2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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平政明氏(以下、平):たいしたもんだなと思ったという。じゃあ、どうぞ続けて。
山本峰華氏(以下、山本):例えば私たちがプロデュースすると(どうなるか)という例なんですけど、1個目の「栗かのこ」っていう、栗と砂糖を練り込んである、長野県小布施の。
平:栗きんとんですね。
山本:そう。栗きんとん。
平:栗きんとんだよね。
正能茉優氏(以下、正能):栗きんとんです。
生田よしかつ氏(以下、生田):昔の大統領はクリントンなんて…。
山本:うん?(笑)この「栗かのこ」っていうのがあるんですけど、これすごい美味しいんですけど、私たちこのパッケージだと1回も手に取ったことがなかったんです。
正能:色がやばいから。
山本:ちょっとこれは……色とか。
宮崎:私たちの世代寄りではないですね。
山本:ないですよね。
平:なんか、お通夜の引き出物。
山本:そうそう。
平:引き出物っていうか、お葬式の。
正能:お葬式の。
平:引き出物じゃなかったね。
山本:そんな色をしているなと思っていて……。でも、おいしいんですよ。だからみんな絶対食べたほうがいいなと。
若い子たち絶対好きだなって思って、どういう機会だったら買ってくれるかなって思ったときに、女の子たちがお菓子買うのって、バレンタインとかクリスマスとかだなって思って、まずこれをバレンタインに売ってみようって思いました。この中身のこの缶は変えてないんです。中身は変えずに、ここのハートだけ。
生田:おー。
山本:これをパルコで2,000個売りました。
生田:小布施堂っていうの?
山本:長野県のお店ですね。
正能:小布施堂っていう栗菓子屋さんのお菓子なんです。
生田:へー。
平:僕が解説するのも何なんですが、これはこれで別に、この需要を狙っていけばいいと思うんだよね。お父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃん。
これはこれでいいんだけど、「若い人たちに食べてもらいたいね」って言ったときは、このデザインじゃありませんねと。
バレンタインデーだ何だって、ハートにいくんだけど、センスあるなと思ったのは、これをそのまま使ってるわけよ。だからコストかかってないわけ。
山本:そうです。
平:これだけで。
生田:ただ外枠変えただけだよね。
山本:そうです。
正能:箱変えただけ。
平:実物がこれなんですけど。
山本:はい。
生田:これか。
山本:そうなんです。
生田:洒落てんな。
平:これ自体も、実はそんな悪くないんだよね。
正能:そうなんです。
山本:実はいい。
平:実は。これ自体は。
正能:もったいない。
生田:本当だ。悪くねえな。
宮崎:缶かわいい。
山本:そうなんですよ。かわいく見える。
宮崎:実は缶かわいい。
平:それ角度違うんだよね。これ、こうなんですね。
生田:小布施のね。
山本:はい。
平:そうそう。ということで、プロデュースをしましたってことだよね。
山本:はい。
生田:へー。で、2,000個。
山本:そうです。
正能:2週間で。
生田:1個いくら?
正能:500円です。
生田:なるほど。
平:その層を広げるっていう、最初のプロモーションだから。
生田:そうだよね。
平:やっぱり、いいよね。
宮崎:何かバレンタインって、みんなチョコを買うけど、そうやって栗きんとんみたいな.
正能:ちょっと和菓子で。
平:「ちょっと家庭的じゃん」みたいな。
生田:何かね。ポイント高いよね。
正能:ポイント高い。
平:これ彼女じゃなくて、嫁さん候補だなって。
生田:そう思うよな、これは。「この子、洒落てるな」って言って、和をわかってる子なんだなとか思っちゃってさ。
正能:そうです。
平:今、クールジャパンで、こういう和のテイストを、デザインを格好良くして、いろいろ売り出そうっていう「WAO」ってプロジェクトが。
生田:「WAO」。
平:「和を」と「WAO」をかけてる。ダブリュー・エー・オーのプロジェクトで。詳しくはちょっとネット検索してください。
生田:「WAO」で検索。
平:はい。「WAO」で検索。
生田:わーお!
