2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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彌野泰弘氏(以下、彌野):みなさん、よろしくお願いします。彌野と申します。簡単に自己紹介すると、1社目が外資のITコンサルで、そのあとP&Gに9年で、そのあとDeNAに3年半ぐらいいました。
去年の4月から独立して、ナショナルクライアント(大企業)のデジタルマーケティング戦略策定から、スタートアップのシード、アーリー、ミドル、レイター問わずマーケティングやブランディングの課題や戦略について支援する会社をやっています。じゃあ、簡単に自己紹介をお願いします。坂本さんから。
坂本祥二氏(以下、坂本):みなさん、こんにちは。株式会社LITALICOの坂本と申します。彌野さんからパネルディスカッションは時間が限られているので全員「3Sだ!」と言われて。なんでしたっけ?
彌野:Simple、Short、Sharp。
坂本:……に答えろと言われているので、本当に簡単に自己紹介をします。新卒でモルガン・スタンレーという外資系の証券会社に入って、そこでM&Aとかを東京とニューヨークでやっていました。そのあとカーライルというバイアウト・ファンドで2年くらい。
そういうザ・金融みたいなところを経て、今はLITALICOというソーシャルベンチャー的な領域をやってます。
戸田武志氏(以下、戸田):「おもしろい担当」としてご紹介に与りました、戸田と申します。おもしろくなくても許してください。一生懸命しゃべることだけは約束したいなと思ってます。
僕は2011年からリーディングマークという新卒採用支援の会社を経営をしてます。「レクミー」を知っている人ってどれぐらいいらっしゃいます?
(会場挙手)
ありがとうございます。関東だと、東早慶で1万人ぐらい、旧帝大の人たちの3人に1人ぐらいが使ってくれてる新卒サービスです。
ウチをやる前は人事の仕事を彌野さんと一緒にP&Gでさせていただいていて、その前は日本の自動車会社でマーケティングの仕事をしてました。
たぶん今日はみなさん、ご自身のキャリア選択で「どないしようかな?」とか、「物見がてらに聞いてやろうか?」とか、いろんな目的で来ていただいていると思うんです。
そこに日系、外資系、ベンチャーといろんな環境で仕事をしてきたので、ちっとはお役に立ちたいなと思っています。 今日は散髪してきて、お役に立つ気満々です。どうかよろしくお願いします。
東後澄人氏(以下、東後):戸田さんみたいにおもしろいことは言えないですけれども(笑)。freeeの東後と申します。よろしくお願いします。
今日は学生さんもいらっしゃるということなので、経歴を軽くお話しすると、学生のときは理系で、ずっと研究や実験ばかりをやっていました。
そこから新卒でマッキンゼーというコンサルティング会社に入って、5年ぐらいそこで働き、そのあとGoogleに転職をして、4年ぐらいいて、Googleではスモールビジネス向けのマーケティングとか、Google Mapsの事業開発とかをやっていました。
それで、3年ぐらい前に今のfreeeという会社にジョインしました。freeeは「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるように」というのをミッションにしています。
経理とか会計とか給与計算とか、そういったバックオフィス業務を自動化することで、本業にフォーカスできる環境を作っていこうじゃないかと。そういった事業を今やってます。よろしくお願いします。
彌野:ありがとうございます。じゃあ、さっそくパネルっぽい感じでディスカッションできればと思います。
外資をどこかで一度経由しつつ、外資じゃないところも見てるので、比較して見たときに「外資で働いてよかったな」って思ったことってどんなことですか? 順番は適当で、思いついた順から。
戸田:僕が日系からそれこそ外資に行ったときに一番思ったのは、テクニカル・マスタリーというんですかね、職能に対しての意識だったり、それを獲得するということに関しては考えが違いますね。
ほかにも違いは、働くことに対しての考え方とか、ヘッドクォーターが日本じゃないみたいな違いは、いろいろあるんですけど。テクニカル・マスタリーについては個人的に一番学ばさせていただいたことだったかなと思います。
彌野:大きな違いはそこですよね。外資は比較的「専門スキル」ベース。もしかしたら、P&Gがとくにそうなのかもしれないですが。Googleさんとか金融系ってどうなんでしょうか。
私は15年ぐらいマーケティングばっかりやってますので、マーケティングに対しては一定自信が持てるけど、それ以外のことをやったことあるかというとないので。やっぱりそのあとのキャリアの作り方も、ずっと同じマーケティングをコアのスキルとしていくと思う。
他方、日系の会社、DeNAもパフォーマンスフォーカスという意味では外資的な要素もあるけれども、やっぱりいろいろなジョブローテーションがあって。ちょっと前まで営業だった人が、今は人事に行ってとかいうことがありますね。
専門スキルを高めるのか、ジョブローテションしてビジネス全体を経験するジェネラリストを目指すのかってところは大きな違いかなと思うんですけど。ほかの会社とかどうなんですか?
