2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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河上純二氏(以下、河上):今日はエッジオブのファウンダーCEO、小田嶋Alexさんです。
(一同拍手)
小田嶋Alex太輔氏(以下、小田嶋):よろしくお願いします。
河上:来ました、来ました。初めて見る方、外国人じゃありません。純粋な日本人でいいんでしたっけ?
小田嶋:いや、母がフランス人です。
河上:母がフランス人。ハーフということ。ご無沙汰だね?
小田嶋:いやもう、相当久しぶりですね。
河上:そうだよね。けっこう久しぶりだと思う。
小田嶋:一時ずっと仕事してたんですけど、一緒に。そう。懐かしいっすね。
河上:会うたび会うたび、形変わってくね。
小田嶋:やってることは、びっくりするぐらい変わりましたからね。
河上:そうだよね。とりあえず乾杯する?
及川真一朗氏(以下、及川):そうですね。よろしくお願いしまーす。
小田嶋:お願いします。
河上:よろしくどうぞ。まず驚いたこと、この2人、同い年っていうね。
及川:同い年でしたね、びっくりしましたね(笑)。
河上:38?
及川:38。
小田嶋:38です。
及川:80年生まれ?
小田嶋:はい。
河上:48。
及川:10個違いですね。
河上:10個違い。この世代間をね、ちょっと埋めるトークしたいよね。そう。朝までやる?
及川?:朝までやりますか? 大変だ(笑)。がんばりますか。
河上:それは冗談でね。そうそう。まずさ、オダジと言えばね、今話題のね、この「エッジオブとは何ぞや」って。
及川:そこ興味ありますよね。
河上:そう。俺はもう、「おもしろいこと、また始まんな」と思って、すぐ話聞きにいって。いろいろ聞かせてもらったり、見せてもらったりして。外観も把握していて、活動も見させてもらってるんだけど。たぶんね、見てる人も、「エッジオブって何ぞや」って人、けっこう多いと思うのよ、まだ。だからせっかくオダジに来てもらったから、まず「エッジオブって何? 一体」っていうのを、軽く話してもらってから行こうと思うんだけど。
小田嶋:はい。
河上:まず、エッジオブって何?
小田嶋:事業体としては、ゲームチェンジャーズスタジオっていうふうに言ってて。で、どういうこと? っていう話なんですけど。スタジオっていうのが、映画スタジオとか、ゲームスタジオ、アニメーションスタジオみたいに、いろんなプロジェクト・プロダクトを世に送り出していく組織体、って意味なんですね。ゲームチェンジャーっていうのは、ゲームの流れを変えるだったりとか、世の中を新しい方向に持ってくっていう意味なんで、端的に言っちゃうと、イノベーションをいっぱい起こしていく集団なんですよ。
河上:うん、うん。
小田嶋:それがエッジオブです。やり方として、「ハリウッドモデル」って僕ら言ってるんですけど、ハリウッドで映画作るときって、自分たちの会社の社内リソースでやるんじゃなくて、役者だったりカメラマンだったりとかを、ハリウッドのコミュニティからこう引っ張ってきて。プロジェクトチーム作って、終わったら解散してっていう。会社化しないで、どんどんプロジェクトで回していくんですよね。
そこが僕らがやってるかたちで、イノベーションのプロジェクトの種を持ってきたら、いろんな人たち繋がってるところからこう、「じゃあこのプロジェクトならこの人、この人、この人」ってのを集めてきて、実行して回していく、ってやり方でやってますと。なんで、エッジオブ自体は、プロデューサーの集団みたいな感じですね。その渋谷のビルばっかり目立つんで。
河上:まあ、そうだね。
小田嶋:目立つためにやってるんですけど。なのでその、タワーレコードの道路渡った反対側に、地下1階、屋上まで8階あるビルで。そこがもう、オフィスなんですよ。よくコワーキングスペースと誤解されるんですけど、本当にオフィスで。外部には貸出してないですし、誰からも家賃も取ってないよっていう。みんなびっくりするんですけど、そういう業態でやってて。あれは、イノベーションのプロジェクトをやるために、必要な機能が詰まったビルなんですよ。
