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「今こそ憲法改正を! 武道館1万人大会」各党代表挨拶(全1記事)

安倍首相「憲法改正に向けた橋は整備された」武道館1万人を前に

11月10日、憲法改正を目指し1000万人規模のネットワーク作りを進める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」主催にて 「今こそ憲法改正を! 武道館1万人大会」が開かれました。武道館に詰めかけた多くの聴衆を前に、自民党・安倍晋三総裁がビデオメッセージにてコメントを寄せ「21世紀にふさわしい憲法を自らの手で作り上げる」と宣言。また、次世代の党・中山恭子代表は現地にて登壇し「独立国家の憲法ではない」と現行憲法の問題点について指摘しました。

各党代表から憲法改正に向けて

司会:本日は、党派を超えて多くの国会議員の皆様に、ご来賓としてご出席をいただいております。ここで、各党の代表からご挨拶をいただきます。本日の行事開催にあたりまして、各党に対し、ご挨拶のお願いをさせていただきましたが、本日は2つの政党の代表からご挨拶をいただくことになりました。

まず始めに、安倍晋三自由民主党総裁よりビデオメッセージをいただいております。安倍総裁は当初、ご出席を予定しておいてくださったということですが、皆様ご承知のとおり、今日は衆議院で予算委員会が開かれております。やむなくメッセージということになりましたが、ありがたいビデオメッセージをこれからご披露させていただきます。では、よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

憲法改正への橋は整備された

安倍晋三氏:ご来場の皆様、こんにちは。自由民主党総裁の安倍晋三です。

本日は、はるばるインド、ベトナムからのご来賓もお迎えし、「今こそ憲法改正を!武道館1万人大会」が盛大に開催されましたことに、心からお慶びを申し上げます。憲法改正の早期実現を求めて、全国各地からご参集された皆様に心から敬意を表します。

来年は、日本国憲法が公布されてから70年の節目を迎えます。わが国は戦後、現行憲法の下で、自由と民主主義を守り、人権を尊重し、法を貴ぶ国として、一貫して世界の平和と繁栄のために貢献してまいりました。

現行憲法のこうした基本原理を堅持することは、今後も揺るぎないものであります。他方70年間の時の流れとともに、国の内も外も、世の中は大きく変わりました。この間、憲法は一度も改正されていませんが、21世紀にふさわしい憲法を追及する時期に来ていると思います。

また、現行憲法が、日本が占領されていた時代に、占領軍の影響下でその原案が作成されたものであることも事実であります。

憲法は国のかたち、未来を語るものです。その意味において、「私たち自身の手で憲法を作っていく」という精神こそが新しい時代を切り開いていくことにつながるものである。私はそう考えます。

自民党は結党以来60年、憲法改正を党是とし、選挙の公約にも憲法改正を明記してまいりました。平成24年には、党として憲法改正草案を発表し、具体的な項目を示して、これを世に問うてまいりました。

憲法改正の手続きについては、第一次安倍政権で国民投票法が制定され、第二次安倍政権で、宿題とされていた投票年齢の18歳への引き下げが実現しました。憲法改正に向けて渡っていく橋は整備されたのであります。

そして今、憲法改正に向けた議論が始まっています。

そこで大切なことは、その議論が国民的な議論として深められていくことであります。憲法改正は衆・参両院の議員の、それぞれ3分の2以上の賛成が得られて発議されますが、その成否を決めるのは、あくまで国民投票です。国民が「憲法を改正すべきだ」と思って、初めてなされるものであります。

安倍首相「21世紀にふさわしい憲法を」

憲法改正は、党派を超えて取り組むべき大きな課題です。各党の皆さんにも協力を呼び掛け、実りある議論を十分に行い、国民的なコンセンサスを得るに至るまで深めてまいりたいと存じます。

「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の皆様におかれましては、全国で憲法改正1,000万賛同者の拡大運動を推進し、日本の国づくりの国民的議論を盛り上げていただいており、大変心強く思います。

「21世紀にふさわしい憲法を自らの手で作り上げる」。その精神を日本全体に広めていくために、今後ともご尽力をいただきたいと存じます。憲法改正に向けて共に、確実に歩みを進めてまいりましょう。

(会場拍手)

司会:ありがとうございました。私たちの活動を激励する素晴らしいメッセージを頂戴いたしました。次に、中山恭子次世代の党代表よりご挨拶をいただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

現行憲法は「独立国家の憲法ではない」

中山恭子氏:ご紹介いただきました、次世代の党代表を務めております、参議院議員、中山恭子でございます。

本日、今こそ憲法改正を一万人大会が、このように力強く、多くの皆様のご参集のもとで開催されますこと、心の底から嬉しく思っています。皆様本当に、この大会にご参加くださいまして、誠にありがとうございます。

(会場拍手)

日本の未来に明るさが見えた、記念すべき日となるように考えております。この大会を開催してくださいました、美しい日本の憲法をつくる国民の会、共同代表の櫻井よしこ先生、田久保忠衛先生、三好達先生、そして関係者の皆様に心から敬意を表しますと共に、感謝申し上げます。

さて、私達は、今の日本の現行憲法、よい面もたくさんございますけれども、この現行憲法が独立国家の憲法ではないということをしっかり認識する必要があると考えています。

(会場拍手)

この憲法に忠実であろうとすればするほど、日本は独立国家としての体をなさなくなり、平和の維持すら危うくなってしまいます。

例えば、北朝鮮によって拉致された多くの被害者を、日本はまだ救出することができません。日本は、北朝鮮の工作員が日本の国内にやすやすと潜入するのを防ぎませんでした。日本人を襲い、拉致するのを防げませんでした。さらに、日本政府は多くの日本人が北朝鮮に監禁されていることをわかっていながら、救出しようとせず、放置してきました。

“コピペ憲法”を魂をこもったものへと

敗戦後の日本では、「国が国民を守る」「国土を守る」といった、独立国として当然の言葉を使うこと、国家という言葉を使うことすらできない状態が続いてきました。たいそう情けない国になってしまったと思ったことが何度もございます。

なぜでしょうか。突き詰めていけば、現行憲法に行き着きます。日本は独立国家として、長い歴史、伝統を持つ、日本の心を大切にした、日本人自らの手による自主憲法を制定しなければなりません。

(会場拍手)

次世代の党では、現在、草案を提示すべく精力的に作業を進めております。現行憲法、改正すべき点はいくつもありますけれども、先ほど櫻井よしこ先生のご挨拶にもありましたとおり、マックネリー、メリーランド大学教授はじめ、多くの学者の方々が指摘していらっしゃいますとおり、コピペと揶揄される前文を、日本の歴史伝統文化を踏まえ、日本人の心、魂のこもった前文とすることがまず必要であると考えています。

(会場拍手)

次世代の党は、将来の礎を築く、今私達は重要な時を生きていると考え、これからの日本、50年。70年後の日本のありようを考え、日本が国際社会から信頼され、尊敬される国家として存立するために、平和を維持し、明るく暖かな社会を築くために、自主憲法の制定を目指してまいります。

美しい日本の憲法をつくる国民の会が、さらに活発に活動されることを、国民の啓蒙をさらに図ってくださることを、心から願い期待しています。

今日ご参集くださいました皆様と共に手をたずさえ、憲法改正の実現に向けて私どもも頑張ってまいります。どうぞ、一緒に日本の本来の憲法制定まで頑張ってまいりましょう。ありがとうございました。

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