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株式会社スペースマーケット 代表取締役 重松大輔氏(全5記事)

Airbnbの“空きスペース版”に勝機を見出した スペースマーケット重松代表が語った、シェアリングエコノミー隆盛の予兆

FMラジオ番組「大人のミライ」でパーソナリティや、IT企業の顧問・アドバイザーを務める河上純二氏をモデレーターに、スタートアップ・ベンチャー企業のCEOを招き、その人柄や創立秘話などについて話を聞くYouTubeのトークライブチャンネル「『JJの部屋』by COLABO」。第6回となる今回のゲストは、空いたスペースをレンタルできるプラットフォーム・スペースマーケット代表取締役の重松大輔氏。本記事では、スペースマーケットのビジネスモデルを思いついたきっかけについて語ったパートを中心にお送りします。

レンタルスペースのプラットフォーム・スペースマーケット代表の重松大輔氏が登場

河上純二氏(以下、河上):今日のゲストはスペースマーケット代表の重松さんです。はい、どうも~。

(一同拍手)

河上:はい、旬な社長!

重松大輔氏(以下、重松):いやいやいや。ありがとうございます。すごいっすね、ここ。

河上:いいね。今まさに着いたばかりの社長の入り方(笑)。

重松:なんかこのスタジオすごいなと思って。うちでぜひ登録してほしいですね。

河上:あ、スペースね!

重松:たぶんこれ、めっちゃ稼働しますよ。

河上:そうだよね。

重松:やばい。本当にやばい。

河上:やっぱり旬な社長は掴んでくるね~。トークがね。

重松:いや~そうっすか(笑)。

河上:ハイボールね。

重松:大好きなハイボール。いただきます。

河上:一気しちゃダメよ。

重松:しないです、しないです。これ、乾杯とかやるんですか?

河上:乾杯はあんまりやらないけど、やろうか。

(全員で乾杯)

及川:今日はよろしくお願いします!

河上:よろしくどうぞ~。

磯村尚美氏(以下、磯村):よろしくお願いしまーす。

重松:よろしくお願いしまーす。あ、いい感じ。いい感じ。

河上:でも最近よく会うよね?

重松:最近よく?(笑)。そうでしたっけ?

河上:だって前はさ……

重松:あ、なんか街中で会いましたよね! 「お!」みたいな。どこでしたっけ、あれ?

河上:街中でも会ったでしょ。もうやんカレー行って久しぶりに語ったでしょ。

重松:あ、もうやんカレー行った。行った。

磯村:そうだ。3人で写ってた。

重松:そっか、辻さん(もうやんカレー代表)もここ来たんですよね。

及川真一朗氏(以下、及川):そうそう。

重松:思わずコメントして、それでもうやん行って。

及川:そうだ! その話してた。

河上:今日出る流れは本当辻さんとの回で重松さんが「常連!」って言ってきて。重松社長から常連入ったよみたいな。

及川:そのコメント覚えてますわ。

河上:そこから。「一緒にもうやんカレー行こうよ」って行って語り合って。

重松:それで行ったんですよね。

河上:今最も大事な時期の社長だからさ、声かけるか迷ったんだけど。「暇つぶしに出てよ」って言ったら、「別にいいよ」みたいに言ってくれたから(笑)。今日に至ったっていう感じなんだけど。

重松:このスタジオがすごいなと思って。Facebookで流れてきて。

磯村:お仕事上気になる?

重松:すごく気になっちゃって。あとJJさんだし。

河上:自分で作っちゃうんじゃないの!? スペース。

重松:作りたいですもん。絶対いい。投資したい投資家とかいますよ。本当に。

及川:すごい。

磯村:「やったー」って後ろでね(笑)。

及川:ガッツポーズ出てます。

重松:パッケージ作りましょうよ。パッケージ。

河上:これ考えたからね。えらいよね。

及川:本当すごいですよ。

重松:パッケージ作ったらいけるんじゃないですか。

言わば、レンタルスペースのマーケットプレイス

河上:今日はせっかくこういう場だから、根掘り葉掘りスペースマーケットのことを聞こうよ。

及川:聞きましょう。

重松:ありがとうございます。嬉しい。

河上:まず最初にね、見てる人はたいがいは知ってると思うんだけど、一応どんなものか、知らない人もいる可能性があるから。一応スペースマーケットってどんなサービスなのっていう話をちょっと重松さんから。

重松:CM的なのは流せるんですか? (スマホを)カメラに向けて。せっかくだから。

河上:そうだね。そうだね。

スタッフ:顔の横でどうぞ。

重松:あ、じゃあ顔の横で。いきまーす。

(スマホでCMの動画を流す)

大事なんでもう1回やっていいですか。

河上:いいよ。もう1回やって(笑)。

重松:違うバージョンを。

(スマホでCMの動画を流す)

これちょうど今ガンガン投下してるんですよ。

河上:うん、いいね。

重松:レンタルスペースのマーケットプレイスみたいな。Airbnbのレンタルスペース版みたいな感じです。

磯村:私、3年くらい前に借りました。

重松:あ~、ありがとうございます! 

