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「イケてる女子と地方を売り込め!」 ゲスト:今井美穂さん(全4記事)

「お前は絶対性格悪い」優等生モデルを変えた社長のひと言

自民党が放送するトーク番組CafeSta(カフェスタ)。火曜日の17時は、「イケてる女子と地方を売り込め!」をテーマに、司会のネットメディア局次長・ふくだ峰之氏、ナビゲーターの伊藤ようすけ氏が、ゲストと一緒に地方創生や社会問題について語り合います。今回のゲストには、地元新潟で飲食、占い、芸能プロダクション、震災の復興プロジェクトと幅広い事業を手がけるしたみちオフィス代表・今井美穂氏が登場。本パートでは、地方活性化モデルとして新潟のPR活動に励んでいた今井氏が、したみちオフィスと出会ったきっかけを語りました。

19歳までは新潟にコンプレックスを感じていた

伊藤ようすけ氏(以下、伊藤):じゃあ、その(地元の)コンテストに通ったがゆえに他の芸能事務所を全部お断りしちゃったわけですね。

今井美穂氏(以下、今井):その都度断ってはいたんですけど。断った理由が、1人で東京のそういう世界に足を踏み入れるのが怖かったっていうのもあるんですけど、

実は19歳まで新潟が好きではなかったんですよ。「新潟ってどんなところ?」って聞かれたときにコシヒカリと日本酒と日本海しか出てこないみたいなのが。

伊藤:一般にはそういうイメージですよね。

今井:「おもしろい場所あるの?」って言われても答えられない自分がいたりとかっていうのが結構コンプレックスで。でも、そのミス観光大使としての活動を始めたときに……。

伊藤:ミス十日町としての活動ね。

ミス十日町の活動を通して新潟が好きになった

今井:はい。最初はきれいなお着物着させていただいて、「こういうふうに紹介してくれ」っていう台本を覚えてそのまましゃべるっていうのが精一杯だったんですけど。1年間いろんな地域、十日町の外にもいっぱい行って。

伊藤:十日町の外も出るんだ。

今井:はい。グアムとかで十日町の着物を着て、海外の方にPRするとかいうのもありまして。

伊藤:十日町ってそういう活動をちゃんとやってるんだ。

今井:結構ちゃんと。そういう経験をいっぱいさせてもらう中で、すごく十日町が好きになったんですよね。十日町っていうか新潟なんですけど。

私、今まで知らなかったなと。新潟って探せば遊ぶところもいっぱいあるし、私の知らなかったおいしいものもいっぱいあるし。

あと一番感じたのが、ミス十日町になったのが二十歳だったのでお酒が飲めると。それで初めてお酒に出会ったのが十日町のおいしい日本酒だったんですよ。

伊藤:何という銘柄ですか?

今井:天神囃子と松乃井っていう2大地酒があるんですけど、それがすごくおいしかった。あと、地域の住民の方と日本酒を飲んで「十日町こんなところだよね」って言って、熱い夜をいっぱい重ねて1年間過ごしたときに、「新潟って私が知らなかっただけでいいとこいっぱいあるんだな」と。

伊藤:具体的に場所でいうと、「こういうとこ私知らなかったんだ」っていうとこってあるんですか?

今井:十日町じゃないんですけど、例えば燕三条っていう日本の工業シェアを結構占めてる地域があって。

日本のカトラリーとかの9割ぐらい……ナイフ、フォークも新潟がつくってるって知らなかったんですよね。あと日本一の売り上げとか日本一の技術を持ってる会社さんが新潟にある。

伊藤:例えばどこですか?

今井:今きてるのだと、スノーピークさんっていうアウトドアブランドさんも結構来てるし。やっぱり観光資源が多いので、そういうアウトドアだったり。

伊藤:スノーピークとかも新潟なんだよね。

今井:そうなんですよ。大きな会社さんも米菓もそうですけど、未成年のうちは知らなかった。出会うきっかけもなかったんですけど、知った瞬間に「新潟ってすごい会社いっぱいあるじゃん」と。

私は二十歳でたまたま気づけたけども、私の周りの子とか若い子たちって知らないまま新潟を離れて出てっちゃうんじゃないかなと。

「それってすごいもったいないな」って思ったときに、私はこの地域を盛り上げていく人になりたいなと。私も地域っていうものの考え方が変わったし。

恥ずかしがり屋の新潟女子が、ちょっとでも自信を持てる場所を新潟でもつくれなくはないんじゃないかなということで、それに合わせた活動を私やっていきたいなってことで。

私が選んだ道がファッションモデルではなくて、安易なんですけども、地域活性化モデルと名づけまして、今新潟を中心に活動させてもらっています。

「したみちオフィス」との出会い

伊藤:ミス十日町をやりながら、OLの仕事は辞めてないんですよね?

