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20代の働き方、経験の積み方(全2記事)

DeNA赤川氏「IT業界はフリーザを倒すとセルが現れる世界です(笑)」 - 20代の働き方

GREE(グリー)、DeNA(ディー・エヌ・エー)などの成長企業で活躍中の若手ビジネスアスリートたちが自らの20代を振り返り、その信念や生々しいエピソードを学生たちに語った。起業志望の方はもちろん、自分の将来について考えている20代のみなさんは必見です!(IVS 2013 Winter Workshopより)

スピーカー自己紹介

小林雅(以下、小林):はい、みなさん。こんにちは。

一同:こんにちは。

小林:モデレーターを担当しますインフィニティ・ベンチャーズ小林です。今回のセッションはですね、20代の働き方、経験の積み方というようなタイトルを付けております。これからキャリア選択に関して、就職活動をしたりすると、将来不安で不安で仕方がないのかなという風に思うんですね。

それってやっぱりどんな風になるかっていうのが想像つかないというのが多いのかなと思いますので。実際ですね、ちょっと先輩というか、30代前半で会社の重要なポジションを担うぐらいまで成長している方々に、20代が実際にどうだったのかっていうのを聞いてみたいなと思います。どうもよろしくお願いします。

一同:よろしくお願いします。

小林:さっそくなんですが、スピーカーのご紹介をさせていただきたいと思います。このようなテーマをやると毎回登壇していただけるので、すでにご存じの方も多いと思うんですけれども。サイバーエージェントの曽山さんです。よろしくお願い致します。

曽山哲人(以下、曽山):はい、曽山です。よろしくお願いします。

小林:サイバーエージェントでは採用人事本部長として、人事・採用を統括している曽山さんです。そして、赤川さんの話は聞いたことはあるかもしれませんけれども。DeNAの最年少執行役員でいいんですかね?

赤川隼一(以下、赤川):あ、はい。お陰様で。

小林:最年少執行役員で、お子さんも最近生まれて、おめでとうございます!

一同:拍手。

赤川:ありがとうございます。

小林:はい。人生もこう上向きに幸せってことで。非常にこう輝かしいっていうわけではないんですが、非常に常に前向きに行き続けている気がするDeNAの赤川さんです。

赤川:よろしくお願いします。

小林:グリーという会社にいらっしゃる荒木さんなんですけども。ちょっと前ですね。ほんと二ヶ月、三ヶ月前か。サンフランシスコの方で、アメリカでの事業立ち上げを経験した、というような人物です。グリーのクリノッペってご存じの方、どれぐらいいらっしゃいます? クリノッペ。おお、いますね。クリノッペって彼の作品なんですよ。まあ彼は元々、日本でもそういう形で新しいサービスを見出してきて、非常に若いうちからインターネット産業どっぷりという形で色々な経験を積んできて、10月にグリーの取締役になった31歳、荒木さんです。よろしくお願いします。

荒木英士(以下、荒木):よろしくお願いします。

小林:2010年に、第1回目でここでやった時にも登壇をいただいて。京都大学出身の太田垣さんです。現在はスマートエデュケーションという知育・子供向けのスマホアプリを開発している会社の今は新規サービスの責任者です。実はですね、赤川さんとはDeNA同期入社で、枝分かれじゃないですけども。分かれていまは違う会社にいて、非常に組み合わせ面白いなってことで、今回人選しているスマートエデュケーションの太田垣さんです。よろしくお願い致します。

太田垣:太田垣です。よろしくお願いします。ありがとうございます。

小林:はい、こんなメンバーでいきたいなと思います。早速なんですけど、聞きたいことって何かあります?

中谷:摂南大学の中谷と申します。

小林:中谷さんですね。はい。

中谷:すごく順調にめっちゃキャリアアップされている方ばかりだなあとは思うんですけれども。入社当時から心掛けていることを教えていただきたいなと思います。

小林:なるほど、入社から心掛けていくことですね。あともういくつかトピックをいただいてからまとめたいと思いますけれども。はい。

杉山:中央大学の杉山と申します。

小林:お、中央大学。東京からはるばるですね。

杉山:そうなんです。自分のキャリアプランを作るにあたって、いつ頃それが形成されたのかと。誰から影響を受けてとか、自分の中で考えてでもいいんですけど。どうして、例えば代表取締役になろうと思っただとか。そういう部分をお聞きしたいなと思います。

小林:キャリア形成であるとか、心構えですね。ほか何かありますかね?

渡辺:南山大学の渡辺と申します。これから高めていきたい能力がありましたら、教えていただきたいです。

小林:なるほどなるほど。今からということですね?

渡辺:今からです。

自分の得意な分野を見つけて伸ばし続ける

小林:それを踏まえてですね、自己紹介を兼ねて20代をどう生きてきたかっていうのをちょっといきたいなと思います。20代を振り返って始めの頃はどういう心掛けをしてきたか? そしてキャリア形成、今の自分というのをどうやって形成してきたのかっていう話を伺えれば。誰から行きますかね?

