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広告主とつくる、激ヤバ記事広告のレシピ(全3記事)

恋人とのトークが一番盛り上がるのはいつ? 「Couples」が示す納得のデータ

11月、ユーザーに伝わるための広告手法を、クライアント・メディア両者の視点から学ぶことを目的に開催された「広告主とメディアが一緒につくる、ウケる広告コンテンツセミナー」。広告主が伝えたいことを詰め込んだだけの広告では、ユーザーには伝わりません。LINEの谷口氏、ViRATESの山辺氏、エウレカの赤坂氏、多くのバズを世のなかに生み出してきたゲストを迎え、激ヤバ広告の“レシピ”を聞き出します。

スマホ時代に最適化された広告のレシピは?

イセオサム氏(以下、イセ):今日はお題目が2つあるんですけど、1つ目は「広告主とつくる、激ヤバ記事広告のレシピ」です。結構ヤバい広告を作っていたり面白いことをしていたりする方に集まってもらいました。

2つ目は「ユーザーを巻き込んだコラボ広告の新しい形」。ユーザーとかユーザーが作ったコンテンツをどう扱ってどう巻き込んでいくか、そういう実験をしているメディアさんにお話を聞いてみたいと思っております。

僕は、本日エウレカの赤坂さんにセミナーを一発やらしてくれと呼びかけた、イセオサムと申します。普段は「ボケて(bokete)」とか「ViRATES」をやっています。よろしくお願いいたします。

ということで、最近の僕の関心事として、ユーザーの利用時間がだんだんスマホに集まっているということがあるんですね。そこで、広告主さんもスマホになにかしら出稿したいんじゃないかなと思っていて。ただこれまでのディスプレイ広告だとなかなか思うことを伝えたいように伝えられないんじゃないかなと。

また、動画以外にも面白い記事広告とかコラボ広告とか色々なやり方があると思うので、今日はその事例とか、裏側をお聞きしながら、僕がお話を聞いてみたいと思うメディアの方々に集まってもらいました。

今日はここにメディアの方々と広告主の方々と、あと代理店さんとかいらっしゃってると思うんですけど、なにかひとつはよい話を持ち帰っていただきつつ、このメディアに出稿したいとか、一緒にコラボしてみたいなと思うようなお話ができればと思います。よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

「提案数は10倍」LINE谷口マサト氏のレシピ

ありがとうございます。というわけで、1つ目のセッションとしてLINEの谷口さんと、Couplesの赤坂さん、ViRATES山辺さんに今日はお願いしたいと思います。

(3氏、登壇)

前半はLINEとCouplesと、ViRATESということで。後半はboketeとTogetterとpixivというかたちでお送りしたいと思います。

最初に、今回登壇いただいてる方に5分くらいで自己紹介と媒体紹介をしてもらおうと思います。最初はLINEの谷口さんにお願いしたいと思います。では、谷口さんお願いします。

谷口マサト氏(以下、谷口):こんにちは、お願いします。LINE社には「LINE」と「Naverまとめ」と「livedoorニュース」がありまして、すべてでタイアップ広告を行っています。それで、横断していろんな企画をやっています。

ここ3年くらい、コンテンツマーケティングと言われている、コンテンツを主体をした広告タイアップをやっていまして、これはLINEだとスタンプや公式アカウントですし、Naverまとめでもやってます。主に私はlivedoorもやってるんですけど、それらの結果をまとめた本を昨年出しました。『広告なのにシェアされるコンテンツマーケティング入門』って本です。

広告なのにシェアされるコンテンツマーケティング入門

これまでに約100本くらいやってます。ただ提案はすごくやってまして、ボツになったのは1,000本くらいあるので、100本だけ見ればまあ多いかなと思うんですけれど、提案を1,000本やっているので、あんまり確度はよくないです。

