2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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佐藤政樹氏(以下、佐藤):みなさん、こんにちは。今日はお集まりいただきましてありがとうございます。佐藤政樹と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
清宮(普美代)さんには、本当にお世話になっております。僕がアクションラーニングを受けたのは、コロナが直撃して、急遽コミュニケーションがオンライン化した時です。本当に大変だったんですが、あの時に僕はオンラインにコミットしました。
もともとカメラに向かって話すのがすごく苦手だったんですね。カメラを向けられるとまったく話せなくなっちゃって。
でも、オンラインに対応しなきゃいけないということで、自分がアクションラーニングで質問される中で答えが出て、「僕はオンラインでやる」ということを決めました。
それまではオンラインで話すのを避けていたんですよ。でも、やると決めて「YouTubeで100本ノックをする」と言って、カメラに向かって話す練習としてYouTubeを100本撮ったんですよね。
これが、けっこう人生の中でも大きな出来事というか、コミットして(動画投稿を)100本やって、チャンネル登録がもうすぐ3,000人ぐらいになるんですよ。なので、すごく大きな転機になったなと思っています。
今日は、僕がすごく大事だと思っている、何かをいつもと違う角度で聞くことの大切さを、アクションラーニングのみなさまにお話ししたいと思っているんです。
アクションラーニングを通して人と関わる時も、私たちは言葉を使ったりコミュニケーションをして人と関わっていきますよね。その言葉って何だろう? とか、いつもと違う角度でみなさんのパフォーマンスを上げるようなきっかけやヒントをつかんでいただけたらなと思っています。ぜひ楽しんでいただければと思います。
佐藤:今回、僕は『人を「惹きつける」話し方』という本を出しました。まずは、この本にはこういったことが書かれていますよということを、解説のようなイメージで聞いていただけたらと思います。
自己紹介をしますと、僕は佐藤政樹と申します。劇団四季というところで10年間舞台に立ってきた経験があり、『ライオンキング』など、いろんな舞台に出演してきました。
今はその経験を活かして、いろんな企業に行って研修や講演を行っていて、これまで約300社、3万人ぐらいの方に受講していただいています。
さっき清宮さんからもご紹介がありましたけども、僕はけっこう大勢の前で話す機会が多いんですよ。1,000人とかの前でも話したことがありますし、マス向けのプレゼンテーションを得意としております。例えばこのように、大勢の前でもお話しをさせていただいているんですね。
このように言うと、多くの方が「もともと才能がある」「子どもの頃から特別な訓練を受けている」「小さい頃からなんかやっているエリート」「あんまり苦労してなさそう」「お坊ちゃん」とか、けっこういろんなことを言う人が多いんです。
でも、僕はぜんぜんそんなのではなくて、もともと就職活動で人生につまずいてしまったという経験を持っているんですね。
佐藤:今は47歳で、僕の就活の頃は「就職超氷河期」と言われていたんですよ。氷河期の前に「超」がもう1個付くんじゃないかなというぐらい「超・超氷河期」とか言われていて、いろんな企業を受けたんですけど内定を取れなかったんです。僕の頃は、本当に内定を取れなかったんですよ。
この頃、僕は本当に甘くて、自分に起こる問題を人のせいにしていたんですよ。まず、不況という社会のせい。支援してくれない学校のせい。そして採用してくれない会社のせい。
とにかく、目の前の問題を自分で解決するのではなく、人のせい、人のせい、人のせいにして、逃げるかのようにフリーターになっちゃったんですね。
それから、そのまま街をさまよっていました。ふらふら、ふらふらと街をさまよっていたんですけど、23歳の誕生日に自分の顔を鏡で見て衝撃を受けたんです。というのも、鏡に写った自分の顔、表情、目が完全に死んでいたんですね。
この死んだ目を見て、「このままじゃまずいな」「このままいったら僕の人生は終わっちゃうな」と思ったんですよ。自分が本当に嫌で嫌で、自信がなくて。こんな自分から脱却したいなと思って、変わることを決意して行動し始めたんですね。
「変わるんだ」と決めて行動し始めると、人生って本当にいろいろと好転し始めるというか、動き始めるなと思います。
「変わるんだ」と決めて行動することによって、出会いや情報が本当に変わってきたんですよ。いい出会い、いい情報がどんどんやってくるようになって、その出会いと情報が連鎖していきました。
