2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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三原じゅん子氏(以下、三原):皆さま、こんばんは。三原じゅん子でございます。本日は「カフェスタ189@女性局」という番組を、今日含め計5回で女性局からお送りしたいと思います。第1回目、ゲストに馳浩広報本部長をお招きいたしております。よろしくお願いします。
馳浩氏(以下、馳):どうぞよろしくお願いいたします。
三原:馳先生は広報本部長でありながら、党の児童虐待防止PTの座長でもいらっしゃいます。今日はどうぞよろしくお願いします。
この「189@女性局」という番組の、189についてなんですが、7月1日から運用されることになりました全国の共通ダイヤル、いわゆる110番とか119番ってありますよね。それと同じように、虐待かなと思ったら189番というのが、このたび新しく誕生したということで、これを啓発したいということで、この番組を作らせていただきました。
馳:我が党の女性局を中心に法律はできたけれども、実際に多くの国民の皆さんに早く見つけて対応した、そのあとに子どもの成長を支えていこうという、いろんな取り組みがある中で、まずいち早く189番に電話をして、虐待かなと思ったら、確証が得られなくてもいいから確認をしていただく。こういう取り組みがされたのは、本当に女性局のおかげであります。
三原:いえいえ。
馳:立法を担当した私からもお礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。
三原:ありがとうございます。女性局、5年以上にわたって、この児童虐待ということにみんなで取り組んできました。
月と日の数字が重なる日、例えば1月1日、2月2日という形で、月に1回、その日を子供たちを虐待から守る日と定めまして、いろんなところで、全国47都道府県での女性局が頭演説をしたり勉強会をしたり視察をしたりということで、ずっと取り組んでまいりました。
きっかけは5年前、当時、それこそ谷垣総裁だった頃に、ぜひこのことに取り組むようにという指示がありまして、そこから取り組むことをはじめたわけです。その中でいろいろと厚生労働省にも働きかけをして、このたびやっと、ということでもありますかね。
馳:思い出しましたが、当時は、全国の自由民主党の女性議員、地方議員の方に、「法律に基づいてうちの自治体は児童虐待の対策きちんとやっていますか?」この確認質問をどんどんしていただいたことを思い出しましたよ。
三原:はい。各地方議員の先生方にそれぞれの場で質問していただくっていうことも行ってきましたし、もういろんなことをやってきました。
その中で生まれたのが、この新しい番号、189。虐待かなと思ったらいち早く、と覚えていただければと思っております。
まず馳先生がこのことにずっと取り組まれてきたということを皆さまにもご紹介をさせていただきたいんですが。
私たち女性局はまだ5年ちょっとでありますけれども、馳先生はもうずっと、2000年に成立した児童虐待防止法の立法から、その前からずっとこのことに取り組んでこられて。党の中でのこの児童虐待、子供たちのことに関するスペシャリストとしてずっとご活躍をされてきたということは、皆さまもご承知のとおりだと思います。
党内きっての児童虐待問題の専門家でありますので、今日はいろいろなことを先生とともにお話を伺いながらみんなで考えていきたいなというふうに思っております。
まずこの新番号、いち早く、財源として皆さまに今回消費税の増税をお願いしまして、その分を供給財源として、これがいろいろと運用されてるんだということを、ぜひ皆さまにも。
馳:ご理解いただきたいと思います。特に社会保障、4分野というふうな言い方がされて。これも自公民の三党合意の中で、そして年金も医療も介護も、そして子育て支援も。どうしても施設中心に考えられがちではありましたが、子供の社会的擁護と社会全体で支えていこうという考え方の中で、この財源を捻出することができた。
これも消費税にご理解をいただいた皆さんのおかげです。どうもありがとうございます。
三原:ありがとうございます。どうしても必要な社会保障費の中でということで、消費税を上げさせていただいて。
「目に見える形でどう使われてるのかな」と思われてる方も多かったと思うんですが、こうした形で全国の児童相談所につながる共通ダイヤルができたということも、皆さまのお力のおかげだと思っております。
