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『AskTanigaki』 出演:谷垣禎一幹事長×片山さつき新聞出版局長(全2記事)

谷垣禎一幹事長が語る、少年法の改正と酒鬼薔薇聖斗事件

『AskTanigaki ―谷垣幹事長に聞いてみよう―』この放送は、視聴者の皆様から寄せられた質問に、谷垣禎一幹事長が自らの生の言葉で回答する番組です。今回は、夫婦揃って谷垣氏の財務大臣時代の部下であった、片山さつき新聞出版局長がナビゲートを務め、最近の政策課題や予算審議について質問していきます。冒頭では、東日本大震災から4年が経ち、5年間の集中復興期間まで残り1年という段階で、現存する課題を話し合いました。また、選挙権の年齢の引き下げや少年法の改正、いじめ問題など、日本の将来を担う若者たちに関する社会問題の解決策を探っていきます。

谷垣幹事長と片山議員の不思議な縁

片山さつき氏(以下、片山):みなさま、こんにちは。『Ask Tanigaki』谷垣幹事長に聞いてみよう!の時間がやってまいりました。私は自民党の広報副本部長で新聞出版局長をしております、片山さつきです。

実は、政治に入って丸10年になるんですが、10年前に私が辞令をいただいて、政治に出るときにいただいた財務大臣が谷垣禎一幹事長でございまして。今日は大変光栄でございます。幹事長、よろしくお願いいたします。

谷垣禎一氏(以下、谷垣):はい、よろしくお願いします。実は片山さん、かつて私が財務大臣のときの部下でいらしたんだけど。

片山:上司です。

谷垣:ご主人も部下だったことがあって。

片山:そうなんです。

谷垣:夫婦ともに部下だったという。上司としては大変うれしいですね。

片山:二重の縁なんですね。産業再生をやるときの機構の担当大臣で。

谷垣:そうでしたね。

片山:もうダイエーとか難しい事業再生があそこで始まったという、すごい画期的なことをおやりになった大臣でいらっしゃるんですが。

まず、番組をご覧の方に、今日は大臣の頃からコレクションをしておられる谷垣幹事長のご自慢の自転車マークのこのネクタイ、ポール・スミスのネクタイ。

谷垣:はい。いまや自転車柄ネクタイではかなりのコレクターになっておりますけども、あんまり遊ぶなと叱られることもあります。

片山:いや、でもこれからネットでのコミュニケーションがますます大事な時代になってきますし、あとで読者からのご質問にもあるんですけど、18歳からの有権者にどんどんアピールをしなきゃいけないときですから。

やはり幹事長、すごく女性からも人気がおありになって、旦那さんにするなら谷垣さんが派閥のトップの中で一番いい旦那さんじゃないかという方は、自民の女性ファンに結構多いので。

谷垣:多いんですか。本当かな?

「3.11」東日本大震災から4年

片山:今日はそんな目線も捉えながらいってみようかなと思うんですが。みなさまから寄せられたいろんなご質問に、谷垣幹事長が自らの生声、生言葉で率直に答える番組でございまして、番組では質問を随時受け付けておりますので、#AskTanigakiをつけてご投稿ください。よろしくお願いいたします。

まず最初に、最近の政策課題、国会状況などですけども。3月11日、また参りました。ついに4年目になりまして、野党時代に、谷垣総裁時代に、3月12日の朝に、私たち招集を受けて。

谷垣:そうでした。

片山:総裁がここで、私がこの辺にいて、現地の市長さんが生きているか死んでいるかわからなくて、やっと電話がつながって「つながりました」と。

谷垣:そうそう、そうでしたね。

片山:あのときが第1回ですが。あれから4年です。

谷垣:もうあれから4年経つんですよね。それで今、片山さんが言われたけど、あの大地震が起こって、本来だったら土曜日はみんな選挙区に帰っているはずなんだけど、あのときはみんな党本部に集まってきて、

それでこういう大災害が起こったときはこうしなきゃいかん、ああしなきゃいかんと、自然発生的にみんな集まってきて、一生懸命鉛筆をなめたりしているのね。私、ある意味では感動しましたね。

