2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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小野裕史氏(以下、小野):そして、今から居酒屋コースに行ってもらいましょうか。焼き鳥?(笑) 池谷さんの「これ、やっといて良かったな」っていう、原点となっているような、特に20代前半のキャリアエピソードを。
池谷大吾氏(以下、池谷):そろそろ焼き鳥屋さんから一流フレンチまで持っていきたいと思うんで。
小野:楽しみにしてます。どうぞ。
池谷:ギア変えますけどね(笑)。結論から言うと、出会いですよね。小野さんに出会ったのが大きかったんですけど。ただ、すごく大切にしていることがあって、僕は24歳で社会人になって、今38歳になってますけど、僕未だに欠勤したことないですよね。遅刻もないですね。
だから14年間連続試合出場、全イニングって感じ。これはもちろん、こんな不摂生やってるのに健康な体に産んでくれた両親に本当に感謝しかないんだけども。
それはすごく重要なことで、僕は凡人だとすごく思っていて、HPをもちろん知らなかったわけですよね、名前も含めて。ただ僕は新人王を取るんですよね。シーエー・モバイルも平社員で入れていただいて、最後は役員までいったんですけど、やったことってただ単純で「毎日元気に行くこと」っていうことですよ。
HPですごく印象的な事件があって、やっぱり外資系の企業なんで、クライアントよりも出社が遅いんですよね。クライアントが投入されると怒ってるんですけど。「何でお客さんより早く行かないんだ」と僕強く思ってたんですよね。僕は早起きが得意なんで、唯一やっていたことはお客さんより早く行くっていう、以上。お客さん7時に行くんなら、6時に行くっていう、それだけです。
そうすると「君、なんか早いね」ってかわいがられて。いつの間にか僕、向こう側に1人だけHPの人がいてですね。そうするとクライアントからも「池谷くん」って言ってもらえるんですよね。勝ちですよね。だから、とにかく真面目にちゃんとやるっていうのは重要だと思っていて、4年半HPで頑張ったけども。
それは僕はやっぱり、上司の悪口は散々言ってましたけども、できることは全部やったと思っていて、最後業界がもう伸びなくなってましたよね。だからHPは残念ながら、何も差別化がなくて、本社も高井戸にあったんですけど売っちゃって、今はそこはマンションですよ。
だから思い出の地がないんですよね。そこで愚痴言うようになって、しょうがないって小野さんに出会うっていうことだと思っていて。
真面目にやっていくことっていうのは、結構僕はそれしかやってない、とにかく諦めないっていうのは重要かなと思ってます。
小野:ありがとうございます。
小野:まさに4者4様で。伸びるところに行ったっていうのがまさに1番の経験だったっていう曽山さんは、かなりドMで僕は大好きなんですけど。琴坂さんのように自ら死に追い込んで、どうにかしないと生き延びられないぞっていう経験をして、それが1番のキャリアになった。荒木さんも自らそれをつくり込んでいってるわけですよね? しかも盛り込み過ぎて。
荒木英士氏(以下、荒木):そうですね。ちなみに僕が学生ベンチャーやってたとき、この人(琴坂氏)は当時からはったりを言っていて。気合いとはったりで取ってきた案件を「全然わからない」って言うんですよ。あれなんだっけ?
琴坂将広氏(以下、琴坂):AS400はまずかったよね。
荒木:そうそう、AS400っていうサーバを使って。
曽山哲人氏(以下、曽山):IBMのマシンですよね?
琴坂:そう、あれがわからなかったんですよ。
荒木:その案件を取ってきて「取ってきたから」って言うんですよね。で、帰り道に本屋さんに寄って、使われていた技術の本を買うんですよ。
小野:その場で買うわけですね(笑)。
琴坂:そう。「わかるでしょ? これで」みたいな感じで。
荒木:だからやるしかないっていう状況なんですけど、学生ベンチャーなんで思いのほか逃げるんですよ、スタッフが。特にバイトとかのメンバーが結構いたんですけど、途中で逃亡が当たり前なんですよね。
僕は「とはいえ納品しなきゃいけない」っていう、何か合理性を超えた単なる真面目さなんですけど。それがあったんで、わからない技術とか知らないソフトとかも、ネットで調べたり本読んだりで勉強して、とにかくプログラミングして。遅れることもよくありましたけど。遅れてもとにかく終わらせて、納品してお金をもらうっていうのをやり続けたのは勉強になりました。
小野:まさに先ほどの続ける、やりきるというところに近いかもしれないですね。その話で池谷さんも「自分は能力がない」って、全然そんなことはないんですけど。池谷さんはそれをあえて自分の武器としてやり続ける、出続ける、会社に遅刻しないとか、早く行くだとか、できることをやり続けるっていうことが大事な要素なのかなと。
曽山:なんか皆さんの話を聞いていると、ストレッチ量がすごく大事だと思いますね。
小野:いいですね、ストレッチ量。
曽山:ストレッチする経験って、自分じゃなかなかつくれないんですよね、20代って。
小野:伸ばすってことですよね?