平:そう。ちょっとハピキラとは違いますが。
山本:ノリノリ(笑)。
生田:すみません。喪中ですから。
平:いやいや。喪中のわりにはテンション高すぎだよ。
生田:いや、介護から解放されてさ。
平:まあね。お疲れ様でした。
生田:まあ、いいや。どうもありがとうございました。はい、次行きましょう。
宮崎:はい。じゃあ、用意します。
正能:はい。それで、その「かわいい」を入り口に地方の魅力を伝えるということが、実はうまくいくんじゃないかと思い。
平:これがきっかけなんですね。
山本:そうですね。
正能:このときまだ会社つくろうと思ってなかったんですよ。うまくいったので、例えばこれは、恋愛のパワースポットで有名なお寺なんですけれども、そこの絵馬が。
生田:絵馬、ハート?
正能:そうです。五角形で全然かわいくなくて。
生田:かわいくねえよな。
正能:そんなの書きたくないやと思って、自分たちだったらどういうの書きたくなるかなっていって、ハートの絵馬作ったりとか。
生田:よく神社許したね。
山本:お寺?
生田:お寺か。神社にあるんだろ、あれ。よく許したね。
山本:やっぱりみんな若い女の子が集まるきっかけになってくれたらって思っているので。
生田:絵馬が飛ぶように売れたら、儲かってしょうがないよな。そうか。
山本:はい(笑)。
平:縁切り寺もやってみたいよね。
生田:縁切り寺はハートが割れるとかね。っていうかあるの? 縁切り寺。
平:ないです。
生田:余計なこと突っ込んじゃった、俺。
平:いいですよ。
生田:はい。
山本:これは茨城県の常陸太田市という場所なんですけど、そこは年間で2トンだけ在来種のかぼちゃが取れるんですよ。
生田:在来種?
山本:そう。在来種のかぼちゃって、どういうふうに使っていいかみんなよくわかってなくて、とりあえずあるからどうしようってなってて。
生田:普通に食えないの?
山本:普通にも食べられるんですけど。
平:あんまりおいしくないんだよな。
山本:そう。普通のかぼちゃのほうがおいしいんですよ。それで、それを焼酎にして、若い女の子たちに売ろうということで。「Sake de pumpkin(サケ・ド・パンプキン)」っていう名前で。
生田:え? 何。
正能・山本:「Sake de pumpkin(サケ・ド・パンプキン)」。
生田:「Sake de pumpkin(サケ・ド・パンプキン)」。
正能:「パンプキンのお酒です」みたいなイメージ(笑)。
生田:そうだよな。
平:今何も説明になってない(笑)。「Sake de pumpkin(サケ・ド・パンプキン)」は、パンプキンのお酒です(笑)。
生田:パンプキンも、おじさんが言うのと、お姉さんが言うのでは、お姉さんが言えばかわいいな。もう1回言ってみな、パンプキンって。
正能:パンプキン。
生田:パンプキン。
正能:馬鹿にされてますね(笑)。
生田:俺だってパンプキンだよね。
平:セクハラで、あとで自民党の委員会にかけますので。
生田:はい。
平:放送的適正委員会に。
生田:大丈夫、大丈夫。
正能:イチゴ風味の日本酒をつくったりとか。
生田:イチゴ風味の日本酒?
正能:そう。何か、若者今、日本酒少しずつ飲むようになってはいるんですけど、やっぱり、お酒の得意な子は日本酒飲むけど、今までお酒飲んだことない子は、日本酒飲めないって話になり、「飲みやすいものは何だ?」っていうところで、イチゴを日本酒で仕込んで、イチゴの味がする日本酒っていうのをつくって。
生田:飲んでみてえな。
正能:おいしいですよ。
平:昔からストロベリーとシャンパンが相性がいいのが。
生田:あはん?
平:あはん。有名だよね。もうだって、ほら。
生田:ザギンかなんか行くとね。
平:ザギンだけじゃないから。
生田:ザギンかなんか行くとね、シャンパンなんかにイチゴ。ストロベリーが入っててな。
正能:そう。すごい甘酸っぱくて。
平:だから発泡させたらもっとうまいかもしれないね。イチゴはな。発泡日本酒ね。
生田:発泡酒が似合いますね。先生はね。
平:とりあえずシュワッとしますよね。
生田:シュワッとね。
平:はい。どうぞ。すいませんね、何か(笑)。もしかして邪魔? 俺たち。いないほうがいい?
正能:楽しいです。
生田:俺たち邪魔じゃねえの?
