさせるのではなく、会社の資産として検索し、活用できるようになります。
メールの場合、自分以外の他人のメールボックスを勝手に見ることはできませんが、Slackではパブリックチャンネルや、みなさんが参加しているプライベートチャンネルを、過去からの履歴をさかのぼって見ることができます。
なので後任への引継ぎですとか、途中からプロジェクトに参加した方がキャッチアップするのも迅速にできます。またSlackの検索エンジンにはAI技術が組み込まれておりますので、社員個人個人の活動に沿った情報が見つけやすくなります。
ここまでコミュニケーションツールとしての価値をご紹介しましたが、これだけではありません。すでにSlackを使い倒している方がいらっしゃいましたら、ご納得いただけると思うんですけども、Slackは人と人とのコミュニケーションや情報の共有のみならず、さまざまな世の中に存在するアプリケーションを繋ぎます。
すでに世界では、1,500以上のアプリケーションがSlackと連携できるようになっておりまして、個別の業務システムにその都度アクセスするのではなく、Slackからそれらのソリューションを操作したり、それらソリューションの通知をSlackのチャンネルに共有することによって、業務効率を圧倒的に改善させることができます。
実はSlackが世の中に出てから、まだ4年しか経っておりませんが、われわれはこの分野のリーダーだと考えております。現在、世界100ヶ国を超える国々に、そして50万以上の組織、800万人を超えるユーザー様に毎日アクティブに使われています。
重要なのは、この「毎日アクティブに使っていただいてる」という事実です。ただPCにインストールされているだけのツールではありません。実際、各種のソーシャルメディアをご覧いただきますと、毎日大変多くのみなさんに、Slackを活発に使っていただいてるのが確認できるかと思います。
企業向けのツールとしては、なかなかあり得ないことだと思います。手前味噌ではございますが、Slackに対するユーザー様の愛を日々感じております。
当初シリコンバレーの開発者コミュニティから流行り始めたSlackですが、「スタートアップ企業やテック企業に向けたコミュニケーションツールなんじゃないか」と思っていらっしゃってる方も多いかもしれません。
現在では、Slackを全社に向けて導入を進められているグローバル企業さんも増えてまいりました。Fortune 100(グローバル企業の総収入ランキングトップ100)に名を連ねております企業様の中でも、実に65社がすでにSlackを活用されており、導入企業の過半数がテック企業ではなくて、非テック企業となっております。
(スライドを指して)実際にこちらにあります企業名を見ていただいても、アメリカ金融大手のキャピタル・ワンさんですとか、映画・テレビといったエンターテインメントの21世紀フォックスさん、ファッション業界大手のLVMHさんや、ニューズ・コーポレーションさん、ロサンゼルス・タイムズさんなどのメディア企業でもご利用いただいています。
名前は出ていませんけれども、スタンフォード大学さんなどを始めとした教育機関、NASAのような政府機関でも活用が進んでおります。では、日本ではどうでしょうか。昨年3月からたったひとりの営業が活動をし始めまして、昨年の11月に日本語版を初めて公開させていただいたんですが、その時点ですでに、それまでの英語版を使っていただいていたユーザー様が33万人以上いらっしゃいました。
これは言語の壁が高い日本においては、驚くべきことかなと思っております。マニュアルがなくても直感的に使えるSlackのユーザーエクスペリエンスと、国内外のとくに先決のある日本企業のみなさまの口コミによって、私ども本社メンバーも驚くほどのスピードで普及をしてまいりました。
今年の5月末の時点で、毎日ご利用いただいているアクティブなユーザー様の数が、50万人を突破しました。日本は国別で世界第2位のマーケットに成長しております。Slackのサービスには無償版と有償版がございますが、この50万人のうち、15万人がすでに有償ユーザー様となっております。
(スライドを指して)こちらに一部のお客様の名前をお借りしましたが、日本ではすでにいろんな業界で使っていただいています。会社の1部門だけで使うのではなくて、全社員のみなさまでご利用いただき、社内のコミュニケーションをメールから完全にSlackに置き換えていただける。そんなお客様が増えてきました。