みんな、こういう大事なときには、本当に真剣に仕事熱心なんだなというのは、あのとき感動した覚えがあるんですよ。だだ、なかなか復興が進まなかったのは残念で。もう4年経ちました。

実はこの3月、そういう意味では、復興に関していくつかうれしいことがありまして。1つは常磐自動車道。これは災害復旧でやっていたわけじゃない、もともとの計画ですけれども、常磐自動車道が開通した。これは福島や宮城なんかには非常に意味があると思いますね。

片山:そうですね。

5年にわたる集中復興期間

谷垣:それからもう1つは、福島は原発事故があって、いろいろ土や何かが汚染されているとかいろんなことがあったわけですが、中間貯蔵施設に運び込みっていうのがようやくできるようになってきたとか、いくつか進んできているところがあるんですね。

だけどその反面、仮設住宅にお住まいの方がまだ二十数万人おられるんだったかな?

片山:そうですね。

谷垣:そういうようなことがあって、ますます力を入れていかなきゃいけない。それから今4年ですから、5年が集中復興期間ということで、この5年間にまず徹底的にやっていこうっていうわけですけど、4年経ったわけですね。

そうするとあと1年、その集中復興期間はあと1年だと。だからこの間にバリバリやらなきゃいけない。

しかし、被災地の方は「まだまだやることがたくさんあるのに、5年経ったら集中復興期間は終わっちゃうのか」というご不安もあると思います。これはできていないことがあれば、また続けていかなきゃならないのは当然ですけどね。その辺りもきちっと検証していかなきゃいけない。

まだまだ課題はたくさんありますけれども、全力を挙げて、3月11日また気持ちを新たにしてやらなきゃいけないと思っています。

選挙権年齢を18歳に引き下げ

片山:幹事長から力強いお言葉があったんですが、私、新聞報道局長なので『自由民主』の宣伝を1つ。

大島(理森)本部長から、「希望」と「自立」の復興に向けて、復興期間は後半の道は険しいけども、ぎりぎりそれで終わるんじゃなくて、きちっと復興が終わるまでやっていこうというお話と、「東日本大震災の日」の制定を。

もう私も70回入っていますけども、そういう主力の議員が何人もいて、ずっと続けているんですね。この復興はネバーエンディング、復興しきるまでですので、そこが自民党、やっぱり他党と違う、責任政党ということでぜひ頑張りたい。

谷垣:そうですね。

片山:では、もう1回です、AskTanigaki、こちちハッシュタグでよろしくお願いします。これ、パネルです、どんどんご質問ください。質問なんですけども……18歳。

谷垣:はい。

片山:選挙権年齢を18歳に引き下げる法案、本国会、自民党をはじめ各党連携で出してますが、いかがでしょうか。

谷垣:だいたい多数が賛成する見込みですから、この国会でおそらく成立するだろうと思います。

この法律は、今は、成人が20歳で選挙権も20歳からということですけど、何年か前だったかな、国民投票をするには国民投票法っていうのがなきゃいけないけど。

そのときに、参政権は今まで20歳だったけど、18歳以上に国民投票をする権利を与えようという議論になったんですね。

それは、国際的にもう20歳というより、18歳でそういった権利を与えている国が多かったから、そういう議論になっていったわけですが。今度は、単に国民投票だけじゃなくて、普通の選挙も18歳以上には投票権を与えようということです。

だから、自民党としても若い人たちにどうアピールしていくかっていうのをもっと真剣に考えなきゃいけなくなってきているんですね。

なんとか、そういうアピールの方法を、私も70で、若い人なかなか手が届かないかもしれないけども、頑張らなきゃいけないなと思います。

片山:谷垣幹事長はガッキーの愛称ですごくネットでも人気がおありになって、最近あまり、Twitterは発していらっしゃらないですけど、14万か15万のアクセスをおありになるので、ぜひ幹事長がもっともっと発信をしていただくと、わが党への関心が若者から高まると思うんですけど。

