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特別インタビュー(全1記事)

ヤフー・小澤隆生氏「会社の命令だっていい、挑戦する機会をつくること」

ベンチャー企業のメンターとして、また大企業の役員として活躍するヤフー小澤隆生氏が、これからの日本を背負う起業家たちに向けて「挑戦すること」の意義を語った。(IVS 2013 Winter Workshop 特別インタビューより)

若い世代に対する”先輩”としての使命感

――IVSワークショップに毎回参加される理由は?

小澤:一つは使命感です。僕は学生の頃から何歳も年上の先輩に、もうどうしようもない質問をして、それでも真面目に返してくれたんです。バカだった自分が、失敗を経験した先輩の話を聞くことで、失敗を避けることができたり、目線が高くなったという経験を100回も200回も経験している。

その先輩方に対してもちろん恩返しはしたいけれども、使命としては、僕がこれまで積み重ねてきたいろんな経験を、これから出てくる若い人たちに話すことで、少しでも役立てるのであれば、それはやるべきだろうと思っている。だから訪問してくれる学生さんやこういう場があれば、なるべく……まぁ、半分はふざけているのだけど(笑)。でも半分くらいの気持ちは伝えたいなと思ってやっています。

人に命令されて、挑戦する機会を作れ

――学生たちへのメッセージをお願いします。

小澤:「挑戦」というテーマ。先ほどのセッションでも申し上げたけども、誰でもできるし、誰に強要されるものでもないと思います。自分で今日からでも、今からでも挑戦はできる。それはエベレストに登るとかじゃなくたって、毎日腕立て伏せ30回やるっていうのも挑戦である。

人間というのは弱い生き物で、それすら続かない。英語をしゃべりたいと思っていても、英語がしゃべれないとか。でもそれって強要されているようなものではなく、自分で設定して、自分でやれるかどうか。これが生き方の一つです。

ただ、多くの人は挑戦する機会を創れないし、創ったとしても継続ができない。それは、仕方ないと思う。そうであれば、人に命じられたらいいと思う。僕はプロ野球チームを作りたいなんて一回も思ったことなかったけれども、ある意味、会社の命令でやってきた。僕がやったのは、そのプロ野球チームを作るという挑戦をいただいてその挑戦に対して120%の力で、世界で一番成功させてやろうと思った。

多くの挑戦の先に没頭できるものが見つかる

何かに挑戦する場合には、世界で一番くらい頑張らないと、中途半端じゃダメだと思う。世界で一番の定義はよく分からないけど、自分なりに言い訳しないでやり切れたかどうかということだと思う。それは人によって適性があって、僕はいまだに腕立て伏せ20回やろうと思ってもできない人間だけど、人に命じられたことだったプロ野球はやり切れた。そこにはタイミングであったり、合う合わないだったり、何かあるんだと思う。

そして自分が挑戦したことが続かなかったり、ダメだったりしても、自分がダメな人間だと思わないでほしい。いつかそういうチャンスが来て挑戦できる時が来るから、そこに目掛けて一生懸命、できるだけ多くの人に会ったり、取り組んでみて、自分に何が合うのか、何が好きなのか知った上で、「好きだな」というのは、とことんやれ。

人間というのは不思議な生き物で、パズルというものを意味もないのに作ることに没頭できる。パズルなんてくだらなくて、元々あった絵をぶっ壊して、それを直しているだけなんですけど、徹夜してまでやってしまう。人間はそういう特定のルールの下で没頭することができる。

自分にとってそれが何なのかというのを、早く見つければその分没頭できる。そういうのは、僕はインターネットというものを見つけたし、では、それは皆さんにとってなんなんだと。これは、やっぱりやってみないと分からないし、人に命じられてでも構わないから、見つけられたらいいと心から思う。

今日ご参加されたり、これをご覧になられる方も、多くの方は見つかっているかもしれないし、見つかっていないかもしれないけども、早く見つけたら、それは人生が次のステージに行くので。その時は俺も頑張るし、みんなも頑張ろう! と、ライバルだ! と思っています。ありがとうございました。

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