実際に会社の一部のみなさまだけでSlackをご利用くださるよりも、全社一気にやっていただいた方が、コミュニケーションが一元化できて、業務効率の改善の効果は高いと思います。
本日はそうした先進的な企業様を代表いただきまして、全社員1万人以上で一気にSlackを展開されました、日本で最大の導入事例となっているヤフー株式会社様より、CTOの藤門さんにお越しいただきました。ではここから、(藤門さん)よろしくお願いいたします。
藤門千明氏(以下、藤門):みなさんこんにちは。ヤフー株式会社の藤門と申します。
今日はですね、私の方からヤフージャパンがSlackを導入するにあたって、どのようなことがあったのかも含めて、ヤフージャパンの導入事例についてお話しさせていただきたいと思います。
余談ですが、ヤフーの色ってご存知の通り赤色なんですけど。今日はSlackカラーでプレゼンテーションの資料を作ってまいりましたので、Slack色でお話ししたいなと思います。今日はどうぞお願いいたします。
始めに簡単ではございますが自己紹介をさせてください。ヤフージャパンで最高技術責任者をしております、藤門と申します。(スライドの)下の方にアイコンで書いてあるようなサービスファイルを約10年以上続けており、今はCTOをさせていただいています。会社全体のテクノロジーももちろんですけれども、従業員が扱うツールも含めて私の方で担当しております。
改めましてヤフージャパンがどういう会社かというと、簡単ですがおさらいさせてください。ヤフージャパンは、インターネットのテクノロジーを駆使して、「ユーザーや社会の課題を解決する」っていうことをミッションに掲げています。今はだいたいアプリケーション、スマートフォン、それからPC、すべて通じて、100以上のサービスを展開させてもらっております。
(スライドの)右の上に書いてありますけども、毎日ヤフージャパンを使っていただいているユーザーの数が約9千万人。多くのユーザーの方にヤフージャパンを毎日使っていただいている、そういうサービスになっております。
これらのサービスを支える上で1番重要なのが従業員だと考えています。グループ会社も含めた連結の従業員は1万2千人を超えており、グループ会社も90社以上になっております。従って、ヤフージャパンを運営する上で非常に重要なのは、従業員のコミュニケーションをどうやって活発にできるか、円滑にできるかということだと日々思っております。
私たちヤフージャパンは、もともと従業員のコミュニケーションツールとして、インスタントメッセンジャーを使っておりました。今はもうクローズして使っておりませんけれども、「ヤフーメッセンジャー」というサービスがありました。みなさん、もしかしたら覚えていらっしゃるかもしれません。それを社員みんなで使ってサービス開発をしておりました。
ただ、インスタントメッセンジャーの特性でもあるんですが、1対1のコミュニケーションツールということもあり、大きな会社になってきたり、たくさんのメンバーと共同して1個のサービスを作るようになってくると、どうしてもインスタントメッセンジャーではコミュニケーションに限界が出てきます。
ということで、実は内製のチャットツールっていうものを自分たちで作っておりました。今も使っているんですけれども、ヤフーメッセンジャーの後継を表すModern Yahoo Messenger(MYM)という仕組みでございます。
このMYMですけれども、実はSlackとほぼ同じようなインターフェイスを持ったチャットベースのコミュニケーションツールでございます。結果として、チャットベースのコミュニケーションは、従業員がコミュニケーションをする上で非常に有効だと、われわれは数年前からわかっていました。
いろんな有効性があるんですけども、今日はその中から3つだけお話ししたいなと思います。(スライドの)一番左側の開発効率化に関して、とくにエンジニア、デザイナーを抱える企業のみなさんに注目していただきたいんですけど、いわゆるチャットの素敵な使い方についてです。
例えばエンジニアであれば、日々のシステムの障害が、このチャットベースで通知されてくるとかですね。特定のコマンドをそこで入力するだけで、本番サーバに入ることなくサービスを展開できるような、「ChatOps機能」っていうものを実は有していて。これはSlackでももちろん使えますけれども、こうしてチャットベースのサービスで開発の効率化が図れるということがわかりました。
