2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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小野:ありがとうございます。大竹さん、先程きっかけに関して出てましたけども、もともと別に起業家なんて頭おかしい人がやるんだと思ってたわけですけど、やる事になったと。きっかけは小俣さんという共同創業者との出会いなんですね?
大:出会いもそうですし、結局出会いっていう感じじゃなくて、もうちょっと広く考えると、起業がすごいリアルに見えたっていう所が一つおっきいなと思っていて。さっきも言った通りに、20代の頃とか、起業するヤツって本当にもう心から頭おかしいと思ってたんですよ。この3人がいるのにあれなんですけど、僕から見ると頭おかしい3人なわけですよ。そんな中で、結局自分がいて、起業する人っていうのはちょっと自分がジャンプしないと起業ってできないんじゃないかと。
小野:ギャップが大きいと。
大:そうです。思っていたんですけど、例えば実際起業した人とかと話をしてみると、「なんかあれ? この人より俺優秀かもな」みたいな瞬間があったんですよ。
小野:あれ? 俺の方ができんじゃないかと(笑)。
大:話してると「あれ? やれちゃう?」みたいなのがあったんですよね。結局営業とかマーケティング系に強くて、今だと技術もないとっていう所があって、技術っていう小俣と僕のお互いのパーツっていう風に考えた時に、パーツが揃いましたっていうのも一つあるし。
あとは自分がキャリアの階段を上っていくプロセスの中で、なんか起業ってそんなに大したことじゃないんじゃないかな、みたいな事を思った所がおっきいですね。実際にリアルに画が見えたみたいな感覚を持ったっていう。
小野:これは非常に素晴らしいメッセージだと思います。たぶんですね、皆さんここに実際ステージに立ってる時点で、この人たちちょっと違うと、まぁ若干違うように見える人たちも……法廷に立っただとか。ただですね、意外な本当にちょっとしたきっかけで皆さんもこういうとこに立つチャンスは十分に、もしかしたら来年立っているかもしれないっていうのは、ぜひ肝に銘じておいて欲しいなという風に思います。
古:今の話聞いて思ったんですけど、僕もリクルートにいて、リクルートで出世している偉い人って超優秀なので、これはなれないなって思ったんですけど、起業してる人って、なんか変な人ばっかじゃないですか。大したことない人とか多くて、しかも成功してたりするので、実はこの大企業で出世するよりも、起業で成功する方が成功確率高いんじゃないかと思った事はあります。
大:意外と僕もそう思うかもしんないですね。結局社長になろうと思ったら、もう来週から皆さん社長になれるわけじゃないですか。同じ事をやったら、例えば営業だったら、この水売りますって言ったら、どっかの会社で売ろうが自分の会社で売ろうが、もちろん会社っていう背負ってるものは違うかもしんないですけど、シンプルに考えればやれなくはないし。いざ蓋を開けてみると、そんなにジャンプするほどじゃないなって感覚はすごい持ちましたね。
小野:有安さんどうですか? きっかけですね。
有:そうですね。色々ありますけど、原体験がすごい大事だなっていうのがありまして。この会場にいる皆さん、頭の良さはとか、ほとんど同じだと思うんですよ。誤差ぐらいしか差がないと思ってて。それでもその後色々活躍する人と平凡に終わる人とが絶対いて、その差って何かっていうと、頑張る力みたいな所なんですよね。頑張る力ってどこから出て来るの? っていうと、すごい人生の中で大きい衝撃を受けるような体験とか、そういうのだと思うので、そういうのが味わえる場所に行くっていうのがすごく大事だなと思ってます。