今井:ちょうどそこが転換期で。やっぱり自分が何か求め始めると、出会ってくる方も変わってきて。その中のチャンスがこの「したみちオフィス」っていう会社との出会いだったので、二十歳のときに全部が起こった感じなんですけども。

伊藤:したみちオフィスっていうのは、もともとは何をやっていた会社なんですか?

今井:出会った当初は、占いと飲食をやってた会社だったんですけども。したみちオフィスは毎年夏になると30〜40人ぐらい集めてバーベキューイベントをやってるような会社で。

伊藤:それは新潟の。

今井:新潟の日本海の近くで。いろんな方を集めるとつながっておもしろいんじゃないかって毎年開いてる中で、自分模索をしている私を見た共通の方がいて。

「美穂ちゃん、新潟市にすごくおもしろい会社があるから絶対会ったほうがいいよ」とお誘いを受けまして。参加させてもらったのが夏のバーベキューだったので、そのときはまだOLでした。

伊藤:そのしたみちオフィスが開催する、新潟県の某会館で行われたバーベキューに参加をしたと。

今井:参加をしました。なぜそこから入社に至るかといいますと、現会長なんですけども当時の社長の一言が衝撃的で。

当時、占いのビジネスをやってるっていうことで、バーベキュー会場で「ちょっと手相でも見てやるよ」と。おもしろそうと思って「見て見て!」なんて言ってたんですけど。

「お前はチョー性格悪いな」と。

「お前は最悪な人生歩んできたな」っていうことを会って何分かのタイミングで言われたんですね。

伊藤:いきなり性格悪いって言われたの?

今井:私はそういうタイプではないと思ってて。そんなことを初対面の男性に言われたこともなかったし。「何でこの人はこんなことを言うんだろう?」と。

伊藤:確かに。初対面でおまえって失礼だよ(笑)。

今井:これ会長見てるから(笑)。ちょっと恥ずかしいんですけども。

でも、そのときにどんどん掘り下げられて、「何でそんなこと言うんですか?」と。私は今まで親に迷惑をかけることもなく、順風満帆に一般のいい会社に入って、今OLをやっていると言ったんですけども。

「でもそれって、昔から勉強頑張るのも親にほめられたいからとか、いい会社に入りたいっていうのも、いい会社に入っていいお給料とかお休みもらってって……全部自分のためにしか考えてこなかったんだね」と言われてすごく図星だったのが。

昔はすごい人間関係を築くのが嫌いなタイプだったんですね。結構一匹狼な感じで。何か人と関わると、小っちゃい頃なんてよくいじめもあるし、いじめを受けたことはなかったんですけども、そういうのも面倒くさいから浅く広く八方美人してれば、何かひょひょいと生きていけるかなみたいなタイプだったので。

「お前がそうやって人付き合いをしてこなかったのも、自分が嫌われたくないからでしょ」って初対面でズバッと言われてしまって。全部図星だったんですよね。

「何でこの人は一瞬にして私のことがわかったんだろうな」っていう謎と、やっぱりそこまで初対面で踏み込んでくれる人がいなかったので、「この人おもしろい」って思ったのが。

伊藤:そこでむかついたりはしなかったんだ?

今井:むかつきました。キレました。

(会場笑)

今井:「もう知らない!」って言って、半べそかきながら帰ったりとかもしました。

伊藤:そのバーベキューで?

今井:はい。でも帰って気づくんですよね。やっぱりあの一言が気になるなと。

伊藤:ちょっとドラマみたいだね。

今井:でも実際あったことなんですよね。もう5年前ですけど。

伊藤:したみちオフィスの存在が気になり始めるんだ。

今井:気になり始めたんですけど、それと同時ぐらいに、「おまえそんな悩んでるんだったら、うちの会社入ってこいよ」とお誘いを受けたんですけども。

「でも占いと飲食の会社、私全然マッチしないですよね」っていうところから始まるんですけど。

でも、何か気になるので。週に1回ぐらい、OLが終わると電車に乗って1時間ぐらいかけてしたみちオフィスに会いに行って、その飲食店に通ってスタッフさんを見てみたりとか当時の社長の話を聞いてく中で。

「俺らって普通の会社とは違うかもしれない」「俺らはビジネスをするっていうよりも、集まってきた社員でみんなで何かをつくってこうみたいな会社だから、社員のモチベーションが普通とは違うかもね」なんて言って。それを確かに見て感じて。

申し訳ないけど、私今まで仕事って、やりがいまでは見い出せてなかったんですよね。それがこんなに楽しそうに自分の役割をまっとうしている人たちを見たときに、正直あこがれちゃったんですね。

伊藤:そこで働く人たちに。

今井:「こんな人生歩めたら楽しいんじゃないかな」っていうのが1年ぐらいかけて気づいてきて。そこからやっと安定を捨てられる覚悟ができて飛び込んだんですけど。

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