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【CafeSta】山本一太の直滑降ストリーム@Cafesta ゲスト:北村経夫参議院議員、青山繁晴参議院議員(全13記事)

青山繁晴氏「永続しないのは中国共産党もわかりつつある」 隣国の支配体制について議論

自民党のトーク番組「CafeSta」内のコーナー、「山本一太の直滑降ストリーム」。今回は、参議院議員・青山繁晴氏が登場。海洋権益などの問題から日中関係の現在を読み解きます。

青山繁晴氏と海洋権益について議論

山本一太氏(以下、山本):ここからは安全保障の問題でも青山繁晴さんに3度目の登場をしてもらおうと思ってます。

青山さんはとにかく引っ張りダコなんですね。あちこち、いろんな意味で。でもね『直滑降ストリーム』に誘うといつも無理に日程を調整してくれるということで(笑)。

今日は2人の対談としては30分はちょっと短すぎるんですが、それでもみなさんにいつも申し上げている海洋権益をしっかり守っていこうという法案がいよいよ参議院で議論が本格化するので、青山さんはこの委員会のメンバーでもあるのでちょっと援護射撃をしてもらおうと思ってお招きいたしました。

青山繁晴さんです。どうぞ、拍手でお迎えください。

(会場拍手)

青山繁晴氏(以下、青山):これ(ネームプレート)は自分で運ぶんですね。

山本:すみません(笑)。

青山:(北村氏に向けて)お疲れです。

山本:(北村氏に向けて)どうも。

ということで青山さん、ありがとうございます。いつもショートノーティスで忙しいのに日程をあれしてくれて、嬉しいです。

青山:いえいえ、一太さんのためなら東奔西走。

山本:ありがとうございます。海の会も作ってるからね。

青山:そうなんです。

排他的経済水域の海洋権益、どうするべきか

山本:武見敬三政審会長と私と青山さんで「海の会」というのを作っていて。3月にまたご飯食べることになってますから。

青山:よく考えたらメンバーすごい厳選限定ですね。

山本:そうそう。3人しかないからね(笑)。もう広げる予定ないですから。ずっと3人ですけども。

青山さん、今日お招きしたのは海洋権益の話で。いよいよ参議院の議員立法の日本のEEZ、排他的経済水域の海洋権益をなんとか守ろうという法律の議論が始まって。だんだん(憲法草案)要綱も近くなってきたんですけど、当然、外務省は慎重ですよね。対中関係考えてね。

この中で、さっきも北村さんを呼んで、中国含め外国人による土地所有の問題が出たんだけど。例えばアメリカでもイギリスでも国益のために制限する法律があるけど日本にはないと。

細かい法律案の話はしませんが、例えば科学的調査について違法なことをやったら罰則を設けると。これは中国も韓国も持ってる、そういう法律すらないというのはまずいと思うんですよ! 

レセプロシティで言っても日中関係はもちろんなんとかマネージして大事なんですけど、こういう枠組みを粛々と作っていかないといけないと思うんですけど、いかがでしょうか? とくに海洋権益については自民党で最も権威なので。

青山:いやいや、権威ということはもちろんないんですけど。正直一太さんとか武見敬三さんとかがいてくれて本当によかったと思っていますし。

一昨年、やむを得ず参議院選挙に出るまでは民間の専門家の端くれとして研究員たちと、あんまり配偶者の話をするのもどうかと思うけど。でもさまざまな妨害に苦しんできた青山千春博士と一緒に海に出てて。

言えることと言えないことがありますが日本の法制度の不備やあるいは日本の国立の、実質国立と言っていい海洋関係の研究機関の国家意識のなさ、さっきおっしゃった国際法の枠組みとかお互い対等な国なんだという意識がなくて。

とにかく中韓の言うことは聞かないといけないみたいな人たちが、悪気はないんだけれども小さいころからそういう教育しか受けてないからなんか言われたら引っ込むという人ばっかりで。

本当に国益も損ねている現場にいたし、ショックも受けたし、口があんぐり開いたり、さまざまありましたから。ずいぶん時間はかかってきたけれども本当に一太さんと武見さんに、この番組に出るからといってお世辞なんか絶対言わないので、感謝してます。

山本:ありがとうございます。我々も青山さんに来てもらって、この法案作成のチームに入ってもらって本当にありがたいと思ってて。

東シナ海の緊張に見る日中関係

山本:今日は法案の細かい中身じゃなくて、すごくよかったなと思うのは関係省庁を聞いて説明を聞いたときに青山さんが「自分は民間の調査をやってたけど、こんなケースで例えば中国の船をチェックしたとかは一回もない」と。