僕の最初のそういう原体験は、高校1年生の時なんですけど。中学校の2年生の時にウィンドウズ95っていうのが出て来て、インターネットだ、ビルゲイツだ、みたいな感じになって、少しずつインターネットが広まり始めた頃で、当時ヤフーが上陸してヤフージャパンが出てきて、高校入る入らないらないくらいの時にヤフーオークションが出てきて、まだ全然今みたいなメガサイトじゃなくて、みんな知らないようなサイトだったんですけど。
で当時、大掃除で出てきた大量のビックリマンシールをヤフオクで売ってみたら、30円で買ったものが4万円で売れたんですよ。これはゴールドラッシュだと。で、片っ端から売っていって、すごい金額が僕の通帳に入ってくるわけですよ。それを見てお母さんが「あんた何の犯罪してるの?」って(笑)。
だから違うよ、ヤフーってサイトがあってここで売ってねって説明をしたら、母親が一言「それは本当のビックリマンね」って(笑)。っていうのがあって衝撃を受けたんですよ。インターネット上でビジネスが成立すると。僕みたいな高校1年生の、学ラン着てる坊主の男の子がパソコンの前でこうやって、こんだけ稼げるんだと。というのがすごいインパクトが大きくて。だから将来インターネットとか、そういう領域でビジネスができたらそれはそれで面白いなって思ったのが原体験になって。
小野:ビジネスの根幹みたいな経験が生まれたわけですね。
有:衝撃を受けましたね。
小野:トータルいくらになりましたか?
有:100万いかないくらいですね。でも当時高校1年生なので……。でも何に使ったか全然覚えてないんですよ(笑)。
小野:今ちょうど原体験の話があったんですけども、それぞれ起業する時に何かしらきっかけ、モチベーションですね、お金儲けしたいとか、モテたいとか、とにかくカッコいいから起業してみたいとか、何となくハンコ渡されたとか。色んなのがあると思うんですが、その中でも心を動かした要因、モチベーションってあるわけですよね。大竹さん、何ですか?
大:僕はですね、複合的だと思うんですよ。お金ももちろんないよりあった方がいいし。私も共同代表の人間も結構目立ちたがり屋という所があって。根本であるのは、日本を良くしたいみたいな。僕、大和魂とかそういう所好きなんですけど、日本人として世界で戦っていきたいみたいのがあって。まぁさっきも言いましたけど、IT企業ってグーグル・アップル・フェイスブックとかオラクルとかそうかもしれないんですけど、みんな外資に取られていて、なんか悔しいですよね。
最近ニューヨーク行ってみたりとか、上海行ってみたりとか、都市を結構回ったりしたり、向こうのビジネスマンとディスカッションしたりする機会もあったんですけど、話してみると日本人の方が優秀だなみたいに思ったりしてですね。元々日本人って勤勉だし、細かいし、建物一つとっても、一つ一つの文化にしても、細部まで行き届いてるなって。その細部まで行き届く力とかって、例えば技術力とかにも絶対応用されるし、日本人が本気出したら絶対世界で勝てるなって、世界にも思い知らせてやりたいっていう思いが。
小野:素晴らしい。熱いですね。その熱い後でけんすうさん、お願い致します。
古:僕あんまりそういうのがないので、あれなんですけども(笑)。 あんまりやりたい事とか、目的とかなくていい派で、やりたいことやりなよみたいな事をこういう場で結構おっしゃる方多いんですけど、たぶん2割ぐらいの人しかやりたい事ってないんじゃないかって。ちなみに「これやりたい!」みたいなやりたい事ある方ってどんぐらいいますか? (会場挙手) ですよね、パラパラと。
