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イベント未来予想図2020 〜コミュニティ文化とイノベーションを加速するイベントの仕掛け方〜(全5記事)

Peatix × イベントレジストが描く“イベントの未来”――コミュニティ文化の隆盛とその影響力とは

2019年11月27日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて「データからひも解くイベントの未来ラボ 第1回 イベント未来予想図2020 〜コミュニティ文化とイノベーションを加速するイベントの仕掛け方〜」が開催されました。誰もが手軽にイベントを運営できるようになった今、イベントの役割はどう変わっていくのか。国内最大級の2大イベントプラットフォーム「Peatix」「イベントレジスト」の共同創業者が登壇し、イベント運営が身近になるまでの沿革やイベント運営のノウハウなど、多様な側面からイベントの未来についてディスカッションが行われました。本記事では、各社サービスの沿革と特徴についてお届けします。

国内2大イベントプラットフォームが「イベントの未来」を占う

小島英揮氏(以下、小島):はい。みなさんこんばんは。(もう一度)こんばんは! いいですね。やっぱりレスポンスがあるというのはすごくいいですね。

今日はみなさん貴重な、貴重な……これから忘年会に入ろうかという、貴重な夜のお時間をお借りして。たぶん2時間ぐらいお時間をお借りします。僕ら(のトークセッション)は1時間半ぐらいですね。今日のイベント「未来予想図」。まあ、ずいぶん大きく出たなという感じもする方もいるかもしれません(笑)。

たぶん今日いらっしゃっている方って、イベントをオーガナイズしたり、オーガナイザーをサポートしたり、いろんな感じでイベントに関わっている方が多いかと思います。

「これからイベントってどうなるんだろう?」というのをすごく気にされているんじゃないかなと思うので、たぶんある意味、日本で誰よりもイベントの裏側を見てきたお二人を招いてお話を聞いていきたいなと思います。

後で自己紹介をいただきます。こちらがイベントレジストの小笹さんです。

小笹文氏(以下、小笹):よろしくお願いします。

(会場拍手)

小島:小笹さん、今日はどんな話をしたいなと思っていたりしますか? 

小笹:今日はイベレジの人として出てきてはいるんですけれども、イベレジもPeatixさんもそうで、本当にたぶん、いろんなイベントを見ています。なので、うちのサービスの話だけじゃなくて、世の中的にこれからどうなっていくのかというところと、どういうところがぶっ壊れていくのかという話をしたいなと思っています。

小島:壊れていく。そういう話、いいですね。そういうリアルなところを、たぶん今日みなさん聞きたがっていると思います。あんまり危なそうだなと思ったら、オフレコだと言っていただければ大丈夫かと思います。

小笹:そうですね。「ここはツイートしないでね」というのは言うので、そこはご協力をお願いいたします。

小島:(笑)。ということで、今日はよろしくお願いいたします。

小笹:よろしくお願いします。

(会場拍手)

小島:今日はもう一人、Peatixの藤田さん。僕も元アマゾンで、アマゾンの大先輩ということで、今日はお手柔らかによろしくお願いします。

藤田祐司氏(以下、藤田):よろしくお願いします。藤田です。

(会場拍手)

「Peatix」と「イベントレジスト」が並ぶ貴重な光景

小島:藤田さん、今日はどんなお話を。

藤田:そうですね。この前から何度か3人で話をしてきて、やっぱり我々は8年ぐらいイベントコミュニティというものを見続けてきているので、その変遷とか。先ほど小笹さんも言っていた、未来がどうなっていくのかみたいなところは、すごくおもしろい話になるんじゃないかなと思っています。

小島:そうですよね。僕がすごく期待しているのは、今ある情報を組み立てて、いろいろイベントの未来はこうなるんじゃないかと想像するのもあるんですけれども、お二人は「今こうなっているのか」と後ろをずっと見てきた方なので、みなさんの未来予想図とはちょっと違う未来予想図があるんじゃないかな。

逆に言うと、お二人が言う未来予想図はけっこう確率が高いんじゃないかなと思ってますので、そのあたりもぜひ楽しみに聞いていただければと思います。

小笹:Peatixさんとイベレジが並ぶのは初なんでね。

藤田:初めてですね。

小島:そうなんですよね。

小笹:ふだんバシバシやってるんじゃないか、みたいな感じの印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。

小島:今日はにこやかにやっている体のお写真を撮っていただけるといいんじゃないかなと思います。

小島:今日はよろしくお願いします。

小笹、藤田:よろしくお願いします。

小島:なかなか2社が登壇しない(のに、この)場があるのも、「イベントの未来をつくる105人」という器があって、初めて成り立つわけです。

これがPeatixさんのイベントにイベレジが行くとか、イベレジさんのイベントにPeatixさんが来るとかだといろいろバランスが難しいんですけど、今日は非常にフラットにできますね。

藤田:フラットに。はい。

小島:緊張感はないですけど、緊張している関係みたいに思われるとやっぱあれなんで。

小笹:わりと、普通に現場とかで会うとお互い……。

藤田:よく会うは会う。

小笹:そう。そう。

藤田:だけど、業界的に……。

小島:一緒にこういうところに出たことはないんですよね? 

