CLOSE

【効率を上げる方法】仕事が早い人が、やらないこと(全1記事)

仕事の効率がいい人が「やらないこと」5選 デキる人の行動から学ぶ、相手も自分も楽になる仕事術

株式会社らしさラボ 代表取締役 伊庭正康氏の『研修トレーナー伊庭正康のスキルアップチャンネル』では、業績の悩み、効率の悩み、マネジメントの悩み、コミュニケーションの悩み、モチベーションの悩みなど、仕事の悩みを解決できるビジネスメソッドを紹介しているチャンネルです。今回は「仕事が早い人が、やらないこと」と題し、仕事を効率よく進めるためのポイントを解説します。 ■動画コンテンツはこちら

「仕事が早い人が絶対にやらないこと」とは何か

伊庭正康氏:あなたが忙しいのであれば、絶対に見ていただきたいテーマです。テーマはこちら、「効率をもっと上げる方法」を紹介していきます。実は、仕事が早い人が絶対にやらないことがあるんですが、多くの人は良かれと思ってやっていることも多いです。

仕事の効率を上げるためには、「何をするか」だけではなく、「何をしないか」を知ることも重要。そして仕事が早い人たちは、あることを避けています。その行動や習慣を紹介します。

このスライドを見てください。ちょっと違和感がないですか? 1行目の改行の位置が微妙です。「何をするか」は2行目に持ってきてほしいですよね。でも、私もわかっています。作成している時に途中で気づきました。なんで修正していないのか? この感覚を今日は紹介します。

もちろん私も「絶対に修正をしたほうがいい」という判断をすれば修正します。ただ、「修正しなくてもいいな」と思ったら修正しないんですよ。僕は、本当はめちゃくちゃ細部にこだわるほうなんです。こんなの、めちゃくちゃ気になります。でも、修正してないんです。

このチャンネルは、年200回登壇する研修講師の伊庭だからこそお伝えする、知っているだけで仕事や人生のクオリティをアップする、そんな本物のヒントを紹介しています。ぜひチャンネル登録をよろしくお願いします。週に4回配信していますので、レベルアップできること間違いありません。

今日は、5つの「やってはいけないこと」を紹介します。先にお伝えしておきますが、私はかなりこだわり派です。こだわったら、とことんまでこだわります。でも、それをするとダメなんです。自覚しています。なので残業をしませんし、生産性を突き詰めますし、我慢していることもあります。さあ、ではいきましょう。

相手の言いなりにならず、やることを見極める

1つ目は「言いなりになるのを避ける。やることを見極める」です。例えば「今度の稟議にこの資料をかけたいと思っている。なので大変申し訳ないが、伊庭さん、ここのデザインをちょっとこうしてもらえないかな?」と、稟議を上げるためにデザインを変えてくれと言われる。ちょっと大変そうですよね。

やったほうがいいのか、やらなくても結果は変わらないのかを考えます。私は「やらなくても結果は変わらない」と考えたりしますね。その場合は、「口頭でなんとか対応する方法はないかな?」「デザインが決め手でないのであれば、そのことにコンセンサスを取っておかないといかんな」と思います。

「デザインが決め手になりそうですか? だとすればすぐ修正を加えますが、デザインが評価基準に入っていないのであれば、補う方法を一緒に考えられればと思っています。と言うのは、工程がこれぐらいかかってしまいますので、かえってご迷惑をおかけしてしまうんじゃないかなと思っているんです」とか。

「すぐに動けないスタッフもおりますので、そこは調整させてもらっていいですか? 通すために何をするか、ちょっと整理させてください」というふうに、目的からはずらしません。ただ、目的にかなわない行動を求められているのであれば、「これは調整したほうがお互いのためだろうな」と思ったりします。これが大事な観点なんですよね。

ムダな作業の削減は、結果的に相手のためにもなる

ここにあるのは、実はコスト意識なんですよ。もしそれを受けて、修正をデザイナーに委託したとしましょうか。デザイナーの時間もまた奪うわけですよね。当然私も時間を奪われますし、実はお相手の方も時間を奪われます。

そう考えた場合、「そのコストに見合うリターンってどれぐらいあるのかな?」ということを、感覚ですが頭の中でパッと計算します。「リターンないんちゃう?」と思ったら調整します。

ただ、「無理です」ということじゃなくて調整するんですね。「今、本当にやるべきことをちょっと整理していきませんか? こういう状況なので動かすことはできないわけじゃないんだけど、動かすとこういったことも起こるので、今できることを整理させてもらっていいですか?」と、調整はします。

結果、むしろそれはお相手にとっても良かったりします。これがいわゆるWin-Winですよね。言いなりになるんじゃないんです。言いなりになると、どんなことがあるのか? 私はデザイナーに渡して、デザイナーはまたやり直して、またデザイナーに修正を求める。デザイナーと私の関係は悪化しますよね。

なのでWin-Winにするためには、こういった調整も必ず必要だということなんですね。「言いなりになるのを避ける。本当に必要かどうかを見極める」。ここは大事にしていきたいところですね。