曽山:「まさかこんな案件が来ると思わなかった」とか、「わからないから本を買おう」とか、「とりあえず営業行って来い」って言われて行くとか。こういうストレッチ量が、さっき私が言ったような成長分野の産業だとすごく多くて、出来上がってる昔からある産業の場合は、もうルーティンができてるんでストレッチ量が少ないんですよ。
小野:守ろうとするほうが多いんですよね。
曽山:そうなんですよ。なので20代のストレッチ量が30代、40代にすごく効いてくるんで、その量が多そうな会社っていうのはすごくいい環境だと思いますけどね。
小野:ありがとうございます。
琴坂:実際、学生ベンチャーの当時は2001年とかなので、学生に仕事がバンバン来てたっていうのもありますよね。本当に黎明期だったので。今はそれがどこかってわからないんですけど。そういうところを発見するっていうのは重要なんじゃないかって思いますよね。
小野:ストレッチってすごくいい言葉で、多分ここに今日来ていただいている方々もですね「俺こんな選抜制のイベントなんて、どうせ申し込んでもダメなんじゃないかな?」とか「来る場所じゃないのかな?」とか「すごい人ばっかり来て怖いんじゃなかな?」とか、いろんなちょっとした課題を持ちながら、結果的に来てしまったわけですけど。
これってすごい大事なストレッチの場になると思いますし、この後懇親会がありますので、ぜひ懇親会のチケットを万が一まだ買ってない方はですね、そこでこそよりいろんな出会いになって、ストレッチにつながりますので。営業をしているわけですけども(笑)。ぜひ買っていただければ。
小野:そろそろ後半に入ってきたので、あと30分弱あるんですが、ぜひ今どういうキャリアを積めばいいのか悩んでる、迷ってる、そういった方から質問を受けていきたいと思うのですが、自分こそは、と。できれば今まで質問してない人。これ、手を挙げるのもなかなかストレッチ量がいると思うんですが、ぜひ手を挙げていただければ。はい、質問したい人。
お、手が挙がりましたね。マイクありますか? お願いします。
質問者:成長できる分野に行けって話だと思うんですけど、今注目している成長分野ってどういうところがあるのかお聞きしたいです。
小野:ちなみに大学生の方ですか?
質問者:はい、大学4年生です。
小野:ありがとうございます。
曽山:まぁでも、ネットの分野は非常に大きいですよね。それこそ後で琴坂さんからもお話を聞きたいんですけど。私経済産業省の産業別GDPっていうのを以前気になって調べたんですよ。そうしたら、伸びてる産業って通信分野しか伸びてないんですよね。あとは国のGDPって伸びてても1%とか、すごい小さいじゃないですか。
その中で右肩上がりしてるのって通信分野なので、その分野は非常に良いいと思いますね。最近はそれプラス医療とか、介護とか、教育とか伸びてる分野あると思いますけど、1番いいのは日経新聞とか日々読んでおくと、毎日読んでおくだけでニュースになっている会社や産業がどこかって見るだけでも、肌感見つけられると思うんで、その部分私は感じますけどね。
質問者:GDPで見られるってことですか?
曽山:GDPで見てみたのが1個。
小野:1つの軸ですよね。
曽山:でもGDPって産業しか見てないので、これだけだと何言ってるかわからないっていうのがありますけどね。
曽山:どうですか、何かあります? ほかに伸びている産業。
小野:琴坂さん。基本的に池谷さん、荒木さん、曽山さん、まぁ僕も含めてITの人なので、IT寄りの発言が多いと思います。ぜひ先生のニュートラルなご意見を。
琴坂:ひと言でいうと、ITから1番遠いところへ行ってください。
小野:おお! いいですね。
琴坂:1番ITに遠いところが、1番ITの関心を使えるからです。皆さんはITに関心があって、ITのスキルをつけようとしている人間だから、それを使って1番遠いところを引き上げるっていうのが1番いいんじゃないかと思いますね。
小野:さすがですね。ITはすでにインフラになってますからね。それを使って、まだ行ってないところがチャンスだと。
曽山:そこは空いてますよね。
琴坂:魚釣りだとか、農業だとかが1番近いんですよね。
小野:今それこそアメリカとかでニュースになっているUBERっていうサービス。タクシーがインターネットで呼べる。タクシーなんて古い業界なんですけど、そういったものが伸びていたりだとか。
宿泊のサービスAirbnbなんかそうですよね、個人間で家を貸し合いだとか。昔からあった宿泊業っていうところにITが入ったからそう大きく変わったりとか、こういう分野っていうのは、まさに大きなムーブメントになりますよね。
池谷:掛け算ですよね。さっき曽山さんがおっしゃった伊勢丹×ITってすごくインターネットと互換性があったし、知ってると思うんですけど、日本の物販とかって3%くらいしかネット化されてないわけですよね。
小野:全日本の小売産業の中でインターネット化されているのって3%レベルなんです、まだまだね。めちゃくちゃ小っちゃい。それだけ伸びしろがあるってことなんですね。
池谷:だから僕らだって教育をやったので、教育×ITですよ。教育ってめっちゃアナログなんで、ここって跳ねそうだなと思ってるわけで、21世紀の最大の発明ってインターネットとかネット系なんで、掛け算で信じられるところとITでうまくいくっていうそういう感じじゃないですか?
