2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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佐藤裕美氏(以下、佐藤):角さんもお子さんがいらっしゃるのですよね?
角亜紀子氏(以下、角):はい。
佐藤:何歳と何歳ですか?
角:5歳と2歳です。
佐藤:今日はどうしているのですか?
角:今日は夫に任せております。
佐藤:(笑)。角さんは、ご家庭と仕事の両立についてなにか工夫されていることはありますか?
角:弊社には家族も参加できるイベントがあるので、そこに連れて行ったりすることもあります。
佐藤:(スライドを指して)これですね。
角:はい。ファミリーデーや運動会、また「きっずでい」という子どもの職場参観日があります。
「きっずでい」では職場訪問が可能で、キッズデーもいわゆる職場訪問でして、お父さんやお母さんが働いている職場を子どもたちが見に来て、一緒に名刺交換をしたり、役員室にも訪問に行きます。楽しみながら、お父さんやお母さんが働いているところはどんなところなのかを学ぶ機会になっています。
私の娘も、このイベントに参加するまでは、私が仕事に行くということが漠然としてわからなかったと思うのです。しかし、実際の職場を訪問することで、具体的になりそれがとても良かったようです。
私の娘を連れていくことで、職場の上司・同僚も名前を覚えてくれました。イベント後も「○○ちゃん元気かな?」「風邪引いたって聞いたけど大丈夫?」などと声をかけてくださるので、とてもありがたいです。
佐藤:他にもご家族が参加できるようなものが?
角:はい。アスリート社員もいるのですが、それぞれ異なる分野でプロフェッショナルとして頑張っており、彼らの試合が開催されるのは土日です。そういったスポーツ観戦もありますので、家族でふらりと立ち寄ったりしています。(スライドを指して)私も、写真の左下あたりに家族で写りこんでいますが(笑)。
佐藤:なんのスポーツですか?
角:こちらはお台場で開催されたビーチバレーの観戦時の様子です。このように家族も一緒に関われるようなイベントが多くあり、子どもも楽しみにしています。
佐藤:なるほどですね。ご家族にご自身の仕事のことを理解してもらうことも大事だし、職場の方に、ご自身がどのような環境でどういったご家族と暮らしているのかを知ってもらうことも大事。お子さんが急に発熱することもあるかもしれない、といったことも踏まえて、どういった生き方をしているのかをお互いに見せておくことは非常に大切なことなのですね。
先ほどうかがったった「わくわく休職制度」もそうですが、「休む、リフレッシュする、学ぶ」といういい循環がまわることでさらに仕事の効率が良くなるように思えます。
これまで語られていた「ワークライフバランス」って、オンとオフがある種で相反する。この2つをどうバランスとるか、というイメージを持っていたのですが、今日お話をうかがって、ワークとライフの境界線がどんどん曖昧になってきているというか。
働くことは生きることにすごく直結していて切り離して別々のこととして考えるというよりも、ご自身の長い人生の中で、もしくは今のライフステージの中で、どのようにお仕事を位置付けていくかということなのかなと感じました。
今後、人財戦略室の立場としては、働き方がどのようになっていくと思いますか?
