2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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西脇:その他、ご質問のある方はいらっしゃいますか? どんな話題でも構いません。先ほどの2つのセッションに対してございますか?
参加者1:ヨーロッパだと、トイレ利用料が1ユーロとか、50セントとか、けっこう有料だったりするんです。そういう意味で、トイレの利用有料化についてどうお考えか? 例えばプライオリティみたいな、お金を払うことでより優先的に使えるなど、そういう方向性もあると思いますので、日本でまだそういうアプローチは少ないと思います。そのあたりについてお考えを2人におうかがいできればと思います。
西脇:たぶん個人的な見解も入りますね。
河野:そういう意味では完全に個人的な見解になります。今日の僕のパネラーとしての見解も完全に個人的に思っていることを言う感じです。まず、話としては、もうけっこう来てたりすることもあって、トイレを予約しづらいということもあったんですけど、予約で売り上げを立てるようなビジネスモデルはあってもいいんじゃないかという話は、けっこうあります。
これが本当に実現されるかは未知数ですけど、可能性としてあると思っています。より安定的に入りたいというか、課金の仕方はいろいろあると思うんですけど、アドホックに払うのか、そういうことも実際は技術的にできるので、あとはニーズがどれぐらいあるのか? そこの話になるかと思います。僕としては、出てきてもおかしくないし、出てきたら僕も使うかなと思います。
西脇:お金を払わないということではないですけど、お金を投げ入れて利用するというトイレは都内にもけっこうあるんです。駅施設にもいくつかある。今おっしゃっていたのはビジネスとして可能性はゼロではないと思うので、すごくそれは賛成です。
ただ、トイレという設備を利用するのに、その設置会社が徴収をすることは、日本人はあまり好まないと思います。なんでそういう発想が生まれるかというと、私が申し上げたように、トイレを清掃し、設置し、綺麗で清潔でいい空間にするためにはコストがかかっているからです。
それを事業会社さんが回収できないから、じゃあ利用者からとるか? 誰がお金を払うか? 受益者負担だからそりゃ利用者でしょっていうのは、当然の経済理論です。
西脇:ただ私がお話ししたいのは、トイレという空間が収益を得られるようになったら、あるいは、宣伝によって効果的な場所になったら、そこでもう受益ができているわけなので、私は利用者が負担する必要はないと思っているんです。
トイレという空間は、死ぬまでずっと使い続ける空間で、息をするのに、新鮮な空気にお金を取られないのと同じで、排泄に対しても私は利用者側から徴収してほしくないと思うんです。
なので、ビジネスとしては大変おもしろい。可能性はすごくあり得ると思うんですけど、お金がない人はトイレできなくなっちゃう(笑)。そういう倫理もありますから複雑だと思います。だから事業者にぜひやってもらいたいですね。
河野:今だと日本では富士山とかぐらいですね。山小屋みたいなどうしても維持が難しいところ。その他も取り組みとしてはあると思いますが、実際にお金を取れなくなるケースが多かったりするんじゃないかと。
西脇:そうですね。珍しく、本当にコストが合わないところです。受益者が負担してくれないと維持できないというところはそうだと思います。もっと経営者が頭をひねれば別の方法でトイレという空間でもお金が取れると思うんです。
そうなればいいんじゃないかと思っております。何かコメントありますか?
河野:そうですね。払わなければ、ユーザーの立場としては思う一方で、単純に有料だけじゃなくて、確実に抑えられることに対する価値という意味で有料トイレ、予約型のトイレも可能性としてはあると思います。
西脇:私の話をした中でも1つヒントとしてあるのは、トイレって施設利用料に入ってるんです。ディズニーランドのトイレってやっぱりきれいなんです。それってディズニーランドの入場料が高いからなんです。
だから絶対に誰かが負担しているので、そこで収益が取れるようになってれば、利用者が払わなくても、施設利用料の中に入っている、そういう考え方になるんじゃないかと思うんです。
その他、今の話でも構いませんし、セッションの話でも構いません。質問したい方いらっしゃいますか? はい、じゃあマイクをお願いします。
参加者2:私は以前、サービス業の会社に勤めていました。先ほどのトイレのお話の中で、センサーも基本的に、お客様はいろいろ感じられる方が多いとあったのですが、監視カメラが多くなっている話もあったので、実際にそれはどれぐらい広がりがあるのか? お客様が受け入れる状況がどんどん広がっているのか、そこら辺の状況をお聞きしたいと思います。
西脇:センサーとかカメラの設置に対する抵抗感、広がりですね。コメントありますか? 実際にやってらっしゃって。
河野:そもそもトイレって、ほとんどの場合、火災とかのセンサーが入っていると思います。そういった意味では、そもそも広がっている。その中に、ドアの中にセンサーが入るのは、そういう説明をしたら納得してもらえることもあって、当たり前になってくるかと思います。ただ、カメラ自体は僕の中でまだ、中に入れることはチャレンジングだと思っています。
例えば行列とか、個室だけじゃなくて入口付近について、もっと情報を取りたいみたいな話があって、その行列で待っている人数とかを取りたいということで、カメラはどうかという議論には必ずなる。
やっぱりそこをGOという話は、僕の中ではまだないです。なのでそれ以外のアプローチで、お話ししている部分とか、そういうのもあったりします。
ただ、受け入れやすくなってきていると思っています。ついてるところをちゃんともう1回、噛み砕いて説明すれば、納得してもらえ部分もあるんじゃないかと。
参加者2:ただでさえトイレで、プライベートでという話もあったので、より難しくなってくる部分もあると感じましたが、基本的にそこは理解されている方向ですか?