やりたい事をやってても、そのやりたい事が何かの技術革新とかでいらなくなったりする事もあると思うので、何か別にこだわらなくてもいいなと思っているのが前提としてあります。その上で、「手段を目的化したい」みたいな事を言うんですけれども、やってて楽しいとか、そのこと自体が面白いとかの方がモチベーションになっているというのありますね。
元々Webサービスとかを作ってすごい面白いなと思った体験があったので、ずっとウェブサービスで人と人がやり取りするとか、情報が流通して役に立つとかが面白いので、それをやっているというような、そんな感じですね。
小野:その都度その都度、例えばWebが面白いだとか、とりあえず食うために受託やるかっていう流れの中で、今のnanapiがピッタリという……。
古:そうですね。なので、その時その時に面白いとかやりたいって思うものをやるっていうのがあるんですけど。3年後とか5年後とかって良く分かんなくないですか? なので、その辺はあんまり見てないって感じですね。ただ、日本を良くするとかあるのはすごいいいなって思いますし、素晴らしいなとは思いますね。何でないんだろう? と悩んだりはしますよね(笑)。
小野:じゃあ小林さんどうでしょう? 。
小林:僕も、今けんすうが話した事と近くて、そもそもなんで起業したいの? ってすごい難しいかなって思っていて、逆に「なんで起業したいの?」って言われた時に自信を持って答えられる人ってどれぐらいいます? (会場挙手)何人かいますね。
小野:何人かいますね。じゃぁその手挙げてる方。
学生:僕は香料会社を作りたくて、僕中学生の頃から薬局のサンプルで香りを試すのが好きで、日本発の香水を世界に発信したくて、今、日本製のアロマエッセンシャルオイルを作ってます。世界に通用する香水を作りたいです。
小野:素晴らしい。これは手挙げさせて当たりでしたね。どうですか?
小林:そういう風に持ってる人は結構すごいなって思うんですけど。何で起業したいかって、実は結構みんな最初曖昧だと思うんですよ。起業しちゃってとか、し始めてとか。結構起業したりしていると、色んな事あるんですよね。僕も会社を潰した経験とか、なんかこう船に穴が開いているみたいな状態で、結構水が浸水して来るみたいな状態で。そこん中で、自分の周りのものとか大事なものとかを一個一個捨ててくんすよ。そこん中で何が残るかみたいなのがあって。
それがやっぱり自分が起業家としてやり続けるとか、事業家として生き続けるみたいな、結構大事なものになっていくんじゃないかなぁという風に思っていて。そういう時に起業した本当の理由って見つかるかと思っていて。だから、なんで起業したいのかって分からなくて、今起業に踏み出せない人って結構多いと思うんですけど、それは敢えてあんまり問わなくていいんじゃないかなっていうのが一応僕の意見ですね。
小野:その中でも何かアドバイスできることってなんでしょうね? 迷ってる人がすごい多かったので、何かきっかけが必要だと思うんですよね。きっかけを作りやすくする方法というか。
小林:やっぱりリスクを取る事かなぁと思っていて。やっぱり何らかのリスクを取らないと、自分を危険にさらさないから、辛い経験できないじゃないですか。リスクをさらすっていっても、僕が借金って言ったんで、金銭的なリスクを思いがちなんですけど、恥をかくとか、それこそ就職をしないとか、みんなから後ろ指差されるじゃないですか。周囲の、親とかの期待も裏切っちゃうし。
そういうリスクを取っていくっていうのは結構大事で、そこん中で周りからガーガー言われると、何で今自分こんな事しているんだろ? みたいに思うわけですよ。そん時に自分の価値観って形成されていくんじゃないかなって風に思っていて。敢えてリスクを取るって大事かなって思ってます。
小野:かっこいいですね。肉食ですね。何かコメントありますか?