藤田:そうです。

小島:だから緩やかに緊張感はあるんだなというのは、すごくわかる。

藤田:(小笹さんと)しゃべってると、まわりの人が見ているみたいなのがふだんからある。

小笹:そう! みんながちょっと好奇のまなざしで見る。

小島:なるほどね。なかなか珍しい絵面なんで、ぜひ撮ってアップしていただきたいなと。

Twitterで会場から質問を募集、インタラクティブに進行

小島:今日は僕らが前で話してそれで終わるというのは非常にもったいなくて、みなさんからインタラクションをいただきたいし、終わった後にみんながどう感じたかというのもすごく欲しいと思っています。

さんざん先ほど事務局が言っていましたように、質疑等の発信をしていただきたいなと思っています。会場のみなさま、今スマートフォンをお持ちの方はどれくらい?

(会場挙手)

そのまま手を上げていてください。

藤田:みなさんお持ちですね。

小島:Twitterのアカウントをお持ちの方は、そのまま手を上げていてください。その人はもれなくスマートフォンを出していただいて、バーコードをカメラで撮るだけでいい。カメラを合わせていただくと、あら不思議。

小笹:なんと。

小島:ツイート画面が上がってくる。

藤田:便利な仕組みですね。

小島:お二人もやっていただいていいですよ。

藤田:何本かもう発信しています。

小島:そのままみなさんのコメントを入れていただいてもよし、そのまま上げていただいていてもよし。これでみなさん、このツイートで参加していただいたので、みなさんが思ったこととか質問とかどんどんTwitterに上げていただきながら、やっていただけるといいんじゃないかなと。

藤田:なるほど。

小島:今日はテクノロジーとイベントの融合みたいな話もします。ちょっと予行練習的に、みなさんもこのツイートとライブとを両方見ながらイベントを外に発信していくのを、ぜひ参加してやっていただければなと思っております。

時々これをチェックして、質問なんかも拾いたいなと思っています。お二人もこれ、ちょっと答えたいのとかがあれば、声をかけていただければなと思います。

小笹:そうですね。はい。

元AWSのパラレルマーケター小島氏がモデレート

藤田:わかりました。はい。

小島:ということで、今日この3人でお話を進めていただきます。初めての方もいらっしゃると思うので、簡単に自己紹介とかもしていきたいなと思います。ちょっとまず私から。

小島(おじま)と申します。今年だけで2冊ほど本を出させていただいて、同じような年はこの人生ではもうないんだろうなと思っています。別に本を書く人ではありません。

藤田:今年で2冊ですか? 

小島:はい。

藤田:すごいですね。

小島:2月に出して、もう1個がこの11月に出たので、もうやりたくないという気持ちでいっぱいでございます。

僕のキャリア自体は、いわゆるBtoBのマーケティング一筋で、かれこれ30年になろうとしております。直近で長かったキャリアがアマゾンのクラウド事業のAWSです。その時にPeatixさんやイベントレジストさんも大事なお客様で、使っていただいていました。

イベレジさんは特に「AWS Summit Tokyo」という大きなイベントがアマゾンであるんですけど、行ったことがある方はいらっしゃいますか? あれはAWSのプライベートカンファレンスで、東京の開催規模が世界で1番大きいんですよね。今はだいたい2万5,000ぐらいエントリーがあるんじゃないかなと思います。ニューヨーク、サンフランシスコでやるのも、1万4,000~5,000ぐらいで、一番でかいんですよ。

小笹:日本は殿堂入りしたんですよね。

小島:殿堂入りしました。予算だけは普通だったけど、いろんな意味で社内での扱いは殿堂入り。その時に立ち上げをね。新しい機能をリクエストをすると、(イベレジさんが)「はい、やります」と言って。「本当に大丈夫?」と。 

小笹:小島さんから言われたことには「はい」か「YES」しかない。「やります」と言いました。

小島:イベントの、このツールがなかったら、たぶんあんな大きさに、このスピードにならなかったんじゃないかなと。そんな感じで、お客様としてお付き合いしたりとか、僕がお仕事をお願いしたりという感じでやらせていただいております。