「1回の会議で終わらせる努力」が必要

2つ目が「やりとりの重複を避ける」です。「また、お打ち合わせをしながら決めていきましょう」というのはよくあるケースだと思います。これは1回で済ませたいんですよね。誰もがそうだと思います。

会議は必要なんですが、1回の会議で終わらせる努力は必要なんですよ。デキる方はよく「複数のことを1回で済ませることにこだわりましょう」とおっしゃいます。私も「1回で済ませるようにしましょうね」と教わってきました。でも、そこに対する執念が違うんですよ。

例えば「キャンペーンの内容を決めよう。また何度か打ち合わせをしながら修正していこう」という話が出た時に、1回でやることを教わっている人は「え? 何度も打ち合わせをすることが前提なの? ちょっと目的にかなってないんじゃない? 本当に必要が出てくれば、また集まりゃいいけど」と思うわけですね。

じゃあ、そうならないためにどうするかというと、1回で終わらせるために、最初に会議のゴールや打ち合わせのゴールをちゃんと明確にしてからスタートするわけですね。「1回で、今後のことまで決めてしまいましょう。役割も決めてしまいましょう」といったファシリテーションができることは、当然必要になってきます。

作業をスムーズに進めるために必要な考え方

あとは「今後の進め方」というところで言うと、曖昧にしないことですね。「いつ」「誰が」「何をする」をちゃんと決めましょう。

もちろん会議の場では決まらないかもしれませんが、「じゃあ、いったんこの方向で。役割は私が素案を決めますので、あとはチャットのやりとりで調整していきませんか? もしそこで違和感が出るようであれば、また修正させていただきますので」となれば、次に集まる必要はなさそうですよね。

なんでそんなことができるかというと、ガントチャート的な発想ができているかどうかです。「ガントチャートを知りません」ということであれば、知っておいていただきたいです。

ガントチャートを見たことがあると思いますが、実際にガントチャートを使うかどうかは別としても、この発想があるかどうかなんですね。私は、チームで何かをする時はガントチャートを使いまくるほうです。

「このガントチャートで整理していこうか」なんて言いながら、「タスクは1回出してみたけど、合ってる?」「抜け漏れはありそうだよね」「オッケー。これは素案なので、みんなで担当を決めていきたいと思うんだけど、どうかな?」「それは○○さんにやってもらったほうがいい。○○さん、どう?」「オッケー」。こんな感じですよね。

「担当が決まった人は見てほしいんだけど、スケジュールをこのように切っている。このガントチャートをクラウドに上げておくので、みんなで共同作業をしていこうよ」「タスクがもう少しあるなら入れていって、スケジュールを修正して。その中で全体観がそろうようにやっていこうよ。これを今週中にやってもらっていい?」「わかりました」となれば、集まる必要はなさそうですよね。このスピードじゃないと仕事は溜まります。

“空いた時間にやろう”という先延ばしはNG

3つ目が「先延ばしをしない。手離れにこだわる」です。「また空いた時間に」「空いた時に」は絶対ダメですね。例えば「来週の金曜までにこのレポートをお願いしていいですか?」と言われたら、どう考えるかです。

やってはいけないことは、「わかりました」と言って、「金曜日締切」とだけ書くことです。これは絶対にダメで、いつ作成するのかを決めてしまう。もしくはその場で「5分で済ませられるのであれば、今送っちゃおう」という感覚を持っているかです。

「レポートを金曜日までにお願いしますね」と言われたら、返事をするわけですよね。まず第一に「この返事に添付できないかな?」を考えます。なので、ふだんから常にテンプレートは用意されているやつなんですね。

「じゃあ、あのテンプレートを使って文章を書き加えて送ろうかな?」と、テンプレートは使うんですが、内容はちゃんと濃密なものにしますよ。リアルに必要なものにして書きます。でも、フォーマットを書くとか、イチから文章を書くことはしないんですよね。そういうことを考えるので、「5分でいけそうかな? じゃあ今送ろう」となります。

実は昨日も実際にあったんですが、「どういった営業トークを考えればいいでしょうね?」となったんですね。僕の中では、営業トークのあるべき姿をWordで打とうと思えば打てるんですよ。

ただ、「考え方は自分で言うのでChatGPTに書いてもらおう」と、音声に入れて「お願いね」と言ったら、ある程度は出てきます。「スクリプト」と言うんですが、スクリプトは10分ぐらいでできました。あとは修正すればいいので、それをメールに貼り付けて送りました。

イチから作ったらたぶん2時間ぐらいかかるんですが、スクリプトを使ったら10分でできます。そういうことも考えたら、「先延ばしをせずに、手離れにこだわる」をどこまで意識しているか(が重要)です。「空いた時にやりましょう」なんて、絶対にやめたほうがいいです。

「完璧にすること」は、あえて避ける

4つ目が「あえて、完璧にすることを避ける」。社内の報告書なのに、やたらとデザインにこだわる人もいますよね。もちろんそれはこだわりだからいいんですが、仕事で意味のない装飾をやるとコストになりますよね。箇条書きのほうが喜ばれることもあります。

