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株式会社Synamon 代表取締役 武樋 恒氏(全1記事)

『攻殻機動隊』のような「デジタルとリアルが当たり前に融合した世界」を目指す、株式会社Synamonの挑戦

XR技術(VR/仮想現実、AR/ 拡張現実、MR/ 複合現実など含む先端技術の総称)を活用した企業の事業創出支援や、バーチャル空間であらゆるビジネス活動を可能にするVRイノベーションタワー「NEUTRANS」(ニュートランス)を自社開発する株式会社Synamon。本記事では、そんな同社代表取締役・武樋恒氏へのインタビュー(2020年11月実施)の模様を掲載します。起業に至るまでの経緯や経営者としての様々な葛藤や目標、そして幼少期から現在まで変わらぬ理想である「デジタルとアナログが融合した、テクノロジーが当たり前の未来」への思いなどについて、じっくりと伺いました。 ※このログはアマテラスの起業家対談の記事を転載したものに、ログミー編集部でタイトルなどを追加して作成しています。

子ども頃の体験で芽生えた「未来を創りたい」という思い

アマテラス:武樋さんは新潟のご出身だそうですね。幼少時代はどのような家庭環境だったのでしょうか。

武樋恒氏(以下、武樋):祖父母、両親、私と妹の6人家族でした。バブルの崩壊により経済が後退し、時を同じくしてインターネット時代が幕を開ける、そんな時代に幼少期を過ごしました。小学生で初めてパソコンに触れ、中学・高校では本格的にネットの住民となっていました。

また、子供時代から映画やアニメが好きで、気に入った作品は何度も繰り返し観ていました。強く記憶に残っているのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『マトリックス』、それから『攻殻機動隊』で、思い返すとテクノロジーを駆使した機械やデバイスが登場する世界を見ながら、未来を空想するのが好きな子供でした。地方には刺激が少ないので、新しいものやテクノロジーには憧れがありました。

特に『マトリックス』は私の現在の取り組みにも大きく影響している作品で、バーチャルリアリティー(仮想現実。以下「VR」)が題材となっています。VRという概念はそのとき初めて知りましたが、そこには私がそれまで空想で楽しんでいた世界が実際に映像として描かれており、強く興味を引かれました。また『攻殻機動隊』で描かれていたテクノロジーが世の中に溢れた世界観は「デジタルとリアルが当たり前に融合した世界をこの手で実現したい」と思うきっかけにもなりました。

黎明期からインターネットの虜になった学生時代

アマテラス:そういったご興味が、例えば学生時代のクラブ活動など具体的な行動に結びついていたことはあるのでしょうか。

武樋:プログラミングなどはしませんでしたが、インターネットには小学校高学年の頃からふれ始め、高校時代には自分で購入したPCでネットゲームなどをしていました。ネットを通じた知り合いもいましたし、FPSゲーム(注:First-Person Shooterの略称。シューティングゲームの一種)ではチームに加入して大会にも出たりしていたので、現実世界だけでなく、ネットの世界でも生活しているような感覚で暮らしていました。

高校生の頃にようやく周囲が携帯を持ち、メールをし始めるような状況でしたから、私のような距離感でネットに接している人は周囲に誰もいませんでした。ネットゲームの仲間も東京の人が多かったですし、東京ゲームショウのような最先端のイベントも東京でしかやっていなかった時代でした。

そんな経緯もあり、高校3年生のときに東京の大学に進学しようと決めました。進学先は秋葉原に近いところというのが一番の希望だったので、明治大学を選択しました。塾にも通わず参考書で勉強し、受験までのスケジューリングも全て1人で行ったので、ゴールまでの道程を自らの力で考えてやり抜く力はこの1年でかなり身に付いたと思います。

アマテラス:念願の大学生活はいかがでしたか?