谷垣:怠け者で、もうちょっと頑張んなきゃいけないなと、肝に銘じております。

片山:いえいえ、お忙しいですからね。

相次ぐ少年による凶悪事件

片山:今回、投票率の低下も起こるんじゃないかっていうことがいわれているんですけど。先般から、川崎の殺害事件でいろんなことが言われていて、もちろん少年法の改正。

これは幹事長が90年代に手がけられた酒鬼薔薇聖斗事件の頃からやっていらっしゃいますが、法務大臣もお勤めになって、この問題を本質的に解決するのは少年法もさることながら、どうしたらいいと思われますか。

谷垣:これはなかなか簡単じゃないんですけどね。前もCafeStaで言ったことあるかもしれませんが、法務大臣のときに非常に気の重い話なんだけども、死刑執行を命ずる、命じたことが何度かあるわけですね。

それで、私は一生懸命記録を読んでどういう事件だったのか、自分なりに理解して死刑の執行を命ずるということをしようとしたんですけど、みんな、子どものとき、かわいそうな人が多いんですよ。

悪いことをしているっていうのは、その罪は憎まなきゃいけないけど、やっぱり何ていうのかな、人に受け入れられている、親に受け入れられているとか、家族に受け入れられたとか、そういう感覚を持っていない人が非常に多かった。

もちろん、じゃあ小さいときにちゃんと人に受け入れられれば悪いことをしないかって、そんな簡単じゃないんだけど、やっぱり1つはそういう問題があると思いますね。

いじめ対策も重要課題

谷垣:それから、今度問題になっているのは、あの(川崎の)中学1年生、「殺されるかもしれない」ってLINEで流しているわけでしょう。

片山:そうです。

谷垣:友達はそれを見た人がいるけれども、親とか学校の先生とかには伝わらないわけですね。

だから、どうしたら学校とか家庭とか、地域社会とか、場合によれば警察であったり、児童相談所、つまり本来、子供を守るべき立場にある大人が子供のサインを受け止めることができるのか。

これは今、文科省もチームをつくって研究を始めましたけど、そこの工夫がいるんだと思いますね。

片山:おっしゃる通りですね。わが党も27年度の予算の中に、児童虐待とか、非常に特殊な状況になってしまっているお子さんへの対応を入れたんですけど、それだけではなくて、やっぱり親御さんがもう余裕がなくてそこまで子供さんをかばえない。

あるいは、子供のほうがいじめの側に回っていても体力的に止められない。そうなったときに、一歩早く対応しないともう無理ではないかと。

谷垣:それはおっしゃる通りだと思います。つまり、ちょっと難しく言うと、刑事司法の手法だと、なかなか令状がなければ入り込めないということがありますから、もっと前に出るためにはどういう手法があればいいのかっていうのが必要なんじゃないかなと。

まだ十分、議論は煮詰まってないですけどね。そういうこと考えていかなきゃいけないと思いますね。

片山:いじめ事件対策なんかも含めて、大きな重要な課題だと思います。

谷垣:ええ。

与野党間においての折衝

片山:さて、連日予算委員会が開催されておりましていろいろあるわけですが、やはり景気のこともございまして、来年度予算の早期成立、これが大切でございますが。

幹事長として今後、与野党間の折衝はどのように臨まれるおつもりでしょうか。

谷垣:いろんなことがありましたけど、ようやく衆議院は、この成立の日時がだいたい見えてきた。3月13日には衆議院を通過することができるんじゃないかと。そうすると、あと今度は参議院に行きますから、参議院にはご努力をいただいて。

やっぱり4月から新年度ですから、3月31日までになんとか予算をつくって、やはり景気対策や地方対策を織り込まれていますから、われわれが選挙のときにお約束してきた、やっぱり景気回復の実感を津々浦々まで届けるということをやるには、この予算を早く通して、早く実施していかなきゃいけない。

われわれも野党のとき難しかったですけども、野党の方々ももうそろそろ、そういう意味では衆議院を通さなければというのも考えていただいているんで、ぜひその辺りをきちっとやっていきたいと思います。

片山:はい、ありがとうございます。

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