2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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林信行氏(以下、林):という感じで概略を振り返ったところで、これから今年の秋に出てくるiOS8という新しいOSについて話をしようと思うんですけれども、とにかくこれまでのiOSの中でも最大のリリースというふうに言ってもいいんじゃないでしょうか。WWDCで紹介された機能のアイコンを並べただけでも、これだけたくさんの機能があります。
真ん中のものから説明すると、Hands Off(ハンズオフ)というのが先ほど言ったパソコンとの連携ですよね。パソコン、Mac版とiPhone版、両方あるアプリに関しては、これから何か作業中に、Macで作業した後iPhoneにくるとロック画面の左下にアプリのアイコンが表示されるんですね。
それをピッと、そこのアイコンをタッチしながら上にスワイプすると続きの作業がiPhoneでできるという、そういうふうになってきます。iPadに関しても同じです。
そういった形で三つのデバイスの行き来が非常にしやすくなるんですけれども、じゃあ、この右下のほうにあるこのアイコンは何かというと、ゲーム関連の機能も非常に進んできます。WWDCからの動画を一つお見せしますけれども、こんな感じです。
ちょっと前のPlayStationとかXboxとかと変わらないぐらいの画面が、iPadのあの薄さ数ミリのiPadで実現できてしまう。これも5,000ほどの桜の花びらを指でタッチすると、それがファーッと散って、池の中ではコイが何千匹も泳いでいる。こんなものが簡単にあの薄いiPadの上で実現してしまう。
もう既に数年前のPlayStation3とかそれに匹敵するようなものが、これからどんどん出てくるということが予想がされています。
これについて、この右下の開発者関係はちょっと今日省いちゃいますけれども、皆さんが一番よく使うであろうコミュニケーション関係の機能も非常に進んできます。
今日はちょっと時間がないのでメールとかSafariの話も省いちゃいますけれども、一番多分楽しい進化があるのがメッセージ機能。皆さんもよく使っているSMSとかiPhone同士だとメッセージが水色の吹き出しでやりとりできるiMessageというのが使えますよね。
あのiMessageで、例えば今歩きながら、遅刻をしているのでタイプできないというときには、「ちょっと今遅刻しているけど、もうすぐにあと3分後の電車に乗ります」というのを声で録音してメッセージを送るということもできます。あるいはちょっとしたビデオクリップを録画して映像で送るということもできます。そういった形で文字だけのコミュニケーションじゃなくて、もっと幅広いメッセージのコミュニケーションができるようになってきます。
それに加えて今度新たに、これまでiPhoneで使えるソフトというとアプリというものが主役でしたよね。1個App Storeでダウンロードしてくるとアイコンがインストールされて、起動して、1個の完璧なアプリの世界の中だけで全部完結していたのが、今度から機能拡張というものが、エクステンションというものが使用可能になります。
これはどういったものかというと、非常に話題になっているキーボード、これまでiPhoneでは他社のキーボードは使えなかったんですけれどもJustSystems(ジャストシステム)さんとかも今頑張って新しいiPhone用のキーボードをつくっています。
これはキーボードだけじゃなくて、例えば写真加工、昔フォトショップでいろんなフィルター、水彩画風にするとかいろんなフィルタ-がありましたよね。あれと同じようなものがiPhoneに直接組み込めて、さっきの例えばiMessageの中で顔が変なふうに加工できるフィルターがあれば、それを組み込んでメッセージの中で使うということもできます。
あるいは、通知センターというのがありますね。皆さん、今何通メッセージが届いていますよ、とか。あそこに野球の結果とかそういったものを表示するエクステンションができれば、共有先をこれまでTwitterやFacebookしか対応してなかったのが、Pinterest(ピンタレスト)とか、もっと他のところに共有するものが出てくる。
あるいはアクションといってWebブラウザーなどの表示されているフランス語を英語に翻訳したりとか、そういったちょっとした機能を追加するようなこともこれから可能になってきます。
カメラの話でいくと、写真を撮った後に水平線を合わせてくれたりとか、逆光とかそういったものを簡単に一発で補正してくれるという機能もつくんですけれども、何と言ってもおもしろいのは先ほども言ったようなタイムラップ撮影です。
これはiOS8で撮ったビデオなんですけど、早回し映像ですね。これがすべてのiOS8搭載のiPhoneで簡単に撮れるようになってきます。
でも、それ以上に僕は革命的だと思うのが、今度iCloud(アイクラウド)というのに1TB(テラバイト)分までの写真が全部ストア(保存)できるようになります。つまり、これからiOS8以降は、写真を撮ったらどんどんどんどん、去年撮った写真だろうとおととし撮った写真だろうと、常にiPhoneからさかのぼって見ることができる。
そんなにたくさん撮っていたらiPhoneのメモリーがなくなっちゃうんじゃないかと思うかもしれませんけれども、非常に簡単な操作で、iPhone本体のほうには小っちゃいサムネイル写真というのだけを残して、それをピッて開こうとするとインターネットにつないで、iCloudのほうからちゃんとした解像度のものを持ってくるという仕組みになります。
つまり、1TBと言ったら皆さんのノートパソコンのハードディスクに迫るぐらいの大きさの容量に、これまでの何年分の写真を全部ストックできる。これは本当にカメラとしても革命的なことなんじゃないかなというふうに思います。
このアルバムですけれども、標準では5GBが無料なんですけれども、それに加えて毎月たった100円ほどで20GB、4ドル、400円ほどで200GB、値段が発表されていないんですけれども最大1TBまでいくというふうになっています。