河上:まじで!

磯村:借りました。ちゃんとお掃除の人も借りられるので。

河上:だいぶ若い人を意識したCMにしたね。

重松:まあそうですね。やっぱり。

河上:オフィスとか。完全に俺とかターゲット外っぽいもん。

重松:いや、そんなことないですよ。

河上:本当?

重松:けっこう使ってますよ。おじさんたち。

河上:そうだよね。そうだよね。

重松:だんだん使ってくれるようになってきましたね。

地下採石場や天守閣をレンタルできる日

河上:会社は何期になったの?

重松:2014年の1月に創業して……なので、もう4年半か。もうすぐ4期目が終わって5周年か。早! 今気づいた。あっという間ですよ。

河上:ちょっと昔話も入るけどさ、重松さんがスペースマーケットを立ち上げる前に俺のところに遊びに来てくれたんだよ。

及川:あ、そうなんですか!

重松:そうそうそう。相談したの。

河上:「実はこういうのをやろうと思ってさ」って来て。「JJさん、わりかしおもしろい場所とか知ってそうだから」っていう感じで、話しに来てくれたのよ。

重松:雰囲気で相談に。

河上:簡単に少し教えてもらって、「それはおもしろいね!」っていう話になって。

重松:ね。懐かしいですね。

河上:あの当時は「なんだろう、どんなのがあるかな~?」なんつって。埼玉に確か地下の洞窟に入ると採石場があって……

及川:何ですか、それ。

河上:テレビとか映画のロケもやってるから、あそことかいいんじゃない? とかさ。あと城の天守閣とか使えるような文化になったら最高におもしろいね、みたいな話とかを冗談交じりでしてたときがあってさ。それがまさかこんな大きくなって、本当にびっくり。で、テレビCMでしょ。

重松:不思議な感じですよね。

所有からシェアに時代が移り変わる予兆

河上:俺、1回もあのときも聞けなかったし、聞いてなかったと思うんだけど。こういうシェアリングエコノミー、それもスペースのシェアリングエコノミーにたどり着いていった経緯みたいのってあるの?

重松:たどり着いていった経緯でいくと、まず2013年の4月に前職のフォトクリエイトが東証マザーズに上場して。僕は上場までやったら次は自分でやろうかなって前から考えてたので、何のビジネスをやろうか、けっこう考えてたんですよ。

とくに夏休みの間とか1人でこもって、海外のリサーチとかもいろいろ本を読んだりとかして考えてて。やっぱり海外を見てると、それこそAirbnbとかUberとかそういった会社がちょうど伸び始めていたときなんですよね。

河上:4年以上前だもんな。

重松:そう。ちょうど5年前くらいですかね。あと今日もとある取材があったんですけど、『SHARE』っていう本があって。あれって2010年に書かれた本なんですよ。

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でもそのころすでにAirbnbとか、UberはまだなかったけどLyftとか……あと何だろう、Zipcarとかライドシェア系とか、自転車のシェアとか、いろんなサービスがすでにアメリカではけっこうあって。

これからまさにCtoCの時代が来るみたいなことが書いてあって、この流れはもう不可逆だろうみたいな。で、やっぱりそうだと自分の中でもひらめくものがあって。すでにアメリカは2013年のときにAirbnbの会議室版とか、イベントスペース版とかなんちゃら版みたいなものがすでにいっぱいあったんですよ。

河上:相当行ってたんだね。先を。

重松:日本を見たらまだそういうのはなかったので。TKPさんとかは貸し会議室がすごく伸びてたし、間違いなく所有から利用になっていくんだなと思って、この分野にしようとしたんですね。

河上:始まった。

重松:不動産は、やっぱりマーケットがでかいじゃないですか。それに、基本的に同じ物件ってそんなにないので。だからおもしろいなと思って。

Airbnbが日本で生まれない理由

河上:そうなんだ。あれからもう早5年近くになるけどさ。今のシェアリングエコノミー業界のピッチというか、成長みたいなものをまさに真ん中で見てきたと思うんだけど。自分的にはこれを早く見ている? それともゆっくりだなと思って見てるの?