河野:上の方につけるんだったら、そもそも一般の利用者は意識の外にあるというか、気にされていないケースが多いです。イベントで実は上に設置するタイプを実験したことがあるんですけど。
そこで質問みたいなものが一切なかったです。なので、あまりにも目立つようじゃなければ、割とありえると思います。
西脇:私自身がトイレのセンサーの設置の実証実験を、いろんなところでお手伝いさせていただいて、女性のトイレはやっぱり実証実験はほとんど入れてない。
それはやっぱり、いろんな問題が絡んでくるので、なるべく同ジェンダー、同姓の人たちだけでやったほうがいい。それでトライをしたんですけど、なんてことはない、実は今おっしゃったことと同じで、トイレってセンサーの塊なんです。
今、うちの会社のトイレもそうですけど、ここもそうかな? インテリジェントで、入ったら照明がつく。結局、センサーがあるわけです。いいトイレに行くと部屋を開けたら便座がウィーンて上がるじゃないですか?
「俺が入ったことがわかっているのかよ?」みたいな感じです。座ったら音がするのもある。便座が温まる。俺が座ったこと、わかってるじゃんみたいな話ですよね。
なのでセンサーの塊なので、基本は私が申し上げたのは、個人が特定されなければ許されるわけです。でも、カメラで個人を特定してしまいますので、ある会社の実証実験で言われているのは、カメラで撮った映像で顔と体の着ている服、これを全部マスクをして記録をしているところがある。
実際、小田急さんがそういうやり方なんです。そうしていって、だんだん個人を特定する情報でないもので活用していけばいいと思っています。
ただ、多難ではあります。私たちはカメラに対してはやっぱりすごくセンシティブです。こんなにたくさん、カメラがあるのに、いざとなるとセンシティブなんです。だから、そこは気をつけなければいけないポイントであると思います。
その他ご質問ございますか? はい、お願いします。
参加者3:そもそも前半のセッションを見られなかったので、もう言ったよみたいな話かもしれないですが、さっきの話で、カメラをトイレにつけて個人を特定するのは……っていう話でした。けど、そもそも、そこまでパーソナライズされた情報をトイレに置いてほしいのは、人がいるかいないか、そこまでしなくてもわかると思うんですけど、何のために撮ろうとしてるのか?
西脇:カメラをトイレにつける話はしていないですよ。私が先ほどのセッションでお話させていただいたのは、トイレの鏡の中にカメラが回っているんです。女性の場合はお化粧をする。もしくは身だしなみを変える。そこの部分で、顔、性別とか、表情、年齢とか、それを見て広告が表示されるんです。そういう仕組みができているんです。
これが、なぜ成功しているかというと、トイレに設置しているんじゃない。化粧室に設置しているんです。目的は化粧に来る人がターゲットなんです。
今は多目的空間ですけど、今、渋谷で作っているトイレを見ていただくとわかりますが、化粧をするスペースと用を足すスペースってめっちゃくちゃ離れている。
化粧をする人がこのエリアにいて、そこは広告スペースになっている。トイレのところはセンサーしか入っていないです。こういうやり方になっているので、やっぱり目的別仕様のエリアにこれからどんどん分断していくと思います。
そこにセンサーをつけることによって、より良い空間にしたり、利用者がいいねって言うような空間にしていく、そういう取り組みだと思ってください。回答になっていますか?
参加者3:わかりました。ありがとうございます。
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