iCloudは、これまでも皆さん使っているとは思うんですけれども、ハードディスク的なDropbox(ドロップボックス)とか、そういったのと同じような感じで書類を置いておいて、いつでもiPhone、iPad、Macから取り出せるようなスペースになってきて、これも1TB、共有する形にはなるんですけれども、使えるようになってきます。
さらに、これと別に、ちょっとこれは皆さん向けじゃないかもしれませんけれども、これからiPhoneを使って何かクラウドのソリューションをつくろうという方は、何と最大1PB(ペタバイト)、1PBというのは1,000TBです。そのデータをストックしてソリューションをつくれるという形になっているので、これからクラウドを使ったおもしろいアプリケーションもどんどん出てくるんじゃないかと思います。
続いてファミリー共有という機能があるので、これから皆さん何かアプリとかつくったりする場合は、ファミリー層を狙うということもいろいろ可能性としてあるんじゃないでしょうか。
どういった機能があるか。全部紹介をすると時間がないので幾つか特徴的なものを紹介しますと、例えば皆さんのこれまで家で、家族みんなでiPhoneを使っているときに、同じApple IDとかを共有とかして、アプリを全部同じアプリを入れたりとかでやっていたと思うんですけれども、これからは、この人は私の家族ですというのを最大8人ほど登録できるんですね。
そこに登録している8人の間では、買った音楽とか映画が共有される。それから子どもとかがこのアプリが欲しいと言ったときに、お子さんがクレジットカードを持っているケースってなかなかないですよね。このアプリが欲しいんだけれどというボタンを押すと、親のiPhoneに「お子さんがこのアプリを買おうとしています。承認しますか」というのが出てきます。承認をするとそれが購入される。こんな機能も実はついています。
続いて、やや企業向けの機能にいきますけれども、Touch ID、皆さんご存じですか。iPhone5sに指紋認証機能がありましたよね。これがついたことで世の中どういうふうに変わったかと言うと、iPhone5s以前、4桁のパスコードってありますよね、ロック画面の。あれを設定している人は半分以下でした。49%、ほぼ半分でしたけれども、Touch ID、指を乗せれば指紋ですぐにログインできるというTouch IDがついてから、83%がパスコードを設定するようになりました。
4桁打ち込むよりかも、指紋だけでやったほうが安全に周りの人たちの目を気にせずにログインできるので、そうだと思うんですけれども。このTouch IDの指紋認証と、実はキーチェーンという機能が非常に重要な役割を果たしています。
最近いろんなところでパスワード漏えいとかという問題がありますけれども、これからはすごく長い面倒くさいパスワードを設定しておいても、全部それをキーチェーンが覚えていてくれる。1回指紋認証でiPhoneあるいは将来のiPadにロック画面を解除すると、これらのパスワードを自分で覚えていないでも、入力しないでもキーチェーンが覚えていてくれて作業ができるというふうになっています。
しかもこれ、お互い横のパスワードを覗いたりとかというのをできないので、非常に安全な形で長いパスワードが共有できるようになっているのがTouch IDの特徴です。これまでTouch IDという機能はAppleのアプリの購入、iTunesの購入、それからロック画面の解除しか対応していなかったんです。
けれども、これから個人認証の手段としてほかのサードパーティーにもいろいろオープンにされるので、例えばFacebookとかTwitterとか、ほかのソーシャルメディアに指紋でログインということも可能になってくると思います。
セキュリティ関係の機能があったら、「iOS security white paper」で検索してもらうと、セキュリティ関係の機能はAppleが英語でホワイトペーパーを出しているのでごらんになっていただければと思います。
続いて企業向けの機能を幾つか紹介しますけれども、こちらも「iOS8 enterprise」というところで検索してもらうと、かなり詳しいホームページが出てくるので、今日は本当にそのうちの幾つかだけを紹介します。
イントラネットのサーバーに書類を置いているというケース、企業さんだと結構あると思います。そのイントラネットに直接機能拡張を使ってアクセスするという機能がまず用意されます。
あとiBOX(アイボックス)を使って社内の新人研修のマニュアルとかを置いておいて配布するという機能もついていれば、デバイスマネジメントですよね、こちらのほうの機能もかなりいろんなマシンの設定とか、あるいは何か、無責任な社員が勝手に不利な情報を消したりしてしまわないように、という形の設定もできたりします。
カスタマーアプリケーションの効率的な配布方法として、ボリュームライセンス。ボリュームライセンスといっても、たった2名からでもできるんですけれども、Appleの承認を受けられた場合には、App Storeを通して配布できる。
なので、例えば1,000人とか数千人社員がいるような会社で、アプリを全員に社内のサーバーから配布とかというと結構大変だと思うんですけれども、App Storeの企業だけに限定したエリアというのがあって、そこ経由でできるので、海外の支店の方たちも簡単に入手できる。こんな機能も実は搭載されています。
あとこれがおもしろいんですけれども、Apple TVって皆さん、お使いの方いらっしゃいますかね。Wi-Fiを使って、同じWi-FiにApple TVとiPhone、iPadをつないでおくとAirPlay(エアプレイ)という機能を使って簡単にiPhoneの画面を映し出せるという機能、これまでありました。
でもこれ、同じWi-Fiにつながっていないといけないという状態だったのが、今度iOS8からは直接対象のWi-Fiにつながないでも、iPhone、iPadとApple TVで直接無線LANでつながってAirPlayをするという機能が実現したりします。
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