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「イケてる女子と地方を売り込め!」 ゲスト:武井梨名さん(全3記事)

飲み会の誘いはNG? 女性社員とのコミュニケーションの図り方

自民党が放送するトーク番組CafeSta(カフェスタ)。火曜日の17時は、「イケてる女子と地方を売り込め!」をテーマに、司会のネットメディア局次長・ふくだ峰之氏、ナビゲーターの伊藤ようすけ氏が、ゲストと一緒に社会問題解決に向けた取り組みについて語り合います。今回は、女性のキャリアアップを支援する「LiBz CAREER」を運営する、株式会社LiB PR・武井梨名氏をゲストに招いて、セクハラやマタハラなど、女性が働く上で弊害となる社会問題について考えます。また、「どんな行動がセクハラにあたるかわからない」という男性側の悩みを解消するために、現場の女性社員と円滑なコミュニケーションをとる方法について語り合いました。

バブル世代の就職活動

伊藤ようすけ氏(以下、伊藤):だから僕みたいな世代って、バブル世代(就活)無用論とか言って……確かにそうなんです。武井さんなんかは、多分就職活動とか苦労されたクチでしょう?

武井梨名氏(以下、武井):そうですね。私のときは大変でした。

伊藤:でしょ? 僕ら本当にちょっと余裕だったんですよ。

武井:うらやましい!(笑)

伊藤:うらやましいでしょ? だけどゆくゆく、僕も含めてですけど、「あのときなんでもっと努力しなかったんだろう?」ということを後悔してるんですね。だから今、武井さんの言葉を聞いてて、女性側も努力しなきゃいけないんだと。

認めてくれという限りは、その認めてくれる限りの努力をしなければいけないんだという話をされてたんで、その後下に追い抜かれた世代なら。そうなんですよ、僕は(笑)。

武井:(笑)。

伊藤:いやその通りなんですよ。だからそういう志の高い女性が増えてきているということは、僕はすごくいいことだと思うんです。

女性側と企業側に求められる努力

武井:まさにおっしゃる通りで、長く働くっていうところで、やっぱり企業さんに評価をされなければいけないじゃないですか。

やはり長く働ける女性っていうのは、結果を残していたりとか、キャリアの蓄積を頑張っていた女性は、1回ブランクがあってもまた企業さんから雇っていただけたり、時間的な制限というのを企業さんに許してもらいつつ、成果を出しているからその働き方ができていますという女性が、働き続けるということを実現している方だと思うんですね。

実例として、やはりそういう方が働き続けて、転職がうまくいくっていうケースが多いので、おっしゃる通りそこは勘違いをせずに、地道に自分のキャリアというところに向きあって、キャリアを前倒すじゃないですけども、やれるときにやるみたいなところで女性側も努力をして……。

伊藤:(視聴者が)「そのキャリアというのがいまいちわからん」とおっしゃってるんですけど。どういうことですか?

武井:キャリアっていうといろいろあると思うんですけど、例えばその実績。営業だったら営業の成績ですよね。こういう実績をこういう目標に対して出しましたという、レジュメに残せるようなものであったり。

例えばエンジニアさんであったら、こういう言語でこういうサービスをつくって、この経験ありますよっていう、それも可視化できるものであったり、ブランクが空いたときも、こういう勉強して、こういうスキルを取りましたっていう他者評価だったりとか。

そういう周りからきちんと評価されるものを自分で積み上げて、それをきちんとアピールをして企業に売り込むというか、買ってもらうといった活動が、これ男女関わらずなんですけど、特に女性は必要かなって思っています。

伊藤:なるほど。一方で、女性側が努力をしていると仮定した場合に、今度はやっぱり企業側がどういう体制を整えるのかっていうことが大事になってくると思うんですけど。

武井さんが接している企業の人事の方とか、いろんな方がいらっしゃると思うんですが、やはり正直まだまだだなと思われます?

