2024.10.10
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(株)オウケイウェイヴ感謝経済プラットフォームローンチ発表会(全1記事)
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司会者:それでは、本日のゲストのご紹介からさせていただきます。まずは、株式会社VALU代表取締役、小川晃平さんからご紹介いたします。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメントをご卒業後、株式会社グリーやさまざまな新規事業の立ち上げを経て、2016年12月株式会社VALUを創業し、現在代表取締役を務めていらっしゃいます。
このVALUとは、ブロックチェーンテクノロジーを使い、個人の価値をシェア、トレードすることを可能にしたプラットホームです。SNSのフォロワー数などから、個人の売出し価格を判定し、VAと呼ばれる仮想の価値カードが発行され、そのVAは第三者同士でもビットコインだけで取引することができるといった、日本の評価経済を代表するようなサービスです。
では、続きまして経済アナリストの森永卓郎さんのご紹介です。専門分野はマクロ経済学、計量経済学、労働経済、教育計画、などの多方面にわたっています。現在は読売テレビ『情報ライブミヤネ屋』や、TBS『がっちりマンデー』などにレギュラー出演されています。
それではさっそく、お三方にお話をうかがっていくことにいたしましょう。本日は、4つのテーマでお話をうかがってまいります。まずは、感謝経済や評価経済が成り立つうえでももっとも重要になる、CtoCビジネスの広がりについてです。
フリマアプリや民泊などで浸透してきている、シェアリングエコノミー業界ですが、政府が国内総生産GDPに算入する方針を固めるなど、いま注目を集めています。シェアリングエコノミーをはじめとしたCtoCビジネスは今後どのような広がりが期待されるのか、まずは森永さん、いかがお考えでしょうか?
森永卓郎氏(以下、森永):私はもう古い人間で、我々60代ぐらいの人間は、郊外に大きな一戸建てを買って、ステレオやテレビといった物に囲まれて暮らすということが幸せなんだ、とずっと思ってきてそう行動してきたんですね。
ただ、全国で学生を教えていると、そういうライフスタイルががらっと変わっていて、都心にわりと近いところに住んで、部屋はそんなに広くないので、できるだけものを排除して、必要なサービスをその時に使えればいいんじゃないかというように発想が変わってきています。そこがシェアリングエコノミーを支える重要部だと思います。
一方で供給面では、やっぱりスマホが完全に普及して、最近の若者は、テレビも持ってないし、実はパソコンも持ってないんですよね。スマホで全部できてしまう。スマホの普及と、アプリケーションの開発の技術というのが、供給面で出てきたことで一気に広がっていった。だから、今後どんどん(シェアリングエコノミーが)広がっていくと私は見ています。
司会者:スライドをご用意いたしましたので、グラフをご覧いただければと思います。こちらのグラフを見ると、日本の国民のシェアリングエコノミーの利用意向は3割以上もあるんですが、事故やトラブル時の対応に不安を感じている割合は世界と比較しても高くなっています。
総務省はこの結果を受けまして、シェアリングエコノミーの普及には安全性、信頼性の確保による、利用者の不安解消が必須だと提言しています。このような状況をふまえて、個人間の取引を行ううえでの課題である信用不安について、森永さんは、どのようにお考えになっていらっしゃいますか?