角:やはりワークとライフは切っても切れないものですし、密接につながっていると思います。ITの技術の進歩により、テレワーク制度が導入されるなど、働き方はこれからも進化していくと思います。
佐藤:先ほどの尾木(直樹)さんのトークで似たようなお話も。
角:やはり多様な働き方を実現することでワークとライフの相乗効果、お互いに良くなると思いますし、個人の能力を最大限に引き出せる環境がどんどんをこれからも整えていきたいと思っております。
冒頭でも「人財こそが最大の資産であり、差別化の源泉」との価値概念をご紹介しましたが、社員の成長が企業の成長に繋がると考えておりますので、社員一人ひとりが成長できる環境を考えながら、働き方改革に臨んでいきたいと思っています。
佐藤:なるほどですね。今日もお子さん、非常に小さい……。
角:かわいいですね(笑)。
佐藤:歩き出した方も会場にいらっしゃいますが(笑)。
今の子どもたちが働きだす時に働き方がどうなっているのか、そもそも仕事、どんな職種があるのかすらちょっと想像できない部分もありますが。プライベートにおいても、仕事においても、自分がどうありたいのかということを見定めて、そのために必要なスキル選択というか、どういった学びをしていくかという姿勢は、いくつになってもすごく大事だと思います。
また、先ほどから第1部のところでも何度も出てきておりますが、非常に価値観が多様化してきています。その中で多様な価値観の人々をどうマネージメントしていくのか、チームビルディングをしていくのかといったことが、これからどんどん必要になってきます。
「個人の成長」と「チームビルディング」。これからの時代に必要な要素を先取りされているANAさん、さすが働き方改革の最先端の企業でいらっしゃいますね。
MAMAPLAのスタンスとして冒頭でもお話しをさせていただきましたが、働き方は今後どんどん、いろいろになってくると思います。
会社に属さない方もどんどん増えてくると思いますが、本日ANAさんから学ばせていただいた「常に学んで成長していく姿勢」「多様な価値観の中でどうみんなを巻き込んでいくのか」といった考え方は、どのような立場の働き方の方にも大切なポイントだと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思っております。
本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
角ありがとうございました。
(会場拍手)
佐藤:それでは、こちらで第2部働くママのトークセッションを終わらせていただきたいと思います。第1部のご登壇の方も、もう一度お招きさせていただいて、最終まとめのお話を聞きたいと思います。それではよろしくお願いいたします。
まず、尾木先生。走っていらっしゃいました(笑)。もう一度大きな拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
相馬さん、よろしくお願いいたします。
(会場拍手)
尾木直樹氏(以下、尾木):話を聞いたときは「なるほど」と思っても、いざ子どもを目の前にするとなかなか実践は難しいですよね。
だから僕の講演会などでは、実際に30秒くらいのロールプレイングもやってもらうのですが、ちょっとやらせてもらってもいい?
佐藤:ぜひ!
尾木:「どうしたのー?」というのをね。これ、「どうしたの!」と言ったら逆効果なのよ。「どうしたのー?」とこう、語尾を引っ張って優しい感じで言ってほしいんです。
(会場笑)
それから「そりゃー大変だったわねー」と、本当に心から大変だったねと、共感して相手の心に寄り添う。ちょっと僕の後をついてやってみてくれますー? いいですか? 「どうしたのー?」。
会場:どうしたのー?
これでいいの。
(会場笑)
これは親子関係だけではなくて、夫婦関係や職場の同僚などに対しても使えます。
今日は土曜日でね、ちょっと買い物行くから洗い物をしておいてとお願いしたとするでしょ?
でも、帰ってきたらそのまま。油ものも一緒になってね、シンクにボンっと置いてあったの。頭にくるでしょー。そういう時も、「やっておいてっていったじゃない!」と言いたくなるところをぐっとこらえて、「あらあなた、どうされたのー?」って。
(会場笑)
そうすると夫は「ああ、悪い悪い」「ジャイアンツがどうなるのか昨日のビデオを見てて、勝ったんだよー」なんて言い訳をしますよね。「喜んでたら君が帰ってきてしまったの」と。それは悪いな、と後ろめたく思ってるわけですよ。
約束したのにできていなかったから。だからそういうときには「なんでこんな簡単なこともしてくれないの!」と言うんじゃなくて「そりゃー大変だったねー」と言ってあげる。
(会場笑)
そうするとね、「今からやるよ!」って慌ててやろうとするから。それに乗らないで「大丈夫よ。私はもう帰ってきたんだから、私に任しといて」とか言ってみるの。そうすると「僕がやるよ」って一生懸命やりますからね。こういう感じ。
部下に対してもそう。「だから俺は言っただろう」「3日前にやっとけって言ってるのに」なんて指摘をするのではなく、「どうしたの?」と聞いてみる。
そうしたらきっと「いやー課長、こうこうなんですよー」と弁解するでしょ。そこで「そりゃー大変だったなー」と言うの。そうしたら「だからやっぱり課長の言うとおり3日前にやっておくべきでした」と自分で反省します。
「やっぱり俺の部下だなー期待してるぞ」と前向きな言葉をかけてあげれば、部下の自己肯定感が高まり意欲的に仕事に取り組みますよ。
これをいつもエンパワーメントと言いますが、エンパワーメントできるような人間関係を、親子でも夫婦でも職場でも作っていってほしい。そうしたらみんな元気になるよね。
佐藤:ありがとうございます。みなさんよろしいですか? 「どうしたのー?」と優しくね(笑)。
(会場笑)
「そりゃ大変だったねー」と今日から言ってくださいね。みなさん本当にありがとうございました。
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