太田垣:じゃあ行きましょうか。

小林:お! いいですね、積極的な。

太田垣:はい。改めまして、太田垣です。私は2006年にDeNAに新卒で入社して、赤川さんと同期だったんですけれども。今年7年目を超えたところで転職をしました。まずこの20代というテーマを見た時に思ったのが、私、大学院でエネルギー研究科っていうところを出ていて。その時点で24歳だったわけですね。赤川さんは大学を出て、DeNAに入られたので。

赤木:なんか今日、よそよそしい。

小林:なんか控え室では、「赤川、赤川」って言ってましたよ(笑)。

太田垣:じゃあ「あかぐわ」と呼んでいるので、赤川(あかぐわ)でいかせていただいて。

赤川:ういっす。

太田垣:赤川ですね、大学を出て入っているので。22歳。私はそのとき、ビビッたというか。すでに私は2年遅れているんだと。2歳余計に歳を食って、キャリアをスタートさせているということで、「これは頑張らないといかんな」と思ったと。心掛けていることっていうのは今も続いているんですけれども。やっぱり自分が得意な部分っていうのがどこで、それをどう伸ばし続けるのかだと思っています。

やっぱり1人でできることって限りがあって。チームで生み出すっていうことをした場合に、自分がリプレイスできない耐えがたい価値っていうのが何かっていうところを見つけて、それを磨き続けているっていうのがやっていることかなと思っています。とりあえずこんな感じで大丈夫ですか。

小林:なんかこう転機になったことってあるんですか? キャリア形成において。

太田垣:そうですね、転職は、多分みなさん気になるところだと思うんですけれども。私、DeNAを辞める前の2年間くらいは、結構海外を転々としていたんですね。サンフランシスコをベースにしつつ、アムステルダムだったり、スウェーデンだったり、果ては南米のチリまで行っていたんですけれども。結構サンフランシスコに行ったときに、特に現地の人の家庭にお邪魔して遊ぶことが結構あって。まあお子さんがいる家庭が多いんですけれども。結構子供が好きで。彼らが当たり前のようにタブレットを2歳ぐらいの子から使っていて。

私ずっとソーシャルゲームをプロデュースしていたんですが、20代、30代の方を相手にするよりも、まさにこういった2歳ぐらいからの子供に最高のプロダクトを届けたいなというのを強く思うようになって。それをできる場所を探して、いまスマートエデュケーションという会社にいるって感じですね。

小林:なるほど、ありがとうございました。はい。次は荒木さんに行きましょう。

「なんか面白そうなところ」で「自分より優秀な人」と働く

荒木:荒木です、よろしくお願いします。20代をどう過ごしたかですよね。僕はキャリアのスタートが若干たぶん特殊で、大学に入学した18歳のときに、たまたま学生がやっているベンチャーが近くにあって。せっかくその大学入ったんで、普通のバイトをやるよりもなんとなく面白そうなことがあるんだからやってみようかな、っていうすごい軽い気持ちでITベンチャーに入ったんですね。

なので18歳の時に、このインターネット業界のキャリアをスタートしていて。そこからその会社の経営陣になって、その会社を売却して、売却した会社先に行って働いたところからグリーに転職して。グリーに転職したときは、たぶんまだグリーが5人とか4人とかだったんで。すごい小さいときだったんですけれど。面白そうだなと思って、入りました。

そこから先も、さきほどどういう風にキャリアプラン考えていたのかっていう質問があったんですども。その質問されると、僕キャリアプラン常になかったなと思っていて。僕がすごく大事にしているポリシーというのは、まず面白そうなところにいるっていうのがすごい大事かなと思っていて。色々頭では考えるんですけど、その合理性を超えた「なんかこれ、なんか面白そう」みたいな直感を優先するようにしてますね。

あともう一つはすごい大事だなあと思っていて、これはよく就活の時とかに新卒の方々と話すときにも言っているんですけれども。自分がここに居たら、自分がたぶん一番出来ないなっていうぐらい優秀な人が周りにいる環境に自分の身を置き続けるっていうのをすごく意識していて。

いま振り返ってみても、やっぱりなんか面白そうところとか新しいところとか。まだカオスなところに自分の身を置くっていうのと、あとは自分よりも優秀な人達と働くっていうこの2つだけで今まで来たなと思っていて。でも、それはすごく良かったなという風に思っていますね。はい。

小林:ありがとうございます。なんか太田垣さんがコメント言いたかったそうなんですけど。

太田垣:いや。最後一瞬、突っ込もうかなと思ったのは、結構、荒木さん優秀だと私思っていて。

小林:ですよね。自分より優秀な奴いるのかよ、みたいな。

太田垣:そうそうそう。そこは思いました。

荒木:ん?

太田垣:自分より優秀な人、いま周りにたくさんいるのかっていう。結構優秀になっちゃったんじゃないか。

荒木:ああ。そうですね、もちろん部分部分で僕もすべてのことが出来るわけではなくて、得意な分野と不得意な分野があるので。やっぱり不得意な分野に関しては、常に周りから盗もうと心掛けていますね。特に僕、さきほど紹介されましたけど、アメリカの支社の立ち上げっていうのをやって。その2、3人でサンフランシスコ行って、立ち上げたんですね。僕は海外留学経験もなければ、外資系企業で働いたこともないので、ほんとなんの海外経験もないところから行ったんですけれど。まあもう何も上手くいかないわけですよね、最初。

人の採用をしたりとか。もう面接が英語だから厳しいわけですよ、そもそも。よくそれで面接しようと思ったな、って今考えると思いますけれども。ただとにかく現地でやっぱり優秀な人を採用して、チームを作らなきゃいけないと思って。プロダクトも作って会社も買収して色々やったんですけれども。まあとにかく上手くいかないことだらけで、確かに日本を出るまでは自分ちょっと出来るんじゃないかなと思っちゃったんですよ。