役所も一言もなにも言えなかった。だって行ったことないから、彼らは。こういう意味で言うと、本当に青山さんの存在はありがたいと思うんですが。そこで海洋権益の重要性は重々、まずメタンハイドレート。とにかく資源として開発しろと最初に言ったのは青山さんで。しかもその方向で今、経産省というか政府も動いてきたわけですけどね。

青山:世界が動いてますよね。

山本:ええ、世界が動いているわけですけれども。今日いろいろお話があったんですけど、海洋権益のことだけに絞っちゃうともったいないので、日中関係ね。とくに東シナ海でリグ(海洋掘削装置)をどんどん作っていると。

かたや日中首脳会談があって、当然新しい日中関係は大事だと。中国もいろんな思惑があって日本との関係を安定させたいと思っている。それはいいと思うんですが、かたやこっちで日中関係が重要だと言いながら、尖閣には接続水域に潜水艦を送ってくるわけですからね。

そこらへんのところ、総理が第一次政権のときに戦略的互恵関係というコンセプトを生み出しましたけれども。青山さんはどんなふうにご覧になってますか?

青山:まず僕たちは中国共産党を誤解しちゃいけないのは、例えば習近平さんがこういう方針を決めて共産党大会だけじゃなくて全人代(全国人民代表大会)まで広げてまとまったと見えても、それ1本でいくということはないんですよ。それがチャイナなので。

したがって一太さんが我が祖国とすると、ここでつねりながら、ここでくすぐりながらね。

(青山氏、山本氏の頬をつねって体をくすぐる)

山本:わ~。

青山:それで足では股間を蹴ってね。ナデナデもすると。

山本:あ、痛!

青山:というのがチャイナだから、なにも驚くに値しないんですね。こちらが「こう決めたんだから、こう来る」とかね。残念ながら我が外務省は外交のプロのはずが、良く言えば素朴、はっきり言うと愚かじゃないかという面も残念ながらあるんですよ。だってそういう外交しかやってこなかったから。本当は戦争に負ける前から。

そこを読み誤らないことが大事で。常に一貫してはっきりした目的があるわけですよね。

山本:中国にね。

中国共産党という無理な支配体制

青山:それは根本的には中国共産党という無理な支配体制を5年でも10年でも長く続けるために。もう永続しないというのは実は中国共産党にもわかりつつある気配はありますから。逆に5年10年でも先に延ばすためには、過去の王朝よりも今の王朝のほうがマシなんだということを示さなきゃいけないから。

当然一太さんがさっきおっしゃった海洋権益など、とくに日本というわかりやすい敵を作って手を伸ばしていくというのは絶対にあきらめられないし。アメリカに押されてきたものを中国こそが押し返すんだみたいなことも必ずやらなきゃいけないし。

全部に理由がちゃんとあるので、こっちが八面六臂でいくしかないんです。だから最近の動きでむしろ驚いたものはなに一つないですよね。

山本:なるほど。青山さんがおっしゃったようにものすごくしたたかですよね。今日は実は参議院の政策審議会に外交の国家ビジョンを作るプロジェクトがあって、その座長をやっているので青山さんにも来ていただいて五百旗頭(真)先生、日本を代表する政治歴史学者。立派な方だったですけど。

青山:久しぶりにお会いしました。髪は白くなったけどお変わりになってなくて関心しました。

山本:ねぇ! ぜんぜんいいですよね。その五百旗頭先生もいろいろ日本の外交について語っていましたけれども。日米同盟はとにかくしっかり堅持しなきゃいかんと。

しかし同時に日中協商体制みたいな。中国ともある程度気脈を通じていかなくてはいけないという話があったんですけれども。

気脈を通じるのも、今青山さんが言ったようにナイーブな対応はいけないですよね。向こうはだって、さっき青山さんにつねられて頭なでられましたけど、あらゆるコーナーを使い分けてやってくるわけだから、それに対する日本の対応ってけっこうナイーブなところがありますよね?

青山:極めてナイーブで。もう笑っちゃうくらい。ナイーブという言葉も便利な言葉だけど、要は外交になってないんですよね。

その根幹は、例えば中国共産党の本質を知るには中国共産党の人と直接目を見て話さなきゃいけないし。解放軍は本当は党の軍隊というのは理屈で、実際は彼らはどういう保身で動いているかというのも軍人と話さないとわからない。

それは五百旗頭先生も立派な学者ですけど、「五百旗頭先生は」と言うべきか。立派な学者だけど。まあ防大の校長のときに僕とはずいぶん違いましたけど。日本の学者は基本的にある意味フィールドワークに欠けるんですよ。

山本:現場ね。

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