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アマテラス株式会社 CEO 下城伸也 氏(全4記事)

イノベーションを起こさなければつまらない 「逆VR」という発想にたどり着いた男の見据える先

FMラジオ番組「大人のミライ」でパーソナリティや、IT企業の顧問・アドバイザーを務める河上純二氏をモデレーターに、スタートアップ・ベンチャー企業のCEOを招き、その人柄や創立秘話などについて話を聞くYouTubeのトークライブチャンネル「『JJの部屋』by COLABO」。記念すべき第一回のゲストは、アマテラス株式会社CEOの下城伸也氏。今回の記事では、12年経営した会社を辞めて、新たにWebVR事業の会社を設立した背景からトークがスタートします。

12年経営した会社を辞めてWebVR会社を設立

河上純二氏(以下、河上):ちょっと現在っぽい話になってきたから、現在の話にしていきますね。AMATELUS(アマテラス)という会社を立ち上げて2年になる?

下城伸也氏(以下、下城):いえ、まだ1年半です。

河上:1年半。それまで(の会社は)10年やっていた。

下城:12年弱やっていましたね。

河上:12年くらいやっていたのね。そこを抜けて、今AMATELUSというのを始めたんだけど、これはなんでそうなっていったの?

下城:まず自分のやりたいと思ったことをすぐやりたかったんですけど、自分のやりたいことを即決して体を動かす、頭を動かす、という環境に身を置けていなかったのが前職のところですよね。

河上:やりたいことというのはなんだったの?

下城:やりたいことは、Web VRの事業領域の仕事をしたかったんです。

河上:やりたいテーマができたってことだね。

下城:そうですね。

河上:それがWeb VRだったと。

下城:はい。

河上:なんでそれだったの?

下城:前の会社を始めたときも、インターネットの世界は、必ずリアルな世界にどんどん近づいていくと思っていたんですよ。そのインターネットの中で人がたくさん見るのはWebで。アプリなんかもあったんですけど、Webがもっとリアルになっていくだろうなと思っていた中で、VRの技術が出てきたんですよね。

バーチャルリアリティというところで、そのWebとVRを組み合わせると、人々がいつもアクセスしているようなところで、リアリティのある体験ができるんじゃないかと思っていまして。ずっとWebの畑で仕事をしてきたので、イノベーションを起こさないとつまらないなとずっと思っていたんですよ。

Web VRをぜひやりたい。インターネットはもっとリアルになっていくし、リアルな体験をインターネットの世界でもサービスとしてできるとおもしろいと思ったので。

河上:そういうテーマをやりたくなっちゃって。

下城:そうですね。

河上:会社がすっかり軌道に乗って、大きくなっていっているにも関わらず辞めますと。

下城:そうですね。

(一同笑)

わくわくするプロダクトに、ユニークなメンバー

下城:めちゃくちゃ悩んだんですよ。

河上:大事な重責なポジションについていながら。

下城:めちゃくちゃ悩みました。

河上:悩んでないんじゃないかな(笑)。

下城:いやいやいやいや。

及川真一朗氏(以下、及川):実はもう決まっていたみたいなね。

河上:悩んでます?

下城:いやいや、めっちゃ悩みましたよ。

及川:マジですか。

下城:前の会社の今の代表がもし見てたらわかると思うんですけど、めちゃくちゃ悩みました。

河上:そうだよね。12年やってたしさ。ゼロからそこまで大きくなっていったところがあるからね。でも、そういうフットワークをできる人がそんなにいないじゃない。

及川:確かに。今はそうですよね。

河上:今は難しいじゃない。生きるの大変じゃん。必死に生きているからさ。

及川:(笑)。

河上:なんかもっと自由にステップを進めて、「これやるわ」みたいにもっと言えるような環境だといいんだけどね。それが難しい中で、重積なポジションにいて、それだけの大きさにした実績があって、とりあえず座っていれば、大好きな海外に年に5回くらい「カンファレンス行ってきます」ってできて。

(一同笑)

それで戻ってこないみたいな。2日だけカンファレンスで、12日間は山登りしていましたみたいなさ。

下城:やりたかったですけどね。

河上:でしょう? でも、そうじゃない道に行って。僕もちょっと今お手伝いさせてもらって、自由視点映像というのを体感させてもらっていて、すごくおもしろいのよね。深い話をしちゃうとそれで終わっちゃうからあれなんだけれども、昔から自由視点映像ってマトリックスでさ、みんなが言えばわかる世界観は昔からあるんだよね。