イベントスペースがあったりとか、ワークショップができたり。プロジェクトに携わってる人たちが共同作業できる、コワーキングスペースみたいのがあったりとか。あとは、変わり種だとキッチンだったり、屋上がルーフトップバーだったりとか、地下には茶室があったりしますね。その建物使って、いろんな世界中のおもしろいことやってる人たちが、遊びにきて、「それ、おもしろいじゃん?」っていろんな新しいことが始まっていって、っていうのを、誘発する装置みたいなのが、あのビル。
河上:そうだね。なんていうのかな、俺もいろんなベンチャーとか、スタートアップと付き合い長いけれど、ちょっと珍しいっていうか、いまだにないんじゃない? この取り組みって。
小田嶋:僕らも見たことないです。
河上:ないよね? ないと思うんだよ。
及川:確かに。
小田嶋:ないですし、競合しえないっていう、僕らの強みで。っていうのが、いろんな人の強みを、他の人の強みとくっつけて、新しい化学反応を起こすってことをやってるんで。本当に、僕らとまったく同じことをやってる人がいたら、それは世界最高のパートナーだっていって。
及川:確かに、そうかも。
小田嶋:だから競合不可能っていうのは1個、おもしろいなっていう。始めてから気づきました(笑)。
河上:そうなんだ。今もう、かなりイベントもさ、多種多様なイベントも始まってるじゃない?
小田嶋:やってますね。
河上:たぶん、最近行けてないんだけど、あの建物の中にはもう、さまざまなさ、人種含め、扱ってるモデル含め、いろんな人が今集まってると思うんだよ。今、どれくらいの人? チーム? が出入りし始めてるの?
小田嶋:イベントって観点だと、ものすごい頻度でやってるので、イベントに来てくれた人たちは2、3,000人はいってると思います。
河上:もう? すごいね。
及川:すごいな。
小田嶋:ただ、入居って概念があんまないので。社員? 運営のスタッフは、15、6人です。定期的に来ていろいろ作業してくれてる人たちだったりとか、僕らのプロジェクトに関わってくれてるような人たちが、たぶん15から20人ぐらい。あのビルを定期的に使ってる人は、5・60人ですかね、多くて。そんなもんです。
河上:なるほどね。ほら、そういうスタートアップやベンチャー、日本も、海外のも含めて、応援する対応を取ってるわけじゃない? 今実際に応援しているチームみたいなのってのは、けっこう増えてきてるの?
小田嶋:そこも実は、アクセラレーターとか、インキュベーターっていう言葉があるので、みんなそういうふうに捉えるんですけど、僕らは「応援」ってのはやってないんですよ。
及川:応援じゃないんだ。
小田嶋:そう。あくまで、いろんなプロジェクトのかたちで機会を作って、そこに「参加してください」っていうお願いをする立場で。参加したくなるようにがんばって、イベントやったりとか、集まりたくなるような雰囲気作りとかをやってて。その一環で、例えば、事業計画をまとめなきゃいけないっていうところを、タイミングが合えば、できる限りでサポートはしますけれども、お金入れて後押ししてっていう、アクセラレーターとかってのは、まったくモデルが違うので。
河上:そうか。少しニュアンスが違うんだよな。あくまでも、そういう場だったりとか、コーディネートが主体な感じなんだと思うんだよね、たぶんね。
小田嶋:そうですね。だから、アクセラレーターって結局は、「俺が後押ししてやるぞ」ですよね、ところなんですけど、僕らはそんな偉そうなポジションじゃないので。どっちかっていうと、「おもしろい、新しい、けどどうなるかわからない、だいぶむちゃくちゃな冒険に行くぞ!」って言ってるのに、「いいよ、付き合ってあげても」って言ってくれてる人たちと、どうにか一緒にやってこうっていうので。
「おもしろそうだからいいよ、やってあげても」って来てくれてるスタートアップの人たちと、じゃあ「こういう技術持ってるんだね」って僕は覚えておいて。なんか別のところで動きがあったら、「これちょっとくっつけたら、おもしろいんじゃないかな」って思ったら、「こんなんあるんで、どうですか?」って紹介してやってったりとか。こんな感じです。
河上:前にもほら、ランチとかオダジとしてるときもさ、なんかわかんないんだけど、普通にこう喋ってたら新しい話出てきちゃって、そのオフィスすぐそばだから連れてっちゃって。
小田嶋:そうそう。
河上:なんかわーってなっちゃって、いつの間にか一緒にやることになっちゃって、みたいなことが、日常茶飯事的に、普通の流れの中で起こってるって言ったじゃない? それすごいおもしろい空気感だし、ちょっと日本っぽくないって言うか、日本人っぽくないアプローチみたいな感じは、すごいしたね。フランクじゃない?