有:僕は敢えて反論なんですけど(笑)。リスクって、小林さんだからいいと思うんですよね。リスクリスクっていうけど、リスクって何ぞや? って話で、厳密にいうと不確実性の事ですよね、リスクって。良く分かんない事、どうなるか分かんない、お金がなくなるかも分かんない、そもそもインターネットとかの領域に限った話ですけど、こういう領域でビジネスやるっていうと、そんなにリスクって大きくないと思ってるんですよね。
評判リスクもそうだし、金銭リスクもそうだし。あらゆるもののリスクがそんなに実はないって。投資してくれる人とかエンジェルっていう人は、すごい今はたくさん増えてて、自分が金銭的なリスクを取らずに、勝負できる環境が実はすごく整っていると思っていて。
リスクを取るフェーズは必ず必要なんですけど、その一個前の段階で、とにかく何か行動してみて、外向きに何かやるっていうのがいいと思いますね。先程の香料のお話、メーカーを作りたいって話も、どんどんプロトタイプを作って、外に出していくといいと思うんですよね。
内向きに僕とかすごく昔考えていて、すごく一生懸命一生懸命オフィスに籠ってたんですけど、そうじゃなくて、もっと外に出て、人とどんどん会って、自分の考えているアイディアを人に伝えて、できればプロタイプを人に見せて、できれば少額でもいいからお金を出して買ってもらって、というリアルな体験を繰り返していく事が一番学習が進むので、そういう事を少しずつでもリスクを取る一個前の段階でやるといいかなと。
小野:素晴らしいアドバイスですね。小林さん……。
小林:いや、それは僕もそういう意見があってですね(笑)。リスクを取るっていう、起業をする瞬間ってどういう瞬間だったのかなって思うんですけど、我慢できなくなる瞬間かなっていう風に思っていて。例えば、さっきの香料の方が言った時に、プロトタイプとか作って、実際例えば友達に見せてみて喜んでもらって、それをお客さんに売ってみて、そしたらお客さんが喜んでくれて、ってやってると、だんだん自分の他の時間を削っていって、それにコミットしていくじゃないですか。
そうすると、だんだんだんだんそれに対して没頭して来て、もう起業しないと我慢できなくなって来るんですよ。そうするといつの間にか起業しちゃうみたいなって所があって、リスクを自然に越えられるっていうのありますけど……そういうのってありますよね?
古:僕、でも全然別な事を考えていてですね、僕すごい安定志向でですね。リスク取りたくないんですね。で、なんでベンチャーやるかっていうと、今大企業に入って、30とか40とかでクビになったりしたらヤバいじゃないですか。ベンチャーを自分でやっている方が、リスクが少ないと思っているというのが一つの考え方ってとしてあって。一回きりの人生なので、なるべくリスク取らずに安定していきたいじゃないですか。
なので、自分で何かをやってちゃんとお金を稼げるというか、一から全然別の事業とかでも起ち上げて何とか食っていけるみたいな状態にするというのは、一つの考え方としてあるかなと思ってます。僕もそれだけで、安定志向だからベンチャーやってますってわけではもちろんないんですけれども、リスクでいうと、実は大企業に入るのとベンチャーってほぼ変わらないっていうか、大企業の方がちょっと高いかなと今は思ってたりしますね。
小野:自分ではコントロールできない要素に振り回されるっていうか。
古:そうですね。
小野:ただ自分でやると、自分でコントロールしやすくなるという。
古:例えばサイバーエージェントでも、10年前に採ってた人材と今採ってる人材って全然別なんですよね。ていう事は10年サイバーにいても、今は実はそんなに必要とされなくなっちゃったっていうケースもあると思うので、そうなるよりかは常に自分でコントロールできる方がいいかなと思ったりします。