そして、身内のミーティングなのに句読点・改行の位置にこだわる。あと、誤字脱字は良くない。そのための修正、修正、修正で残業してしまう。コストですね。もちろん必要であれば、誤字脱字は修正しないといけないですが、身内の会議にそれが必要かどうかですよね。

あとは、「できる」と「出来る」という平仮名と漢字の混在ですね。「これ、ちょっと困るなぁ。直そう」と気になるが、チェックするだけでも大変です。

この場合はどうするかというのは、この後紹介します。まずここで大事なことは、完璧にしないといけないのであれば完璧にするんですが、「これって完璧にしなくてもいいかもね」と思える横着さを持っているかどうかですね。

さっき言いましたが、私はめちゃくちゃこだわります。自分の作成するものにおいては、改行の位置やフォントとか、行の隙間まで気になるタイプです。それは私が得意だからで、人には求めませんよ。私、すごくいい資料を作ることは得意なんです。

ただ、先ほど私は改行の位置を変えていませんでしたよね。改行の位置を変えたら、YouTubeをご覧いただいている方の満足度や「いいね」の数、登録いただく数が変わるかどうかというと、変わらないだろうなと思ったんですよ。なぜかというと、コンテンツ重視だからですね。

デザイン重視であれば変えないといけないんですが、コンテンツ重視で、コンテンツがいいなと思ってくださっている方に見ていただきたいなと、私も思っているからですね。

「デザインがいいな。デザインの勉強をしよう」という方であれば、これはちょっと問題なんですが、このチャンネルではデザインの勉強はできません。ただ、コンテンツは勉強できるはずなんですね。

なのでまずは、自分が求められていることをしっかり見定めるということから考えると、「それって今やる必要ある?」ということは判断しないといけないんですよ。これもやはりコスト意識なんですよね。簡単に修正できるのであれば、本当はしてもいいんです。実は「Ctrl+H」を使えば簡単にできるので、それだけ紹介させてください。

「Ctrl+H」を使っていますか? ショートカットキーです。例えば「私は、できる。彼も、できる。しかも、彼の後輩も出来るそうだ。できるようになったのは、○○が出来る必要があることがわかった」。(この文章には)ひらがなと漢字が混在しています。

ちょっと気になるなということであれば、「Ctrl+H」で「出来る」を「できる」と、漢字からひらがなに置き換え、すべて置換すればいいんです。何10ヶ所、何100ヶ所、一瞬でひらがなに変わります。仕事の早い人は「Ctrl+H」を意識するんですよ。ですから、言葉を可能な限り統一します。

「マネジャー」とカタカナで書いたら、全部「マネジャー」にします。略語を使いません。あとは「上司」という言葉も使わず、全部統一します。じゃないと、後で検算できないからですね。

曖昧な期限の設定は不信感につながることも

最後に5つ目が、「期限を決めない」も避けてください。「急いでやります」「また」「なるべく早く」もダメですね。「なるべく早く連絡します」といっても、いつなんだ? という話です。気をつけないといけないのは、時間軸は人によって違うので、「まだですか?」と言われたら信頼を損ないますし、「関心がないのかな?」と思われたりします。

そうじゃなくて、「いつまでに1回連絡しますね」。もしそのタイミングまでに回答が得られなかったら、「すみません。今この状況なので、回答をお示しできないです。また3週間ぐらい経ったらわかるかもしれません。そこでまた一度連絡させていただきます」というふうに、ちゃんと期限は伝えながらも、「まだできていなくて」ということを言ってもいいんですよ。

ただ、「できる」と約束したことはできないとダメですよ。「このあたりでわかるかもしれないので」といったことを言っています。また、自分が振り回されないために、可能であれば相手にきちんと「いつまでにご返事いただけますか?」というふうに、失礼じゃなければちゃんと決めておくことですね。

なので、必ず期限は設けておく。もしその期限を設けることが難しいのであれば、条件をつけておくことも必要だったりします。「もしご返事が延びるようであれば、仮押さえをしておくのはちょっと厳しくなりますので、もしその日程に何かが起こったら、こちらから『無理です』というお話をしてもよろしいですか?」とか。

「急ぎますので、それでもけっこうです」「ご返事に期限を切るのは難しいんですよね?」「難しいです」「じゃあ、私もそのように動くようにしますので、その時はすみません。よろしくお願いします」ということにしておけば、こちらは身動きが取れるようになりますよね。こういうことも考えておいたりします。「期限を決めない」はNGでございます。

では、締めていきましょう。今日お話ししたことは、こんなことです。「言いなりになるのを避ける」「やりとりの重複を避ける」「先延ばしをしない」「あえて、完璧にすることを避ける」「『期限を決めない』を避ける」でした。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • 初対面の相手から本音を引き出す「核心質問」のやり方 営業のプロが教える、商談成功のカギを握る質問力アップのコツ

人気の記事

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!