及川:そうですよね、確かに。
河上:かしこまった名刺交換から入る必要性とかもなくって。昼めしの流れでオフィス遊びに行っちゃって、仲良くなっちゃったから、翌日から一緒に始まっちゃってる、みたいなことが普通に起こっていくっていうのがね。たぶん真髄だなと思うんだよね。
小田嶋:それが発生するのを、がんばってる感じですね、今。
河上:たぶん今見てる、スタートアップ・ベンチャーをやってる人たちも、「じゃあどうやったら、そのコミュニティに参加できるの?」みたいなの、思ってる人いると思うんだけど。参加する資格とか、ルールとかってあるの?
小田嶋:いや、とくに。本当にその、偉そうなポジションじゃないんですよ。そんな偉くないんですよ(笑)。
河上:そうか?
小田嶋:僕らは遊び場を作っていて、そこに「楽しい」と思ってくれなかったら、潰れちゃうんで。「ぜひ来てください」です、基本スタンスとして。そのためにイベントいっぱいやってたりもするんですけど。ただ、「本気で取り組んでるかどうか」だけはすごい気にするので。
河上:なるほど。
及川:確かに、あるね。
小田嶋:「なんか新しいこと始めたいんだけど、まあ、できればでいいや」みたいな人は、いても困るんで。そういう人は正直、ごめんなさいなんですけど。「勢いで始めちゃいました」と。「仲間がなかなか見つからないで困ってるんですけど、どうすればいいですか?」みたいな人と1回、「じゃあ1回話聞きますよ」。けっこう仲間探しがやっぱり、課題っていうのは多いんで。
入り浸ってるうちに仲間見つけたりとか、僕らのところで話聞きにきてくれた学生が、仲の良いスタートアップのインターン生になったりみたいなことがあったりとか。今やっとですね、全体が落ち着いてきて。そこらへんの国内のエコシステム作りみたいなところを、専任にがんばってくれてるスタッフがいて。柳原って言うんですけど。けっこう彼のところにいろんな人が相談に来ていて、よく僕も彼のところに遊びにいくと、すげー相談乗ってて。なんか……「すげーな」と思って。
(一同笑)
小田嶋:ちょっと寂しい、みたいな(笑)。
河上:その彼は、いわゆるコミュニティマネージャーみたいな人ってこと?
小田嶋:それに近いです。ただ、ただ繋げて盛り上げるっていうよりは、具体のプロジェクトの話とかもやってたりするので。フードロス、「食品の無駄をなくそう」みたいな活動の、アソシエーションをいつの間にか旗揚げしてて。
河上:ああ、そうなの(笑)。
小田嶋:イベント、ドーンってやってて、「すげーな」なんて。けっこうすごい人たちが来てくれてるんですよ、中のスタッフとして。メディアサイトでいろんな、けっこうすごい人たちがお客さんで来るんで、インタビューの動画集めて。なんかもう、「うちすごいことやってんだな」って気分にさせてくれるようなコンテンツやったりとか。そうそうたる大企業でやってた若者が、辞めてうちにきてくれてたりとか。ほんっとね、ありがたいっす。
河上:それだけの魅力がある話だよね、この案件って。
小田嶋:がんばれば。死ぬほど大変ですけどね(笑)。
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