武樋:学業の傍らやっていたのはやはりネットでした。新潟時代からのゲーム仲間と「物理的に近くなったね」とお互い言いながら、実際にやっていることはあまり変わっていませんでした。といっても、ゲームをすることが目的だったわけではなく、ネットという世界におけるコミュニケーションツールであり、何かをするための場の一つとして存在していたと言った方が正確な気がします。

大手SIerの営業職としてキャリアをスタート

アマテラス:就職活動のお話を聞かせて下さい。

武樋:ちょうど第二氷河期と呼ばれている時代で、企業もリーマンショックを引きずって採用を絞っている状況でした。就職先としては2軸考えており、1つは元々の夢でもあったゲームやエンタメで新しい未来を創る道、もう1つは大手企業でまずは経験を積むという道でしたが、最終的に大手を選び、日立ソリューションズへの就職を決めました。

理由はいくつかありますが、まず大手は新卒でないと入社が難しいと考えていたこと、また自身の経験至上主義から、最初に大手企業で一通りの経験を積みたいという希望がありました。

アマテラス:経験至上主義とはどのような考え方なのでしょうか。

武樋:昔から好奇心が強く何でもやってみたいと思うタイプでしたし、大学のゼミでも「経験価値」や「ブランディング」などの概念を学びました。現在も変わらず「どんな経験でも学びに繋がり、その学びが想像や思考のレベルを上げ、さらに新たな面白い経験に繋がっていく、というサイクルが生まれる」という考えを持っています。

アマテラス:日立ソリューションズで携わっていた業務についてお聞かせ下さい。

武樋:SI営業を希望し、配属されました。学生時代はコミュニケーションが苦手だったのですが、今後、仕事をしていく上で改善すべき点だと感じていました。そこで、営業職を経験することで最低限のコミュニケーション力を身に付けようと考えたのです。

※インタビュー時の武樋氏。時に身振りを交えながらお話しいただいた

急成長するSpeeeでビジネススキルを磨く

武樋:日立ソリューションズは2年半ほどで退職しました。社会人としてのベースとなる力を付けたことで、次のステップとしてもう少しフレキシブルに活動し、1人でやっていける能力が欲しいと考えるようになったのです。また、営業からいったん離れてマーケティングなどにもチャレンジしたかったので、それらの希望が叶うSEOコンサルティング会社のSpeeeに転職することにしました。学生時代には「検索の鬼」といわれたほど、ネットへの親和性やSEOの知識が豊富だったことも決め手となりました。

Speeeでは、改善・分析チームで半年ほど技術的知識を習得し、その後コンサルティング部門に移りました。前職での営業経験やベースの知識である程度はできるはずと考えていましたが、Speeeは営業力の強いベンチャーだったこともあり、自分の力不足を痛感することも多々ありました。ただ、そんな中でも難易度の高い案件を任せてもらえたことで、営業力・コンサル力・技術力が鍛え上げられ、どこへ行っても1人で対応ができるようなスキルを身に付けることができました。

当時のSpeeeは社員もどんどん増え、組織として急成長中でした。そんな成長フェーズの中で、利益率を上げるための仕組みづくりや採用、人材育成、エンゲージメント戦略など、多くの優れた経営手法を実際に経験しながら学びました。

VRビジネスの起業を模索、コミュニケーションロボット開発に携わる

アマテラス:Speeeを退職された後に、コミュニケーションロボットの開発に携わられたのですよね。

武樋:退職後にいったん海外留学を挟み、次に参画したのがウィンクル(現在のGatebox株式会社)です。

帰国後にDMM.comの亀山会長が起ち上げた起業支援「カメチョク」に応募するため、初音ミクのようなキャラクターと共同生活する事業を計画しました。初音ミクのライブを自宅で楽しめるような装置や仕組みを作ろうと考えたのですが、その過程でIoT製品の企画・開発を行うウィンクルの存在を知りました。

DMM.make AKIBA(注:ものづくりのためのコワーキングスペース)まで見学に行き、話を聞いてみたところ、ウィンクルが次に考えている事業が私のものと同じであることが分かり、それならハードウェアとソフトウェア、互いの強みを持ち寄って一緒にやってみようという展開になりました。私自身も会社を作ることが目的ではなかったので、ウィンクルに参画することにしました。

ここで初めて事業起ち上げや資金調達を行い、十数人規模の組織運営やシリーズAにおける資金調達などの経験を得ることができました。

2016年、XR業界の立役者になるためSynamon創業

アマテラス:そうしたご経験を経て、2016年にSynamonを創業されたのですね。何が起業のきっかけとなったのでしょうか。

武樋:過去を振り返ると、私は2度の大きな黎明期を逃していました。1つはネットの黎明期、もう1つはスマートフォンの黎明期です。こういう時代のターニングポイントに携われる機会は人生に数回しかないと思うのですが、そのうち2回がすでに過ぎていたわけです。以前は今ほど学生起業も一般的ではなかったこともありますが、2つの黎明期にチャレンジができなかったことに後悔がありました。