コンテンツというのはなかなか決まりにくいっていうのが難関でして、提案をどうするのかというのを今回お伝えしたいなと思っております。

1番最初に話題になったのは2年前ですね。『ライフ・オブ・パイ』っていう、トラと一緒に少年が漂流する映画。こちらのタイアップを頼まれまして、動物園とコラボするのは難しかったので、大阪のトラ柄のおばちゃんと美少年とデートさせるって企画で話題になりました。

最近ですと、お菓子のポリンキー。佐藤雅彦さんが作った3匹の可愛いキャラクターがいますけれど、これはいじるなと言われたので、しょうがなくポリンキーを作る工場の機械自体をキャラクター化して、作る行程を漫画化して話題になりました。

これ(スライド、機械写真)は取材した実際の機械ですね。これを擬人化しました。話題になったので『めざましテレビ』でも紹介されました。

最近ですと、さらに漫画にしてしまおうと。これはLINEギフトのタイアップですけれど、もらって嫌なプレゼントをプレゼントハラスメントと命名いたしまして、これはたまたま私がドラマ『エイジハラスメント』にはまっていたので作ったんですけど。150万人くらいに見られて、結構好評でした。こういったことをやってます。

あとはスタンプ。これはローソンの商品ですけど、変わった、とがったスタンプを作って話題にしようってのをやっています。なので、メディアはなんでもよいですね。ユーザーに引っかかれればなんでもよいので、色々とやっています。

あと、いっぱいあるんですけど、ワコールさんのパンツを宣伝してくれって言われて。パンツって性能が見えないんですね。なので見えないものを表現するのは、ワインのソムリエだろうと。

ワインのソムリエに「各パンツの性能に応じたワインをセレクトできるか?」と言ったら「できますよ」って言うので。ソムリエにお願いしてワインってかたちで、パンツの性能を目に見えるかたちにして提示しました。これもテレビでも紹介されました。

あとは、ヤーマン。育毛のドライヤーですね。薄毛っていうのはセンシティブな問題なんですけど、これはおもしろおかしく彼らをイケてるってことで、褒め称えて褒め殺しにして作った広告です。こういった、様々なことをやってます。

狩猟社はどんなことをやっている会社?

イセ:ありがとうございました。次はViRATESの山辺さんに。

山辺浩平氏(以下、山辺):よろしくお願いします。自己紹介から簡単に。今は狩猟社って会社でViRATESを運営しておりまして、営業とかディレクションとか分析周りをやらせて頂いています。

狩猟社とは、ってところなんですけれど、まず会場のみなさんにお聞きしたいんですが、ViRATESをご存知の方いらっしゃいますか?

(会場挙手)

ありがとうございます。意外と多いですね。狩猟社なんですけれど、メディア事業と動画事業があって、そのメディア事業がViRATESです。

で、動画事業がWeb動画の制作をやっていまして、ちょっと言い難いんですが「自慰戦士テンガマン」とか、Yahoo!さんの公式サイトに置いていただく動画の制作、あとはLINEフリーコインの台湾版。そういった動画を制作したりしてます。

あとは、世界中の動画の研究ってのもやってまして、どういったテーマで作られていて、クリエイター達がどういうふうにテクニックを使っているかみたいなことを皆が見てわかるように言語化するということをしています。

最近で言うと、自主制作の動画で「折り紙×高校生×アクション」っていうので、折り紙がなぜか武器になって。銃もエフェクトが入ってたと思うんですけど。こういうのを作ったりしています。

ViRATESについては、一言で言うと国内最大級の男性向けキュレーションメディアと言わせてもらっています。「男性×スマホ×動画がよく見られるメディア」っていうのが特徴的です。

ユーザーの環境とメディアの変化を軽くまとめているんですけど、PCがメインだった時代からスマホでユーザーが見るようになった。Yahoo!JAPANとかポータルから来てたものが、ソーシャルのトラフィックが多くなっている。あと、ブックマークでサイトを見ていたものがアプリになっているって状況です。