森永:ネットの世界は、一部なんですけれども、卑怯者がいるんですよ。私はミニカーを集めているんですが、ずっと探していたミニカーが、この間mercariにパッと出ていて、購入ボタン押す寸前で説明を見たら、箱だけと書いてあったんです。そういう奴がいっぱいいるんです。
いっぱいというか、全体として99パーセントはいい人なんですけど、1パーセント未満にそういう悪い奴がいるんですね。やっぱりそこが不安になっているので、評価がないと(困る)。メルカリにしろヤフオクにしろ、評価を一応見てから取引するようにはしているんです。評価はとても大事だと思います。
司会者:小川さん、不安というのは、やはりそういった不安要素が1つあるとどんどん広がるものですから、大きい要素でもあるわけですよね。
小川晃平氏(以下、小川):大きい要素なんですけども、このグラフは平成28年だから2年前なんですよね。ですので、すでに、他の国ではある程度ライフシェとアやいろいろな物が普及した状態なんですね。日本ではまだその時普及していなかったので、そりゃ不安だろうなと思います。
だから、こういう「感謝経済プラットフォーム」がしっかりと利用者を評価付けして、どんどん吸収していけば、この不安がみなさんの中でどんどん下がっていくんじゃないのかな。あとは普及だけかな、という希望を掲げていますね。
司会者:兼元会長はどのようなふうに(お考えですか)。
兼元謙任氏(以下、兼元):ちょっとイメージを膨らませるために、公園の運営を考えていただきたいです。公園を運営しようというときに、「ゴミを捨てるな」といっても、そこがゴミだらけだったら、みんなも捨てるじゃないですか。綺麗だったらたぶんゴミを捨てづらくなると思います。
かといって、「公園に入る前にポケットのゴミを全部出せ」というと、誰も利用しなくなる。システム的なところをふまえて、ルールと規約と雰囲気が運営的にかなり大事だと思うんです。どんなことをしていても先ほどの1パーセントの悪がしこい人はいるんですが、そのために全体の締め付けを厳しくすると、公園は使われなくなる。我々が経験して、良い公園だなと思うところは、4つのバランスが非常によくできていると思うんですね。
受け入れるところは受け入れて、直すところは直していく。綱領的に改善しつつ、4つのバランスをみていくのがいいのではないかと思います。
司会者:森永さん、うんうんと頷いていらっしゃいましたが......。
森永:そうそう、本当に99パーセントはいい人なんですよ。今朝、OKWAVEを見ていたんですね。今「コルク狩り」というのがあって、なんでコルクのヘルメットしてる奴がコルク狩りにあうのかな?って思っていたんです。
私は暴走族が知り合いにいないので、分からなかったんですけれども、懇切丁寧に解説してくれる人がOKWAVEいて、「あぁ、そういうことだったんだ!」とわかったんですね。いい人が大部分、いい人が世界を作っていくというのをやればいいんだと、私は思うんですけどね。
司会者:では続いてのテーマにまいりましょう。続いては評価経済についてというテーマです。信用不安を解消するために、中国ではアリババグループが提唱する個人信用スコア、芝麻(ジーマ)クレジットに代表されるような評価経済が社会全体に浸透しています。では今、中国はどのような状況になっているのかを、小川さん、今後の展開も含めて教えていただけますでしょうか?
小川:中国の「芝麻(ジーマ)信用」は、やっぱりものすごくよくできていて、購入履歴やソーシャルなステータス、どれぐらい金融資産持っているかとか、すべてアリババグループが持っているんですよね。それがちゃんと公開されていて、それをもとに借金をするなど、いろいろなことができる。
中国は共産主義なので、ものすごく先に進むことができるという特性はあるんです。とはいえ、あそこまでやってくれるのは正直すごいなと(思います)。例えば、その評価は950が満点で、たぶん600点台とかが平均なんですが、750とか800持ってると、合コンでモテるとか......。
(会場笑)
そういう社会にもなっていて、750以上ないと入れないパーティーがあるとか、どんどんそうなってきている。評価が恋愛にもつながっているのはおもしろいな、とは見ていて思います。
司会者:今後はどうなっていくと(思いますか)?