僕は2016年にAWSは卒業して、今は複数の会社でマーケティングのお仕事をしています。“どこどこの誰々”と名乗れなくなったので、最近は「パラレルマーケター」と自分を呼んでいます。本業・副業のくくりではなくて、全部が複数で動いているので、パラレルマーケターということですね。

今日はお二人を知っている共通の知人代表的な感じでモデレートさせていただくので、どうぞよろしくお願いします。

藤田:よろしくお願いします。

(会場拍手)

リリースから3ヶ月でBtoBにピボットした「イベントレジスト」

小島:では、小笹さんですね。

小笹:はい。小笹(おざさ)です。

小島:自己紹介と、イベレジで何をやっているのかと。

小笹:プロフィール写真が新しくなって、初お目見えなんです。みなさんわからないですよね、すみません。

小島:(笑)。

小笹:執行役員・COOという、イベレジの中ではオカン的な役割をしています。開発まわりはできないんですけれど、それ以外は一通りやってきましたという感じの人でございます。

私はもともとリクルートに新卒で入って、その後、Googleに移って、Google時代の同僚の、今のうちの代表(CEO)のヒラヤマ(コウスケ氏)と一緒に創業した形でやっています。

うちの会社自体は2011年の3月に創業しました。この頃ってまさに、いわゆるソーシャルチケッティングと呼ばれる会社さんがいろいろ台頭してきた年なんです。

私たちはその年、2011年の11月にサービスをリリースしました。この時に実はうちのサービスって、今のPeatixさんみたいな、「個人が誰でも簡単にイベントを作ることができるサービス」みたいな感じで最初はやっていたんです。

始めて3ヶ月でピボットしました(笑)。

小島:素早い。

小笹:はい。それでBtoBのところに舵を切ろうと。やはり我々の近くにいるお客様方が、けっこうBtoBのマーケターの方々が多かったんです。今はみなさんにたぶん認識していただいているのも、比較的BtoB寄りのプラットフォームという印象があると思います。実は最初はそうじゃなかったんですよね。

なので、BtoBに特化した、いわゆるエンタープライズ版を提供しているような感じになります。いろいろ一生懸命に営業してきた結果、今年の7月に日経新聞さんに、株式譲渡をして、今はグループ会社という位置づけになっております。

カスタマイズ性の高いエンタープライズ向け機能が特徴

小笹:サービスのところは、今申し上げたようにエンタープライズ向けの機能であったりとか、最近のトピックスでいくと、この右側に書いた「KAOPASS(カオパス)」と呼ばれる顔認証ですね。顔で受付ができるみたいなところは、今年けっこういろいろなイベントで導入していただけるような感じにはなってきました。

それ以外にも例えば、たぶん後から話があると思います。MA(マーケティングオートメーション)だったりとかビーコンというものを組み合わせて、エンタープライズのお客さんが欲しがっているような機能を提供しているという感じですね。

小島:そうですね。このあたりはけっこう特徴的かなと思っています。イベント立ち上げプラットフォーマーで、イベントを手軽に作ってチケッティングできればいいぐらいのことがあるかもしれないけど、会社でやってると、イベントって「その結果をどうするか」がけっこう起点になるなんですよね。

それで何かをするというのがあるので、必要に迫られてたぶんMA連携とか、それから実際お客さんがイベントの中をどう動いているのかみたいなのもすごく大事です。なので、ビーコンの行動トラッキングが出てきているのかなという感じですね。

小笹:そうですね。なので、会社の中も営業のメンバーがちゃんといます。前にちょっと打ち合わせの時にPeatixさんと話をして、「そこも大きい違いだね」というのを話をしました。営業の人がちゃんとお客さんとそのマーケティングの担当者の人のところに営業に行く、みたいなビジネススタイルでやっていますね。

小島:今日はBtoBの裏を知っている小笹さんに、いろいろお話ししていただきたいと思っていて、本当によろしくお願いいたします。拍手を。

(会場拍手)

事業の“やり直し”を多数経験、その先に生まれた「Peatix」

小島:では藤田さん、よろしくお願いします。

藤田:はい。小笹さんのスライドを先にいただいたので、僕の自己紹介のパートは小笹さんのデザインを完全にパクりました。

(会場笑)

色を変えて作りました。あ、そろえた。

小島:そろえた。

藤田:Peatixの藤田と申します。Peatixでは、CMOとしてコミュニティマネージャー、セールス、マーケティングのチームを統括しております。

自分自身のキャリアとしては、けっこういろいろ、とっ散らかってはいます。今はパーソルになっていますが、当時インテリジェンスという人材紹介会社で営業として始まりました。2003年の頭にアマゾンに移りまして、かなり混沌とした黎明期のアマゾンを……。

