2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
テーマ「日本にとっての朝鮮半島とは?」について(全1記事)
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堀潤氏(以下、堀):さぁ続いて、桜林さん。テーマの発表をお願いします。
桜林美佐氏(以下、桜林):テーマは、こちらになります。
(テーマ「日本にとっての朝鮮半島とは?」について)
脊山麻理子氏(以下、脊山):岸田外務大臣は昨日、北朝鮮による核実験に関連し、日本、アメリカ、韓国の3ヵ国の外務次官らによる協議を今月16日に東京で行うことを明らかにしました。
堀:13日、ソウルで3ヵ国の北朝鮮問題を担当する高官で事前協議会後、16日に外務次官協議を実施します。
岸田外務大臣は、日本独自の制裁強化について「毅然かつ断固たる対応をしていきたい。北朝鮮の反応や国際社会の動きなどを見ながら考えていく」と述べたということです。
さぁ、桜林さん。
桜林:今回は核問題というよりも、日本がどう付き合っていくかという、ちょっと違う視点でお話していこうと思います。
まず、安全保障を勉強している人だったら当たり前のような話ですが、改めておさらいをしますと、朝鮮半島というのは、いったい日本にとってどういう位置づけなのかというところなんですね。
ご覧になってわかるように、ロシアとか中国とかの大陸、こことの間合いを取るための半島は日本にとって極めて重要だった。これは、歴史的に見ても明らかなんですが。いわゆる、言葉で言うと「バッファゾーン」と言っております。緩衝地帯ということなんですね。
ここが安定していることは、日本にとって非常に大事であると。
そうなると、韓国との関係が大事ですね。日本と韓国はどうなのかというと、政治的にはいろいろありましたが、実は自衛隊と韓国軍は非常にうまい関係を作っていました。非常に交流もしていたんですが、昨今の険悪な関係になってから、ここが一切断たれてしまったんですね。
もちろん、自衛隊側はそんなつもりはなかったんですけれども、向こうがなかなかそうしたものに参加できないということで。この関係がシャットアウトされたというのが非常に痛いんですね。
なぜならば、一緒に訓練をすることもできませんし、情報がまったく入ってこなくなる。ミサイルディフェンスのオペレーションにしても、韓国からの情報が入ってくることは非常に重要なんです。
そういうこともありますし、なんと言っても、北朝鮮に付け入る隙を与えるという意味で、これは問題です。
もう1つ気になることがあります。それは、在韓米軍の動向なんですけれども。これが減っているんですね。朝鮮戦争の時分は35万人から展開していましたけども、今や28,500人と。
堀:10分の1以下に。
桜林:ですね。
これは、米軍自体がリストラをしていますので、当然の流れではあるんでしょうけれども、それにしても、韓国政府も懸念を表明しているようで。「これ以上減らさないで」という話もあるようなんです。
堀:特に海兵隊などは、沖縄、韓国、そしてフィリピン、グアム。この辺の一体運用で回しますということでやってますからね。
桜林:韓国には陸軍がいるんですけれども、師団の中に旅団が3つありまして。
朝鮮戦争で戦車が重要だったということで、機甲戦闘旅団がいましたけれども、これは本土に引き上げてしまいました。
もう1つの旅団もローテーション配備と言って、アメリカに行ったり、韓国に行ったりすると。残ったのは、ストライカー旅団の1つだけということで。本当にちょっと心もとないかなと。
堀:例えば、陸戦じゃなくて、ミサイル含む空での。トータルでの安全保障策の中での陸部隊の削減というのも。
桜林:そうですね、海兵隊も沖縄にもいますから。沖縄も減らしているというところもありますけど、いろいろなところから機動的に展開するとアメリカは主張しているんですが。
ただ、オバマさんを見ていると、やはりイラクの核合意にはご執心でしたけれども。どうしても「アジアリバランス」と言いながらも、この朝鮮半島に対する関心度合いは、若干希薄かなと思われる部分もあるだけに、ここは日本としては、十分に注意して見る必要があると思います。
もう1つ、一番心配しなければいけないのは、韓国が中国との関係を強めているということ。これは言うまでもないと思います。当然、中国は北朝鮮のスポンサーでもありますので、そういう意味では半島自体が中国色に染まっていく。
仮に、朝鮮半島の統一ということがあったとして、それが中国の影響力を多大に受けていることであるとすれば、日本にとってのバッファゾーンの意味合いが中国・ロシアと距離を取るということを前提に考えると、日本は非常に危機感を覚えなければいけない傾向が続いています。
例えば、日本は韓国軍との関係を強めるためにもGSOMIA(General Security of Military Information Agreement、日韓秘密情報保護協定)と言って、秘密の漏えいを防ぐ協定を結びたいとやっているんですけれども、これも中国が懸念を表明しているためになかなか進んでいない。
アメリカがサードというミサイルディフェンスを配備するよう求めていますけれども、この辺も中国は反対しています。
ですから、韓国が対北朝鮮に対してなにかしようとしていることを中国が自分のところに対してやっているんじゃないかという疑いを持っていて、いろいろ反対してくる状況があるんですね。
堀:なるほど。昨日のオピニオンCROSSで、北朝鮮の問題に関しては、二国間の拉致問題だけではなくて、いわゆる北朝鮮の人権問題であるということから、国連の総会、そして国連の安保理を議論の場にして北朝鮮にプレッシャーをかけていくという話をして。
安保理で議論するということは、つまり五大国のうちの中国、ロシアが入ってくるわけですから、中国・ロシアがこの問題を北朝鮮に対して発言していくことになるのか。
ベンジャミン:私は独特の情報源で言わせると、この前北朝鮮のNo.2が失脚しましたけども、それは北朝鮮による範疇の工作だったんですよ。中国に乗っ取られないためだったから。
水面下で今、北朝鮮とアメリカが歩み寄りしているんですよ。みんな、韓国・日本・北朝鮮は、中国に飲み込まれない共通の利害があるので、たぶんこれからはなにかの和解が見られると思います。
堀:先ほど言いましたけど、日本の場合は拉致問題の解決。これは安全保障の観点、経済制裁の観点からも、被害者の方が戻ってくるような働きかけをこのジレンマの中でどう進めていくのかということだと思うんですよね。
桜林:これは放置しているような感があります。在留韓国人とか、なにかあったときは助け出さなければいけない。拉致被害者も助け出さなければいけないのに。
日本としては、一応安保法制で一歩進んだようには見えますけれども、実質的には米軍に助けてもらう、韓国の協力も得るということが必須不可欠ですので、自分たちで本当に助けられなくていいのかということも、もうちょっと法を進めていけなければいけない。
あるいは、ここには国連軍がいますので、そこに対する協力というものも、日本の今のスタンスでいいのかということも考えていく時代になってきた気がします。
堀:ありがとうございました。
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