小川:たぶん、今後もこのまま進むんじゃないですかね。決済のプラットフォームはインフラのようなかたちで、完全に普及しているので、ちょっと怖いなと思います。1社のアルゴリズムは公開されていないので、どういうふうに評価づけされるかという不安はあるんですけれども、中国という国の特性からすると、ああいう評価経済の仕組みが向いてるんじゃないかな、と僕は思います。
司会者:なるほど。では、日本における評価経済の実情はどうなっているのかが気になります。VALUの小川さんは、まさに日本の評価経済をリードしている方だと思いますので、そのあたりのところを教えてください。
小川:やっぱり日本の難しいところは、いろいろな競合がいることなんです。例えばLINE Payさんとか、他にもAlipayも日本で使えますし。だから、1ヶ所に購入履歴などのいろいろなものが集まらないような仕組みになってるんですよ。
かつ、それを国がサポートするのも、国が1社をサポートするという変なかたちになってしまうので、なかなか普及しないのかな、という感覚を受けます。ちょっと国の特性が違うので、民主主義と共産主義で評価経済のしかたというのも少し変わってくるんじゃないのかな、と思います。
そういった意味で、こういう感謝経済や僕らがやっているVALUみたいなところが、民主主義に近い評価経済プラットフォームとなっていけたらうれしいなと思います。
司会者:森永さんはどういうふうに感じていらっしゃいますか?
森永:小川さんにVALUの仕組みをちょっと聞きたいです。ちょっと楽屋でお聞きして、「すごいなあ」と思ったのは……私、ホリエモンとこの10年ぐらいずっと大喧嘩をしているんですよ。
(会場笑)
「ホリエモンのVALUはいくらぐらいですか?」と聞いたら、調べてくださって、十数億円あるんですよ。おそらく、私が格付けを出したら3,000円ぐらいしか......(笑)。
(会場笑)
司会者:では、この評価経済が日本に広まるうえで必要なのはどういった点になるんですかね?
森永:やっぱり自分できちんと情報発信をしない人は、社会から置いていかれるようになるんじゃないかな、という予感がします。専門家はいかがです?
司会者:どうですか? 専門家の小川さん。
小川:例えばSNSが好きな人や、そういった仕事をしている人は、インターネットで情報発信などの活動をすればいいと思っていますし、古い評価の仕組みはなくなると僕は思っているんですね。
例えば、「銀行から借金をする人が偉い」というのも1つの評価じゃないですか。そういった経済の中にいる人は、そちらを使えばいい。今までの評価する経済とこれからの評価経済は、戦う場所がちょっと違ってくるはずなので、どっちで仕事をしているのか、どっちで活動したいかを自分の中で決めて、情報発信をしていけばいいんじゃないのかな、というのが僕の意見です。
森永:我々の世代は、なんかビジネスしようとすると必ず銀行からお金を借りる......この銀行員というのが偉そうなんですよ。もう本当に山のように書類作らされて、保証人付けろとか。もう本当にうるさいです。
でも、この新しい仕組みのもとでは、個人が力を発揮できれば、銀行じゃないところからお金を集められる世の中に変わってきている。もしかすると、銀行がどんどん衰退していくことになるんじゃないかという気がしますけどね。
兼元:今は「お金を借りる、借りない」といった時に、もちろんアッパーの評価があるんですけど、マイナス評価なんですよ。ローンがどうのこうのとか、カードが……とか。もちろんそういうこともあるんですけど、その中に見えていないものがある。アメリカなんか失敗することがいいことで、会社を潰した経験があるから、こいつに会社を任せていい、というようなことが(評価として)つくんです。
特にアジアは、「負けたらもう終わり、会社を潰してんだろお前」と言われがちなんです。「ありがとう」はまさにそうだと思うんですけど、マイナスというよりもプラスのところで見る新しい価値。そうしたプラスの価値を経済にどう結び付けるかが、1つタネになっているのかなと思います。
司会者:本当ですよね。では、続いてのテーマ、ブロックチェーンにまいりましょう。評価経済や感謝経済が成り立つうえで、最も重要な技術であるブロックチェーンの出現は今までの資本主義の概念や、あり方そのものを変える可能性はあるのでしょうか? ということで森永さん。これはどのようにお考えになっていらっしゃいます?