さらにこの真ん中(情報GAPを減らす)についてですけども、非常に大事なのが「情報の可視化・共有」ができるということです。メールでコミュニケーションをする場合、TOとかCCに入れないと理想の情報を得ることができません。ただ、みんなで同じパブリックチャンネルを見ているだとか、そういう働き方をしておくと、どの従業員も、どのグループ、どの部門も同じ情報をみんなが見れると。
そういう状況を作ることで、情報のGAPを減らせると。そうするとコミュニケーションのGAPが大幅に減るということが、わかっていると。この真ん中の「情報の可視化・共有」は非常に重要だということです。
最後が一番右側、「コミュニケーションを促進しやすい」ということが有効性を高めると思っております。これは心理的な距離がどんどん近くなるということです。メールの場合、まず上に◯◯さんとか、◯◯課長と書いたあと、挨拶を書いたり用件を書いて、締めの言葉を書くとかありますよね。これは日本独特の文化ですけども。
こういうことが、このチャットベースでは一切なくなります。用件だけを書いて事を進めることができます。実際にこのMYMを使って、私たちの取締役が従業員にメッセージを書くと、新卒の社員を含めた従業員が、社長に向けてメンションを送って「僕はこう思うんだよね」っていう感じで返事を書くような、そういう会社になり始めているっていうのが、実はこういうチャットベースでは起きてきています。
(スライドを指して)これは私たちが社内でも使っているMYMの、1つの例ですけれども。一番上にチャネル名が書いてあって、これはサービスのオペレーションをする上で、いろんな相談をする部屋。われわれは部屋と呼んでいますけど、チャンネルですね。
この部屋を2500人くらいのエンジニア全員で見て「ああ最近のこういうイベントってこんな感じなのか」とか、「こういう場に出るときはちょっと注意しなきゃいけないね」というのをみんなで把握したりしています。
右側の「@」で書いてあるところは、Slackで言うとBMと同じような機能で、実はわれわれも持ってます。今日お伝えしたいのはSlackのお話しなんですけれども、われわれMYMに基本的には満足しています。それでもなお、やっぱりわれわれはSlackを導入した。そういうところをお伝えしたいなと思っております。
もう少しシンプルにいうと、ヤフーが事業成長に向けてどんどんやりたいことをやって、拡大していきたいと。そうなったときに「ツールもどんどん進化すべきだよね」という思いで、今回Slackを選択しています。
選択する上でいろんなポイントがあるんですけども、今日は簡単に3つだけお話したいなと思っております。1つが従業員の増加でございます。事業を拡大していく上で、新卒でヤフージャパンに入社いただく方もいらっしゃいますし、中途で入ってくる方もいらっしゃいます。それから業務委託の方、もしくはパートナーの方がヤフージャパンに間接的にジョインしていただいたり、たくさんいらっしゃいます。
このような方にMYM、社内の専用ツール(の使い方)を覚えていただく学習コスト、これがだんだん無視できなくなってまいりました。一方で、入ってくる前の学生のうちに「実はSlack使ったことありますよ」とか「前職でSlack使ったことありますよ」、もしくはパートナー企業の中で「前のパートナーはSlackで営業していましたよ」ということがけっこうありました。今回はですね、従業員のツールの学習コストを下げる目的においても、非常にSlackが有効に活用されております。
そして(スライドの)真ん中ですね。われわれ90社以上のグループでヤフーグループを結成しておりますけれども、このMYMのツールとしての最大の弱点、最大のデメリットでいうと、ヤフー株式会社でしか実は使うことができませんでした。
従ってですね、グループ会社でコミュニケーションするときは、どうしてもメールをするしかありませんでした。やっぱりチャットベースの良さを知っているので、このチャットベースの良さをグループ会社でも共有するためには、Slackみたいなツールを使うべきだという判断をしました。
最後に一番右側ですけれども、とくにエンジニアを中心として、グローバル人材を採用しております。そうするとですね、ツールもおのずと多言語対応されているべきだし、世界標準で使えるツールを使うべきだというのがわれわれの判断でした。
以上の理由で、今回Slackというツールを選択し、1万人を超える全従業員で使っております。実際に「どうやって社内に展開したのか」ということですけども。実はSlackを導入したのが、4月の半ば、まだ3ヶ月前です。