平:はい、次どうぞ。
正能:パターンはこの2つなんです。「ジャパンおもてなしコレクション」っていう商品なんですけど、各都道府県ごとに、地元の人しか知らないおいしいお菓子を集めて、それをみんなに送ってあげるんです。通販の仕事で、今47都道府県制覇しようとしてて。
生田:「おもてなしコレクション」。
正能:外人さんが来たときに、漢字のTシャツとか、抹茶のお菓子とか買って帰るの、すごいもったいないなと思っていて、もっと本質的に日本の良さが伝わるものを持って帰って欲しいなと思っていて。
生田:外人って結構漢字好きなんだよね。
正能:好きなんです。
平:もうわけのわかんない漢字のTシャツを買っていくじゃない。タトゥーがガンガン入ってマッチョな奴が、Tシャツで「安全第一」とか。
生田:ネットで見たことあるけど、タトゥーで漢字を入れちゃうじゃない。「青森山田」って書いてあった(笑)。俺、それ見てびっくりしっちゃった。
平:だから、そういうTシャツを買って行かれるよりも。
正能:そう。
平:僕はこれ、優れてるなと思ったのは、「名産だ」って言われても同じ味のやついっぱい持ってこられてもいらないじゃん。
生田:そうなんだよね。
平:1個食べりゃもういいやと。
生田:そうなんだよ。俺だって、生八つ橋全部食ったことねえもん。
平:これだと、3つずつぐらい入ってるんでしょ。
生田:いいね。
平:3つぐらい3種類で、その地域の名産が楽しめるっていうのは、すごいいいアイデアで、そうするとローカルのお菓子屋さんも、海外の需要を取り込むことができるし、海外の人も買いやすい。
生田:これ1個1個メーカーが違ったりするの?
平:そうそう。
正能:全部違うんです。
生田:ほー。おもしれえな。
平:おもしろいでしょ?
生田:何で今までやってないんだろうね。
平:それをかわいくプロデュース。
生田:そうだね。そこがかわいいからだな。
平:それと彼女たちがやっぱりちゃんとしてるなと思った第2点は、こういうのって企画する奴はいっぱいいるわけ。
生田:あー。実行はな。
平:問題は物流でしょ?
生田:そうですね。
平:ロジ(スティクス)でしょ?
生田:そうだ、ロジだ。
平:ロジを何と……大手運輸会社をナンパしてですね。
生田:うまいことやったんだ。
平:うまいことやっているわけですよ。
正能:いや、実力で。
生田:クロ(ネコ)?
平:いやいや。それは言わないですけど。
正能:(笑)。
生田:はい。
平:言わないですけど、ちゃんと物流のところと。
生田:すばらしい。
平:仕分けのところと、物流のところを、ちゃんと押さえてるわけ。
生田:もう日本は、伝統的にロジスティクスが弱いからね。
平:そうそう。
生田:戦争のときだって、兵站がダメなんだから。
平:そうそう。
生田:兵站がダメで負けてんだから。
平:だからそこはすごいなと思ってて。
生田:すごいね。
平:だから、埋もれてる地域のおいしいものをパッケージして、県ごとにプロデュースをして、それでインバウンドのお客さんに持って帰ってもらおうっていうのは、おもしろいんじゃないかなって。
生田:さっきから気になってるんだけど、10年使えるmy包丁って。包丁はうるさいぞ。
山本:包丁?
生田:包丁、何? これ。
山本:包丁は、私たち大学に入ったり社会人になると、ひとり暮らし始めるんですけど。いろいろ家具を買って、最後にホームセンターとかスーパーで安い中国製の包丁を買う友達が絶えなくて。
そう思ったときに刃物で有名な岐阜県の関市からお話をいただいて、「この包丁、ちゃんと売れない?」みたいな。
「きちんとした包丁売れない?」って話を聞いたときに、もっと包丁と長いお付き合いをしていくという経験を楽しめるような包丁をつくっていきたいなと思って。
生田:すごいね。着眼点がいいね。包丁っていうのはそうなんだよ。大事なんだよ。それで、自分で丹精していくだろ?
正能:そうですよね。
生田:そうそう。愛しちゃうの。
正能:そうですよね。
生田:包丁を。
正能:そうそう。
生田:すばらしい。
山本:そう。でも女の子は自分で砥げないから、その砥ぎのサービスとかも全部つけて。
宮崎:へー。
生田:ついてんの? これ。
正能:送れば職人さんが砥いでくれます。
平:ということで、そういうプロデュースをしてきたということでございます。
正能:はい。
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