小林:そうですよね。

荒木:アメリカ行ったら、まず言葉喋れないし。あと海外留学したことある方はわかるかもしれないですけれども。最初の頃って徐々に英語を喋れるようになるんですけど。英語を喋れるのに脳みそ80%使われるので、処理能力が20%になるんですよね。だからものすごく頭悪くなった感じが気がして。

こんなに自分何もできなかったんだ、と思って。思いながらもやっぱり周りにすごい優秀な人を採用したりとか、買収したりして獲得できたので僕はとにかく周りのシリコンバレーの起業家達を見ながら、ひとつも叶わないなと思いながらも彼らから学習しましたね。

南場さんに勝ちたくてDeNAに入った

赤川:その流れで僕の紹介に入るんですけど。今日僕がまず思うのはですね、みなさんが非常に羨ましい。僕が大学生の頃はこういうイベントなかったし、僕自身も普通の大学生だったんですね。ただ音楽が好きで、酒飲むのが好きで、友達とこうキャンキャンやっているのが好きな学生だったんですけれども。就職活動も周りがやっているからするぐらいな軽い気持ちでやっていて。

そういう中でたまたま初めて説明会に行った会社っていうのがDeNAで。そのきっかけも周りが受けているっていう理由でテレビ局を受けたら、がーんと落ちて。ああ意外と人生って厳しいんだなと思って。説明会っていうものに行ってみようというので、たまたま行ったのがDeNAなんですね。そんなときに南場智子っていううちの創業者と会いまして。異常な熱量を感じたんですよ。なんていうんですかね、もう相手が学生なんだけれども。なんか盗んでやろうとか。なんとか引き込んでやろうみたいなですね。魔力みたいなものを感じまして。

それに僕としては感じていたのはですね、負けたくねえなと思ったんですよね。なので僕はそういうきっかけでDeNAという会社に入りたいなと思って入りまして。その時に決めていたのは荒木さんに近いんですけど、人ですね。この人にいま勝てているところがないと。あるいは、いま社長をやっている守安っていうのがとにかくキレキレで。全然勝てねえなということで、とにかくこういう人達に勝ちたいし、こういう人達と一緒にやっていると自分がすごく成長できるんじゃないのかというだけを考えて、DeNAに僕は入社しました。

そうですね、なのでそれから意識していることは、常に自分に過剰な負荷をかけ続けて。異常な成長をしないと勝てねえなと。まあ向こうもムービングターゲットなんですね。僕は人間の成長って結構、責任と視野のかけ算で決まるっていう持論があるんですけれど。例えば社長やっている人間って最終的に何が起ころうと、自分が一切手を下していないとしても自分が100%責任取らないといけないし。

視野っていう観点でいくと、やっぱり見ている視野の高さによって成長って変わると思うんですね。なので、今この瞬間、起業したら責任は100%だろうけど、まだ視野は狭いだろうし。逆にものすごく大きな企業で世界を相手にやっていても自分がなんら責任を持っていなかったら、やっぱり成長しないと思っているんですね。

フリーザを倒すとセルが現れる世界

赤川:なのでそれから意識していることは、常に自分に過剰な負荷をかけ続けて、異常な成長をしないと勝てねえなと。まあ向こうもムービングターゲットなんですね。

僕は、人間の成長って結構、責任と視野のかけ算で決まるっていう持論があるんですけれど。例えば社長やっている人間って最終的に何が起ころうと、自分が一切手を下していないとしても、自分が100%責任取らないといけないし。視野っていう観点でいくと、やっぱり見ている視野の高さによって成長って変わると思うんですね。今この瞬間、起業したら責任は100%だろうけど、まだ視野は狭いだろうし。逆にものすごく大きな企業で世界を相手にやっていても、自分がなんら責任を持っていなかったらやっぱり成長しないと思っているんですね。

なので、責任と視野のバランスが一番マックスになる状態に、常に自分を置き続けたいと。その結果として成長するんだということを僕はずっと意識してます。それでDeNAに入って色々こうやっているとですね、気づくと色々仕事を覚えていって、そうするとまたこのIVS(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット)みたいなのを含めて、こうどんどんとフリーザみたいなですね、強敵が現れるわけですよ。

フリーザを倒すとですね、セルみたいなのが現れてですね。よくよく考えると、僕いま30歳なんですけど。Facebookのマーク・ザッカーバーグ、年下だなと思って。ザッカーバーグに俺、いま勝てているかなと思うとやっぱりまだまだかなと思ってて。

荒木:そうなんですよね。

赤川:負けたくないじゃないですか、やっぱ。ザッカーバーグに負けたくないですよね。ザッカーバーグに負けたくねーなと思って、くそーと思って。「グローバル行くぞ!」っていうのをここ2年くらいやっていたんですけど。グローバル、グローバルって言っていると、孫正義みたいな人がスプリント買いますとか言い出してですね。「まじ?」みたいな。生半可な気持ちでグローバルと言っていた自分を恥じる、みたいな状況になって。

