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思い込みを手放してウェルビーイングな人生を実現する超ミニマルライフ術-ゲスト・四角大輔さん-(全5記事)

幸せとは「自分が感動する瞬間」をいかに増やすか 『超ミニマル・ライフ』著者が語る、ウェルビーイングに生きる思考法

Well-Being LAB「FOLKE」主催のイベントに、ベストセラー『超ミニマル主義』の著者で、新刊『超ミニマル・ライフ』も好評を得ている四角大輔氏が登壇。ウェルビーイングスクールFOLKEを運営する喜多桜子氏とともに、参加者からの質問に答えました。

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多くの物やお金、ステータスが幸せにつながるという思い込み

四角大輔氏(以下、四角):質問コーナーにいきますか?

喜多桜子氏(以下、喜多):いきましょう。最初は「いい感じにこの時間内に納めないと」と思っていたんですけど、途中からそれを手放そうと思いましたね。

四角:いやいや、時間内に終わらせるの大事だからね。僕は、いつもこうやって時間オーバーしていくから(笑)。

喜多:でもその結果、四角さんの本に対するリアルな思いをすごく聞かせてもらえたような気がしました。どういうふうにすればいいかというスキルは、全部この本に書いてあるので、ぜひ忙しさを手放せなくて苦しんでいる方は1回読んでほしいなと本当に思います。

四角:まったく無駄に分厚くないから。本当に読んでほしい。

喜多:私も前作から四角さんのイベントをさせてもらっていますけど、人生を賭けているなというのがすごく伝わってきます。

四角:人生は1回しかないし、しかも締め切りがあって、その締め切りが突然やってくる。1回だけの人生を幸せに生きたいと思うんであれば、騙されたと思って400ページの『超ミニマル主義』と、424ページの『超ミニマル・ライフ』を読んでほしい。

喜多:本当ですね。

四角:1冊あたり、たぶん3日か4日くらいで読めるよね。

喜多:すごく読みやすいですよね!

四角:読みやすくするための工夫だけで、2~3ヶ月は掛かっている。

喜多:3日あれば1冊読めると思います。

四角:2冊合わせて6日間読んでくれたら間違いなく人生は変わる。6日間熟読した後、行動に移してくれたら、幸せになれると保証します。

喜多:みんな幸せになりたくて日々がんばっているわけじゃないですか。

四角:そう。僕たち人間は全員幸せになるために生まれてきているから、これは絶対間違いない。だから諦めてほしくない。

喜多:この本にはその方法が全部載っているので。

四角:幸せになるために、たくさんの物はいらないし、大金はいらないし、ステータスも地位も他人の評価もいらない。

喜多:それがないと幸せになれないということ自体が思い込みですよね。

四角:完全な思い込み。この思い込みを外すのって日本だとすごく難しいけど、僕は何としてでも外したい。

喜多:まずこの本を読んで、そして旅すれば外れますかね(笑)。

幸せとは「自分が感動する瞬間」をいかに増やすか

喜多:ここからはチャットでいただいた質問や、事前にInstagramで募集した質問をしていきたいと思います。

私が個人的にしたいなと思っていた質問で、まさにミニマル・ライフがウェルビーイングだと私は思っているんですけど、ウェルビーイングな人生を送るために、四角さん自身が最も大切にしていることを教えてください。

四角:ミニマル・ライフが幸せな人生というわけじゃないよ。ミニマル・ライフは幸せに生きるための最強の戦略ということ。

喜多:そうですね。スキルのようなものですもんね。

四角:そう。この答えはめっちゃシンプルで、僕、小学校の時からずっと「生きてて、一番感動する瞬間は何だろう」っていつも考えていたの。

喜多:へえー!

四角:小学校の時は野球と釣り。野球には、投げる、打つ、走る、捕るとかいろいろあるでしょ。釣りもいろいろあるわけ。例えば、当時もそうだし未だにそうだけど、釣りだと魚がグググって掛かった瞬間が一番感動する。野球だとバットの芯でボールを捉えた瞬間。0.1秒にも満たない打った瞬間。この感動の瞬間の回数をいかに増やすかがウェルビーイングにつながる。

喜多:なるほど!