森永:ここはたぶん意見が違うな、と思います。仮想通貨に関しては、一部の人が投機を繰り返したことと、流出事件といった事故が起こったので、今はちょっと世間から冷たい目で見られてる部分もあるんだと思うんですね。
ブロックチェーン自体の技術は、実は破られてはいないんですね。ほぼ悪い奴が盗んだというだけの話なので、この技術が駄目だということはないんだと思う。ただ、ブロックチェーンを使った取引は始まったばかりで、いろいろなところが立ち上げたので、どこが生き残っていくのか、どういうかたちで生き残るのかはまだ見えない。
私は通貨については、やっぱり最後に日銀が出てきて、日銀が信用供与したものを、銀行や民間の組織が細かいかたちで2段階発行するというのがオチなのかなと思っているんですが、まだそこまで分からないというのが現実だと思います。
司会者:森永さんの考えはそうですね。小川さんはどういうお考えを(お持ちでしょうか)。
小川:先ほど「信用の積み上げ」というお話があったと思うんですけど、僕の考えだと、今までは大きな金融機関、例えば東証一部や銀行が、もっと大きな信用を誰かに渡してたというイメージなんですよね。
先ほど会長からもお話があったように、これからは積み上げ型の経済が出てくる。それはいろいろな人から集められた信用だと思うんですよね。今までは、集められた信用が1回中央銀行や銀行に集められて、銀行の判断で信用をもらっていた。
でも、これからは直接信用をもらえるので、個人間で信用を与えてそれがちゃんと見える化されて、集まった信用のようなものが自分の信用になる。だから、僕は、中抜きされるようなイメージを受けているんですね。
もちろん、まとまった信用は今までの銀行や東証一部からきてるんですけれども、そうじゃない細かな信用は、インターネットやブロックチェーンを介して集められる。ブロックチェーンによって集まる量が大きくなってくるので、インターネット上にコミュニティがある。なので、その信用も十分大きいものに値するだろう、というようなイメージを僕はしています。
司会者:実際に、VALU自体のサービスにおいて、ブロックチェーン技術はどんなふうに使われているのでしょうか。
小川:僕たちはビットコインを使っていて、ブロックチェーン上で、ある種トークンと言われるような、先ほどご説明いただいたカード、トレーディングカードのようなものを発行しています。
そのトレーディングカードを、ある種、自分の信用だと思ってトレードする。このトレーディングカードに例えば10億円の価値がついたら、僕は10億円の価値がつく、というところで評価経済の実現を目指していくんですよね。
例えば、今までラーメン屋さんや美容室の方はどんなに腕が良くても、銀行に行くと4,000万から5,000万ぐらい(借りるの)が限界だと思うんです。本当に腕が良かったら、1億円とか2億円を最初から手渡して、一気に店舗を広げてもいいわけですよね。
なので、今はYouTubeの人が資金調達したいと考えた時に、銀行に行ってもお金は借りられない。要するに今の金融機関の評価軸というのが時代に合ってないんだろうな、と感じています。そこをどうにか修正できないかな、と思って今VALUというサービスを始めたというところはあります。
司会者:二人のお話を聞かれて、兼元会長はオウケイウェイヴとして、サービス、ブロックチェーンの技術をどのように使われていますか?