次にViRATESのポジションをざっくりご紹介すると。

昔のいわゆる旧来のテキストがメインだったメディア、あと動画がメインのメディアみたいな感じで横軸をきって。縦をおもしろ、真面目みたいなな感じにしてるんですけど、「全力コラボニュース」さんはgifとか結構使ってらっしゃるんで、真ん中にくるという勝手なイメージで。ViRATESは動画とおもしろ系に強いという感じです。

広告出稿で一緒に出稿していただいてるのは、ロケットニュースさんが今1番多いです。ロケットニュースさんとViRATESに一緒に出稿していただいてるみたいなことが結構あります。

あと動画っていうのも入れてたんで。ViRATES、狩猟社で自分たちで動画を作っているので記事にしたらどれくらい再生されるかってところのデータも取れてます。一応PV比で44パーセントYouTubeで再生されてて、そのうちほとんどがフル再生ですってデータもあります。

出稿していただいてるのは基本的にナショナルクライアントさんがメインです。(円グラフを表示しながら)ざっくりこんな感じになりまして。

全力コラボニュースさんみたいな感じでやる場合、杉村太蔵さんがスレンダートーンって商材で痩せたっていうことに対してどのようにしていじっていくか。とりあえず、モテまくっている杉村太蔵さんにひたすらモテ期の話をさせつつ、脱がしていくみたいな記事を作ったりしています。で、ユーザーの反応はこんな感じです。「実によくできている」と言っていただいたりしています。

あと、最近はカテゴリースポンサードってメニューも始めまして、漫画ってカテゴリーをeBookさんとやらしていただいています。

スマホでもViRATESの1番下の「広告掲載はこちら」ってとこを見ていただくと媒体資料とかが全部見れるようになっているので、ぜひご確認ください。

イセ:ありがとうございます。

300万DL突破、恋人のためのアプリ

赤坂優氏(以下、赤坂):今日は忙しい時間をぬって来ていただいて、ありがとうございます。

今日は「Couples」というメディアのご説明とどんな面白い広告事例があるかを報告させていただきます。エウレカという会社としては「pairs」というソーシャルマッチングサービスと「Couples」、2つのコミュニケーションアプリをやっております。

Couplesは、恋人のためのコミュニケーションアプリです。今、国内で300万ダウンロードを突破しております。実ユーザーがこんな感じになってまして、非常に若い子たちが多いです。

ここに来てる皆さま方は社会人なので実際に自分たちがターゲットじゃないってことで、街の反応とか使ってる人たちがこんな感じだよというのを見ていただければと思います。

(動画再生)

という感じで、今みたいな若い子たちが「知ってるよ」と、渋谷で街頭アンケートするとあんな感じになります。この半年間でも成長してまして、今までの1年半で今300万ダウンロードになっています。

実際にどんな子たちかというと、男女半々です。カップルコミュニケーションアプリなので男女は半々になっておりまして、年齢は18歳から24歳が全体の約半数。交際期間は、これはうちの独特のデータなんですけど、1年から3年くらいがボリュームゾーンになっています。

今10代から20代、日本の人口が2500万人いまして、そのうち恋人がいるのが約750万人。そのなかでCouplesの利用者が240万人になっています。なので、約3分の1。

で、そのうち18歳から24歳に絞り込むと、実に250万人分の140万人ってことで6割がCouplesの利用者になっている。なので、街中に10代の子が歩いてて、2人に1人が「あ、あの人たちコミュニケーションアプリ使ってるんだな」と思ってもらえばいいかなと。

これはクローズアプリなので、アプリのなかで閉じたコミュニケーションをするんですが、MixChannelとかでも最近皆さんよく見られると思うんですけど、ほんとに若い子たちって自分たちのプライベートをソーシャル上にはき出しています。なので、インスタだったりTwitterだったり、どんどん自分たちのラブラブ写真をアップします。

