2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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鈴木貴歩氏(以下、鈴木):本日は、お三方に集まっていただきました。インバウンド、海外の人に日本に来てもらってそこで楽しんでもらうためには、やはりテクノロジーを活用するということもそうですし、海外にいるときからいろいろ情報を収集してもらわないといけない。
そのためには海外で人気のあるサービスを使ったり、それを分析するツールを使いましょうということで今回のセッションを企画しました。それではさっそく呼び込みたいと思います。まずはYelp Japanの高田さん。App Annie Japanの滝澤さん。日本アイ・ビー・エムの蜂屋さん。よろしくお願いします。
それでは高田さんから順番に、どんなことをやってる会社なのかということと、インバウンドの拡大についての可能性をお話しいただければと思いますので、よろしくお願いします。
高田智之氏(以下、高田):よろしくお願いします。それではYelpの話なんですけれど。まずYelpって皆さんご存じですか。知ってる人っていますか?
(会場挙手)
結構多いんですね。ありがとうございます。Yelpの紹介をしつつ、今日はインバウンドのことにもすごい興味があるということだったので、インバウンドの話をしていきたいと思います。
まず僕、高田智之。Facebookでも高田智之でやってるのでぜひ繋いでください。ウェルカムです。あと、もしYelpをやっている方で、まだ僕と友達になってない方がいたら、友達申請ウェルカムなのでぜひお願いします。あと、今日のプレゼンテーションも写真でもアップしても全然問題ないので、ぜひ何でもしてください。
簡単に自己紹介から始めたいと。僕、生まれは大阪なんですけれど、小学3年生のときに父の仕事の関係でシカゴに引っ越しました。なので僕の日本語は変なところがすごい多いんですけど。全然笑ってもらっても大丈夫です。
っていうことでまずこちらYelp。「どんなサイトなの?」ってことなんですけど、僕たちのしたいことっていうのはすごいシンプルで「人々とすてきなローカルビジネスを結びたい」これだけです。
これをするのにどういう方法が一番効果があるかなと考えたときに、Yelpを始めたジェレミー・ストッペルマンさんが思いついたのがやっぱり口コミだったんですね。口コミ情報で人とビジネスをつなげよう。
僕たちのサイトっていうのは、サイトから始まり、今あるのがアプリなんですけど。地元の人たちが地元のすてきな場所をどんどん見つけていって、口コミを書いて、32か国の人たちに発信するっていう形です。なので今日はインバウンドの話なんですけれど、主に東京だったら東京の方たちが日本語でレビューを書くっていうケースが一番多いです。
これは香港だったら香港で、香港の地元の人が書く。そういう形でおもしろいところをどんどん広めていくっていう形です。
日本にはいろいろな口コミサイトが他にもあるよって思うかもしれないんですけれど、Yelpと他との違うところっていうのは、うちの場合もう住所があればどこでもレビューできる。これ忠犬ハチ公でもレビューできるし、代々木公園だって銀行だって神社まで何でもレビューできるっていうのがこのYelpの特徴です。
Yelpでレビューされているビジネスのランキングを見ていくと、実はレストランの19パーセントよりも上にあるのがショッピングっていうカテゴリーに入るお店です。
例えばここ。今いる東京体育館もレビュー、すでにたくさんあり、日本語で6レビュー。英語のレビューまであるという状態です。
11年前にサンフランシスコから始まったサイトなんですけれど、Apple社がiTunesを出した頃からあったのがYelpアプリ。まだダウンロードしてないっていう人いますか? もしいたらぜひダウンロードしてもらいたいんですけど。
僕が言うのもなんですが、世界一便利なアプリ。「何だてめえ、自分で言ってるな」と言われると思うんですけれど、そこでちょっと言いたいのは他の方たちにもそう言ってもらえてるということで。
backspace.fmってご存じですか? ガジェット、テック好きな人たちが聴くpodcastなんですけど。そこでやっているdrikinさんという方も「スマホで一番重要なアプリ3つ挙げてください」って言われたらYelpは1つに入ると言ってくれてます。
もっと有名人。drikinさんより有名なのがスティーブ・ジョブスさん。彼が元気な頃、よくプレゼンテーションで毎回のようにYelpアプリのことを話してくれてました。
日本で有名というと、安倍首相ですよね。安倍首相が今年シリコンバレーのほうに行っていろいろな会社、7~8社と会ったと思うんですけど、その中の1つがYelp社でした。なので安倍首相もやっぱりYelpの力っていうのを理解しているってことです。そういういろんな方たちがYelpのことに魅力を感じてくれています。
じゃあ、数字はどうだってことですが、数字のほうはすごいです。もう9,000万レビューあり8,900万人のユーザーたちがモバイルサイトを毎月訪れていて、PCサイトのほうも7,900万人が訪れてるっていう。すごい数。合計だと1億4,000万ユーザーぐらいが平均毎月訪れている。もうマンモスサイトです。
世界32か国で使われていて。日本の場合は1年半ぐらい前から使えるようになりました。それが15か国語の対応をしている。ここが今日のメイントピック、インバウンド対策としては、15か国語使えるということですね。中国語でも大丈夫、スペイン語でも何でも。