この3ヶ月は(社内の)アクティブユーザーを増やすために、いろんな努力をしてまいりました。まず1つは、全社が集まる朝礼の場で、私の方から「Slack使うぞ」と「これからはグローバルスタンダードなツールを使うぞ」っていうのをまず一番初めに宣言して、そのあと実際に全社でSlackの導入を始めました。
ただですね、このままじゃ(ユーザーが)ぜんぜん増えないんですよね。ですので、われわれは「SlackDay」という社内のイベントを作って、1日中セミナーをずっと続けると。いろんな会場でセミナーを続けたり、相談窓口を設けて「Slackってこんなに便利に使えるんだよ」とか「こんなにコミュニケーションが活発になるんだよ」というイベントを実は開催していたりします。
定期的に週1回くらいだったり、2〜3週間に1回くらいセミナーとか、相談会っていうのを実施していて。初めてSlackを使う方には初心者向けのコースをご用意したりしています。もう使っていただいてる方にも「こういう使い方をするともっと使い方よくなるよ」「こういう少しおもしろいTipsもあるよ」っていうのをどんどん教えていって、日々Slackのユーザーを増やしております。
結果としてですね、まだ始まって3ヶ月ですけれども、今ヤフージャパンのSlackのワークスペースが約170起こっていて、チャンネル数が5000を超える大きなSlackを使うユーザーになることができております。
最近のSlackの活用事例として、西日本で大きな災害が起きてしまいましたけれども、それに応じて、われわれ「ヤフー募金」という募金のサービスをやっております。全社員に通知するために、全社のチャンネルっていうのを用意していて、ヤフー募金の起ち上げに関して社員のみなさんに「ぜひこれをいろんな人に拡散して周知してあげてね」っていうのを、ひとりの社員が送って、みんなでSNSで周知するっていうことがSlackの力で起きています。
あとは障害の通知。「こういう問題が社内で新しく起きてるよね」「今こういう大きなトラブルが起きてるよね」というのを、Slackのチャネルで展開していて。テクノロジーで責任を持つ何人かの大事なメンバーで、今どういう問題が起きていて、今なにを対応しなければいけないんだっていうのを、常にこのSlackで議論しております。
最近ですと、先日プレスで発表させていただきましたけれども、動画レシピのサイトの「クラシル」を運営するdely株式会社さんと、うちで業務資本提携を結ばせていただきまして。dely社とヤフー社でSlackを使って「じゃあどうやってシステムインテグレーションしようか」と、実際にやりとりしているので、想定通りグループ会社間のコミュニケーションは、Slackでできるということが証明されたのかなと思っております。
続いて、われわれヤフージャパンが目指す、理想のコミュニケーションを最後お伝えしたいなと思っております。私たちはですね、「月5回リモートワークをする」という人事施策をしていて、自宅であってもカフェであっても、外国であってもどこでもいいんですけども、リモートワークっていうものを実践しております。
さらに、本社が全館フリーアドレスになっていて、つまり社員が同じ会社にいてもどこにいるかわからない、そういう会社になっています。さらに東京以外でも名古屋大阪福岡、そしてベトナム、アメリカ西海岸にもオフィスを構えているので、たくさんのロケーション、時差があるかたちで仕事をしております。
(スライドを見ながら)最後に「子育て介護」と書いてありますけども、子育てや介護をされている方も、ヤフージャパンでのびのびと仕事がしていただけるように、週休3日っていう制度を導入しております。従って「このようなダイバーシティになる」というふうに捉えられる、そういう会社にしていくためには、一番下に書いてありますけれども、場所だったり時間の制約を受けないような働き方をすると。そのためにツールは進化すべきだというふうに私たちは思っておりますので、今回Slackを導入したことに非常に満足しております。
引き続き、エンタープライズのSlackが出てまだ間もないところですけれども、われわれも日々使い方に対して吟味させていただいて、Slackというツールがより良いものになることを祈って、私のプレゼンテーションとさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