そしてこれが7月1日から始まったわけでありますが、その7月1日には安倍総理も児童相談所や子育て支援施設を視察してくださいました。そのときの写真がこちらであります。
馳:なるほどね。
三原:総理も本当にこの重要性というものを強くお訴えいただいております。
馳:総理も成長戦略の中というと何か経済と結び付けるような言い方されますが、将来の日本を担う子供たち、その幼児教育の段階からやっぱり目を向けていこうと。財源も振り向けていこうと。それはやっぱり将来の日本にとってプラスになるんだと。そういう考えでありまして。
本来ならば、児童福祉法の横立ちで児童虐待防止法を作った、もう15年前の経緯を考えると、何で家庭の中に、親の教育に国が手を突っ込むのと。ちょっと「えっ?」というふうな言われ方をしたのではありますが。
そうじゃなくてみんなで見守っていこうという部分と、あまりにも凄惨な事件が多くございまして、そうせざるを得なかったということもまたご理解いただきたいと思います。
三原:そうですね。もともと谷垣幹事長からのご指示があったというときも、やはり谷垣幹事長はいろいろな法務大臣等々、もちろん歴任されておられますけど、そういう法律の専門家でいらしていろんな凶悪犯罪を起こしている人たちをずっと調べていくと、やはり生い立ちの中で、
馳:ありますね。
三原:虐待をされている方、されてた、あるいは愛情いっぱいの家庭で育ってなかった、そういう人が凶悪犯になってるケースが非常に多いということを危惧なさって。
そこから、犯罪を犯してからどうこうではなくて起こす前に、子供のうちから愛情いっぱい虐待がない家庭でしっかりとお子さんを育てていくことが大切なんだっていうところから、私たち女性局は始まったわけですからね。
馳:これは国の基本ではないかと。ましてや妊娠の段階からリスクを抱えているご家庭というか、特に女性の方がつらい思いをしておられる方が多いので、見守り体制を充実していこうと。
そこから入らざるを得ないという、社会の現状にも谷垣先生にはご理解いただいて、私たちも支持をいただいて進めてきたということもあります。
三原:そうですね。で、そもそも児童虐待とはというところ、皆さまにぜひご理解をいただきたいと思うんですが。
虐待といっても大きく4つに分かれております。
身体的虐待。いわゆる殴る、蹴るっていう暴力ですね。あるいは、性的虐待。これは密室性の高い事案なので、また詳細は後ほど2番に関してはお話ししたいと思います。
3つ目がネグレクト。いわゆる食事を与えないとか病気なのに病院に連れていかない、不衛生な環境に置いておく、こういうことがあります。4つ目が心理的虐待。これはどういうことかというと、言葉の暴力ですとか、あとは子供たちの前でDVが行われるというようなこと。
こういうことを言われております。4つに分かれますが、次お願いします。
これが通報件数っていうか対応件数なんですけれども。とにかくずっと上がりっぱなし、増えっぱなしなんですね。
馳:これはでも、悪いことではないんですよね。
三原:そうですね。明らかになってる件数というふうにお伝えしたほうがよろしいかと思います。
馳:この平成16年17年とまた伸びたりしてきていますが、このときに、と思われる事案、法改正をして。
今までは確証持たないとなかなか都合できない等あったんですが、そうじゃなくて「虐待かな?」と思われるあのお宅から聞こえてくる声とか、最近姿見ないわとか、ちょっと何かお風呂入れてるのかしらとか、親としての「してるんじゃないかな」と思われる事案でもどんどん通報してください。
その通報については、義務にかけてきましたので、従って対応する件数もこうやって伸びてきたということはむしろ良いですね。
ただ、良いんだけども、通報を受けて対応する児童相談所の体制が十分に追いついていかなくて。
また児童養護施設に入所せざるを得ない子供さんも虐待案件がちょっと増えてきて、そういった施設のちょっと正直手いっぱいというところもあるので、これからこういったところにもきめ細かく目を向けていかなければいけないだろうなと思っています。
三原:次いってください。それで内容に関してやはり時代とともに変化が起きていると思います。以前は、身体的虐待いわゆる、暴行とかそういうことですね。暴力が一番だったのが最近では、どーんと心理的虐待が増えてきた。これはやはりDV。