小林:(フィンランドの世界的なゲーム会社の)スーパーセルを買収とかね。

曽山:バズドラとスーパーセル。

ネットの世界で起きる“変化”の中毒

赤木:そうですよねえ。だから、みたいなですね。僕は常にベンチマークの人がたまたま近くにいる状況を選んで、やっぱりそれに負けたくない。その結果として自分を少しでも高みに持っていきたい。それがなんでかっていうとよく分からないですね。せっかく自分が生きている人生なので、常に悔いのないようにしたいし、より新しい機会を持ちたいという風にやっぱり常に思っているので、そのために成長する必要があるという風に僕は思っています。

とにかくそのことだけを意識して、自分を過剰な負荷の中で問い続けるということを20代の頃やってきました。ちょっと抽象論ですけど、結果としてさっきの荒木さんに近いんですけど。海外事業の立ち上げを僕も英語喋れない状況でやったりとか。新規事業やったことない状況で新規事業の立ち上げやったりとか。日々最高のチャレンジをしているのか、ということを問い続けながらやって今日にいたっています。というキャリアです。DeNAの赤川です。よろしくお願いします。

小林:太田垣さんはね、DeNA時代にゲーム作ったことないけど、ゲーム作れって言われてね。

太田垣:ゲーム嫌いでしたからね。

小林:嫌いなのにゲーム作れって言われたりですね。

太田垣:私も英語ちゃんと使ったことなかったですし。いま赤川さん話していて思ったのは、ザッカーバーグってみなさんからすると年上かもしれないですけど。それこそスナップチャットのCEOって23歳で。みなさんより下だったりするわけですよ。そういう変化がガシガシ起こっているのがこのネットの世界で、それが我々はもう中毒みたいな。それが楽しくて仕方ないっていう、シャブ中みたいな人間だなとは思っていますけど(笑)。

生き生きと働くには、没頭・熱意・活力

小林:ありがとうございます。では最後に曽山さん。曽山さんの20代の頃どうなのかっていう話もあると思いますし。ここら辺のね、実際に僕ら年上だと思うんですけど。

曽山:そうそう、すごく興味あるんですよ。

小林:興味あるんで、ちょっと上から視点でですね。

曽山:上から視点で(笑)。

小林:やっぱりこう人事的に、こっから評論するとどうなるか、みたいな。

曽山:サイバーエージェントの曽山と言います。みなさんよろしくお願いします。サイバーエージェントで人事とかって検索していただくと、もしかしたら記事とか出てくるかもしれない。ぜひ見てください。

まず一番最初に仕事の中で、若いときに何を大事にしていたのかっていう質問をいただきましたけど。僕考えていたのは、とにかく死ぬほど働きたいっていうのがあって、とにかく思いっきりチャレンジしたいっていうのがすごいあったっていうのが一番大きいです。でも、それ以上のことはあんまり考えてなかったのが本音です。

私自身を簡単に自己紹介すると、いま39歳なので社会人歴が……。上智大学卒業して。私は3人とはちょっと違うのは、大企業に1回入っているんですね。百貨店の伊勢丹に入っています。就活を学部生のあとにして、百貨店に入って1年で辞めて、サイバーエージェントに入りました。という形なので、大企業とベンチャーという選択についてまたご質問とかあれば、ぜひお話できればなと思っています。みなさんにはぜひ生き生きとした人生、楽しく人生過ごして欲しいんですけど。生き生きと働くにはポイントが3つあるんですよ。生き生きと働く人。

小林:メモですよ、メモ。メモ。

曽山:こうやって3つとか言うと、メモってくれる人がいてちょっと嬉しいんですけど。ちゃんと真面目に言います。これ「ワーク・エンゲイジメント」っていう、カタカナで。ワーク・エンゲイジメントっていうので調べると出てくるんですけど。1つ目が没頭なんですね。没頭している。この3人、さきほどから見ていると、すごく仕事に没頭しているっていうのが感じられます。それがひとつ。

2つ目が熱意です。自分自身が情熱を持って、そこに向き合えるかどうか、気持ちがあるのかっていう。

3つ目が活力。活力はメンタルのものから、体力のものから。この3つが揃っていると、その人っていうのはすごく生き生きと働くっていうのが論文にも出ているんですね。3人それぞれそれを見ていると、やっぱり没頭しているなとか。とにかく働きたいとかね。赤川さんおっしゃっていましたけど。その辺りすごく感じられるので。仕事選びって、大企業選んでもベンチャー選んでもいいですけど、考え方としては「自分の才能をどこに投資するのか」っていう考え方で、ぜひみなさん持って欲しくて。

「え、大企業でいいの?」とか「むしろベンチャーで大丈夫?」とか。自分の持っている才能をどこに投資するのかっていう選択なので。それをベンチャー作ってもいいですし。社会人に入ってもいいので。それを投資するならどこが一番俺でかくなれるんだろうっていうのを、なんかいい意味で、したたかに考えてもらえるといいなと思いますね。

学生に「強み」はあるのか?

荒木:質問していいですか?