東後:マッキンゼーとGoogleでもぜんぜん違ったりするんですよね。なので、けっこう外資というので一括りにするのは難しいなと思いますけど。
何が共通点かなって考えると、やっぱりいる人の成長に対するモチベーションみたいなところですね。
あえて外資の環境を選んで来てる時点で、なにかしらそこで、特定のスキルの習得、もしくはジェネラルなスキルアップを目指している人も多いと思います。
一人ひとり個々人の、自分の成長に対するコミットが比較的高い環境だと思うので、そういった環境に身を置けたというのは、個人的にはよかったかなと思いますね。
彌野:金融はどうですか?
坂本:私の場合は「異文化体験」みたいなところですね。外資って言ってもいろいろあるんですけど、日本企業との共通の違いは「主流派として外人がいっぱいおる」というところです。
例えば、私初めて持った部下が〇〇っていう、特定されちゃうのでちょっと苗字は言えないんですけど、アフリカで生まれてアジアで育って、大学からアメリカに行って、という人だったんですけれども。まあ、日本人みたいな勤労意欲0なんですよ。
なんかすぐ本国からおばあちゃんが来るんですよ。「おばあちゃん、何回来るんだろう?」と思うぐらい来るんですよね。
東後:おばあちゃんは何しにくるんですか?
坂本:いや、「おばあちゃん来るから僕が観光に付き合わないといけない。だから今日の夜は仕事ができない」って。プロジェクトベースでも仕事をしてるので、違う上司に言ったと思ってたんでしょうね。
なんか1ヶ月遅れでもう1回来たときがあって。「あ、絶対嘘だな、どっちか1個は」みたいながあったりとか。
そういうの日本人の部下だとほとんどなくて。最初舐められてるとそういうことがあったりするんですよ。最後は超仲よくなって、もう戦友と化したんですけど。
日本の場合、だいたいの人は「まあ、この範囲で収まるかな」ということしかやってこない。揺れの幅が小さい。一方、多国籍だと、その幅を超えてくる人たちがいろんなところにいる。そういう意味でいろんなものを知る場としてはすごいよかったですね。
彌野:僕も2年ぐらいシンガポールに行って、そのあと半年だけジュネーヴに行きましたけど、日本にいると、外資系でもやっぱり8割、9割が日本人です。1割、2割外人がいるかなって感じですけど。
シンガポールとか行っちゃうと、当然割合が逆転して自分がマイノリティになって、外人がマジョリティになってくる。
周りの出身国は、フィリピンだったりインドだったりマレーシアだったりするんですけど。そうすると、やっぱり日本人の常識が非常識になってくるということは大きくあります。
インドの方とか中国の方というのは、日本人よりもはるかに強いマインドを持っている気がする。やはり母国に10億人もいるような国からシンガポールに来る人というのは母国では上位数パーセントの人間です。
その人間と同じテーブルでディスカッションするというときには、普通に構えてたらしゃべる機会が一瞬たりともないみたいな。そこに対して肩を入れて自分もしゃべりにいく、みたいなことはどうしても求められますね。
日本だと比較的縁の下の力持ちみたいなリーダーシップが認められるんですけど、外資に行くと「しゃべってないやつは、存在しないのと同義」というふうになりますよね。それもどうかと思うんですけど、現実だと思うんですね。
ただ、グローバル体験ができるというのは必ずしも外資「ならでは」ではないけど、外資系は比較的、外国人とか多様性のなかで仕事がしやすいというのはメリットですね。
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