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動きの遅い企業体質からの解放 「タテ」「ヨコ」連携で組織スピードを加速(全5記事)

組織・人材の「本来の価値発揮」を妨げる、アナログな制約条件 時間と場所の制約がない“理想的な環境”を生む、デジタル活用

あまねキャリア工房 代表・作家・業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士など複数の顔を持ち、5月に新刊『バリューサイクル・マネジメント』を発売した、沢渡あまね氏。企業の組織改革をサポートする同氏が登壇された、イベント「動きの遅い企業体質からの開放『タテ』『ヨコ』連携で組織スピードを加速する」の模様を公開します。 ※このウェビナーの本編の視聴はこちら:Slack はたらき場所改革

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コラボレーション型組織を支える8つのスキル

沢渡あまね氏:コラボレーション型組織を支える8つのスキル。今、メールなんて話をしましたけれども。こんな話もしていきたいと思いますが、ザーッと解説します。コラボレーション型のコミュニケーションをやっていくためには、それなりに「使いこなすスキル」って必要なんですね。

管理職側もそうです。メンバーもそうです。「テレワークだとうまくコミュニケーションできない。信頼関係を構築できない」。こう嘆く組織って多いんですけれども、当たり前です。今までそういう仕事のやり方をしてこなかったので、そういうスキルは鍛えられてないんですね。

1~8まで、それぞれスキルを(スライドを指して)ここに示しています。よろしければじっくりご覧いただいて、組織に戻って何が足りている・何が足りていない。管理職もメンバーも、組織として足りているスキル・足りていないスキルを、現在地を把握してスキルの育成に投資してほしいかなと思います。

まさに逆を言えば、Slackのようなオープン&コラボレーション型のツールを使うことによって、こういうスキルが鍛えられる。慣れていくことができる。それは組織のコラボレーション力を上げていく取り組みに、他ならないと思います。ですからぜひ、人事部門と一体となって、こういうITを使いこなしてコラボレーションをしていくスキル、育成にも投資いただきたいと思うんですね。

近未来の“理想の働き方”を実現するための、デジタルワーク

ここからは、近未来の話をします。そのようなオープンにコラボレーションできる仕事のやり方に慣れていくと、そこから先、更にはオープン&コラボレーション。時間制約なく、場所が離れていてもつながって価値を出せるような、デジタルワークの基盤を作ると、そこから先にどんな世界が広がるのかな? という話をしていきたいと思います。

ちょっと夢物語になってしまうんですけれども、私はこんな近未来が理想だと思うんですね。例えば、日系一部上場企業勤務、経理部長48歳。朝霧高原の自宅からのリモートワーク。基本はワーケーション。たまにダム際ワーキング。月に1~2回程度は車、または新幹線で本社へ。快適に座れる“人権”がある環境で出社してもいいかな。

このやり方が実現できるためには、デジタルワーク。どこにいても素早くつながって、素早く答えが出せて、素早く相談できて、それを使いこなす高いスキル。さらに経理であれば、経理のプロとして組織の看板だけに囚われず、汎用的な価値を出せる。専門的な価値を出せる。

さらに、時間のみで評価・拘束されない働き方の選択肢、プロフェッショナリティがプロの力を発揮する。そこに支払われる評価制度、人事制度、社会制度。そして、当然地域でも不便なく仕事ができる、生活ができる。もちろんITを使って、地域インフラの充実。

このような組織の課題、地域の課題、個人のスキルの課題。さまざまなものをクリアしていくことによって、単にリゾート地で働くような一時の流行りではなくって、本質的な組織力の強化。コラボレーションをすることによって、都市も地方も経済活性していって、そして個人もエンプロイアビリティ。雇われうる力を伸ばしていきながら、プロとして成長していく。まさにこんな世界が実現できると、私は確信しています。

デジタルツールを「導入しているだけ」では、うまくいかない

まさに、そのためにはデジタルワーク、デジタルツールを使って。Slackもそうです。滑らかにつながる。滑らかに仕事をしていく経験、環境をいかに作っていくか。その先に広がる世界。

今、ワーケーションの話もしましたけれども、女性活躍、ビジネスモデル変革、地方の都市活性、さらにそこから先のイノベーション、アジリティ、ビジネスレジリエンスの向上。不確実性に対して、柔軟に対応して業務を継続する。事業を継続する。あるいは、今までにない新しいマーケットに進出するのもいいでしょう。新しいサービスを生むのもそうでしょう。高利益なビジネスモデルを回していく。

そのためには、もっとも大事なのは、(スライドを指して)右上「マインドシフト」。デジタルツールをただ使っている、ただ導入しているだけでは、うまくいかないかもしれないです。そんな話は世の中たくさんあります。

マインドシフト。デジタルツールに慣れて、デジタルワークでコミュニケーションをして問題解決していくためには、社長のマインド、中間管理職のマインド、メンバーのマインド。正しくアップデートしていかないと、うまくいかないわけですね。このような世界を作っていこうではありませんか。 

デジタル滑らかにつながって仕事をする“一丁目一番地”

「健全な組織のバリューサイクル」。これをいかに組織の中で、いや、他組織の、あるいは行政と企業と政府が連携して作っていくか。これがまさに、私たちに今、求められていると思うんですね。

まさに、(スライドを指して)一番上の「ビジネスモデル変革」。そして、現場のエンゲージメントを高めていく。そこで働く人たちの成長時間を高めていく。それによってプロとして活躍できる組織を作っていく。そういう組織にいい人が集まる。「採用」。

さらに、今までの無理、無駄、慣れた不便を疑って、デジタルで気持ちよくなっていくためには「ダイバーシティ」。多様な視点・観点。さらには多様な人材が活躍できるような、制約条件を正しくなくしていく。

時短勤務、その制約がある中で「テレワークさえさせてくれれば、私はプロのマーケターとして、プロの事務職として活躍できる」。まさにそのためには、アナログの制約条件をなくしていかないと、その人が本来の価値を発揮できない。さらには組織として、本来の価値が高まっていかないわけですね。そのような企業がイノベーションできるでしょうか?

これらのキーワードを滑らかにつないでいく。それにより、今までにない価値創出、あるいはリスクに、不確実性に対応して今までの事業を継続していく。そのための手段がデジタルで滑らかに世の中をつないでいくDXなわけですね。ぜひデジタルで世の中に滑らかにつなぐ。滑らかにつながって仕事をしていく。その“一丁目一番地”として、Slackのようなオープン型のツールに慣れていってください。

半径5メートル以内から作る、デジタルエクスペリエンス

オープン型のツールを使いこなす「デジタルエクスペリエンス」を作っていってほしい。私はそのように思います。詳しくは、書籍『バリューサイクル・マネジメント』で、どのように半径5メートル以内からデジタルエクスペリエンスを作っていくか? 書いておりますので、見ていただければなと思います。

バリューサイクル・マネジメント ~新しい時代へアップデートし続ける仕組みの作り方

最後。いくつか「組織変革Lab」というお話を出ししましたけれども。私が監修しております、浜松ワークスタイルLab運営。法人向け月額固定の変革顧問、学び合いサービス。どうやって組織の中にマインドシフトをもたらすか? というサービスもやっていますので、月額5.5万円から1社3名まで追加料金なしで、このような私の講義を聞いてディスカッションして、共に変革をしていく。こんなコミュニティを作っていますので、よろしければ組織変革LabのWebサイト、動画説明をご覧いただければなと思います。

デジタルで滑らかにつながる。健全に成長する。そんなサイクルを一緒に作っていきましょう。ご清聴ありがとうございました。

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