兼元:森永先生がおっしゃったように、ブロックチェーンは破られていない技術なので、書き換えをやろうと思ったらできるんですけど、ものすごく大変な技術で、これから書き換えられない。
じゃあ将来、僕らが何を基準として残したいか、評価として残したいか、なんですよ。先ほどの公園の運営(のたとえ)にもあったんですが、今まで悪さしたことを載せられたくないんですね。いいことをしたことを未来永劫にちゃんと残していくんだよという宣言が実は、このブロックチェーンに課せられた役割ではないかと(思います)。
感謝経済はブロックチェーンをベースにして、私がいいことをした相手からOKチップや評価を受けて、私はそうしたことをずっとやっている、ということを持ち続けられる。我々オウケイウェイヴは、その評価を経済的な何かと交換できたり、インパクトがあるようにすることがブロックチェーンの役割だと考えて、採用させていただいています。
司会者:最後に4つ目のテーマにいきたいと思います。感謝経済についての本題でありますけれども、感謝が可視化、価値化される社会にある感謝経済の世界ですが、この概念や構想について、改めて兼元会長のお考えをお話しください。
兼元:ありがとうございます。例えば会社でさらっと、「この場所はどこにあるんだっけ?」と聞かれた時、自分は専門部署ですぐに分かるので、「いいよ、この場所をたどっていけばいいよ」と教えて、相手は「ありがとう」と言います。こういうことは、会社の事業全体を高めてはいるんですが、部署をまたいでいるので評価にならない。こうしたことはいっぱいあると思うんです。
例えば、多趣味なのでそのことをずっと調べているから1秒で答えられるけど、他の人からすると10年かけて探しても分からないことを、一発で答えた価値は、たぶん主体によって変わると思うんです。
まさにその間にある、本当は価値として見えなきゃいけないけど、今まで見えていなかったものを出したいというのが感謝経済です。なぜこれを思い立ったかというと、OKWAVEの中にはものすごくたくさんのQ&Aがあって、例えば、「6ヶ月の子どもを育てられなくなりそうで、ちょっと滅入ってます」という質問があったんですね。
これにものすごくたくさんの方々の解答がついて、50万ページビュー見られて、「あ!6ヶ月の子どもを育てられないのは私だけじゃなかったんだ」(とわかる)。「私は罪深い人なのね」と思っていたら、6ヶ月のお母さんたち、子どもを持ったお母さんたちは、じつは同じように悩み、同じように苦しんでいて、救われたわということがあったんです。
例えば自殺したいという人がいたとする。人が死んでしまったら4億円のGDPが失われる。これを助けたい。何よりも助けたい。でも、「かける0.0何円で広告うった。え? 何? 何万だっけ? 何十万だっけ?」というギャップがあったんです。
だから、感謝の見える化をすることで、みなさんが生み出している価値を、ぜひ社会や会社、個人間、夫婦間、友人、上司と部下、部下と新入社員のみなさんといった方々に見える化したら、非常にすごいことが起こるのではないかと(思います)。まさにこれは、ブロックチェーンを使って今は見えていない価値を創出する、1つの価値経済資本になるのではないかと思っている次第であります。
司会者:今のお話をお聞きになって、森永さんはいかがですか?
森永:世の中の99パーセント以上の人はいい人で、何かしてあげたいと思っている。OKWAVEはまさにそのベースで成り立っているんですね。なにかいいことをして褒められたり、なにかおまけをくれたりすると、もっとやる気になるんですよ。
(会場笑)
私は、人間ってそういうものなんだと思うんですね。だから、そういう仕掛けが出てくると、ますますやる気になるだろうなという気はすごくしている。これが新しい経済のかたち。今までは金との対価で問題ないサービスを手に入れるだけだったのが、善意が経済を動かしていくというのは、本当に......。
兼元:善意が経済を動かす。いいですね。
森永:新しいかたちで、これがネット社会の一番いいところになってくるんじゃないかなって気はしてる。
司会者:小川さんいかがですか?今までちょっと理想な話も出てますけれども?
小川:まさしくその通りだなと思っています。今まで「ありがとう」とか「サンキュー」は気持ちだけで、それが資本化されたことはなかったんですね。だけど、「あなたたち、ありがとう」と言ってもらっているということは、たぶん何かしら向こうの課題を解決したから、「ありがとう」なんですよね。
これって基本的に仕事もそうだと思っていて、何か課題があってそれを解決するから、お金をもらえる。そういったものが今までは仕事という大きなパッケージでお金化されてきたけど、そういうものが小さなパッケージ、小さな課題を解いてもそれが資本化、お金化されるというのは、ものすごくいい仕組みだなと僕は思っています。
司会者:感謝経済が世の中に浸透していくまでに、越えるべき課題はいくつかあるんじゃないかと感じますが?