例えば、Q&Aコーナーがあって、夜の7時に2人にラブラブ度を保つための質問コーナーみたいなのを運営から送ってるんですけれど。

例えば右側の「アプリを作るとしたら、どんなのを作りたい?」だったら、カズマが「アユちゃんの管理アプリ」とか、アユミが「カズマ君をペットとして飼う」ってのをポストしてたり。

「惑星に例えるならなに?」という質問に、キョウヤが「俺はお前の太陽だ」。キョウコが「いなくなったら冥王星くらいの存在」とかそういうのをおもしろおかしくポストしてTwitterにアップしたりとか。

女性と女性で使っているパターンもありまして、「2人の時間をこれからも大切にしようね」とかやってたり。あとは「Couples使ってみたいから付き合ってみようか」とか。

うちはTwitterで結構プロモーションをしているんですけど、それは彼女がいない人たちにとっては害でしかないので、「攻撃的なツイートです」とそれを消すのが趣味ですとか、っていう人がいたり。

オフィシャルカップルみたいなのも生まれ始めていて、こういうオピニオンリーダーがどんどん出てきています。

AKBの方のなかでもAKB同士で使うってネタになっていて、彼女たちは恋愛禁止なので男女で使えない分、女女で。それをネタとしてアップしたりとか、Twitterに投稿したりとかしてます。

実際どんなアプリか映像を用意してたんですけれど、これは長いので、カットさせていただきます。

カップルのトークが盛り上がるのは月曜日

機能については、トーク機能があったり。これは2人だけの空間なので、1日何回も起動するってことで、1日平均70回以上ということで非常にアクティブに起動されてます。

もう1個はカレンダーなんですけど、2人で予定をGoogleカレンダーみたいに共有しあうんですけれど、1日に登録が約5万件あって、未来の予定が1千万件登録されてたりします。

次、アルバムなんですけど、2人でDropboxみたいな感じでイベントの写真を管理できます。1日に約50万枚アップされているので、今のところ累計で1億枚の写真を我々がお預かりしていることになっています。

3つ合わせてみると、1日70回起動して、平均の滞在時間が15分と非常に長いので、若者の可処分時間を獲得しているというのが、アプリとしての特徴かと思っています。

今後のメディアについて考えるとき、可処分時間っていうのがキーワードになっていくかなと。時間を獲得しているので、それが広告接触ポイントになって、広告効果になっていくと考えています。

そんななかで今日は記事広告、動画広告っていうところをお伝えするセミナーなのでお話すると、実は我々は隙間時間を埋めるためのメディアも運営していて、それが「週末、なにしよう?」とか「彼氏のためにどんな自分になろう?」とか自分磨きメディアみたいなところもやっています。なので例えば、「週末こんな映画やってるよ」とかいうと、非常に相性がよいです。

利用シーンは寝る前だったり、通勤通学とかです。

そして、これは実はどの曜日に使われてるかってことなんですけど、トークに関しては月曜が1番多いと。なぜ月曜が1番多いかというと、土日でデートをして寂しくなる月曜日、テーマがあり余る月曜日に最もトークが盛り上がると。

で、次。写真追加でいうと日曜日が一番なんですけれど、土日にデートをするので日曜日にたくさん写真を溜めた状態で、日曜日に最も写真追加される。

予定に関しては、土日で遊び終わるので、次に予定を考えるために月曜に予定がアクティブになったり。

そして、記事面をいつ開くかというと、木曜なんです。金曜は忙しいので、次の予定を木曜に考えてるっていうのが、今の我々が取れてるデータとしてはおもしろいかなと思っています。

ここからプロモーションの絵になるんであとで触れたいと思います。ありがとうございます。

イセ:ありがとうございます。ここからは皆さんにマイクを渡していきたいと思います。本日TwitterやFacebook、ブログは基本的にOKなんですけど、ここはダメって時はオフレコパネル出しますので、よろしくお願いいたします。

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