曽山:いいですよ、どうぞどうぞ。

荒木:よくある話でその学生に、そもそも強みがあるのか問題っていうのはよく議論になると思っていて。自分の強みとか才能とかを活かすって話があるんですけど。そもそも学生に強みがあるんでしたっけ?っていうのが。

曽山:いやーそうですよね。強みってみんなよく悩むんですよ。大学生とか。

小林:ちなみに強みって言われて悩むって人、どのくらいいます? 自分の強み。ほぼ全員ですね。

曽山:強みについてはひとつ考え方があってですね。「強みって何?」って聞くと即答できない人が多いんです。私も大学生時代そうだったんですけど。ただ1個、僕みなさんに問いかけをしたくてですね。今までの人生の中で一番大事にしている価値観とか言葉ってなんですか?っていうのを思い出して欲しいんです。

例えば親から「お前これ大事にしろよ」って言われていた言葉とか。自分でいつも大事にしている……ちょっとみなさん、頭に思いついてもらって。例えばなんだろう? 笑顔でいることとか、嘘をつかないとか色々あると思うんですけど。これって強みのベースなんですよ。

小林:おー。ちなみに渡辺君はなんですか?

渡辺:積極性。

小林:積極性っていうのは何? それはなぜ積極性になったんですか? 親に言われて育ったとかそんなんですか?

渡辺:元々積極性がない、小学校中学校時代を過ごしたので、そこから積極性を持つことがすごくいいことが分かったんです。高校に入ってから。大事にしています。

小林:なるほどなるほど。いいですね。じゃあ隣の隣のいきなり隣のイスに振っても大丈夫ですか?

質問者:なんか僕は親から勉強だけが出来る人間になるな、ってずっと言われてきたので。例えば高校の時は部活だったのかもしれないし。勉強はもちろんですけど、それ以外の価値って、自分の価値ってなんだろうって常に考えてここまで来ているな、といまふと考えて思います。

太田垣:いい親ですね。

曽山:そういう心情みたいなものが強さの源泉なので。ずっと考えているわけですよ、子供の頃から。それがですね、人それぞれ指紋のように違うので、これが結構強みなんですよね。

赤川:なるほどなるほど。

曽山:赤川さん、ちなみに何かあるんですか? 大学時代。

赤川:いや、ほんとそうだなと思って。僕のベースは退屈が嫌いなんです。

曽山:退屈が嫌いね。あー、いいね。

赤川:とにかく退屈が嫌いで。退屈したくないと思ったら、常に面白い人の近くにいたほうがいいし。あとやったことないことをやったほうが退屈してないんですよね。だからそれをベースにして、結果的に面白い人がいる会社に入ったし。常に新しいチャレンジができる環境っていうのを選んだしっていうのはあると思いますね。

曽山:なるほど。荒木さん、ちなみにどうだったんですか?

荒木:僕は別の学説派で。

赤川:学説派(笑)。

荒木:強みはないっていう前提で、自分もそうだし。学生にも「いや、強みとかないのも時間の問題だよ」って。(強みはまだ)ないからって。さっき言ったように面白い環境とか、自分よりすごい人がいる環境にいてがむしゃらに働いていれば、その内に色んな経験とか幅が広がっていくと、何となく多分10年ぐらいすると見えてくるから。いま考えても無駄だっていう派ですね。

曽山:あー、それもいいですね。

強みがなくても天才に勝てなくても「努力」は実る

小林:ちなみに、でも曽山さんの質問に戻ると、どんなもの何か積極性とか。

荒木:僕ですか? 僕、自覚的に考えたことないんですけど。あとから振り返ってみると、面白いことをしていたいっていうのがありますね。

曽山:うーん。面白いことをしていたい。

小林:ちなみに中学生とか小学生とかどういう子供だったんですか?

荒木:全然普通ですよ。普通に友達と遊んだりだとか、ゲームしたりとかしていましたね。

小林:なんか普通ですね。

一同:(笑)。

荒木:全然普通ですよ。普通の人間ですよ。

小林:太田垣さんは?

太田垣:そうですね、結構匂い、嗅覚で生きてきた人間なんですけども。1つなんか自分のポリシーってわけじゃなんですけども。テーマとして掲げているのは、知らないで行動しないのはもったいないっていうのを常に考えていて。要はやっぱり世の中変えたいとか。色々不満に思うこと、私にできるところから変えていきたいと思っているわけですけれども。人ってやっぱり知識だったり、知ることで行動が変わることっていっぱいあると思っていて。その触媒になりたいなっていうのがずっと根底に流れていて。

それは大学時代、環境問題だったりして、今は曲がり曲がって教育というか。子供の創造性とかそういったものをテーマにしているわけですけれども。やっぱり自分発信で何かを生み出して、それによって世の中もちょっとずつ変わるみたいな。そのダイナミズムを自分で生み出したいなっていうのはずっとテーマとしている感じですね。

小林:いいですね。どうぞ好きに聞いていただいて。

曽山:小林さんのものもすごい聞きたいです。大学とか子供時代とか。何を大事にしたいとか何かあります?