これが今32か国Yelpが使われている国のリストなんですけど。アメリカで始まりイギリスとかアイルランドとか英語の国からどんどん進んでいき、最近ではメキシコとか日本、アルゼンチン、チリ、フィリピンまでどこでもどんどん使えるようになってきました。
なので、この32か国の多くの町では、もうすでにどこに行くにもまずYelpをチェックしてから買い物をする、あるいは遊びに行くっていうのが当たり前になってるんですね。
まだ日本ではそうじゃない、まだ1年半なのでそうではないのかと。認知度がまた低いんですけど、2020年までには日本でも毎日Yelpを使うのが当たり前になる日が来ると僕は信じています。「確実だ! もう絶対だ」と言っています。2020年にはそうなると僕は本当信じているんですけど、その前にもう今からYelpプロフィール、もしない人は作ってもらってやり始めるとすごい得だよと。
というのは僕の場合、これ2005年サンフランシスコに住んでいる頃からYelpを使ってるんですね。これがずっと一生自分のプロフィールに残るんですよ。なので自慢できるんですよね。「おお、2005年からのユーザーだよ」っていうのが。なので2020年になったときに「ああ、私はもう2015年から使ってるわよ」っていう自慢なんかができるので、ぜひプロフィール作っといてください。
じゃなぜYelp、いろんなシリコンバレーから出てきたサイトとかアプリがいろいろある中、なぜYelpはここまで成長して大きくなったかっていうシークレットをみんなにシェアします。
オフラインイベントです。オンラインサイトにもかかわらず僕たちが一番力を入れてるのはオフライン。
実際にユーザーたち、レビュアーたちを集めてこのようなパーティーイベントを170以上の町、世界中で月に1回は行っているんです。すごい楽しいですよ、これ。顔見ててもハッピーじゃないですか。こういうのが例えば1週間分のイベントを集めてもこれだけのいろんな町でイベントをやっているので。
メルボルンでやってたり香港でやってたり、あっちこっちのイベントをもう1週間分でもこのぐらいアルバムができちゃうぐらいなんですね。
日本でもやってます。例えば、グレートギャツビーをテーマにしたイベントやら、京都でやったイベントやら。先月やったのは復興庁とのコラボで、東北の素材はすごいおいしいんだよっていうそういうイベントを5つの町、福岡、東京、大阪、横浜、京都で同時に行いました。
そういうイベントを起こす、企画するのがコミュニティーマネージャーと言って、コミュニティーマネージャーたちは世界170の町に1人ずついます。なのでこの部屋の中にも東京コミュニティーマネージャーがいたり、大阪には大阪のコミュニティーマネージャーがいる。こういうチームがあちこちの町でこういうパーティーをやってるんですね。
ちなみにコミュニティーマネージャーまだ募集中なので、もしこの中で、「よし、俺、パーティー企画するのうまいぜ」っていう方がいたら、英語ができる人を探してるので、もし興味がある人がいたら連絡してください。
じゃあ、「Yelpってどこで儲けてんのよ?」っていう質問をよくされるんですけれど。Yelp日本では売り上げゼロです。僕たちは全く営業していません。これはもうちょっと認知度が上がってからする予定なんですけど。
営業し始めててもサイト自体、アプリ自体はそんなに変わりません。何が変わるかというと、例えばテキサス州で引っ越ししたいときに、ムーバーを検索すると引っ越し屋さんを検索すると、一番人気あるレビュー数の良かったのがこのアインスタインムービーカンパニーなんですけど。その1位よりも上にYelpのスポンサーのリンクが張られます。これはスクエアカウムーバーズさん、Yelpの宣伝のスポンサーです。こういう形で売り上げを保ってます。
今日のテーマはインバウンドっていうことだったので、ちょっとインバウンドのほうの説明をしたいんですけれど。ちょっとおもしろいの、これ6月のデータなんですけれどPRでパブリッシュしたので。これはYelp内で東京の外国人に人気スポットベスト30っていうのを投票したんで、ぜひ見てください。
こう見ていくと、4位がラーメン屋さんとか神戸牛の店とかいろいろあるんですけど、皆さん、何が1位だったかわかります? 見たっていう人はあれなんですけど。じゃあ今から発表しますね。
3位はこれです。お好み焼き。これ知ってます? 浅草にあるお好み焼き屋さん。これが3位に来ました。染太郎さん。こういうのもシカゴから来たYelperがこういう写真とかアップしてますね。じゃ2位。鮨よしたけ。これ行ったことある人いますか? いないかな。ここもすごいKristinさん、タンセンから来たすごいエリートが写してますね。
1位。どこでしょうね。オモテサンドウコーヒーです。表参道のほうにあるすごいかっこいいコーヒー屋さん、サードウェーブコーヒー店なんですけど。シンガポールから来たNickが写真をアップしています。
こんな感じなので。こういう外国人の方たちも日本でもYelpを使っておもしろいところを見つけてくれているということです。これフジテレビのほうでもノンストップという番組で取り上げてもらって、オモテサンドウコーヒー、すごい外国人に人気あるんだっていうことが取り上げられてます。
あと、最近テレビ番組でいうと、TBSの「世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?」っていうので出してもらったんですけど。これおもしろい。ハワイのホノルルにある丸亀うどんが、日本にあるどこのうどん屋さんよりも売り上げが1位なんです。一番多いということです。「え? ハワイが1位? なんでやねん?」っていうそういうとこだったんですけど。理由は?