武井:いや、いろんな取り組みをされていて、努力をされてる企業様も多くいらっしゃって。

例えば、時間と場所の制約をとっぱらうって言って、時短の正社員っていう仕組みをつくって、そういった実績をきちんと責任果たしていらっしゃる方を、リモートワークだったり、時間短縮で雇っていらっしゃる企業さんですとか。

あとは会社に保育所を設けて、実際に子供を連れて行って、そこで働けるといった制度を設けている企業さんですとか。いろいろそういう新しい取り組みというのはされていたり、すごく見るところですので、やはり時代的にも、女性が働きやすい環境整備というのは進んでいるのを結構目の当たりにしていますね。

マタハラやセクハラ問題の実情

伊藤:一方で、つい3〜4ヵ月前かな? マタハラみたいなことが……。

武井:ああ、流行りましたね。

伊藤:ものすごくメディアで取り上げられてたじゃないですか? やっぱりああいう会社が現実的に存在することもまた事実なんですか? あれで出てるわけですから、嘘偽りはないと思うんですけど、ああいう会社もまだやっぱりある感じですかね?

武井:そうですね。今までと違う点っていうのは、やはりそこが問題視されて、メディアもそれを取り上げて世に出ているというところですね。

今まではそれがスルーされて、当たり前だった環境というのが、「これは問題なんだ」というふうに、みなさんが意識をされて、課題として可視化をされて、それが直せる状態にあるので、それはどんどん改善されていく風潮なんじゃないかなと思います。

伊藤:要はそういうのが改善されていく通過点で、昔からそういう問題はあった?

武井:あったと思いますよ。ちょっと私は見たことはないんですけど。

伊藤:なるほど。あと、これは企業で働くみんなが意識しなきゃいけない問題だとは思う一方で、例えば企業のトップだったり経営者側ですよね。その人たちはもちろん業種によると思いますけど、一般的には人手不足で、とにかく人が足りない会社というのはたくさんあると思うんですけど。

その経営者側というのは、そういう意味からすると、女性をうまく活用すればいいんじゃないとか、1回定年を迎えた、引退を迎えた方に、もうしばらくの間働いていただこうとかそういう努力はするんですけど、今度はその一般の社員の問題ですよね。

武井:現場っていう。

伊藤:現場ですよね。僕の経験ばかりで恐縮なんですけど、例えば最近でいうとマタハラですよね。

その前はセクハラとかパワハラとか、特に女性との間でいうとセクシャルハラスメントみたいなものっていうのがものすごく問題になった時期に、会社でそういうビデオをさんざん見せられるんですよね。「これはダメ」とか言って。いや本当に。3ヵ月に1回ぐらいそういうビデオを見せられたんですよ。

武井:なるほど。

伊藤:ああいうビデオを見せられると、これ免許の更新のときのビデオと同じで、もう何もできなくなるんですよ。武井さんに聞くことじゃないのかもしれないけど、結局そうなると、女性社員に話しかけることすら、「これやばい。セクハラかな?」っていうね。

武井:(笑)。

伊藤:俺だけじゃなくて、これで悩んでる人いっぱいいると思うんだよな。だから企業側も、現場の社員の人たちも、ちゃんと教育をするというか、何かあれが僕はすごく難しいな。

これ武井さんに言うような話じゃないかも知れないけど、もし「企業でこういうことされてますよ」って実情があったら教えてほしいんですよ。

僕はサラリーマン19年ぐらいやったんですけど、最後の3年間ぐらい、例えば飲みに誘うことすら、「ちょっと飲みに行こうよ」「あれ、やばい。これセクハラだっけな?」っていう。

武井:それはもったいないですね(笑)。

伊藤:もったいないですよ! 例えば、1つプロジェクトを終えて、じゃあみんなで飲みにっていうか……。

武井:飲みに行きたいですよねそんなの。

伊藤:飲みに行きたいですけど、例えば「来週の水曜日空いてる?」って言ったときに、「水曜日って具体的に聞いたりしたらダメなんだっけ?」とか。今から考えるとすごくバカバカしいんだけど、そんなことを考えちゃったりしたこともあったんですけど。そんな話聞かないですか?

武井:でもやっぱり、腫れ物のようにされるのがすごくいやだっていう、働くママさんの声とかはお聞きすることはありますね。

伊藤:そうですよね。だからお子さんとかいらっしゃったら誘えないっすよね?

武井:うーん、そうですかね……。

女性社員との円滑なコミュニケーションのとり方

伊藤:その間に入ってマッチングをされている会社の方々からすると、何かいいいアイデアとかないですかね?

武井:えーっと、そうだな……。

伊藤:難しい? じゃあ例えば、LiBって男性女性の比率はどのくらいですか?

武井:半々よりはちょっと男性のほうが多いですね。

伊藤:男性のほうがちょっと多い。みんな仲いいですか?