兼元:先ほども記者の方のご質問にあったように、これをみなさんにご理解いただいて、どうやってみなさんが足を一歩踏み出していただくか。そして、今までの資本主義経済でお金と交換してきたものと、我々が持つ感謝経済……みなさんどこかで感じているはずなんですね。
「ありがとう」と言われて、これが「見える化されたらもっといいのにな」とか、「心があたたかくなった」「良かったな」と思えるだけじゃなくて、経済的にもプラスになるといいなと思いつつも、どこかで「資本主義とは違うよな」と思っていらっしゃる。
そういうところを重ね、越えて、グラデーションにつながっていくようなものをやるためには、やっぱりそれがいいんだなという共通の視点を持って、一歩前に踏み出す必要があると思うんです。
ぜひみなさんと一緒にPRをさせていただき、ご理解をいただきながら、実証して、見ていただき、体験していただき、もちろん修正を入れながらやっていくことが、ものすごく重要です。みなさんのご協力なくしては(実現は)ないと思っていますので、ぜひよろしくお願いします。感謝とともにお願いしたいと思います。ありがとうございます。
司会者:まだまだお話をうかがいたいところなんですが、最後に、今回さまざまな企業に参画してもらっているんですが、今後どのような企業に参画してもらいたいのか、感謝経済そのものがどのように広がっていくことを期待しているのか、また、超えるべき課題があれば合わせてお願いいたします。では、小川さんからお願いいたします。
小川:どのような企業に参加していただきたいか、というのは僕はたぶん述べない方がいいと思うんです。(笑)。
(会場笑)
述べないですけど、期待はしています。課題はたぶんいろいろとあると思うんですけど、世の中は確実にそっちの方向に動いていて、今までの評価の仕組みが絶対に合わなくなってきている。それをどうにかして可視化することで世の中の評価をちょっと変えていこうという流れは絶対にくると思っているので、小さな課題が、ポツポツ出てくるでしょうけど、ぜひともがんばっていただきたいなと僕は思っています。
司会者:ありがとうございます。では森永さんはいかがでしょう?今回19社を紹介をさせていただいたんですが......。
森永:みなさん素晴らしい会社なんですけど、個人的に言うと、すかいらーくさんが入ったというのはすごく大きいなと思います。実は私、ヘビーユーザーですので。
(会場笑)
司会者:だそうです!
(会場笑)
森永:今ガストで、20人に1人会計がタダになる、というのをやってるんですけど......。
司会者:あれやってますね!
森永:うちまだ当たらないんですよ。
(会場笑)
司会者:まだまだ通っていただかないと!
森永:それはそれとして、私はコレクターなので、例えば私個人でいえば、タカラトミーというかミニカーメーカーがついてくれて、オウケイウェイヴ仕様の特注ミニカーかなんかくれたら、私はすごく運がいい!
(会場笑)
森永:いろいろな人がいるので、いろいろな人に響くものがなにかあるといいなと思います。
司会者:本当ですね。それぞれの個性にあったものが何か考えられるかもしれません。ありがとうございます。では最後に兼元会長からお願いいたします。
兼元:ぜひ社会インフラというか、水道、ガス、電気、それから政府や自治体などと一緒に、流れの中で参加していただき、一緒に盛り上げていけたらいいなと思います。
それから海外の方々も、これから2020年オリンピックもありますので、海外から来た人たちが、日本のおもてなし良かったよ、とおもてなしを価値化できたら(いいなと思います)。
「みんなサービスでやってね」「ありがとう(と言って)もらったら嬉しいでしょ」ではなくて、こういうことをやったら経済的にも影響があったり、オリンピックの期間中こういうものもらえたり、というのがあれば、実はものすごく良くなると思うので、ここら辺をぜひ目指していきたいなと思っております。
司会者:ありがとうございました。貴重なお話をうかがいました。どうぞその場でお立ち下さい。森永さん、小川さん、そして兼元会長にどうぞ大きな拍手をお送りください。ありがとうございました。
(会場拍手)
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