2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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木下慶彦氏(以下、木下):おはようございます。
会場:おはようございます。
木下:土曜日の10時30分、早かったと思うんですけど。今日は集まっていただいてありがとうございます。大体今、100人ぐらい来ています。ここの#HiveSibuyaに初めて来たという人は、どのくらいいらっしゃいますか?
結構多いですね。3、4割ぐらい。#HiveShibuyaっていうのがそのままハッシュタグになっているので、今日ポストしてくれる人はTwitterとかInstagramでハッシュタグを付けてほしいなと思います。
この#HiveShibuyaというコワーキングスペースは、5ヶ月ぐらい前から、本日共催のEast VenturesとSkyland Venturesが運営をしています。今日は受付をしているボランティアのメンバーであるとか、インターンのメンバーで、大体20人ぐらいのスタッフで会を企画してやっています。今のSkyland Venturesがやってることなどをスピーチする時間をいただいたので、ぜひ聞いていただければと思っています。
まず、何でこのイベントがあるのか。友達に誘われたから来てみるか、ぐらいの人はどれくらいいますか?
(会場ほとんどいない)
木下:意外と問題意識高いですね。
(会場笑)
木下:あなたは何で来ました?
男1:いや、何か木下さんが「天才を集める」っていうことで何か……。
木下:浸透してるじゃないですか。
(会場笑)
男1:だからいろんな人と関わりたいなと。
木下:わかりました。今日のキーワードは、今言っていただいたんですけど、「天才を集めよう」ということです。これはSkyland Venturesの活動そのものだったりします。それについて、最初にプレゼンをさせていただきたいなと思います。
大事にしたいのは、気楽に行きましょうということです。この場は皆、U30です。僕は最近30歳になったんですけど、一部のゲストの方と、本当に僕がお世話になってるご紹介者の方以外、ほぼ全員、U30の皆さんが参加者です。なので、そういう若い世代感のつながり感っていうのを、今回の場は大事にしたいと思っています。
最初にお伝えしておきますけど、午前中は今みたいに全体でやるんですけど、午後は真ん中で2つに分けてやります。向こう側にはカフェスペースみたいなのも用意しています。
「人の話を聞くより、同世代で交流したい」というニーズもあると思っているので、そういう人はカフェスペースのほうに行ってもらう。午後はそういう形にします。午前はこの状態で僕のスピーチと、その後East Venturesのパートナーの松山太河さんのスピーチを聞いてもらえばと思ってます。それではよろしくお願いします。
(会場拍手)
木下:はい。僕はSkyland Venturesを立ち上げ3年ぐらい活動をしています。3年ぐらいで20社ぐらいのスタートアップへ投資をしています。そうした中で今掲げてるスローガンはLooking for Geniusということで、「天才を探そう」と思ってます。僕はベンチャーキャピタルの仕事をしてますけど、天才に投資したら、これは上手くいくのではないかと。
(会場笑)
木下:「成功するんじゃないか」という人達と一緒にやることが大事だと思います。それでは、僕のほうのプレゼンはこんなアジェンダでいきたいと思います。「なぜ今回のイベントをやってるのか?」にも触れていきたいと思います。
最初は、「なぜ天才を探しているか」。僕の自己紹介としては、早稲田大学2009年卒。5年かけて早稲田大学を出まして。その後はそれぞれ会社名はそんなに有名じゃないかもしれないですけど、ずっとベンチャーキャピタリストの仕事を7年くらいしています。
今日来てる方はベンチャーキャピタルという言葉にも結構馴染みがある人もいると思います。ちょうど年齢も書いてあるんですが、VCの業界では僕は29歳で、村口和孝さんが56歳。松山太河さんが40歳みたいなかたちで、結構、40オーバーの人が中心の世界観の中で、僕が26歳のときにベンチャーキャピタルの仕事をスタートしたのは、すごい良い機会だったと思っていて、そういう話もしていきたいと思ってます。
これは日経産業の記事ですけれど、僕がピックアップしたいところは「渋谷」。今日も渋谷で開催すね。これ大事です。あとは僕、TwitterとFacebookを毎日やっていて、特にTwitterのほうが僕は好きなんです。@kinoshitayをフォローしたい人はぜひフォローしてほしい。Twitterを毎日触っているし、渋谷にも毎日いますっていうのが、すごく重要なことだなと思っています。
ここは#HiveShibuyaというコワーキングスペースで、この集合写真を撮ったんですけど、うちはこんなメンバーでやっています。あと入居者で、今日も来てくれてるメンバーもいます。写真には入居者の起業家たちがいたり、East Venturesのメンバーもいたりというかたちでやってます。
投資してる会社は今20社ほどになるんですけど、トランスリミット、八面六臂、カウモという会社などは結構有名だったりします。