大:僕もそうですね。リスクってとこに関しては、結論全然ないなと。さっきジャンプするって話をしたと思うんですけれども、自分の結果を振り返ってみて、というか起業するって全然ジャンプする事じゃなかったんだなって思ったのも、リスクも全然何も思ったよりないじゃんっていうのが分かったっていうのも、理由にあるんですよ。
結局僕が起業した時って、皆さん違うかもしれないですけど、借金なんか背負ってないですし。実は共同代表の小俣と100万円ずつ出資して、200万円から始めたんですよ。数ヶ月で800万円にもってって、今は2400万まで増資してもってってるんですけど。結局じゃあ金銭的なリスクって100万円くらいなんですね。まぁ僕がそういうビジネスを選択したっていうからかもしれないですけど。
それよりも、大企業を全然否定するわけでもディスるわけでもないんですけど……大企業に入ってる友達とか、見た目的にもブクブク太り始めたりとか、髪の毛が抜け始めたりみたいな、なんかストレスすごいのかなみたいな(笑)。僕は割と若く見られる方なので……何が言いたいかっていうと、ストレスを感じていない。だから大きな所にいた方が、色んなしがらみ、ストレスも感じるし、精神的なリスクって負いやすいんじゃないの? って逆に思うわけですよ。
有:それはすごい僕も思います。僕らもストレス大きいですよね? 大きいけど、違う全然種類のストレスな感じありますよね? やっぱり自分のコントロールできない所で自分の人生変わるっていうのは、ものすごい大きなストレスで、それが一番勤め人になる事のリスクかなって。
大:言い訳しちゃうんですよね、たぶん。上の上司がどうだとかいう話になったりとかして。自分でやったら言い訳なんかできないじゃないですか、自分のせいなんで。そういうので、腹くくりができるっていうか、言い訳しない分、言い訳してる時って絶対ストレス溜めてるんで。言い訳できない状況に持っていくっていうのは、逆に精神衛生上はすごいいい事なんじゃないかなって思ってるんですけど。
小野:古川さん何かあるます?
古:いや、大企業に入るとハゲるってとこだけが面白いなぁと(笑)。
大:ストレスのせいなんじゃないかなって……。
古:経営者と雇われてる人のストレス調査みたいなのがアメリカであって、経営者の方が圧倒的に少ないっていう。要は責任とかやらなきゃいけない事の重さがすごくあるので、ストレスを感じるんですけれども、自分でコントロールできないっていう方がはるかに強くストレスになるっていうのを読んだことありますね。それは分かるなぁと。
小野:さっきの小林さんの話で、僕は恥をかく事が大好きで、たぶんここにいる方は高学歴の方が多いので、ほとんどの方が感じているリスクは、恥をかくことだと思いますね。親から言われている通りにならないだとか、みんなと違って大企業に行かないだとか、そういうプライドだとか恥をかくってことに対するリスクが一番障壁になっているような……。
有:そうですね。日本の文化って恥の文化ですよね。僕らそういうカルチャーで育ってるので、基本的は村社会の論理で恥ずかしいと……。で、僕もユニリーバ辞める時に母親が半泣きになって「せっかく入ったんだし、もうちょっといてもいいんじゃないの」みたいなを事を言われるんですけど、まぁそんなの関係ないですよね、僕の人生なんで。
でも同期とかもやっぱり「大丈夫? 思い直したほうがいいんじゃない?」とか言うんですけど、そんなのもう関係ないですよね。30過ぎぐらいから、本当に人からどう思われようとどうでもいいんだなっていうのが、腹の底からわかってきたみたいなのはありますね。逆に20代はもっと人の目を気にしてるっていうか。
小野:ありがとうございます。会場からの質問をたくさん受け付けたいなと思っておりますので、ぜひ我こそは質問したいという方。あ、ではどうぞ。
質問者:大企業といっても色々あると思いまして、リクルートのように自分でやりたい事ができるっていう、自分で主体的にやっていける会社もあると思うんですね、総合商社とかコンサルティングファンドとか。そういう企業に就職する事は……漠然としてしまって申し訳ないのですが、どう思いますか?