武井:仲いいですよ。ママさんもいらっしゃいますし、家族がいる男性の方もいらっしゃいますし、未婚の方もいらっしゃいます。結構多様性があるような現場で、ママさんとかも飲みに行ったり、イベントに参加したりとかは全然されます。

伊藤:「これちょっとセクハラ」とかってないんですか?

武井:全くないですね。

伊藤:ないんですか? これなんなんだろう。僕ね、古い会社にいたからかな? さっきの話にまた戻っちゃいますけど、多分会社の経営側も、「うまくやってくれよ」っていうことだけは思ってると思うんですね。だからああやって、何回も何回も同じビデオを見せられるんですよ。

武井:(笑)。

伊藤:僕が観たビデオですごく印象的なのは、夜残業してるわけですよ。今、時短の問題なんかもいろいろ言われてるんであれなんですけど、僕らの当時は残業していて、ふと時計を見たら21時半か何か回っていて。

ビデオの中の男性社員と女性社員が2人で残業して残ってるときに、「21時半だし、ちょっと飯でも食べて帰る?」っていうときの言い方? 何か細かいことまで忘れたんですけど、それにブーっていうと。

そんなこと見せられると頭の中に、「やっぱりそれって女性にとっていやなのかな」という……もちろん言うキャラクターにもよると思うんですけど、すごく難しいですよね。

武井:そうですね。以前、ワーママさんが見るような女性系のWeb媒体の編集の方と話してたときに、女性をマネジメントするとか、女性と働くときは、そういった型化されたやり方、「これはNG。これはOKだよ」というのを真似するんじゃなくて、密に話をして、まず信頼関係をつくっておいて、それであれば結構イレギュラーケースとかもいろいろ対応ができるし。

そういう誘い方の問題とかも、無礼講で許してもらったりとか。そういうのが信頼関係のもとにできるかできないかというのが変わるので、女性は密に相談をしたり、コミュニケーションの時間を取ったりして付き合うと、マネジメントがうまくいきますよみたいな話をされていて、確かにそうだなと思って。

上司にプライベート話をするのは難しい?

伊藤:確かにな。男性の上司は女性の部下や同僚と、とにかく話す機会をつくって、信頼関係? うーん……これ難しいな。

武井:女性ってキャリアとプライベートを結構一緒にするというか。

伊藤:分けないの?

武井:何て言うんですかね?

伊藤:でも、今は若い人って分けるんですよね?

武井:分けるんですけど、やっぱり絡んでくるところはどうしてもあるので、プライベートのことが仕事のテンションにすごい響いたりするんですよね。それをパキッと分けられる方は……。

伊藤:それは女性のほうが?

武井:女性のほうがですね。

伊藤:女性のほうがプライベートであまりよくないことが起きると、それが仕事に影響するっていうの? そうなの? それって男性のほうなんじゃないの?

武井:そうなんですか?

伊藤:いや、わからないです。

武井:私の周りとか、結構いろんな調査でお聞きをしていると、体調だったり、家族のこと、お子さん旦那さんいらっしゃる方、結婚のこととか、結構プライベートの要素が大きいので。

どうしてもそこは絡んできて、仕事と切り離してっていうよりは、それを一緒に考えてくれる上司が人気があるというか。

伊藤:いやー、そうなんだ。

武井:アンケートでお聞きしたりとか、雑誌の編集の方とかと話していて、「そういう傾向があるよね」みたいな話は聞いたことがあります。

伊藤:でも逆に言うと、そんな簡単にプライベートのことについて、自分のことを話すのって難しいですよね。女性だけに限らず男性もそうだと思うんですけど。

武井:そうですね。なので信頼関係をつくるために、ちょこちょこ心配してあげたり、様子を伺ったり、悩みを聞いてあげたりみたいなところがすごく求められるというか。

伊藤:うーん。これは難しいな。

武井:難しいですよね。

伊藤:っていうことは逆に言うと、あれこれ聞いていいんですかね?

武井:いや、不躾に聞くのはあれですけどね(笑)。

(会場笑)

伊藤:もちろん。不躾はね。

武井:コミュニケーションとしてその話題を出して、心配して聞くとか、その人の今後のために聞くとか、そういうのは全然やったほうがいいんではないかと思いますし、今は女性の話ですけど、男性も介護の問題とか、結構プライベート要素も背負うものがある時代になってくるので。

女性男性限らずそういった家族の状況みたいなところを加味して、面談をしたり、マネジメントをするみたいなのは、今後男女かかわらず必要になってくるのかなというところは思ってます。

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