下城さんのところのやつは、それをもう今の4Gのプラットフォーム環境の中で、誰でもサクサクとスマホで体感できるようなサービスを所有化させてきていると。最初に聞いたときにすごくおもしろくって、ぜひお手伝いさせてほしいとお話をして、実際しているわけだけど。

下城:ありがとうございます。

河上:楽しみなんだよね。ワクワクする。彼らのところはメンバーもおもしろいのよね。エンジニアの人たちもぶち切れている人もいるし、ユーモアたっぷりな人もいてね。すごく楽しみ。まぁ、下城さんだから前回のこともあるからね。あまりでっかい人数のイメージは描かないようにしているんだけど。

及川:ああ、なるほど。

河上:ただ、やはりこれがもっと軌道に乗ってくれば、人数ももっと増えてくるんだろうと思うんだけど、楽しくお話ししている。

「逆VR」という発想

及川:起業されるときに、VRをやりたいとなったときに、技術はどういうふうにしようと思っていたんですか? 

下城:僕はエンジニアじゃないので、エンジニアを探していましたね。

及川:なるほど。エンジニアを探しながら、いろいろ考えていたということですか。

下城:そうなんですよ。

及川:ほう。VRというのは、普通にいろいろ見れるやつじゃないですか。でも下城さんのは違うじゃないですか。

下城:違いますね。

河上:違いますよね。

及川:逆ですよね。いつも下城さんが逆VRと言ってますけど(笑)。あれはもう当時からそういう構想だったんですか?

下城:違うんですよ。

及川:ああ、違うんですか。

河上:違うんだよね。

及川:あ、違うんですか。

下城:まさしくおっしゃっていただいているVRの仕事をしている際に、あるクライアントから着想のきっかけをいただいて。

及川:ああ、なるほどね。

下城:被写体の方を周りから見られるものを作れないかという話で。

及川:なるほど。へえ。そこで逆になったんですね。

下城:そうですね。自分を中心に回るVRはわりと数年間かけて広まってきていた流れなんですけど、その方がおっしゃったものはありそうでなかったんですよ。それでおもしろいなと思いまして。

及川:ふーん。そういうことなんですか。

河上:ちょうどオリンピックも2020年にくるからね。いろんなスポーツの体感みたいなものも変わってきているし、話す人もだいぶ増えてきたりするじゃない。だから、そんな世界観の中で、これがもうちょっと浸透していくのかなと個人的にも思っていたりしていて。やはり出会いだよね。下城さんの思いが進んだのも結局は出会いじゃない。

下城:そうですね。

河上:ぶち切れエンジニアの彼とかとの出会いで、ここまできたわけじゃないですか。

下城:そうですね。

河上:だから、出会いってすごく大事だよね。

下城:大事ですね。

河上:この番組も及ちゃん(及川氏)と出会ってなかったら、実現しなかったかもしれないわけよ。

下城:本当ですよね。

及川:まさかこういうかたちでコラボレーションするとは、まったく思ってなかったですからね(笑)。

下城:思ってないですね。

人と出会わないのは損

河上:せっかくだから及川さんの仕事の話もしたいなと。

下城:ぜひぜひ。

河上:及川さんの今回の会社も同じくらい?

及川:ああ、そうですね。去年の11月からですね。

河上:だよね。だから1年弱だよね。

及川:そうですね。

河上:今回のアクセラレータをやることにしたのはなんで?

及川:僕自身がいろんな方にこうやって会っている中で、めちゃめちゃ視野が広がっていくのを感じたんですよね。

河上:出会いがあって。

及川:はい。僕は元々やっていたトップコネクトという会社があって、仕事の関係上でいろんな方に多く出会いました。だけど、思う以上にみなさんは人に会っている数が少ないなぁなんて思って、純粋にすごくもったいないなって。

知ってる・知らないの話になってしまって。知っていればこの世界を知っているのに、知らなかったらずっと悩んじゃうみたいなことも多かったので。そういう方もたくさん見たので、だったら、僕がその当時体験したようなことを、そのままみなさんに経験してもらえたらなと。