小林:こういうイベントとかも気合いで頑張るんですよ。今日とにかく。とにかく頑張らないことが嫌みたいな。怠けることほぼしないですね。勉強も好きだった。多分、勉強嫌いな人いるかもしれないですけど。僕、勉強大好きで。学べば学ぶほどですね、知識がつくし、わかるようになってくる。

曽山:面白くなってくる。

小林:面白くなってくるんですよ。

曽山:なるほど、いいですねえ。

小林:歴史とかも大好きみたいな感じで。ほんとにだから新幹線とか乗ってきて、関ヶ原とか通るじゃないですか。松尾山はどこだ? とかですね。そういうのが気になるんですよ、僕は。

曽山:すごい。

小林:ここで俺はこっから攻めてきたらどうなんだとか。どっから降りてきたんだろうとかで、毎回考えるんですね。それが結構、昔のことを考えたり、勉強したりするのが大好きなんですよ。

曽山:なるほど。いいですね。僕の場合なんかは努力は必ず実るっていう、そう信じている。もうなんか天才には勝てないんだけど、努力するといいところまでには絶対いけるはずだって信じて。だから自分の強みがむしろあんまりないとかいう自覚もあったので。もう努力で頑張るしかないよなって。それで決めていたっていうのは結構ありますよね。

天才がいない分野で勝つ

太田垣:世の中に、ふと思ったんですけど、天才っているんですかね? たまによくわからなくなることがって。

曽山:いや、すごい人いるじゃないですか。

太田垣:でも、なんかそういう人に限って超裏で努力していたりとか。

曽山:それはありますよね。確かに。

小林:まあでも実際に、僕自身もそうなんですけれども。僕、学校小学校とか高校とか公立で来るじゃないですか。1回浪人とかして予備校とか行くじゃないですか。多分、みなさん同じ経験しているかもしれないですけど。僕は東京大学出身なんですけど。500人の学生で東大に4人ぐらいしか行かない高校にいたんです。予備校生時代に普通に開成高校とかのめちゃめちゃ優秀な学生と初めて接すると、尋常じゃない差を感じるというか。

曽山:ビビりますよね。

小林:今までの人生、俺なんだったんだろうみたいな衝撃を受けて俺はね、ほんとにヤバイと思って。違う路線に行っちゃったっていうのが大学時代のそれで。ベンチャーとか行っちゃったんですけど。

荒木:すでにもう決まっている分野で、単一分野だと天才がいると思うんですよね。例えば数学とか。分からないですけど。

曽山:あー、そうそう。特定のね。

荒木:単一分野特定の、しかもその何ですかね。ある程度、領域の定義が終わっているところは天才がいると思っていて。それは絶対に勝てないと思っているんですよ。ただ世界の99%はその他の組み合わせでできているので、なので天才ってあんまりいないですよね。

太田垣:人間としての天才みたいな。

曽山:そうそうそう。すべてがすごいみたいなね。

荒木:結局、組み合わせで価値が決まるから。ちゃんと組み合わせれば全然いけるっていう。

シリコンバレーより日本人のほうが優秀?

太田垣:さっき曽山さんの話でいくと、僕も努力は実ると信じてはいるんですけど。やっぱり結構怠け者なので、だから環境が大事だっていうのがあって。

曽山:ああ、そうだね。それ大事。

赤川:やっぱりシリコンバレーとかも何であんなにスタートアップ出るのっていうと、周りに刺激的な人がウヨウヨいるとか。まあうちの会社もすげー優秀な奴がいるから、やっぱりああやって自分も頑張らなきゃとか。環境ドリブンとかってあると思うんですよね。その結果として自分が気づくとこう成長しているみたいな。まあサイクルに自分を上手くもぐり込ませるといいのかなと思っていますけどね。

荒木:ほんと環境ですね。僕も3年間、シリコンバレーで働いていて。しかも現地の採用もするし、あと現地の会社買収したのでいわゆるシリコンバレーの優秀な起業家達とかいっぱい会ったんですけど。すごく気づいたこととしては、日本にいた時ってIT的にはシリコンバレーって聖地じゃないですか。とにかく超優秀な奴らが集まっていて、なんかすごいみたいなイメージがあったんですけど。別に会ってみると、みんな普通なんですよね。

赤川:そうそう。そうなんですよね。

荒木:もちろん優秀かもしれないけど。別に平均値で言ったら、むしろ日本のほうが高いんじゃねーかっていう。

赤川:日本人すっごい優秀なんです。多分、みなさんすごい優秀なんですけど。行動力の差で、もしかしたらスナップチャットと差が出ているんじゃないのかぐらいの。

荒木:環境の差なんですよ。別に一人一人は人間的にすごい成熟して生活しているわけではないし、能力もものすごい高いかっていうとそうじゃないんですけど。ただそういうクラスメイトがFacebook創業しちゃったりだったりとか。なんかクラスメイトがGoogleに会社を売却してなんか200億円ぐらいポンと儲かったから、次の会社やってとかっていうことがいっぱいあるから。マジか、俺もやってみようかなみたいな。

赤川:やれんじゃない?

太田垣:俺でもできるんじゃないか。

荒木:完全に俺でもできるんじゃないか感だけでやっていて、実際それで何とかなっているんですよね。ものすごい強いビジョンを持っている人達ばっかりだと思ったら、全然そんなことなくて。とりあえずアイツもできたから俺もやってみようと思ったとか。あるいは、ここの分野が儲かりそうだからやってみようと思った、みたいな感じで。売却したあとは疲れたから2年間くらい休むわ、みたいな感じで普通に休んでいたりとか。なんかすごい自然体なんですよね。なので、やっぱり環境だなと思っていて。

