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無駄な会議の削減と「質の高い会議」実践の秘訣(全4記事)

会議中の「内職率」が3分の1に下がる 参加者に「当事者意識」と「ちょっと緊張」を与える方法 

働き方が多様化した時代にも柔軟に対応し、最短距離で成果を最大化する「チームマネジメント」について、3回にわけて特集した株式会社SmartMeeting株式会社SmartHRのセミナー。 本記事では、「成果を上げるための会議」をテーマに、『超・会議術~テレワーク時代の新しい働き方』の著者・越川慎司氏が登壇した、3回目のセミナーの模様をお届けします。参加者を「ちょっと緊張」させる方法や、アジェンダの「24時間前共有」の重要性などが語られました。

参加者の質問率が高まると、9ヶ月以内の「受注」が増える

越川慎司氏:最後の5分で、「まとめスライド」の他にQ&A、質疑応答とかやりますか? みなさんもこういったウェビナーをやっていると思うんですけれども、社外向けで質疑応答なんかもされると思うんです。

質疑応答はカギですよ。双方向に、インタラクティブになるからですね。今の時代は、共感・共創時代です。ともに感じて、ともに課題解決をしていく、ともに創っていく共創ですね。競うほうじゃなくて、ともに創っていく、共感、共創時代です。

相手と対話しないといけないんですよ。1人で今日の僕みたいにずっとしゃべっていると対話にならないですよね。なので、みなさんにチャットで発言してもらっているんですよ。特に、社内会議じゃなくて、お客さまとの打ち合わせ、商談、オンライン営業の中で、お客さまに質問させてくださいね。

なんと、質問すればするほど、縦軸の参加者数の中の質問率が上がるほど、9ヶ月以内に物を買ってくれる比率が増えるんです。

質問をしてくれるから、当事者意識を持って自分ごと化して製品を検討してくれる。課題を一緒に解決しようと考えてくれる。これがビジネスにつながっていく。

質疑応答は社内でも必要ですよ。「質問はありますか?」、シーンというのはけっこう危険ですよ。もうすでに、今Zoom上でたくさん質問をいただいていますけども、相手に質問させることによって双方向感が出て、質問に答えることで個別最適できますよね。お客さまの課題、参加者の課題を解決できる。

ぜひ質疑応答を盛り上げてください。そのためには、全部を説明しなくてもいいとも言えます。質問をさせるのもポイントです。最後のほうは記憶に残っていますから。特に行動をしてほしい人に質問させてください。

冒頭の雑談で盛り上げた後のポイント

では、最初の1分、いきましょうか。最後の5分は「まとめスライド」とQ&Aですね。さて、みなさんに質問です。冒頭2分の雑談の後だと思ってください。社内会議でいうと、冒頭2分の雑談、共通点を見つける雑談ですね。

一番おすすめは食事なんですけどもね。男性も女性も若い人も年配も、日本籍も外国籍の方も食事しますので、共通点を見つけやすいんですね。なので、天気とかニュースよりも、雑談に関しては食事の話題で共通点を見つけるというのがけっこう鉄板です。

雑談で盛り上がりました。共通点が見つかりました。さて、その後に会議を進める。「はい、じゃあ進めます」って言う時に、参加者をどのような状態にしたほうが聞いてくれると思いますか? 

参加者をちょっとリラックスさせたほうがと思う方は①、参加者をちょっと緊張させたほうがいいと思う方は②、チャットに入力をお願いします。「入力をお願いします」という前から続々と、すごい勢いで、もう滝のようにチャットが流れてきます。ありがとうございます。

①、②、けっこう分かれていますね。半々くらい。ありがとうございます。

じゃあ、答え合わせをしていきましょう。答えは、「ちょっと緊張」です。

人間は、ちょっと緊張させたほうがドーパミンっていう報酬系の脳内ホルモンが出るので、勉強にしてもスポーツにしても仕事にしても、パフォーマンスが高まります。たくさん緊張させちゃうと、コルチゾールっていうストレスホルモンが出てきてしまうので、ちょっとだけ緊張させるんです。

参加者を「ちょっと緊張」させる方法

ちょっとだけ緊張させるにはどうしたらいいと思います? 僕がずっとやっていることです。ちょっとだけ緊張させる。例えば「チャットに書いてください」みたいなやつは、最初に、最初の5分くらいでやったほうがいいですよね。当事者意識を持ってもらえますので。

あとは、アジェンダ。会議のアジェンダは絶対に事前に、開催の24時間前に配布しないとダメですよ。そうしないと、当事者意識を持ちませんから。いいですか? アジェンダが共有された状態で、それで、雑談で盛り上がった後に言うべきことはこんなことです。いいですか?

今日は、事前にお配りしたとおり、アジェンダは3つです。情報共有と意思決定と、最後、Q&Aをやりたいと思います。いいですか? その時に、ポイント。名前を呼び上げてください。

例えば、「情報共有は各部門から5分で発表していただきたいと思いますので、イトウさん、オオソネさん、ヤマグチさん、お願いします。Q&Aを各部門から質問していただきたいと思いますので、ヨシカワさん、ヨコヤマさん、それから、ヨシダさん、ウミノさんも、ぜひ何か質問を考えておいてください」と。

今、僕が実際に今チャットで投稿していただいた方の名前を呼び上げましたけど、名前を呼ばれた方、オオソネさん、ヨシトミさん、ちょっとドキッとしませんでした? それがドーパミンってやつです。最初の1分で、会議参加者の名前と役割を呼び上げる。そうすると、名前を呼び上げられた方、内職率が3分の1に下がるんですね。ここはけっこう重要です。

アジェンダの「24時間前共有」の重要性

最初に、アジェンダを24時間前にまず共有しましょうと。これはしとかないとダメですよ。そうしないと、椅子に座ることが目的になっちゃうから。某メーカーさんでは、24時間前にアジェンダが共有されなかったら、主催も参加も禁止ってやりました。

でね、実際に開かれなかったです。主催者はめちゃくちゃ激怒していましたけど、まったく業務に影響がない、会議が減ってよかったという人が多かった。アジェンダのない会議は、頂上のない山登りと一緒ですからね。アジェンダの24時間前共有は必須です。

で、参加者の名前ですね。今日はアジェンダが3つ。参加者の役割は「ナントカ部のサトウさんにはこういうことを期待しています」と名前を呼び上げてください。

オンライン営業でお客さまに対応する時も、例えば「株式会社クロスリバーさん」と言うのではなくて、「株式会社クロスリバーの越川さん」と名前を呼び上げてください。名前を呼ぶことによって、ハッとしますので、そこでドーパミンが出て、共感・共創ですね。ともに感情共有をしながら、ともに進めていこう、ともに創っていこうという態勢ができます。

ですから、最初の1分は、ちょっとドーパミンを出すために、アジェンダは事前共有、アジェンダをもとに、参加者に求める役割を名前つきで呼び上げるという、これはぜひやってみてください。

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