本当にこれから創業のタイミングの会社、大体2、3人ぐらいの会社に投資させていただくっていうことをやってます。まだまだ本当にこれからの会社が多いし、これからどんどん伸びるよっていう期待値を持ち続けたいなと思っています。7年ベンチャーキャピタリストをやってきたんですけど、すごく楽しい仕事をさせてもらってるなと思います。
結論は、すでにちょっとお伝えしてますけど、この仕事の一番大事なこととか、僕としての定義づけのポイントは「天才を探したい」ということです。それも、誰よりも早く。
天才っていうのは、最終的にめちゃくちゃ成功する、Googleとか、Facebookとか、スポーツだったらイチローとか。一番右下は『ONE PIECE』の尾田栄一郎ですね。こういう人だと思うようになりました。
僕、『ONE PIECE』の空島編が大好きで、Skyland Venturesっていうのは、3年前に「よし! これで行こう。空島ベンチャーはダサいからSkylandにしよう」と言って決めたんです。そのぐらい『ONE PIECE』は好きです。
天才っていうのは結構定義が曖昧なものだったりすると思うので、これも決めました。そのヒントをもらったのはこの人です。みんな大好き、イチローです。
じゃあ、この人がいつから天才なのかというのを考えたりするのは、すごく意味のあることです。僕は7年ベンチャーキャピタルの仕事をしていますけど、1回有名になったり、1回何かすごい感じになった人が、すぐさま消えていったりするのもいっぱい見てきました。
逆に「この会社あまりよくないのでは?」と言われていて、その後も伸び続ける会社と、そうじゃない会社があります。そういうのを考えていたときに、イチローはすごく面白い人間だなと思ったんですね。
そのときに定義したのは、「毎日、50年ぐらいのスパンで何かを続けられる人が天才にあたる」というものです。天才っていうのは、いきなりなるものではない。いきなりなるとか、生まれたときからなるとかは、間違いだと思っています。
始めたタイミングとか、それによってできることがいろいろある。イチローの場合は、3歳ぐらいで野球を始めて、それからあるときから毎日バットを振り続けるとか、ほかにもいくつか、やってることがあると思うんです。
そういうのを決めたんだと思います。みんな成功したり、メジャーに行った、プロ野球チームに入った、というタイミングで「いいね」と言うと思うんですけど、一対一で「どういう生活をしているのか?」「それで毎日何やってるの?」っていうのを聞いたら、全然、違ったんじゃないかなと思います。
野球だと、5歳ぐらいから10歳とかのときは、「毎日バット振ってます」っていう時期が結構普通だったりするんだと思うんですね。なんだけど、みんなだんだん続かなくなっていきます。
高校野球とか、大学やプロで野球をやる人でも、ずっと鍛練し続けられる人は多分、すごく少ない。だからイチローは実際、40オーバーでも打ち続けてるし、僕は50でも60でも、大きな怪我をしなければ打ち続けると思う。
イチローは、多分一つの恐怖として、怪我について、めちゃくちゃ意識してると思うんです。そういうことが重要で。みんなが注目するのは目立つところだったりしますけど、ロングランできる人がいいなというふうに、今、3年Skyland Venturesをやっていて、改めて考えています。
木下:ここで何人か偉人・天才みたいな人を紹介したいと思います。
まずエジソン。「天才は1パーセントのひらめきと99パーセントの汗だ」と言ってます。これ、めっちゃ努力系なコメントだと感じたと思います。
次は将棋の羽生さんですね。今回の場をやる意義でもありますけど、「努力をしている人のそばにいると、自然にいい影響を受けれるだろう」と。なので、違う業界の天才の人と話すってことは、それだけで価値があると思っています。
ベンチャーキャピタルの仕事をしていると、チャットしたらすぐ返ってくるぐらいで、かつ、めちゃくちゃチャレンジしてる人たちが僕の投資先で20人ぐらい。うちのメンバーたち、社員とかも含めれば30人とかいる。みんなそういう人たちだらけだと思っている。今日、直接僕と関係性がある人はそんなに多くないかもしれないけど、これだけ多くの人が集まってくれたのはすごく感謝をしてます。
それからこれ、一番イケてる起業家はこの男だと思うんです。イーロン・マスク。彼は「週に100時間働けば誰でも世界トップレベルになれる!」と言っていて、怪しいですけど、これも事実かなと思います。週に100時間、1週間だけやるのは結構できると思うんです。でも続けるのは難しい。
でも、彼みたいな人間がまだいると思うんです。なので、僕はベンチャーキャピタルの仕事として天才を探していく。これを一生やり続けようと思っています。
僕は独立して3年目なんですけど、「ちょうど50年経った47年後も、自分が老害にならずにSkyland Venturesに関わっていたい」と思ったりしてます。スタートアップに限らず、スポーツやエンターテインメントの世界も、大きなムーブメントは、みんな天才がつくってるんじゃないか考えています。
「じゃあ、天才はつくれるのか?」という疑問が出てきます。僕はつくれないと思ったので、天才を探そうという結論になりました。
生まれながらではなくて、もう何かやってる人けれども、誰も気づいてない、というのが大きいように思ってます。今日午後に来ていただくゲストの方とも、こういう天才論についてこれまでもこれからも議論してます。
木下:これ、誰だか知っていますか?