曽山:そうですね。視点が高い人がたくさんいると、やっぱり自分も上がってきますからね。そこを選ぶっていうのはすごく大事。

赤川:そうですね。いまの環境の話も、視点の話なんですけど。やっぱり目指しているものによって意志決定って全然変わるっていう持論があって。それこそ会社作るぞっていう時に。ただ社長になりたいっていうモチベーションと、とりあえず黒字だったらいいっていうモチベーションと。上場したいっていうモチベーションと、世界一の会社になりたいって思っている時って、一個一個の局面での判断が全然変わるんですよね。だから、やっぱりそういう意味でも視点とか環境とか。どこを目指してやるか。それについて来るところもあるかな、と僕としては思っていますね。

グリー・田中さんも最初は"普通の人"だった

曽山:確かに。ビックピクチャーっていう言葉がありますね。なんか大きな絵を描くのを、まずみんなチャレンジして欲しくて。必ずしも自分ができるわけじゃないときもあると思うんですけど。それだったら、ビックピクチャー描けるやつ。でかいこと言っているやつとか。でかいこと実行しているやつとか。そういう仲間と一緒に働いていくと自分も一緒に成長していくっていうのはすごくありますね。

荒木:これ僕の持論なんですけど。最初からビックピクチャーを描いてた起業家、あんまりいなかったんじゃないか説っていうのがあって。

曽山:そう、最初はそうなんですよね。

荒木:大体、いま偉そうなビジョン……いや、これ本当なんですよ。いま偉そうなビジョンとか、世界変えるとか言っている人とか。創業した時って意外と普通の人なんですよ。全然。これ自分の会社の上の田中さんを見ていても思うし。田中さんは元々、楽天に居たんで。楽天の創業した時の三木谷さんとかも知っているんですけど。

最初は普通なんですよ。なんだけどやっていくと、とりあえず目の前のことはちゃんとやりたいみたいな。あと周りに負けたくないとか。ここまで来たんだからもう一歩行きたいみたいな感じで、徐々に徐々にこう進んで行って。最終的に世界っていうのが出てくるんですよ。最近、聞いた話ですごく面白かったのが、孫さんのつい最近の話で。結構色々話をしていると、元々数ヶ月前までは「日本はもっとこうするんだ」っていうのをすごく言っていたらしくて。まあビジョンが大きいじゃないですか。

なんですけど、スプリント買収したあとに何か「人類」っていう言葉が出るようになったっていう話をしていて。

曽山:全然ない。むしろいま描くの難しいよね、まだ。

荒木:そうですよね。今面白いこととか、今こういうことをやってみたいっていうのを、単にひたすら追い続けるとだんだん拡張していくので、それでいいんじゃないかって僕は思ってますね。

曽山:面白そうなほうを選ぶっていうのは、すごくいいですよね。なんかね、視点としては。

赤川:だから環境がついてくるし、環境が大事だと思っていて。僕もさっき話したみたいな、ほんとバンドやってお酒飲んでいた学生だったんですけど。韓国事業起ち上げたりっていう過程で、やっぱりサムソンとか。Googleとかと、ガチンコで交渉やったりすると。やっぱりこいつらすげーなって思わせるんですよね。例えばサムソンとか何時に連絡しても返事が返ってきて。返信はアズスーンアズポッシブルで頼むっていうのが必ずついているみたいな。

それがいわゆるトップじゃなくても、みんながガンガンやっている会社にやっぱりこのままで勝てるのか? みたいに思うようになって。それからやっぱり日本発で世界で勝つってやっぱり意義があるなとか。やっぱり俺、これに貢献できそうだからやりたいなみたいなのがあって。いまDeNAという会社を日本発で世界に勝てる、Beyond Google とずっと言っているんですけど。Googleに勝てるような企業にしたいなっていうのに自分が思っていくという過程があったので。環境ドリブンで自分がついて来るっていう感覚は僕もすごいありますね。

太田垣:やっぱり、みなさんすごい持論を持っていてすごいと思います。

小林:すごい持論ですよね。

太田垣:持論が、持論が、持論がみたいな(笑)。

荒木:自分好きなんです。

曽山:そういうことなの(笑)。

荒木:「株式会社 俺」って、Yahooの宮坂さんがよく言っていますね。自分の人生は「株式会社 俺」だと。

1回ハイジャンプして、そのポジションを演じる

太田垣:あとはちょっと思ったのは、環境に関連してある意味 ポジションとかが人を育てるっていうのもあるなと思っていまして。私もDeNAに2006年に入社して、2009年からソーシャルゲーム事業そのものを立ち上げたんですけども。そのときにプロジェクトリーダーというポジション、グループリーダー的な感じで。一般的な企業でいうと課長職的な感じだったんですけど。

つけられたメンバーが最初ふたりだけで、女性で年上で自分よりもジョブグレード上みたいな。すごい状況だったわけですよ。なんかもうどうすんねんみたいな感じだったわけですけど。なんかね、ひとりひとり話してビジョンというか、こういうものを作って行こうっていうところを定めて、やって行くとやっぱりなるようになるというか。なるんですよ。

だからやっぱりその1回ハイジャンプかもしれないけど、飛んでみてそこを演じてみると様になってくるみたいな。それの繰り返しだと思っていて。まあ赤川も多分、私もそんなに自分をマネージャーにしろとか。会社に対して言ったことって多分なくって。ただ自然とそういう役割がそこにあって、やったら景色が見通しがよくなって。また更にでももっと上あるよな、あるよね、みたいなのを自然にやってきたっていう感じは振り返ると思いますよね。

正解を選ぶのではなく、自分で選んだ答えを「正解」にする

小林:学生のみなさん、どうですか。この方々。すごいと思いますか? みなさん、すごいですよね。すごいから登壇しているっていうのはあるんですけど。やっぱり話聞いていると、環境が良くてなんか知らないけど、すごいなんか若い内から韓国、サムスン交渉しろとか。韓国立ち上げろととか。アメリカ2、3人くらいで行って、いま400人くらいでしたっけ? アメリカ。2年でしたっけ? 2年で400人とか。

普通ならあり得ない経験をしているので、みなさんと同じように考えるの難しいのかもしれませんけど。非常にこう面白い人達なので、何かここに関連して、ぜひ聞いてみたいっていうのはありますかね?