四角:当時はウェルビーイングという言葉を知らなかったけれど、この感動的な瞬間をどうやって増やすかが、自分の人生を決めると思った。

僕は生まれる時に死にかけて、体が弱くて幼稚園には半分くらいしか行けなかったし、死のリスクがある難病にかかって1ヶ月以上入院したり。体も気も弱いまま小学校に行ったらめちゃめちゃイジめられて、学校に行きたくなくなって。小学校低学年くらいで「生きるってこんなにしんどいんか」と思っていたのね。

喜多:ふーん!

四角:でもこれを何とかしたい、どうしたらいいかという時に、自分がすごく気持ちいい、感動する、最高だと思える瞬間を増やせばいいんだと思った。

喜多:心震える瞬間。

四角:そう。あれからずっと今も常にそれを考えるわけ。結局それが自分軸につながっていた。

喜多:どういうことですか?

四角:魚が掛かった瞬間なんて、たぶんみんな興味ないでしょ(笑)。

喜多:なるほど! そういうことか。

「幸せとは?」の答えは自分の内側からしか出てこない

四角:「これが幸せなんだよ」「これが感動なんだよ」「これがいいんだよ」というフェイクの情報は世の中にあふれているけど、僕は一切惑わされない。野球は大学で辞めちゃったけど、社会人になってからもずっと魚が掛かった瞬間こそが最高の幸せだった。その瞬間をできる限り味わうために、どんなに忙しくても会社を休んでいたし、最後はすべてを捨ててニュージーランドの湖のほとりに移住したんだから。

喜多:私も今日寝る前に、自分にとってのそういう瞬間って何なんだって考えていきたいなと思いました。

四角:自分の内側からしか答えは出てこないからね。外にはない。みんないつも外ばかりに感動の瞬間を探していて、広告資本主義によってそれを押しつけられて「そうなんじゃないか」と思い込んじゃっている。

喜多:本当にそうですね。自分が一番ウェルビーイングに生きる上で大事というのは、すごい本質だなと思いました。

四角:他人はまったく興味ないことかもしれない。でも当然、人のことはどうでもいい。

喜多:自分の中にしかない。

四角:例えば、高校の時の友だちですごくひねくれた奴がいて、みんながやっていないことがやりたい。それがオリジナルだと思ってやっていた奴がいたんだけど、やはり消えたよね(笑)。ユニークかもしれないけど、結局それは他人軸なわけ。「みんながやっていないこと」というのは完全に他人軸。「お前はどうなの?」という話。

喜多:それはすごく本質的だなと思います。

都会の中で大自然とつながる方法

喜多:いただいた質問で、自分は昔からネガティブなところがあったよと言っていたと思うんですけど、四角さんはネガティブな感情にどう対処しているんですか?

四角:僕はとにかく自然の中に入って感情をクリアにする。例えば週末を湖で過ごすとかね。僕は学生時代にやっていたバンライフのスキルがあるから、社会人になってからもバンをキャンピング仕様に改造して、家に帰って夜に車を走らせて湖のほとりまで行って、車で寝て、夜明け前にちょっと釣りをして会社に行くようなことをやっていた。

平日にそういうことをやるのは難しいと思うんだけど、一瞬で大自然とつながる方法があるんです。

喜多:ぜひ教えてください。

四角:新宿の真ん中にいても、ニューヨークのマンハッタンにいても、ビルから真上を見たら空という大自然があるから。レコード会社で本当にきつい時、心がくじけそうな時、湖に行きたいけれど今日の夜は難しいという時に、空を見上げる。自然の力を借りる以外に、これをクリアする方法はないと思う。

喜多:誰でもできることですね。

四角:ちなみに自然の力の話は、今まで感覚でしていたんだけど、実はすべて科学的なエビデンスが出ていた。自然とつながるとどう脳や体に影響を与えるか、メンタルにどう影響するかって証明されていた。『超ミニマル・ライフ』に書いたんで、そこを読んでくれたら「四角さんが自然、自然って言ってたのはそういうことか」というのは伝わるはず。