古:ではリクルートの話が出たので私から。3年勤めたんですけど、経験はそれなりにできますと。イメージ的に、起業している今の2か月分くらいが3年間で得た経験かなぁという印象があって。全然違うというか。起業すると、膨大な量の経験をしないといけないので。総量でいうと密度が濃いですね、起業の方が。3年間いてもそんなにでもなかったなぁと、今振り返ると思います。無駄ではないんですけど、起業した方がよりおっきいですね。
有:そうですね。主体的に働ける会社だったらばっていう話ですよね。プロフェッショナルファームとかそういう所。たぶん主体的っていう言葉の定義の話なのかなっていうのがあります。起業すると、超主体的なんですよね。普通の主体的のレベルじゃなくて全部リスクを取るというか、一段上の主体性を求められるというか。
例えば何か問題があったら法廷に立たなきゃいけないとか。全部、最後の最後まで自分の責任があると。そういう事には勤めてる間は基本的にはならないですよね。大企業で上にのぼり詰めて代表取締役になったら変わるのかもしれないですけど。そこまでいかない限りないので。且つ、やっぱり働き始めて1年2年とかって、そんなに当然責任とかも発生しないんで、勉強期間なんですよね。
当然すごくいい会社もたくさんあって、責任与えられてプロジェクト任されてっていう企業もある。それはそれでいいエクササイズになる、練習になると思うんですけれども、それと起業はやっぱり多少違って来るかなぁと思いますね。
有:テーマが見つかってないんだったら、別に修行っていう意味で、いわゆる仕事力とか、毎朝ちゃんと決まった所に決まった時間にちゃんと行く力っていうのを身に付けるっていうのもすごい大事だと思うんですけど。もしテーマがあって、これでいけるって思うんだったら、もうすぐやった方が絶対いいと思います。
小野:大丈夫ですか?
質問者:はい。とても参考になりました。ありがとうございます。
小野:結論どうするんですか?
質問者:結論はですね……今、夏季採用が始まってるんです、そういう大企業の。私も一度個人事業をやった事があるんですけど、それ失敗して就職に切り替えた形なんです。だからとりあえず夏期採用を受けてみて、様子を見ようと思います。
小林:将来起業するんだったら、もう今すぐ起業した方が絶対いいですよ。そもそも学生の内って、なんかこうあんまり世界が見えないので、マイナーリーグっぽいじゃないですか。だけど日本全体でみるとJリーグだし、世界でみるとメジャーリーグなわけですよ。結局ビジネスって、いきなりすぐプロの世界じゃないですか。
たぶんここで一斉に起業してもここの中でうまくいくのって5人とか、もっといないかもしれないっすよ。まあそんな世界観なんで、もう一刻も早く起業した方がいいですね。明日登記した方が良い(笑)。夏期採用行ってる場合じゃないですよと僕は思います(笑)。
小野:基本的にはですね、さっき冒頭に言った通り、色んな考え方があります。どれを選択するか自分次第だと思うので、コミットするか、大企業に入るんだったらその中で実績を出すように自分で頑張ればいいし、ベンチャーやるんだったらベンチャーで頑張ればって事だと僕は思いますね。勝手にまとめてしまいました。他に何かご質問は?
質問者:僕自身、高校で生徒会長とかやらさせてもらって、リーダー経験があります。それで色々考えた末に、リーダーとして大事なことっていう事で、僕はパッションだと思っているんです。何か情熱的なもので、人々をついてこさせるっていう、その熱意が一番リーダーとして大事なのではないかと思っています。皆さんの今、経営者として何が一番大切なのかっていうものを聞きたいなと思います。
有:僕は当然パッションっていうのは大事だと思うんですけど。僕が大事だって思う事は、パッションを伝える方ですね、伝え方、相手の意図。情熱がない起業家はなんてのはいないんですよ。情熱を他の人に伝染させられるかという経営スキルなんですよね。
うまく自分の考えていること、ビジネスモデルを仲間に伝えて、株主に伝えたり、色んな関係者にどんどん伝えて、どんどんどんどん仲間を増やしていく。コミュニケーションの部分の方のスキルをつけるって事がすごい大事だなって思う、今日この頃です。