男2:まつもと(ゆきひろ)さん。
木下:はい。Rubyっていうものを作った、まつもとゆきひろさんっていう方がいます。彼は島根に住んで、ずっとRubyの開発とか、新しいプログラミング言語作るっていうことをチャレンジしてます。彼は元々、中学生でプログラミングを始めてます。
そして高校生で言語を作りたいと思ったそうです。皆さんより若いときですね。その当時はプログラミングをやってる友達があまりいなかったそうです。大学で情報系に行って「言語を作りたい」と言った瞬間に、「お前は何を考えているんだ」と言われたと。
それからプログラマーとして、仕事もするわけなんですけれども、実際に今のRubyのプログラミング言語を作ろうと開始したのは27歳。そこからもう四半世紀近く経ってたりするわけです。
今、世界的な言語としてRubyは浸透しています。日本が生んだ、今現役で生きてる天才とか偉人みたいな人っていうのは、孫さんとか、このまつもとさんとかが大きいと思います。
若いけれどテニスの錦織とかもそうですね。すでに明確な実績があって、かつ、それ自体がずっと成長し続けているみたいな人。それでいくと、まつもとさんも本当にすごい人だと思うんですね。
まつもとゆきひろさんと議論したときに言っていたのは、「プログラマーは育てるものではない。発見されるものだ」ということでした。「何かつくってるものが発見されたり、価値を認識されることのほうがノーマルだと思うよ」と。
彼は50歳くらいなので、プログラミングを40年とかやってると思うんです。それでも「そういうふうに思う」と言ってました。
木下:結構いっぱいしゃべってきましたけど、今日のコンセプトは「天才」と、あともう1個、実は昨日決めたんですけど、「AMA!」ですね。「AMA!」を知ってる人はどのぐらいますか? この浸透度のこの低さ、最高だと思います。なので、普及させようかなと思っています。
AMA!っていうのは、ここに書いてあるようにAsk Me Anything!の略で、「◯◯だけど何か質問ある?」っていう2ch用語みたいなもで、redditっていうアメリカの2chみたいなので、よくスレが立っています。
そういう2chのスレを見ておもしろかったことがある人は? いっぱいいるじゃないですか。ということで、今日大事にしたいのはAMA!です。「なんじゃそりゃ」という感じかもしれないですけど、これ、重要です。
「みんな何か仲良くなってね」と言ってこういう場をつくっても、みんな話かけないですよ。「話しかけていいのかな?」みたいな雰囲気になっちゃう。
今日何か言ってほしいなって思ったのは、話しかけ方に困ったら、僕とかうちのスタッフのメンバーに「AMA!」って言ってください。そしたらこっちから聞いたりします。
今日、みんな同士もそういうふうにしてもらったらいいかなと思います。そのとき聞き方のコツとしては、「こんなこと毎日してるんだけど、何か質問ある?」と。「質問ある?」がちょっと上からっぽかったら、「何かアドバイスある?」とか「どんな発想してるんだ?」って聞いてもらえるといいかなと思ってます。
じゃあ、後でいきなり「やってね」と言うと、みんなやらないと思うので、今からみんなでAMA!しようかな。今周りにいる参加者5人ぐらいで、ちょっとAMA!してもらいましょう。
まずは自己紹介みたいなことから。所属と名前、あとは「何を毎日やってるか?」。長くやってなくて、最近始めたことで、これから続きそうだなと思うことでもいいです。そんなことを軽くでいいのでやってみて欲しいです。
じゃあ、3から5人ぐらいでやりましょう。
(AMA!スタート)
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