佐藤:そして行動したことによって、本当に偶然なんですが、劇団四季の舞台という出会いが僕にやってきたんですね。
初めて見た『ソング&ダンス』という舞台で衝撃を受けたんですよ。というのも、出演者が超プロフェッショナルな仕事をしていたんです。魂の声と言いますか、魂の歌、踊り、芝居。本当のプロの仕事というものを見て、僕は衝撃を受けました。
その時に僕が何を思ったかというと、「あの舞台に立ってみたい」と思っちゃったんですね。ちょっとおかしいですよね。変わっていますよね。でも、なんだか僕は「あの舞台に立つことが、フリーターをしている僕が唯一社会とつながれる手段じゃないかな」と、その時に直感で思っちゃったんです。
「ミュージカルの舞台に立つためにはどうしたらいいんだ?」と、そこから情報収集をしました。そうしたら、クラシックバレエが必要だということがわかったんですよ。
みなさん、バレエというと、3歳とか子どもの頃からやっているようなイメージがありますよね。僕は「バレエをやらなきゃいけない」「でも大人になってからバレエなんて始めていいのか」と思いました。
もうね、カチカチの冷凍マグロみたいな体だったんですが、情報収集する中で初心者中の初心者のクラスがあるのを発見しました。
そこに、23歳の男がですよ? タイツを履いてですよ? 女の子だらけの中、初心者中の初心者のクラスの中にえいやって飛び込んでいったの。それから僕はバレエを始めました。
佐藤:先生について、習って、真剣に取り組むことによって、本当に自分が変化していくのを感じるんですね。
「え? これ、僕の体なの?」というぐらい、どんどん柔らかくなって、どんどん体が変わっていくのを感じて、開脚ができるようになったり、脚がバーンと上がるようになったり。先生に習うと、そういったやり方をちゃんと教えてくれるんですよね。
そして1年間、しっかりと・素直に先生の教え方に則ってやっていくと、本当に体が変わって、どんどん成長していって、ターンもくるくると回れるようになったんですよ。
人間の1年って本当にすごいなと思いました。1年間覚悟を決めて本気でやると、人ってすごく大化けするなと思います。僕も、1年間本気でやったらすごく成長したので。
周りはみんな劇団四季を目指す高校生だらけだったので、「僕も本当にやってみようかな」と思って、そこから本当に目指すことを決めました。
佐藤:やはり、そんなにうまくはいかなかったんですよ。試験を受けたんですが、落ちて。でも、そこで「なんでダメだったんだろう」と試行錯誤しながら、劇団四季の世界に入ってプロになりたいという自分のビジョンを持ちました。
そして、このビジョンを自分の力にして、「劇団四季に入ったらプロになれる。プロになったら自信が持てるんじゃないかな」と思ったんです。
とにかく、自信のある大人、自信のある自分になりたかったんです。諦めたら、自信のない自分を上塗りしちゃうと思ったんですよね。だから、「自信がある自分に近づきたい」「プロとして自信がある自分に近づいていくんだ」と思って、コツコツ、コツコツと成長を積み重ねていきました。
ちっちゃな成長を積み重ねていって、5年かかったんですが、本当に運良く劇団四季に合格することができたんですよ。
そして、劇団四季に入って10年もの間、生き残ることができました。やはりプロの世界なので、入るよりも生き残るほうがはるかに難しかったんですね。これにはびっくりしましたね。でもね、「佐藤くんは不器用だけど、コツコツと努力するやつ」という評価で、なんとか食らいついて生き残りました。
佐藤:入団8年目に『人間になりたがった猫』という、劇団四季がとっても大事にしているオリジナルミュージカルで、ライオネルという役をやらせていただきました。
失敗だらけ、恥だらけ、泥まみれで、フリーターから劇団四季の主役まで上り詰めました。「どう? 僕すごいでしょ?」とかではなくて、この泥まみれの経験の中で、わからないことを必死に頭で考えて、体に叩き込んできました。
素人上がりなので、これをぎゅっとまとめて、いろんな企業の方などにお伝えさせていただいているわけなんですよ。
今日はみなさまにせっかくご参加いただきましたので、この僕の経験をぎゅっとまとめて、お届けしたいなと思っているんですね。ぜひ、自分のお仕事とかに役立てていただけたらうれしく思います。
さて、僕は劇団四季という組織にいましたが、そこは「感動を創造する組織」なんですよ。お客さまに届けるものは、やはり「感動」なんですね。商品やモノではなく、心の中に感動を生み出して、その対価としてお金を、1万円だったら1万円をもらうという世界だったわけなんです。
特徴として、ロングラン公演というものがありました。ロングランとは何かと言うと、『ライオンキング』だったら、20年ずっとやっているということですね。
20年間、なぜそうやってお客さまを感動させ続けられるのか。そして、毎回なぜお客さまに届ける商品を劣化させずに品質を担保できるのか。毎回すばらしいクオリティで届け続けることができるのか。