小野:ありがとうございます。よろしかったでしょうか?
質問者:ありがとうございました。
小野:ではほかの方。ぜひ質問、キャリアについて相談してみたいという方、お願いします。
質問者:内定先がサイバーエージェントで、曽山さんの前で緊張しているのですが……。
池谷:仕込みじゃないんですか?(笑)
質問者:仕込みとかじゃないです(笑)。
曽山:これで仕込んでたら、相当嫌なヤツですよ。
(会場笑)
質問者:すみません、これはちょっとイレギュラーな質問になってしまうかもしれないんですけども、小野さんへの質問なんですけども。
小野:私へ飛んできましたね(笑)。
質問者:はい、こんな20代のヤツに投資したいという20代像みたいなものがあれば、お伺いしたいです。
小野:そうですね。僕はいろんなベンチャーに投資をする、まさに池谷さんの会社もそうですし、そういう仕事をしてるんですけども。やはりですね、ここに立ってるのは失礼ながら全員おっさんなわけですよ。
我々なんていうのはですね、それこそ僕も琴坂さんもそうですけど、初めてのインターネットっていうと、ちっちゃな画面で白黒や緑、そんなレベルからのスタートなんですが。だからこそ今のポジションにいるっていうのは事実なんですが。
皆さんのように、当たり前にスマートフォンを使いこなしてっていう人の発想には絶対に立てないんですね。ですので、先に滅びていくであろう我々よりも……。これ事実なんですよ、大事なことなんです。それよりもより先の未来をつくってくれそうな人に投資をしたいですね。
僕らここまでできました、人類はどんどん歴史を紡いでいくので、未来をもっとおもしろくつくってくれそうな人に投資をしたいと思っています。ですのでなるべくですね、ありきたりじゃないことを求めたいですし。できるかできないかなんていいんですよ。
琴坂さんを見てください。聞いたことがないようなマシンを、その後本を読んででもつくるみたいなね、できるわけなんですよね。ですから、できるできないじゃなくて、こんなおもしろいことやってみたいっていうビジョンを持ってる人、とにかくビジョンを持ってる人ですね。
かつもう1つ大事なことを言うと、ビジョンとともにチームをつくれる人、大事ですよね。先ほどどこかで質問もあったんですが。
「今こんな企業やってます。CTOがいません、どうしたらいいですか?」
CTOを見つけましょうよ、ビジョンを語って。この中にいるかもしれないですし。そういうチームをつくれるのは大事な能力だと思っているので。僕よく言うんですよ、ワンピースのルフィですね。「海賊王に、オレはなる!」っていうのは誰でも言えるかもしれないんですけど、実際にああいうチームをつくれるっていうのは能力なんですよね。
ですので、ビジョンとチーム。ビジョンが「未来をこんなにおもしろくできる」っていう人がいれば投資したいですし、ぜひそういう人がいれば、ぜひ私のところにきていただければ私としてもハッピーです。ありがとうございます。
質問者:ありがとうございます。
小野:この件に関して何かあれば……。
曽山:いや、出来レースじゃなくてよかったですよ。
小野:そうですね、さすがサイバーエージェントですね!
池谷:起業しちゃうかもしれない、今の感じだと。
曽山:それは、サイバーエージェント内で。
小野:全然曽山さんひいきにするわけじゃないんですが、僕はシーエー・モバイルって会社、サイバーエージェントグループでゼロからだったんですが。すごく良かったのが、本当にやりたいことをやらせてくれるんですね。
ですので先ほど、大企業に入るか、ベンチャーに入るか、起業するか、みたいな話だったんですが、お世辞抜きにサイバーエージェントは全部が経験できる類まれなる会社だと僕は思っています。
曽山:完全に出来レースみたい(笑)。ありがとう。
小野:ホントです。正直僕、藤田さんにもよく言うんですけども、「僕はサイバーエージェントグループで稼ぎ頭だったんです。サイバーエージェントで初めて課金事業をつくって、十何億円つくったんですよ」って言ったら、藤田さんが「ちっちぇーな」って言って、「このやろう、マジわかってねー。バーカ」みたいに思ってたんですけども、本当に思ってました。
「そういうふうに思ってたんですよ」って藤田さんにも出てから言いました。出てこそ「こんなに素晴らしい会社だったんだなって感謝してます」って心から言えました。当時は憎んでましたよ「本当に何もわかってないなー」って。
曽山:すごいやってんのにね。
小野:そうなんですよ。
曽山:それをやる環境はたくさんある。
小野:そうなんですよ。すみません、言い過ぎました。
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