喜多:週に2時間だけでも自然に身を置くと、幸福度が爆上がりするというのは、私もデータを見たことがあります。

家事の時間を減らすコツ

喜多:本当にあっという間に時間が過ぎてしまったので、最後の質問です。

今日はママの方が多いので、ママさんからの質問ですね。「やるべきことに追われ、なかなか子どもとの時間を大切にできません。四角さんは、とても育児を楽しんでいるように見受けられますが、子どもとの関わりの中で特に意識していることはありますか?」という質問です。

四角:まず、家事は間違いなく時短できます。まず物を減らすことで「名もなき家事」を劇的に減らせる。そして、「名のつく家事」の時短のためにテクノロジーに投資する。例えば食洗器を買う。うちは食洗器は上下2段式(笑)。

喜多:へえ!

四角:あとは、最新のロボット掃除機と、高性能の全自動洗濯機を買う。

喜多:それは本当にお金の使い方ですね。

四角:必要でもない安いだけの、100均とかセールとかファストファッションなどに使うお金をすべてこっちに回す。みんなどうでもいいことにお金を使っているから、そういうのを全部削ってこういうことに投資する。ルンバちゃんの最新版とかすごいから!(笑)。

喜多:(笑)。

四角:今まで掃除機掛けていたのは何なんだ。ボタンを押すだけで今まで以上にきれいになっていたという。

喜多:(笑)。

四角:劇的に時短できる「全自動の洗濯機、ロボット掃除機、食洗器」は、日本の平均年収がある人なら、無駄な贅沢を手放せば買えると知っておいてほしい。

そして、家事で唯一時短が難しい料理は 『超ミニマル・ライフ』に、超短時間で安全な食材を調達する方法、栄養価満点でおいしい超時短料理術を紹介しています。僕は、家事は何でも得意だけど、料理だけはめっちゃ下手で、こんな僕でもできる料理(笑)。これですべての家事の時短が可能となる。

喜多:じゃあもう、みんなできるってことでいいですか(笑)?

四角:ここにいる人は全員できるはず。できないとは言わせない(笑)。

子どもと向き合う時間だけは時短できない

四角:去年の『超ミニマル主義』には、仕事の時短を極限まで極める方法を書いた。そして、『超ミニマル・ライフ』で暮らしの効率化と家事の時短を極めてもらえる。でも、育児だけは時短できない。子育ての中にも家事ってあるでしょ。これは時短が可能だけど、子どもと向き合う時間だけは時短できないのよ。

2年前に子どもができてから、子どもと一緒にいる時間、子どもと遊ぶ時間を最大化するにはどうしたらいいかって考えるようになった。それまでは、釣りで魚が掛かった最高の瞬間を味わうために、自由時間を最大化したい、「だから家事と仕事を超時短するぞ!」というモチベーションでやっていた。

けど、自分の子どもと向き合う時間を最大化したいというモチベーションは、人生で最も高かった。それで家事と仕事の超時短術が完成したんです。

喜多:本当にめちゃくちゃシンプルなんだけど、本当に大事だなと思いました。

四角:だから、ママには諦めてほしくない。

ニュージーランドにいる時は、息子を夜7時に寝かしつける。うちの息子がおもしろくて、絵本じゃなくて僕の話で寝るの(笑)。

喜多:へえ!

四角:息子は、僕のことをパパじゃなく「大ちゃん」って呼ぶ(笑)。「大ちゃん、赤い車の話して」って無茶ぶりされて、「OK、赤い車な」。その場で即興で「赤い車がね……」って。話し始めるんだけど、いつも話の途中でそのまま一緒に寝てしまう。

息子と一緒にお風呂に入って、歯も一緒に磨いて、ベッドで一緒に夜7時に寝ると、僕は7時間後の夜中2時くらいに自動的に目が覚める。息子が朝の7時に起きてくるから、それまでの5時間で仕事を終わらせる。

喜多:なるほど。そんな早朝の活用術は、『超ミニマル主義』に具体的に書いていますね。本当にこの2冊を読んだら、ウェルビーイングに生きる方法はかなり実践できると思います。まず1回やってみるというのは、私もすごくいいなと思います。