小島:本当に立ち上げの。

藤田:そうですね。ジャパンが立ち上がっていく時ですね。そこから6年ほどアマゾンにいました。その混沌とした時代にアマゾンにいたメンバーで、Orinocoという会社を創業しました。実は創業自体はかなり早くて、登記でいうと2007年。

その後二足のわらじでやっていたのですが、2009年にアマゾンを辞めて、このOrinocoにみんなジョインしました。それで3つぐらいサービスを潰して、命からがら進んで行きました。

小島:ピボットの先みたいな。

藤田:ピボットの……。ピボットでもないですね。

小島:やり直しみたいな。

藤田:やり直しですね。という感じでいろいろやっていった中で生まれたのがPeatix。今は社名も変えていますが、同じチームです。

小島:もともとサービスで作っていたんだけど、それに完全に事業も統一するということで、社名が後から変わったということですね。

藤田:そうですね。社名が何回か変わって、今はPeatix Japanになっているという感じです。

今回イベントに関わる会ということで、自分自身もイベントコミュニティでいろいろ活動をしています。Peatixとしては「イベントサロン」というのをずっとやっています。これはイベント主催者のためのコミュニティ活動として……。

小島:Peatixさんが主催して、イベントをやろうという方をホストして、いらしていただいて、その場をずっと続けている。

藤田:そうですね。

主催側に回り、イベントサロン運営や“イベントの作り方”の研究にも注力

藤田:今日はちょうどイベントサロンを統括しているメンバーも来ているんです。主催者のコミュニティを作っている感じですね。あとは右上のは「コミュコレ!」という、これは河原(あず)さんと一緒にやっています。

おもしろいコミュニティ活動をしている方って、すごくたくさんいます。まず渋谷で始めて、渋谷エリアでおもしろい活動をしている人たちをとにかく集めようと。イベント軸というよりかは人のほうですね。

1回に25人とか登壇してもらって、お祭りのような感じでやる。これが今年けっこう広がって、神戸とか長崎、新潟、札幌というところで、けっこういろんなエリアで開催しました。

小島:同じフォーマットで、エリアが今展開し始めているような感じですか? 

藤田:そうですね。「やってもらえませんか?」というような話がけっこう出てきているので、全国のコミュニティを回り始めているような感じですね。あとはコミュニティマーケティングの勉強会を定期的にやったり、イベントを分解して、よりやりやすくするためのモジュールみたいな。

小島:イベントってどんな要素でできていますか、みたいな。

藤田:まさにそこを研究する会みたいなものを始めていたりとかします。なので、けっこういろんなことをやっているという感じですね。

小島:わりと主催者側に回って、いろいろやっていらっしゃるなというイメージです。

藤田:そうですね。なので、やっぱりPeatixのメンバーってイベントに関わっているメンバーがすごく多いです。僕の場合は、Peatixに連動しているものが多かったりはします。映画祭を手伝っていたりとか、いろんなコミュニティにしっかり入って活動しているメンバーが多いチームになっております。

サービス自体は2011年の5月にサービスを開始しました。イベレジさんの半年ぐらい前ですかね。5月はちょうど震災の直後という感じで、我々の場合は震災の直後ということもあって、わりとあの時期って自粛して、世の中のエンターテイメントのイベントってぜんぜんできない時期でした。

我々としては、震災復興のためにNPOがかなり立ち上がっていた時期だったので、いわゆる「草の根の活動をしている人たちの支援をしよう」というところから始めて、2011年5月の時点からコミュニティをサポートする感じでやっています。

今はユーザー数が400万人を超えているような感じで、世界でも27ヶ国で使われていて拠点もかなりあります。

小島:すごいですね。グローバルにね。

藤田:そうですね。シンガポールとかマレーシアとか、東南アジアがかなり伸びてきていますね。主催者のグループでいうと、10万グループ以上あります。月間のイベント動員数は公表しているものは20万人なんですが、今は22~23万人ぐらいの方がPeatixを使って毎月イベントに行っているような感じです。

今日、“国内最大級”って書いてしまっています。

小島:この“級”というのは、大丈夫なんですよ。

藤田:“級”は大丈夫なんですよね。「国内最大級のイベントコミュニティのプラットフォーム」です。ここは、テストに出るところです。ぜひ覚えて……。

小島:日本語がよくできている。

小笹:(国内最大と)言い切っちゃだめですからね。

藤田:言い切っちゃだめですね。

小島:国内最大“級”ですからね。

Peatixは多様ジャンル、イベントレジストはビジネスコミュニティ

藤田:そんな感じでやっています。みなさん、今日Peatixを使って申し込まれた方もいるかと思います。かなりオールジャンルのイベントをサポートしています。(スライドが)見づらいんですけれども、本当に様々なジャンルのイベントに使っていただいていると。