馳:やっぱりDV案件が多いと思います。これは学校関係者、保育関係者からもこういった通報があるんだと思いますけれども、どうしてもDVを見せられている。
そしてそれが非常に抑圧になっている。子供さんが成長するに従って、PTSDとか解離性症候群とかですね、心の負担を抱えてしまったということで、こういった通報も多く見られるようになってきたと。
三原:それと虐待する側の変化も最近はありまして、前は実のお母さんというのが非常に多かったんですが、最近ではお父さんが増えてきた。嫌ですね。
馳:嫌ですね。それはやっぱり、正直いってやっぱり父性というものは発揮していただきたいし、包容力を持って奥さんであるとか子供に対しての家庭における対応というものにしていただきたいんですが、残念ながらちょっとお父さん自身がね、堪え性がないのか。
あるいは自分自身がどう育てていいかわからなくて、ストレスのはけ口になってしまっているということが見受けられるという心配があります。
三原:私びっくりしたんですけど、山梨にこの間視察に行ってきたら、要は実のお母さんだとか、実のお父さんだとかというのではなく、2人ともというのが増えているということを聞いたんですね。
馳:そうすると子育てが、もしかしたら地域社会の中からも孤立している。親族からも孤立している。これはもしかしたら貧困問題が背景にあるかもしれませんし、また地域の繋がりがちょっと薄くなってきているのかなというのも考えざるを得ないかなと思います。
三原:お子さんからしたら家庭の中に、お父さんとお母さん両方からになったら本当に誰も味方がいない。
馳:居場所がないですしね。これは本当にそういう意味では、民生委員さんとか児童委員さんが大変なんですが、誰かが救い出してあげなければ本当にその子供が成長するに従って、実は虐待の連鎖が起こる可能性があるんですよ。
自分がそういうふうに育ってきたもんだから本当はしたくないんだけれども、そういうふうになってしまうという、この背景を皆さんにもご理解いただきたいと思います。
三原:1個戻してもらっちゃってもいいでしょうか。次にいったほうがいいのかな。性的虐待というのが非常に少ないと。数字の上では少ないんです、当然のようですが。アメリカなんかではものすごく多いですね。
でも日本では少ないって思われてますが、いやいや、これはどうでしょう先生。もしかしたら皆さんにわかっていない、判明していないというか。
馳:氷山の一角と言わざるを得ません。
三原:なのかな、と思いますよね。
馳:その性的虐待を受けた児童が、大人になってそれがトラウマになって恋愛もできない。結婚したとしても出産に踏み切れないという事案が、実は多く報告されておりまして。
また子供のときに、思春期の前だと自分が何をされているかわからない。思春期になって初めて自分がどういう被害を受けたのかがわかる。言い出せなくて我慢する。あるいはお母さんに、あるいは学校の先生に、養護の先生に報告をしたら家族の恥だと言われて2回目の虐待になってしまうんですね。
魂の殺人という言われ方をしておりまして、これは絶対に社会的に許してはならないという意味での対応が、今求められていると思っています。
三原:そうですね。本当に隠されてしまう、家族によって隠されてしまう。だからお子さんは本当に誰にも相談できないでいる。
何をされていたかわからなくて、わかったときにまず傷つく。恋をしたとき傷つく。結婚したとき、それぞれのライフステージで、その度に傷ついていく。本当に魂の殺人という言葉が。
馳:自分自身が何か本当にもうけがらわしい人間ではないかと思い込んでしまうわけですよね。加害者が保護者かそれに準ずる方でありますので、どうしようもないですね。
まさしく生きていることに絶望感を感じるような事件なんです。したがって、ここはもう本当に、法改正を視野に入れながら厳しく罰することの、あるいは被害児童を何とかして救うようなワンストップ支援サービスセンターや児童相談所との連携とかを考えていかざるを得ないと思っています。
三原:そうですね。今馳座長がそのプロジェクトチームで、いろいろ法改正も含めいろんな議論をさせていただいている中で、私女性局長が事務局長をするということで、ご一緒させていただいているんですけれども。
今後、性的虐待ということに関してもう少しきちっと見ていきましょうという、社会の流れみたいなのも出てきているんじゃないかなと。
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