2016年にOculus RiftやHTC VIVEなど、現在では主役級となっているVRハードウェアが発売されたことでVR業界が一気に活気づき始めました。それを見ていたら、子供時代から憧れ、追い続けていたVRの世界に今飛び込まなければ人生もったいない、VRを含めたXR業界の立役者になり世の中への浸透を加速させたいという気持ちが強くなってきました。

ちょうどウィンクルでの仕事も区切りが付いたタイミングだったこともあり、同僚からも背中を押され、いよいよ腹を括り自分の事業に専念する決断しました。そこで起ち上げたのがSynamonです。

アマテラス:起業に対する恐怖感はありませんでしたか? 踏み切れた理由はどこにあったのでしょうか。

武樋:もちろん多少の恐怖はありましたが、そこに至るまでに様々な経験を積んでいたことで、ある程度「できるだろう」という自負もありました。前職でも事業起ち上げからシリーズAまで経験してきましたし、一通りのビジネススキルもありましたので、起業後の事業展開はおおよそ想定できていた気がします。

シリコンバレーでの高評価に後押しされ資金調達を決断

アマテラス:創業から4年半が経ち、武樋さんも色々な壁を乗り越えていらしたと思います。どのような壁にぶつかり、どのように乗り越えて来たのか。また、そのとき経営者としてどんなことに悩み、どういう決定をして来たのか、お聞かせいただけますか?

武樋:まずは資金調達で大きな決断がありました。創業当初は資金調達をしない方針でした。VRの普及にはある程度時間が必要だという読みから、たとえばエクイティファイナンスで資金調達をした場合に求められる早期成長やリターンへの責任にフィットしないと考えたのです。しかし、VRブームの到来と投資の加速化で、今後の方向性を再検討する必要が出て来ました。

弊社の強みはVRMMO(注:Virtual Reality Massively Multiplayer Online Game。仮想現実大規模多人数同時参加型オンラインゲーム)のような多数のメンバーによるマルチプレイにあります。VRを世の中に広めるにはまずは利用者を増やす必要があると考え、コンテンツも複数でコミュニケーションができ、かつ使いやすく楽しいものというコンセプトのもとに開発を進めていました。

転機はシリコンバレーで開催された「Silicon Valley Virtual Reality (SVVR) Conference and Expo」への出展です。VR空間上でマルチプレイができる仕組みを展示したところ大変評判が良く「寝たきり状態の患者さんに色々な経験をさせてあげられる」「製造業の遠隔トレーニングに使えそうだ」などの反応があり、早期に実現できれば世界を目指せるという感触を得ました。創業当初から日本発でグローバルに展開できるプロダクトを出したいという思いもあり、資金調達の決断に至りました。

ビジネスモデルをきっちり作り込んだ上でBEENEXT(注:スタートアップへの投資活動を行うグローバルファンド)の前田ヒロさんに相談したところ、投資していただけることになりました。前田さんから投資を得られたことで自信が付き、その後は順調にシードラウンドの資金調達完了までこぎ着けることができました。

※Synamon社が開発したVRイノベーションタワー「NEUTRANS」活用イメージ。バーチャル空間内で双方向のコミュニケーションがとれる

採用で最も重視していたのは「熱意」

アマテラス:資金が入り、具体的な事業の加速化に取り掛かられたと思いますが、そこにも壁はあったのでしょうか。

武樋:加速化させるには人材が必要ですが、当時は採用に慎重でした。人を雇うというのはその人の人生や時間を預かることになりますし、お金もかかる話ですから、しばらくはインターンのエンジニア主体で運営していました。オフィスもスタッフの住居を兼ねた狭い部屋でぎちぎちになって、正に「ザ・スタートアップ」といった状況でした。