大きく分けるとビジネス関連が3分の1ぐらいあります。3分の1がエンターテイメントと音楽ジャンルになっていまして、残りの3分の1は我々がライフスタイルと呼んでいる、ヨガとかフード系のイベントであったりします。

小島:主催者の多様性が出てる感じがありますよね。

藤田:そうですね。いろんなイベントに行く人たちがどんどん集まってきています。例えば究極で言うと、音楽イベントに行く人がビジネスのイベントに行かないかと言ったら、そんなことはないです。そういう人たちを横に通していくというような。

小島:なるほど、なるほど。じゃあ、けっこういろんなイベントがあるんだけれど、1人の人がわりと横断して参加しているのも、なにか見えてくるみたいな。

藤田:そうですね。細かい機能のところを今日は持ってきていないんですけれども、強みとしてはやはり集客に我々はフォーカスをしています。ビジネス系であればより多くの人に来てほしいとか、どのイベントでもそうだと思うんですけれども、どうやったら集客ができるかに、かなり力を入れてやっています。

小島:なるほど。とくにリコメンドしてくれるところが、Peatixを使っているといいなと思うところですよね。

どうしても自分の好みでイベントを選んでいると、同じようなイベントに行くことがけっこう多いんですけれど。「これ、実は合ってるんじゃないの?」とオファーされるのって、けっこういい機能かなと思っています。

藤田:そうですね。アマゾンとかはその辺がうまい。「この商品を買った人はこの商品を買っています」という。「え!?」っていうものが時々出てくるんですけれども、わりといいものが提案されたりすると思います。そういう感じでやっています。

小島:じゃあ、小笹さんのところはお客様はビジネスの人で、ビジネスのノウハウとかもわりと必要としている方が多いですか。

小笹:そうですね。うちは大きいものだと東京ビッグサイトや幕張メッセでおこなわれるような展示会だったり、企業のプライベートイベント、プライベートカンファレンス。それこそ、こういう虎ノ門ヒルズフォーラムでやったりする1社のカンファレンスだったりというものが、わりと大きなものとしてはあります。

あとはやっぱり、週に何回も全国でセミナーをやっていたりとかするお客さんだったりとか。あとは、企業としてコミュニティをやってらっしゃる方々。

小島:趣味というよりは、ビジネスコミュニティですよね。

小笹:そうです。そうです。はい。

小島:新しい考え方とか、新しいテクノロジーを広げたい時に、ダイレクトに開拓系のセミナーじゃなくて、仲間を増やす系の場所としてイベントを持つ。

小笹:そうですね。

「コミュニティ」という側面では、ユーザー属性が近寄りつつある

小笹:うちは公表していないんであれなんですけど、その人たちが比較的割合としては多いです。一方で先ほどちょっとお伝えしたみたいに、イベレジの場合、裏側に実はすごくいろんな細かい、かゆいところに手が届く機能があります。

小島:なるほど。フィードバックし続けたかいがあるということですね。

小笹:そうですね。AWS時代に、「AWS Summit」が終わるたび、いろんなリクエストをいただきました。「来年にはやります」と言って、来年に向けてどんどん開発するというフィードバックサイクルを回していったんです。

例えば抽選の機能だったりとか、いろんな請求書で払える機能などが後ろにあるので、そういう機能を必要としているC向けのイベントとかも、結果的にはやらせていただいたりというのはありますね。

小島:一方でやっぱり、Peatixというのは仲間を集めたい人がやれる。なんなら課金もして、マネタイズもできるみたいなプラットフォームという感じですよね。

藤田:そうですね。最近だとやはり行政の利用とかも増えてきています。あとは興行系のイベント。今年大きいイベントでいうと、「瀬戸内国際芸術祭」のオンラインチケットは全部Peatixでサポートしました。

いわゆる大型のカンファレンスを、イベレジさんもかなりサポートされていると思います。一方で、最近企業の方たちがビジネスコミュニティを作ることを目的にした分科会的なイベントがかなり増えています。そういったところの利用というのはかなりPeatixも増えてきていますね。

小島:じゃあ、お互いの立ち位置が違うところにあったんだけど、近寄ってきているんですかね。

藤田:そうですね。世の中の時流的にコミュニティを見ていこうみたいなところがあるので、そこの部分は近寄っている感じがあるかもしれないですね。

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