子どもを寝かせたあとが「自分の時間」は誤り

四角:あと、日本の「夜更かしがあたり前」という思い込みは本当に外したほうがいい。日本の夜更かしカルチャーは異常。よく主婦の方の悩みで、娘・息子が寝静まったあとから自分の時間って話を聞くけど、そうじゃないから。

夜は人間の脳のパフォーマンスがダダ下がりするだけ。その理由は今回の『超ミニマル・ライフ』で科学的に証明されていることを、ぐうの音も出ないくらいに解説しているんだけど、夜更かしせずに子どもと一緒に寝ちゃうの。

そして子どもが起きる前に起きて業務を終わらせる。夜とは逆で、脳のパフォーマンスが最大化する早朝の時間をどう使うかが、家事と仕事を超時短するための肝なんです。

喜多:ウェルビーイングに生きるための手段がたくさんある中でも、睡眠がめちゃくちゃ大事というのは私も知らなかったので。

四角:めっちゃ大事。2時に起きることにみんな「え!?」と言うけど、7時間も寝ているからね。季節によって変動するし個人差があるけど、エビデンス的には、成人は7〜8時間寝れば充分とはっきりと出ている。

僕の場合は7時間寝れば大丈夫なの。冬はちょっと長くなるんだけど、これでぜんぜん睡眠不足にならない。タイマー不要で自然に目が覚めるし、僕と息子のウェルビーイングもめちゃめちゃ上がる。朝「おはよう!」って、僕が出迎えるとめっちゃいい笑顔を見せてくれるから。

たまに仕事に集中し過ぎて、息子が起きたことに気づかない時がある。彼が、仕事のデスクまで来てやっと僕が気づくと、息子は少し悲しそうな顔をするわけ。

喜多:へえ。

四角:でも僕が先に息子の起床に気づき、ドアの前で待ってて「おはよう!」と迎えると、めっちゃニコニコしてうれしそうな顔するの。これこそ、今の僕にとって生きていて最高の瞬間です。

喜多:すごくその画が浮かんできました。

四角:(笑)。

「あなたにとって最も大切なこと、感動の瞬間は何か」

喜多:そろそろ就寝しないとみなさんの睡眠時間が削られていくので(笑)、最後に四角さんからみなさんにメッセージを伝えていただきたいと思います。

四角:周りや世間ではなく、「あなたにとって最も大切なこと、感動の瞬間は何か」を本気で考えてほしい。それを一番大切にして生きてほしいんです。

そのためには何度も言うけど、時間の余裕と心の余裕も必要だし、体と心が健康じゃなかったら意味がない。その結果、得られるのが本当のウェルビーイングです。その技術を届けるために『超ミニマル・ライフ』と『超ミニマル主義』を完成させました。そして、この本をみなさんに届けられたこと自体が、僕の幸福度を高めてくれたんです。

そして、今の僕にとって一番大切なことは、息子と全力で向き合っている時間で、最も感動する瞬間は息子の笑顔です。

喜多:聞いていて、誰でも実践できることだなと思いました。

四角:できるよ!

喜多:「難しい」「私にはできない」とか思って、諦めてしまいがちだと思うんですけど、本当にそんなことないです。本当に誰でもできることを具体的に書いてくれているので。

日本のウェルビーイングは先進国の中でも最下位ですけど、それをみんなで実践していったら幸福度を高めていけるんじゃないかなと。四角さんの今日のお話を聞いて、あらためて確信しました。

四角さん、今日はめちゃくちゃ具体的なお話ありがとうございました。

四角:最後にみんなに無茶ぶりしておきます。「絶対に幸せになってください」と。

喜多:なろう。絶対なろう。みんなで。

四角:そのための努力は惜しまないでください。そしてその方法は、すべてノウハウにして2冊の本にまとめたので、それを参考にして……いや参考にしなくてもいいから、とにかく絶対に幸せになってください!!

喜多:ありがとうございます。みなさん、この本を読んで幸せになりましょうね。

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