これって、ビジネス視点で考えると非常におもしろいんじゃないかなと思うんですよね。
佐藤:どのように品質を担保しているのか、なぜモチベーション高くお仕事を続けることができるのか、お客さまを毎回感動させることができるのか。やはり一過性じゃないんですよ。僕は、「劇団四季がお客さまに感動を届け続ける絶対的理由」があると思っています。
やはり、「続ける」というのがポイントですよね。一過性じゃなく、感動を届け続けているという部分。いろんな企業へ行きますが、以下の3つは(劇団四季は)絶対に負けていない、ずば抜けているなと思います。
1つ目は「言葉」、2つ目は「態度」、3つ目は「行動」だと思うんですね。つまり、お客さまに対してどういった言葉を使っていくのか。そして、『ライオンキング』だったら、お客さまに感動してもらうために、どういった態度、どういった行動をしていくのか。
それを自ら考えてしっかりと示していくような指針、組織文化、土壌というものが、しっかりとビシッと決まっている組織だったんですね。
つまり、(劇団四季では)全員の共通認識になっていたんですよ。500人の俳優がいたら、考えていること、やっていることがバラバラじゃなくて、全員のベクトルが同じ方向を向くような仕組みや文化、言葉の定義があったんですね。
佐藤:特に僕が伝えたいのが、1つ目の「言葉」です。なぜかと言ったら、みなさんは言葉を使って仕事をしているじゃないですか。
お仕事をしたら、コミュニケーションを取って、言葉を使ってパフォーマンスを上げていますよね。それをまとめさせていただいたのが、実はこの『「人を「惹きつける」話し方』という本なんです。
僕は20代、30代と、「どうやったら自分の思いが伝わるのか」「どうやったらお客さまは感動してくれるのか」といったことを追求して生きてきました。
だから、劇団四季に入って本当に目から鱗だったんですよ。なぜかと言ったら、劇団四季で「なぜ伝わるのか」とか「なぜ感動するのか」という部分をしっかりと体系立てて教えられたんですね。
僕は主役を1ヶ月やったんですが、これが10年分に相当するような、ものすごく貴重な経験だったんですよ。
というのも、劇団四季を作った浅利慶太さんという方が、マンツーマンで僕のことを指導してくれていたんですね。それが本当に貴重な経験でした。その他大勢の役をやっている時にはわからない、雲の上の世界をその時に見ることができたんですよ。
つまり、「なぜ伝わるのか」「なぜお客さまが感動するのか」「お客さまの前に立つってどういうことなのか」「自分の言葉を発するってこういうことなんだよ」といった、プロの心構え、スタンス、本質の部分を徹底的に学ぶことができたんですよ。
みなさんも、「どうやったら自分の思いがお客さまに伝わるのかな」「どうやったら感動してくれるのか」「どうやったら自分たちの商品をもっともっと世の中に訴求できるのかな」といったことを、考えたことがあると思うんですよね。
佐藤:でも多くの方が、「伝える」とか「表現する」ということを、なんとなくやっていると思いません? 劇団四季では、なんとなくじゃないんですよ。これが本当に目から鱗でした。
これを体系立ててしっかりと伝えているのが、劇団四季でもあったんですよね。なので、僕が学んだことをぎゅぎゅっとまとめて、僕なりの切り口でビジネス変換してお伝えさせていただいているんですよ。
そんな僕の話を聞いた後に、営業マンの方のパフォーマンスが上がったり、すごく成果がハネたという方はけっこういらっしゃるんですよね。
なので、今日の目的としては「言葉」ですね。みなさん、多くの方がなんとなく伝えていると思います。でも、人と人とをつないでいるのは言葉だと思います。
アクションラーニングの場面でも、人と人とをつないでいるのって言葉だと思いません? セッションでメンバーに対して質問して、会話を引き出したりしていますよね。
目に見えない言葉を使ってコミュニケーションを取って、意見を引き出して、問題を解決したり、自分の中にある答えを見つけていく。これは仕事でもプレゼンテーションでもそうです。
佐藤:人と人とをつないでいるのは言葉だと思います。じゃあ、この「言葉」というものが、今にも切れそうなただの糸なのか、それともただの表面的なお飾りなのか、それとも本当に太い絆でつながっているのかって、大きな違いだと思いません?
なんとなくの感覚でやるのは、もったいないなと思うんですよ。なぜかと言ったら、それによって成果を出したり、パフォーマンスを上げたりしているんです。言葉を商売道具にしている方がほとんどだと思うんですよね。
言葉を使わなくても、例えばコンピュータのSEとかでも、コミュニケーションを取ってプロジェクト形式で仕事をしていきますよね。やはり、言葉って必要だと思うんです。
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