佐々木:藤門さんどうもありがとうございました。ではここからは、時間の許す限りディスカッションをさせていただきたいと思います。今、お話うかがいましたように、(ヤフージャパンさんは)Modern Yahoo Messengerというツールを自社で開発されていて、チャットツールには慣れていらっしゃったというところがあると思いますが、Slackを導入いただき、みなさんで使っていただきまして、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます。
藤門:ありがとうございます。
佐々木:最初にうかがいたいのが、藤門さんご自身がどんなきっかけでSlackに出会われて、いつ頃どんな印象だったか、というところよろしいですか。
藤門:そうですね。私がCTOになったのが2015年なんですけど、その当時はアメリカのヤフーで私が仕事をしていた兼ね合いもあって、アメリカによく出張していました。
そのときにアメリカのヤフーの社員もそうですし、これはテック社員とエンジニア社員もなんですが、日本ではまだぜんぜん普及してないSlackを利用して、エンジニア同士で会話してるんですよね。
インスタントメッセンジャーと全く違うインターフェイスで、エンジニアたちが楽しく議論しながら、技術を深めてるんですね。それに感銘を受けて「これを日本で使えるように早くならないかな」とすごく思ってましたね。
あと最近はもう当たり前になっちゃいましたけど、いわゆるオープンソースのコミュニケーションをするときに、昔はIRCのツールを使っておりましたけど、今はほとんどSlackになっています。
実際、私もあるコミュニティで急に「これからはSlack使うぞ」ってなって、Slackっていうのはすごく使ってみておもしろいなと、こんな使い方ができておもしろいなっていうのが一番初めの出会いですね。それが2015年くらいですね。
佐々木:ありがとうございます。(Slackは)2014年にできたんですけどれも、翌年に出会いが。
藤門:そういうことですよね。はい。
佐々木:サンフランシスコに(Slackの)本社があるんですけど、もともとあったところがヤフーさんの目の前で……(笑)。ご縁もあったのかもしれませんけど。
佐々木:みなさんで使っていただきながら、MYMとの併用もあるかと思いますけども、藤門さんがSlackの機能的に、気に入っていただいているところ、よろしければお伺いできませんでしょうか。
藤門:そうですね。会場にいるみなさんはご存知かと思いますけど、SlackのSって「Searcher」なんですね。「検索できる」っていうユーザーフェイスなんですけど、こういうチャットベースの仕組みって、われわれMYMで痛感してますけど、どんどん上に文字が流れていきがちなんで、ちょっと目を離すとどういう会話してたかわかんなくなったりするんですね。
「昨日この話したよな」「誰とこの話したんだっけ」ってわかんなくなっちゃうんですけど、それがすべて探せるっていうのはものすごく便利です。とくに一番感銘を受けてるのは、単純なベースマッチングじゃなくて、AIを使ったマッチングだったりです。例えば、誰がいつから話していたとかが、年中検索できる。いろんな検索ができるのがすごく便利だなっていうのは一番思っていて、ふだんそれで使ってます。
佐々木:ありがとうございます。日本語版をリリースさせていただいて、まだあまり経ってないので、検索に関してはやっぱりご指摘もいただいたりしていて。エンジニアの方は当然ながら、検索に関してプロの集団でいらっしゃいますから。
藤門:日本語版の検索はですね、ちょっとわからない(笑)。
佐々木:実は私も開発者のメンバーとコラボさせていただきまして、かなり検索性は直近上げていただいて、感謝しているところです。ありがとうございます。続きましてもう1つですね、週休3日制ですとか、働き方改革に関わるところの施策をされていらっしゃると思うんですが、Slackにおいて具体的にどんなところを期待されてますかね。改革の話として。
藤門:そうですね。介護や子育てをがんばっている方に対して、週休3日制でっていうんですけれども、限られた時間で働く人とフルタイムで働く人で一番難しいのは、情報のギャップが生まれがちなんですよね。
なので、それを1つのチャネルで全員が同じところに書き続けることで、例えば(確認できる)時間が短くても、すべての情報をあとで拾うことができると。なので「私は知らなかった」っていうことが絶対起こらないのが、Slackの最大の魅力だと僕は思っているんで、それが働き方改革に繋がるんじゃないかなと思っております。