その後オフィスの移転を機に、何人か採用しました。今でこそエンジニアとビジネスサイドの割合は6:4くらいですが、当時は私以外全員エンジニアでした。

アマテラス:採用は難航しませんでしたか? 実績に乏しいスタートアップが優秀な社員を確保するのは非常に難しく、応募すらないという話をよく耳にします。

武樋:新しいことをやりたいという人は常にいますので、VRに興味を持って来てくれる人は案外いました。特にマルチプレイをやっている会社が少なかったこともあり、問い合わせや応募がなくて困るということはなかったです。

採用で最も重視していたのは熱意です。「VRブームだからちょっとやってみたい」ではなく、その人が「何に情熱を持ち人生を懸けようとしているのか?」を最大の判断軸としていました。その人の人生を背負う覚悟を持って採用するわけですから「一緒に働きたい」と思える人を採用しなければと常に真剣に向き合ってきました。

それだけ熱意のある人材を求めていたので該当者数は自然と絞られましたし、実績のない業界ゆえにエンジニアのレベルもまだまだといった感があり、思うような採用ができないという壁はありました。後ほど詳しくお話ししますが、最近は熱意に加えて高いレベルでの実績等のある人を求めています。これまで以上に人数が絞られるため、改めて採用の壁を感じているところです。

新型コロナウイルスの影響はマイナスばかりではない

アマテラス:昨今の新型コロナウイルスは、VR業界にどのような影響を与えましたか?

武樋:よく誤解されるのですが、3DをベースとするVR技術の活用を目指すマーケットは、コロナが始まってすぐのタイミングでは伸びてはいません。話題性があるので伸びていると思われがちですが、多くの新規事業がコロナでストップしており、大企業の新規事業として取り組まれることの多いVRも、その影響を受けています。(2020年11月インタビュー時点)

ただ、プラスの動きもあります。企業向けのVRを活用したコラボレーションサービスは、以前から本来比較対象ではないZoomと比較されることがよくありました。コロナ禍でZoomが一気に世の中に浸透したことで、Zoomのメリットとともに足りない部分への理解も進み、改めてVRやARが注目されるようになっています。

また、コロナを乗り越えたら新しいことをやりたいという企業が戻りつつあるようです。弊社へのお問い合わせでも、コロナ前と比べるとより具体的かつ熱量の高いお話が増えてきており、コロナは新しいことにチャレンジしたいという人達にとってはプラスの影響もあったのではないでしょうか。

そういう意味では、XR市場が爆発できる素地は整いつつあると感じています。社会全体としてコロナ後の新たな時代への空気感が高まって来ており、DXやAIと同様、XRにもその波が来れば弊社にも大きなチャンスがあると期待しています。

短期的課題は組織力の強化

アマテラス:今後の話になりますが、武樋さんはSynamonをこれからどのようにしていきたいと考えていらっしゃいますか? 武樋さんの描く短期的、中長期的なビジョンと経営課題をお聞かせ下さい。

武樋:まず短期~中期的には、VRのみならずARやMRを含めたXR技術を世の中に広めるためにも実績を重ね、XRの価値を広く知ってもらう取り組みをしていく必要がありますが、そのために弊社に足りないものは組織力だと考えています。開発規模が拡大するに伴い、組織として足りないところが出て来たと痛感しているところです。

ひとつは、VR技術が好きなエンジニアが集まってくれているのですが、組織よりも開発がやりたいメンバーも多く、結果として組織づくりや仕組みづくりなどのマネジメントの役割を担ってくれる層が薄くなっている点。

もうひとつは、プロダクトの規模も大きくなり、国内の大手企業様と一緒にプロジェクトも手掛けるようになったことで、自分たちが好きなことだけを開発するだけでは足りなくなってきました。社員が熱意を持って取り組んでいることと、お客様や市場のニーズとでギャップが生まれはじめたのです。

これは会社として技術力が足りないのではなく、事業拡大にむけて組織力を強化する時期に来ているという分析をしており、今後は社員が取り組みたいこと、市場が求めていること、組織としてやっていきたい事業をうまく舵取りできる組織づくりをしていきたいと考えています。

これらを解決するためにもうまく舵取りができるレベルの人、プロジェクトや事業、組織を引っ張っていく側の人を採用したいというのが現在の課題です。そのレベルのメンバーが増えることで、個としてはなく組織として対応できるようになりレバレッジも効くようになるはずです。

今求める人物像は「熱量+ビジネス経験+組織への共感」

アマテラス:組織力強化に向けて、具体的な仕組み等に取組まれているのでしょうか?

