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テーマ「2016 ビジュアルトレンド Extended Human 人の機能補強」について(全1記事)

写真から読み解くIoT時代 ウェアラブル・デバイスがつくる新たな流行とは

野村総合研究所とイギリスのオックスフォード大学の研究チームによって「日本の労働人口のおよそ半数が10〜20年後に人口知能やロボットに置き換えられる」という分析結果が発表されました。Getty Images Japanの島本久美子氏IoT時代におけるテクノロジーの進化において、変わりつつあるビジュアルトレンドを紹介しました。(TOKYO MXとの共同企画でニュース番組『モーニングCROSS』を書き起こしています)

人工知能やロボットに代替される職業とは

堀潤氏(以下、堀):さぁ続いて、島本さん。テーマの発表をお願いします。

島本久美子氏(以下、島本):はい。

(テーマ「2016 ビジュアルトレンド Extended Human 人の機能補強」について)

脊山麻理子氏(以下、脊山):日本の労働人口のおよそ半数が10〜20年後に人工知能やロボットに置き換えられてしまうという分析結果を野村総合研究所とイギリスのオックスフォード大学の研究チームが発表しました。

:機械で代替可能な職業というのがいろいろ言われていまして。特に人工知能の発達とか、そういうのも非常に大きな問題としてとらえると、労働力の分野がずいぶん変わってきます。

会計事務員や配達員など、49パーセントの労働者が機械に代替される可能性が高いと判定されています。一方で、医師や弁護士、教員、漫画家など創造性やコミュニケーション能力が求められる職業は代替されづらいということなんです。

僕も、以前マサチューセッツ工科大学、MITメディアラボの皆さんとのイベントで話し合ったんです。「なくなる職業って何? なくならない職業って何?」

なくならない職業の究極的なものは、最終的には僧侶でした(笑)。機械や人工知能じゃ追いつかないのは僧侶だろうという話になってましたね。そうしたなかで……。

ビジュアルトレンドの変化

島本:こういった社会的な動き、特にテクノロジーの進化は、ものすごいビジュアルトレンドに大きく影響を与えています。

実際、昨年の売れている写真とか、検索された用語を調べてみますと、どちらかというとテクノロジーがネガティブよりもポジティブにとらえて、人間の生活をより豊かにするためのものとしての、そういったビジュアルが売れていまして。

これは、実際に検索結果が、2014年と比べてどれだけ伸びたかということなんですけれども。

:お! すごいですね!

島本:特に、この「ウェアラブル・テクノロジー」。Apple Watchから、けっこう流行りましたけど。そういったこととか。ロボット関連の言葉もけっこうついていると思います。

:こうやって棒グラフにすると、少なそうに見えますけど、1.5倍以上増えている。「ロボットの腕」に始まり、すごいですね! もう、何倍というくらいの伸び率です。

島本:急に増えたんです。

どのような写真かと言いますと、こういったウェアラブル・テクノロジーとか。あとは、分野的には、スポーツにおいても、今Oculus(オキュラス)と提携しまして、こういったスポーツ・イベントも360度撮影して、実際中に入っているかのように体験できる。報道写真もこういったものを撮るようになり始めています。

:Oculusはヘッドマウント・ディスプレイでここにつけて、この中に画像が展開されていて。前を見ても後ろを見ても360度映像が広がっているという。

これは、今こうやってならしていると、何の写真かなと思いますけど、これをぐるりと360度に囲むと、まさに自分が競技場の中にいるような感じの写真になると。

島本:スポーツ・イベント、今度のオリンピックもそうですけど、こういうのをどんどん撮影しているんですね。

:変わりますねぇ!

エンタメ・教育分野への広がり

島本:エンターテインメントの分野におきましても、コンピュータゲームでもこういったホログラムを使ったビジュアルがかなり宣伝に使われるようになっていったり。

あと教育においても、こちらの携帯電話を入れて簡単にバーチャル体験ができるカードボードをGoogleが出しまして。

:そんなのもあるんですか。

島本:まずアメリカだと思うんですけど、教育現場で実際に話し合って学んだことを体験するというかたちで。

:厚紙でできているんですね。

島本:すごく安く簡単にできるということで。

あとは、デジタルネイティブという。

:赤ちゃん……! デジタルネイティブ! 本当に直撃ですね、この写真はね!

島本:そういうのを表現したいという思いが皆さんけっこうあるみたいで。

:ものすごい熱中して見てますよ! 口開いちゃって。

年々注目が集まるパラリンピック

島本:今年もこのトレンドは続くのではないかということで、特に私が期待しているのは、今年パラリンピックがリオでありますけれども。前回のロンドンでは、初めてパラリンピックの試合がほとんどチケット完売というかたちで。急に人気が出始めて。

:そうですね!

島本:今は義足とかもすごくかっこいいものも出てきたり。

:最新のテクノロジーですからね。

島本:どちらかというと、普通の競技を見るのと、また違った楽しみと。あと、ビジュアル的にもかっこいいものがかなり出てきていて。

:ロンドンオリンピックは、延べ200万人でしたね、確かね。

島本:これは実際テニスですごくご活躍されていたときの写真なんですけども。本当に超人的な素晴らしいスポーツだと思うんですけれども。

こういったかたちで、どんどんテクノロジーが人間の生活を豊かにしていくというとらえ方が、今年のトレンドの1つです。

:やはり、これだけ写真のニーズがあるということは、それを元にビジネスを展開されたい方や、そういったことで発信して次の投資を受け付けようとしたりする人たち。そういうパイが本当に広がっているということを象徴していますよね。

島本:そうですね。

:本当に身体機能の拡張というのは、これからのトレンドで。今、外側が拡張されていますけど、次は内側が拡張されていきますから。埋め込み型が。これから。

島本:サイボーグみたいな。

:そうそう! でも、視神経が傷ついて視力を失った方がそれで見えるようになるなど。非常に期待も高まっています。ありがとうございました。トレンドが見えてきました。本日のオピニオンCROSSは以上とさせていただきます。

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