小林:起業したいんですよね? 起業したいんだったら、ありきたりですけど夢語る事です。どれだけ相手をわくわくさせられるかっていうので、人って惹きつけられると思うんですよ。よく創業パートナーが見つからないとか、エンジニアが見つからないとか言ってる人がいるんですけど、その時点で起業家として終わってるって思ってて、ダメだと思うんですよ。
よく「投資家はチームに投資する」って言いますけど、「投資家はそのチームを集めた創業者に投資する」っていう意味もあるんですよ。だから夢を徹底的に語ると。結局起業家って、例え黒いもの、グレーのものでも白って言い切るみたいな力が大事なんですよ。
言い切ったら、相手にも「あれ? 灰色に見えるけど白なのかもしれない」って思わせる力ってのがすごい大事。そして、それを白だと思わせたら、白だって事をちゃんと実行する、証明する。この繰り返しなんですよ。夢語って、言い切って、証明する。徹底的にそこを語る事が大事です。
大:僕はちょっと教科書みたいな事を言うかもしれませんが、孫さんも坂本竜馬も大好きなんですけど、志がないとダメだと思うんですけど。まぁ夢と近いかもしれませんけど。あと起業、経営者って、経営をMBA的にやるサイエンスの部分と、意思決定をしたり勇気を持って踏み込む時のまぁパッションもそうですけど、アートの部分とがあると。
個人的にはサイエンスの部分って学べばいくらでも学べるので、アートの部分、その感性を磨く大局観みたいなとこかなって思ってます。ある経営者によっては、それが勇気なのかもしれないし、パッションなのかもしれないし、意思決定する能力なのかもしれないし、人をバランスよくまとめる力なのかもしれないし。
そのぼんやりとしてるかもしれないけど、アート……色んな例えば勇気だったりとか、何か一つでも強みを持って、人がついてくる自分なりのアートの強みを持つことなのかなって思ってます。
古:僕のリーダーのイメージってちょっと皆さんと違って、逆三角形の一番下だなと、つまりみんなを支えていますと。私、元々掲示板サイトとかコミュニティサイトとかやってたので、管理者とかリーダーが目立っちゃいけないんですね。ユーザーがやり取りをする場なので、プラットフォームで、管理者がこうしたいとかっていうのはなんか邪魔だなっていう経験があります。
会社とかでも同じで、例えば皆さん大学の一番偉い人のビジョンとか熱意って、どのくらい知ってるかっていうと、たぶんほとんど知らないんじゃないかと思うんですね。ただじゃぁ慶応大学はダメな所かというと、慶応大学は非常に素晴らしい所ですと。
てゆう感じでリーダーは目立たずに、中にいる人達が自己実現したいとかやりたい事を、ちゃんと自然とサポートしてあげて、成長できて、で、その人たちが素晴らしいものを生み出すっていう場を作れる方がリーダーとしてはいいかなという風に思ってたりします。なので最終的には、僕が会社にいなくても誰も気づかないぐらいでいいかなと思っていて。
元々リクルートっていう会社はそれで、社長が何したいとか、社長の意志がみたいな話って一度も聞いた事がなくて。問われるのが全部「お前はどうしたいんだ?」だけだったんですね。っていうのが結構素晴らしいなって思っていて、それなのにリクルートっていうのはあんだけ利益を出して、素晴らしい人材を輩出しているっていう所で、そういう風に思ってたりはします。
小野:ありがとうございます。どうでしたか? 感想は? 何か一言お願いします。
質問者:どの方も志ってものが共通してあるんだなって思うのがありまして、志の違いによって自分の大切にしている事が違うんだなって。僕はどちらかというと伝えるっていうのが印象に残りました。なぜなら夢とかはあるんですよ。でもそれをうまく伝えれてないなっていうのがすごいありまして。ああ、なるほどって。
小野:じゃあ今日の交流会でバンバン人に喋ってトレーニングをしてください。さっそく今日から。ありがとうございます。
小林:とりあえず夢って、ガンガンガンガン語った方が良いと思うんですよ。語って周りに否定されないと、ドンドンドンドン強くならないじゃないですか。今日100人くらいに語れるような勢いでたくさん夢語った方が良いと思います。
質問者:はい。ありがとうございます。
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