実はYelpだったんですね。「何でこんな並んでるんですか?」ってみんなにインタビューしてみたら、メキシコから来た人もYelpっていうサイト見て、これ一番おいしいって書いてあったからとか、チリから来た人もYelpでっていう。要するになんで? なんでやねん? っていうのは、答えはYelpだったという、そういう番組があったんですけど。見た方もいるかもしれませんね。
これこないだ東京コミュニティーマネージャーのリカさんと僕とイベントで、これいつもこんな格好してるわけじゃないので。(笑) これイベントだったんですけれど。恵比寿を散歩するイベントでとことこ歩いてたら、おいおいって2人が何か来たんです。何者だと思ったら、「私たちYelpエリートなのよ」って言ってイタリアから来てる、ローマから来ているエリートが僕たちのTシャツ見て声かけてきました。
要するにこういうもう世界中の人たちが、Yelperたちがあちこちで実は歩き回ってるってことです。で、アクション。この中にもいろいろ自分のお店を経営してたりする方もいると思うので、じゃあ何が今できるかっていうことをちょっと説明します。
例えばこういうお店、いろんなお店がまだレビューがあったりなかったりいろいろあるんですけど。このサイトの下のところで「ここで働いてますか?」っていうボタンがあります。もし自分が何かのビジネスを運営していたら、「あ、ここは私のお店ですよ」っていう登録をしてもらえばこのビジネスオーナー専用サイトのアクセスができます。
これ完全無料なので使わないと損です。これを見るとどういう方たちが自分のとこに来ているかとかレビューしてくれた人にメッセージを送ったり、Yelp予約っていうシステム、Yelpリザベーションっていうのも完全無料で使えます。外国人にとっては予約するときに日本に電話するよりもYelp予約を使ったほうがとても楽なのですごい便利です。
例えばこのAW Elementsさんはもうビジネス登録していってるので「予約する」っていうボタンが出てきたり、自分の写真をアップしたり、そういうことが可能です。もしビジネスをやってる方たちは、僕たち今こういうイベントを毎月最低1回はやっているので、こういうイベントのスポンサーにもしなりたい方がいたら、ぜひ僕に連絡ください。
例えばクルーザーをやっている会社がスポンサーになってもらったり、これ焼肉yamazonっていう渋谷にある高級焼肉料理店がスポンサーになってくれたり、いろいろなイベントを毎回やってます。
最後にちょっとくくりとしては何で僕たちがこんな真っ赤な帽子をかぶってこんなスピーチをしているかっていうことなんですけれど。やっぱり僕はYelpとサンフランシスコで10年前に出会って、このサイトはすごい社会に貢献するサイトだなと感じました。なのでこれを日本で広げることができたらすばらしい、これはやりたいことだと思ってこの代表の仕事をやることにしました。
このサイトっていうのはすごいローカルを守るところなんですね。大企業のスタバみたいなすごい大企業だと、もうすごいマーケティング費もあって宣伝もどんどんできるんですけれど、じいちゃんばあちゃんがやってる煎餅屋さんとかそういうところは、あと新しくラーメン屋をオープンしたぜという会社はそういうPR費とかないと思うんですね。
そういうところでもおいしい料理、いいサービスをしてればYelpで注目を浴び、ビジネスが立っていくというすごいローカルを守るサイトです。なのでこれから海外のお客さんたちも2020年オリンピックを迎えて増えると思うんですけれど、そういう世界にいる毎月1億4,000万人のユニークビジターがいるんですね。この方たちが日本を訪れるときにやっぱり使い慣れてるYelpを使ってすてきなところを見つける可能性が高いと思います。
なので皆さんに今日お願いがあります。このお願いはYelpを使ってほしいなんていう当たり前のお願いなんてしません。そうではなくて、お願いはYelpを使って自分の地元の魅力のいいところを毎日発信してもらいたいんです。
世界32か国にこんないいお店があるよ、こんないい公園があるよってことをどんどん、どんどん毎日1個は発信してもらいたい。そういう願いです。終わりになります。ありがとうございます。
鈴木:はい、高田さん、ありがとうございます。質問とかはまたあとでまとめてやらせていただきます。
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