そうしたらビジネスがもっと楽しくなるんじゃないかと思って。そういうふうにして、去年の11月に法人を作ろうと思って始めた感じでしたよね。

河上:なるほどね。今すごいのよ。始まって半年ちょっとだけど、彼のコミュニティが声をかけると、有料のイベントに150人くらい集まっちゃうわけよね。

下城:そうですよね。交流させていただいたので(笑)。交流しちゃいけなかった。

河上:そうですよね(笑)。

及川:いえいえ。すみません。

下城:すごいですよね。

河上:それってすごいなと思って。実は及川さんとももうちょっと別の切り口のおもしろいイベントを画策しててね。人数の規模も大きいのをね。

ただ、及川さんに優秀な方々に声をかけて呼びかけられる土台ができてきているから、相乗効果でどんどん上がっていく。レベルも人も規模も。それで1年後をすごく楽しみにしているんですよ。そのおもしろい部分だけをやらせてもらう。

(一同笑)

及川:そうですね。

下城:JJさんっぽいですね(笑)。

河上:大変なところはおまかせして、おもしろいところだけをやらさせていただく。

(一同笑)

お願いしているんだけど。

リアルな出会いがビジネスにつながると実感

及川:やはり、リアルな場で出会うのってすごくいいなと思っていて。下城さんにもこうやってお会いできたりとか、JJさんとは実際リアルでお会いして、こういう展開になっているわけですから。

いろいろとインターネットが普及する中で、コミュニケーションが簡単になってきてはいるんですけどね。やはりリアルにお会いすることがビジネスになるなぁと。繋がっていくんだなということは、僕自身が体験していて、すごくおもしろいんですよね。

河上:及川さんはこの近距離で、1年・2年でなにか目標にしていることってあるの?

及川:そうですね。でも、僕らはやはりもっとコミュニティを運営していきたいなと思っていますから。今、毎月100何十人で会をやらせていただいていますけど、1年間ちゃんとやりきるといいますか。毎月やりながら、ちゃんと「いい会だったね」と言ってもらえるようなものをやりきるって、1つの大きな目標でありますよね。

河上:スナックのママだから。

(一同笑)

下城:めちゃくちゃ似合ってます。

河上:ママだから。これも食べてね。ファミリーマートだけど。

(一同笑)

「たまり場がほしいね」でギャラリー経営に挑戦

河上:俺も人生が大きく変わったのは、出会いだったんだよね。及ちゃんはたぶん知ってると思うんだけど、2004年から麻生十番でギャラリーのオーナーを始めたことがきっかけで。もう32〜3歳だったんだけど。

始めのきっかけは「たまり場がほしいよね」という話と、30代前半って管理職になったり、責任のある役職が出てきたりして、いわゆる人脈で仕事をすることが増えてくるじゃない?

そのときに「もっと人脈がほしいよね」みたいな、同世代のがんばっている人たちと飲んでいるときに話が出て。たまたまそういう空き物件があって、先輩が管理している物件だったみたいな。そういう出会いの根幹があってさ。

そこで、よくいうコミュニティの交流会みたいなのを、当時のSNSの元年から仕かけていったのがきっかけで、ワーッと盛り上がって。店も盛り上がってという流れの中で、あの当時集まってくれた人たちがみんなえらくなってるのよ。

下城:教える方たちがみんなすごいですもんね。

河上:2005~6年かな? 2007年くらいかな。店の中で4年くらいコミュニティをやっていたんだけどさ。その人たちがみんな社長になったり、都知事選に立候補したり、とにかくみんなすごくなっちゃって。それをやっていたのも、こうやって仕事を続けられている1つのきっかけだったから、出会いってとても大事かなと思ってるよね。

下城:普通に僕がお会いできない方たちに、たくさん会わせていただけるから。

河上:いやぁ、そんなことないけどさ。

下城:このパステルカラーでそういう企業さんに入られるので。

河上:そうなのね。

及川:確かにそれはありますよね。

下城:それもそうなんですよね(笑)。

及川:このテイストはすごく切りこんで、切り口で会話してきますしね(笑)。

下城:もう某大手ビルで。

河上:この年だからさ。このくらいやらないと本当に忘れられちゃうから。

下城:本当にI社さんのときはびっくりしました(笑)。

河上:そうだよね。いくつかコメントも来ていますね。ありがとうございます。

下城:もう来てるんですね。

河上:「JJって純二さんか」。そうなんです。「行ってみたい」というリクエストも来ていますよ。

及川:おおー。

下城:素晴らしいですね。

及川:ここは本当にいいところですからね。

下城:いいですよね。

及川:めちゃめちゃ落ち着きますしね(笑)。

下城:隠れ家。

河上:なんか来てる? 今コミュニティに流しているんだよね。

及川:そうですね。コミュニティに流していますね。

河上:じゃあ、下城さんのさ。

下城:どこからですか(笑)。

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