重松:ほかの国、とくに最近は中国がすごいんですけど、そこからするとやっぱりちょっとゆっくりだなっていう感じはありますね。中国とかだとそれこそ……先月くらいにちょっと行ってきたんですけど。北京とかはスピードが早くて。

河上:あ、そう!

重松:シェア自転車とかね。

河上:バイクがすごいものね。

重松:あれってまだできて3年くらいなんですよ。3年くらいなのに、もう全国に3,000万台くらいあるみたいな。

河上:3,000万台(笑)。

重松:50社くらいが参入したんですけども、今はもう3社で。その内の1社はちょっとダメっぽいんで、実質2社くらいになっちゃうみたいな。みんなけっこう自転車乗ってたりしますし、日本だといろんな規制があったりとか自治体ごとにいろいろあるので、そういう実証実験をやってる間に中国はもうひと回りふた回り先に行ってる。

河上:そうだよね~。やっぱりいろんなことで規制のかかってさ。日本の場合、ブレーキがけっこうかかっちゃうじゃない? でも、だいぶそれも緩んできてはいるんでしょう? 業界の中でね。

重松:特区とかいろいろやってますけど。なんですかね。新規事業ってそうやってがんじがらめでやるもんじゃないじゃないですか。そもそもAirbnbとかUberとかも、まじめに相談したら「それはあり得ないでしょ」って日本だとなっちゃうじゃないですか。規制がどうのって。

まずある程度やらせて、走らせてみてから……アメリカとか中国はそういう感じですよね。走らせてみてなにかあれば、国とか自治体も一緒になって問題を解決していくっていう。日本だとまず実証実験みたいにがんじがらめでやっちゃうので。なかなかイノベーションが起こりにくいっていうのはありますよね。

所有がステータスだった時代の終焉

河上:なるほどね。そういうところに向き合うという意味でも、重松さんはスペースマーケットの別の側面で、シェアリングエコノミー協会をまさに立ち上げていった感じだよね。代表理事的な感じで。

重松:そうですね。

河上:そうだよね。それはやっぱり公的な団体として規制緩和だったり、いわゆる業界改変みたいなものを目的に立ち上げていったっていうことなんでしょ?

重松:そうですね。

河上:あれも、もう3年とか4年になるの?

重松:そうですね。あれは2016年の1月か。

河上:じゃあ2年くらいってことか。

重松:2年くらい経って、今280社くらいいるんですけど。

河上:あ、そんなにいるの!? さっき久しぶりに見せてもらったけど、錚々たる会社が入ってるもんね。まさに。

重松:そうですね。やっぱりシェアリングが当たり前になってきて。

河上:もう知らない人がいないっていうか、一般的な人もシェアリング協会のサービスを普通に使ってるような時代になってきたよね。

俺らの時代からするとさ、所有癖の時代だったから。40代なんてさ。お金が貯まったらいいものを買うとか。それで満足する時代だったからさ。そういうのってもうナンセンスじゃん(笑)。

重松:僕のもうちょっと上と、僕くらいからはちょっと違う気がしますね。

磯村:今おいくつなんですか?

重松:今42なんですけど。

河上:なんか今ここに壁作ったでしょ?(笑)。

重松:(笑)。44とか、そこより上だと。

及川:そうですよね。確かにそうかもしれない。

河上:なんで同調してるの。

及川:JJさん、だって今いくつでしたっけ?

河上:よんぱち(48歳)。

重松:あ。よんぱちか。

及川:僕さんぱち(38歳)なんですよ。だからその気持ちがわかる気がする。

河上:なにその1人だけ離脱してる感じ。

及川:いやいや(笑)。

河上:そうだよね。時計とか車、買うことがアレだったもんな~。

及川:だって今、それ全部シェアですもんね。

河上:普通にそうじゃない?

及川:時計だってね。

重松:そうそう。そういうシェアのサービスいっぱい。

及川:ありますもんね。

河上:車もさ、DeNAだったかな? 

重松:Anyca(エニカ)ね。伸びてますもんね。

河上:ポルシェみたいなのをさ、1日とか2日借りられればいいじゃん、みたいな話になったりとか。キャンプ行くんだったら、すげぇバカでかいレンジローバーみたいなのを借りて行きゃいいじゃん、みたいな話になってて。時代の変化だよね。本当にそう思う。

重松:今メルカリとかもここまで普及してるから。

及川:逆に「何を所有するのか」っていうのがちょっと変わってきてますよね。確かにね。

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