佐々木:ありがとうございます。ちょっと話題を広げますと、日本が少子高齢化を迎えるにあたり、「労働生産性も著しく低くなってくるんではないか」といわれていることもあるかと思うんですけど、CTOのお立場から、どんなことを今後の施策として考えていらっしゃいますか。
藤門:日本のですか。
佐々木:(笑)。
藤門:日本の話でいきますけど(笑)。そうですね。われわれも今たくさんのエンジニアを採用させていただいてますけど、2018年くらいをめどに大学生、学生の数も減っていく時期に入っているんですね。
なので、日本の労働人口が減っていくのはこれからの課題ですよね。そうなったときに、グローバルに対抗することを考えると、会社全体の生産性をどれだけ上げられるかっていうのがけっこう重要だなって思ってたりします。
みなさんはもしかしたら、もう感じているかもしれないんですけど、日々の会社の仕事で「だいたいなにしてるかな」って自分でもいろいろ整理したときに、だいたい誰かの情報をインターネットから散りばめたりとか、自分たちが使ってる会社のファイルサーバーから書類を調べたりとかしてたりで。あとは、そのデータをもとにコミュニケーションしたりというのが、ほとんどを占めているんですよね。
なので、「情報を探すだったり」「コミュニケーションをする」っていうツールは、ものすごくエクセレントに作ったり、使っておかないと、生産性が下がりやすいんじゃないかなっていうのは、日本(の改革)に繋がるかどうかは別として思ったりしますね。
佐々木:おそらくみなさん、今おっしゃっていただいたような部分に関して、課題意識がおありで、コミュニケーションツールをお探しでいらっしゃったり、そういった観点に関心があって、このセッションにご参加いただいてるかもしれませんけども。
佐々木:最後によろしければ、そんな観点で今Slackに飛び乗っていただいた藤門さんのお立場から、次にすることを考えていらっしゃる方がここには大勢いらっしゃると思いますので、なんらかアドバイスとかありましたら伝えていただけますでしょうか。
藤門:まあ宣伝ですかね(笑)。
佐々木:(笑)。
藤門:そうですね。先ほどご紹介させていただいたMYMという社内ツールですけど、今は全社員が手に取るように使っていますが、エンジニア陣が好きなものを作るイベントが年に2回くらいあるんですけど、2012年のハッカソンのイベントで作ったツールをもとに作っていて。最初に作ってからだいたい6年くらい経って、こういう状況まで持ってこれてます。
なので、みなさんが想像している以上に、人はなかなか変化できないので、できる限りSlackを早く導入した方が僕はいいと思いますので、帰ったらすぐ申し込んでいただければと思います。そのスピードが大事なので、ぜひ早く申し込んでくれればいいなと思います。
佐々木:ありがとうございます。
藤門:こんな感じです(笑)。
佐々木:ありがとうございます(笑)。残りわずかになりましたけれども、それではヤフー株式会社CTOの藤門さんに盛大な拍手をよろしくお願いします。ありがとうございました。
(会場拍手)
佐々木:短い時間でしたけれども、お付き合いをいただきまして誠にありがとうございます。最後に2点ほど宣伝させてください。私どもSlackは無償で使い始めていただくことができるツールです。もしまだ触ったことない、見たことない方いらっしゃいましたら、ぜひ「Slack ログイン」で検索してみてください。
無償で登録いただけます。そして、実はSlackのウェビナーをご用意させていただきました。来週ですね。真昼間の13時からなんですが、もしお時間を作っていただけるようでしたら、ご登録いただきまして参加いただけますと、どんなふうに使い始めたらいいのかとか、多少のTipsをご用意させていただきます。
楽しんでいただけると思っておりますので、ご期待いただければと思います。改めまして、本日はお集まりいただきましてありがとうございました。私どもSlackは、これから日本でいろんなことをやらせていただきまして、みなさんとコミュニティを作り、楽しんでいただきながら、働きがいのある環境を一緒に作らせていただければと思います。ご清聴どうもありがとうございました。
(会場拍手)
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