2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
第68回:tellとsayはどう違う?(中学生の質問にガチで回答Part2)(全1記事)
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西澤ロイ氏(以下、ロイ):2問目行ってみましょう!
船川:はい。「不定冠詞の『a』は数えられるものに付けると教わりましたが、『Have a break.』休憩しよう、や『Wish you a Merry Christmas.』メリークリスマスなど、数えられないものにもついているようです。どうしてでしょうか?
ロイ:けっこう鋭い質問ですね。確かに本だったら「a book」「two books」みたいに数えるけど、じゃあ休憩は「a break」とは言うけど、「two breaks」とはあまり言わないわけで、確かに違うんですよ。だからそこを突いてきた鋭い質問です。
ちょっとイメージしてほしいのは、例えば「頭痛」。英語だとheadacheって言います。「I have a headache」みたいに言うんです。その時に「頭のあたりが痛い」のが「a headache」なわけですよね。それは「a」がついているんですけど、英語で「a」がつかない、数えない形というのは、例えば「water」っていう単語があります。
水って形がないわけです。形がないから、例えば「a cup of water」とか「a glass of water」、バケツに入れたら「a bucket of water」みたいにそのバケツを数えるわけです。そして水自体はどこで始まるかわからないしどこで終わるかもわからない。そういう漠然とした物だから数えないということなんです。
船川:なるほど。
ロイ:それで言うと、頭痛はなんとなくこの辺が痛いってことがあるじゃないですか。どこから始まっているのか、たとえば腕は全然痛くないわけで、やっぱり頭のあたりが痛いわけです。あと、休憩の場合は「5分間の休憩」という場合はだいたいどのへんで始まってどのへんで終わるというのがあるじゃないですか。だから数えない形にしちゃうともっと漠然としてしまってよくわからなくなってしまうんですね。
だから、「a headache」と言ったり「take a break」みたいに一応「a」をつける。そうすることで……、なんとなく伝えたいことはわかるかな? 非常に言語化しづらいところなんだけど……。どうですかね、拓海くん?
拓海:疑問は少し解決されましたが、まだ少しむずかしいところはありますね……。
ロイ:これはもうちょっといろんな例文で見ていったほうがいいかもしれない。
拓海:わかりました。
ロイ:このへんでラジオの限界かなと思いつつ、でも1個例文を持ってきたんだけど、例えば「沈黙があった」という時に「There was a silence」って言うことができて、そうすると、休憩みたいに例えば5分とか10分だったりするじゃないですか。
「There was a silence」という場合は「シーン」という沈黙が少しあったという気がしませんか? でも、ここで「a」を付けずに「There was silence.」ということも出来るんですよ。そうすると、ちょっと感じで欲しいんですけど意味が変わってきます。
「There was a silence」だと、それまでみんなが喋ったりしていて、そこでちょっとの沈黙があったわけですよ。それが「There was a silence」。でも「There was silence」で「a」をつけない場合は「静寂があった」みたいな、全然意味が違ってきます。
船川:あー。確かに。
ロイ:ちょっと感じられた?
船川:感じました。わかりました?
拓海:わかりました。
ロイ:っていう違いが出てくるので、こういうことを感じることが大切です。これはもう子供の頃から感じられるんですよ。人間がそういう感覚をもともと持っているので、それを言葉で表現しているだけなんですよ。だから日本語に頼ってしまうのではなくて、ぜひ感じてください。
っていうのを僕はずっとお伝えしているんですよね。
船川:「感じる英語」ですね。
ロイ:はい。『頑張らない英語』とか『頑張らない英文法』とか本の中で、感じてください。
船川:すばらしいですね。
ロイ:はい。じゃあ3問目をお願いします。
船川:はい。「お風呂に入っている時に、『Water feels good.』と書いている英文がありました。人と違って水は感じることができないのに、なぜこのように表現するのですか?」。
ロイ:「Water feels good.」。桃ちゃんどうですか?
船川:うーん、確かにって思いますね。でも、水は自分の肌で感じることが出来るので、私はこれでも良いのかなって。
ロイ:でも、主語は「Water」なんですよ。「水が感じる」となっています。
船川:あ、そっか。
ロイ:そう考えると鋭い質問だなと思います。僕、これを聞いて日本語でも似てるなと思ったのは、例えばタオル。ふわふわのタオルを想像してください。そのタオルは手触りが良い・肌触りが良いって言うじゃないですか。でも、肌に触ってるのはタオルなんですよ。肌に触るから「肌触りが良い」って言っているから、タオルが主語なんですよ、ある意味。
船川:たしかに。
ロイ:ということは、日本語でもおんなじことやってるんじゃね? っていうのが僕の見解なんですよね。
(一同笑)
船川:やってますね。なるほど、そういうことですか。
ロイ:さあ、桃ちゃんは納得してくれましたけど、拓海くんはどうでしょうか?(笑)。
拓海:いやー、もう納得です。
船川:よかったー。
ロイ:ありがとうございました。
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