武樋:会社としての立ち位置を明確にするために、2020年秋にコンピテンシーやグレードによる評価制度を作りました。コンピテンシーは対外的なバリュー発揮等のビジネスマンや社会人としてのレベル、グレード制は会社に対する貢献度やコミットメント等を評価する基準で、その両軸で社員の実力を計るシステムです。

これらの評価を通じて会社への貢献度が高いと判断した社員については、今後は育成責任を持ったり、対外的にSynamonの顔として活動したりといった役割も期待しています。

アマテラス:新たな評価基準を設けたことで、貴社の求める人物像もより明確になったのではないでしょうか?

武樋:創業当初は熱量を重視していましたが、採用基準も徐々に変化しました。今後は熱量に加え、一定以上のビジネススキルやマインドセットを兼ね備え、組織目線で物事を考え対応できる人材を中心に求めていきたいと考えています。

私たちの目指す世界は、1人1人がそれぞれで頑張っても到底実現できるものではありません。同じ目標を持つ人と協力して行く必要がありますし、協力者を増やすことも大切です。先行きの見えないゴールを目指せるのは、それぞれが多種多様な価値観を持ちながらも強い信頼関係で結ばれた組織だと思うのです。

「未来をつくるというSynamonのビジョンに共感し情熱をもって取り組めること」「多様な価値観を武器に複雑な選択肢の中から最善の選択をして高い結果を上げ、成長を続けることでゴールに近づけること」「そんな正のサイクルが高速回転し、自らの組織のみならず周囲にも波及させていくことで、1日でも早く未来を実現させること」そんな仕組みを作り上げていきたいというのが今の思いです。

※2020年2月撮影の集合写真(2021年4月時点ではリモートワークも取り入れ、出社とリモートを組み合わせたベストな働き方を模索している)

長期的目標はデジタルとリアルが融合した世界の実現

武樋:長期的な目標は、冒頭にお話しした「『攻殻機動隊』のようなデジタルとリアルが融合した世界」を実現するための社会や人を創っていきたいというのが私の変わらぬ思いです。この思想が広く世の中に浸透することで、未来への変化を加速できればと考えています。

世の中が進歩し、例えばDXが当たり前の世界になればXR技術の活用は避けて通れない道になるはずで、結果として弊社にとってもプラスになります。このように相互にプラスになるような世界を創ることで、自分が求めている未来像に近付くと思っています。

私の理想は「私がいるからSynamonがある」のではなく、私が寝ていても、経営者でなくなっていても、Synamonが描く未来に向かって世界がどんどん進んでいくことです。我々はそういう人材や思想を創造するハコであり、コミュニティ、ファミリーでありたいと考えています。

ビジネス向けXR市場の立役者になる-「XRと言えばSynamon」と言われる企業へ

アマテラス:最後の質問になりますが、現在のフェーズで貴社に参画する魅力や働き甲斐についてお聞かせ下さい。

武樋:先ほど申し上げたとおり、XR市場が本格的に拡大を始める素地は整いつつあります。近い将来、ビジネスをどんどん伸ばしていくフェーズがやってくるはずです。

そして、伸ばしていった先にはSynamonがビジネス向けXR市場を創った立役者になれるチャンスがあります。「検索といえばGoogleやYahoo!」と言うのと同じように「XRといえばSynamon」と、世界的に名前が出るような企業になれるかもしれません。私は、この会社がそこにたどり着ける可能性のある数少ない企業だと信じていますし、それがここの大きな魅力ではないでしょうか。

働き甲斐ですが、ここにはXRに専念できるあらゆる環境が整っています。業績に貢献すれば評価に反映されるシステムもあります。個人が最大のパフォーマンスを発揮できるために労務制度の見直しもしていますし、会社を良くするため、その人の成長のためであれば、書籍をはじめとして会社負担で何でも購入して良いとも話しています。

XRをライフワークにしたいと考える人には、Synamonは最高の環境を提供していると言っても過言ではないと自負しています。

アマテラス:本日は貴重なお話をありがとうございました。

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