質問者:面白いと思う基準はなんですか?

曽山:面白いってやっぱり感情なので。直感だね。

赤川:面白いのは主観です。

質問者:その主観を教えて欲しいです。

太田垣:なんかでも、女性を見て「あ、この人綺麗だな」とか、それに近い感覚だと思うんですけど。

小林:じゃあ次。なんか言ってください。それを5人が面白いかどうか。なんか自分が面白いと思うところを言ってみて。仕事で。

一同:(笑)。

曽山:一発ギャグみたいな。

小林:どういうこと面白いと思う?

曽山:そうだね、自分が面白いと思うことでいいですよね。

小林:自分が面白いと思うこと言ってみてください。

質問者:いま自分なんでも楽しいんですよ、正直。でも、すべてが楽しすぎて混乱しちゃうときがあって。

荒木:それ、いいんじゃないですか。

太田垣:幸せですよね。

赤川:幸せ、幸せだと思います。

曽山:1回混乱してみたほうがいいと思う。とことんまでね。サークルとかイベントとか。もう全部面白そうだったらかじってみると。全部適当になって怒られるんだよね、周りから。「お前、来るだけじゃん」とか言って。それで1個に絞って集中していっても良いし。ずっと回っていくキャラで演じていってもいいと思うし。とにかく楽しいところにどんどん行っちゃえばいいと思うね。

赤川:全部やると、たぶん物理的に全部できないので。どこかで人生が有限だと思うことに気づくと思う。人生が有限だということに気づいたときに、選択が発生するんだよね。選択が怖いんですよ。その怖さを乗り越えて、自分を、その選択を正しくするっていうサイクルを回すんですよ。あ、なんかちょっといいこと言った。

小林:いいこと言ってますね。

赤川:いいとこ言った風になってる。

曽山:決断だね、決断。

小林:まさに就職とかね、そうですよね。大学までは先延ばしじゃないんだけど、なんかあるじゃないですか。大学って言っても学部色々あるんだけど。なんとなく本当に選択っていうと就職、日本だと特にそういう概念が強いと思うんですけど。

曽山:大きいですよね。

小林:みんな楽しいと思っていたんだけど、そういうひとつに絞らなきゃいけない時に。なんとなくこう心苦しい思いをしながら、色々迷いながらやるのかなと思いますけどね。

太田垣:就職活動ってすごいと思うんですよね。日本で上場している企業って括りだけでも何万……。

曽山: 3000社。

太田垣:3000社とかあるわけじゃないですか。社名挙げても、たぶん100いくかどうかしか、みなさん挙げられないと思うんですよね。そんな中からいま海外っていう選択もあると思いますし。1社に決めるって言うのは、すごいようやったなって。

小林:いや、ほんとになんか受かるか受からないか別にして。俺、DeNAやグリーも行きたいなっていう風に思いますよね。普通にね。答えになってます?

質問者:はい。ひとつ気になったのが。「全部やっていく中で選択する」って言ったじゃないですか。選択怖いってなるじゃないですか。そのときの、選択する基準は?

小林:面白いからですか?

荒木:より面白い(笑)。

赤川:そうですね、判断って楽なんですよね。要は数字があって、明らかにこっちが上ですねみたいなのってただ判断じゃないですか。でも、意志決定って基本正解はなくて、どっちも正しそうに見えたり、どっちも楽しそうに見えたりするんですよ。だからもう最後はほんと勘とか。自分の人生がそっちにするんですよ。

荒木:確かにいまの話すごく面白くて。どれがいいのか決めるのが悩むっていうのは、実は暗黙のうちにその選択のなかに、当たりと外れがあるっていう思想に基づいていると思うんですよ。だから本当は、決めた後、当たりになるのか外れになるのかっていうのは自分で決めることなので。別にどれを選んでみてもいいんじゃないですかと思いますね。

赤川:当たりにするっていう。

荒木:そう当たりにするっていう。

曽山:結構、正解がどこにあるのかって、僕も大学時代とか考えたんですけど。正解は自分で作るものだっていう。それが先に決めたからって、どっちの人生のほうが正しいかっていうふうに選んでいくしかない。

太田垣:そうですね、多分何か基準を求められて結構迷っている状態だと思うんですけど。やっぱり人間って感情の振れ幅ってあると思っていて。楽しいことって言っても、たとえば数値化して、0から100である必要ないと思いますけど。やっぱり50振れたときと、異常なテンションになる、100を超えたテンションとかあると思うので。それを客観視する。ここらへんから自分を見て「俺なんかすげーテンション上がったんだけど、どうなんだろう?」みたいな振り返りをぐるぐるぐる回しまくったらいいんじゃないですかね。

質問者:わかりました。ありがとうございました。

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